煽りと勘違い

昨日、外回りの途中に、

KAMINOGE最新号を発見し、

もちろん購入致しました。
KAMINOGE vol.20―世の中とプロレスするひろば 宮藤官九郎はワカマツがお好き。

目的はもちろん田村潔司インタビューの中編(参照:KAMINOGEの独走が止まんねえ!!)。

前号の前編(参照:初夏の月と太陽)と収録日も異なって、

文字通りロングインタビューの様相です。

Uインター時代後半の“濃い時間”を中心に、

全くもって読み応え有りの内容です。

 KAMINOGE vol.20

田村
「あれはねえ、なんでだったかな~。細かい所までは覚えてないけど実験的な感じでカッキーと色々話して、船木(誠勝)・鈴木(みのる)を意識してたのかなあ~。あの2人に煽られて仕方なく」

「俺とカッキーっていうのは、その船木さん、鈴木さんと、新生(第二次UWF)末期に一緒にそういう練習をしてきてた流れもあるし、どっかしらでパンクラスは意識してたと思う。やっぱり、同じ釜のメシを食った人たちが注目を浴びると、羨ましいとか、いいなーって憧れてた部分はどっかしらにあったと思うから。で、まあインターの若いフロント勢からも、チラッとだけど、『いまのインターの体制ってどうなんですかねえ』みたいなのもあったし。…まあ、煽られたんだね(笑)」


間違いなくその後のUインターと田村を決定付けた2つの試合。

1995年2.18 東京ベイNKホールvs垣原賢人(参照:強い弱いだけのプロレスリング)と、
口元を血に染めて締め上げるが、

1995年6.18 両国国技館vsゲーリー・オブライト(参照:修羅場の田村)。
ゲーリーの片足タックルも潰す

この二つをつなぐキーワードは、

“煽り”と“勘違い”でした。

団体の流れとパンクラス旗揚げの勢い、

そして若手フロント陣の煽りによって、

垣原賢人との異質な一戦は行われました。

田村
「垣原が相手だったからこそ、ああいうマニアックな世界でやったような感じもあるから。俺と垣原にしかできないというか、俺は(相手が)『垣原だから』っていう部分があって、向こうも『田村さんだから』っていうのがあったから、成り立ったんだと思う。やっぱり、それをやってしまったら、試合後にちゃんと意識があるのか、五体満足でいられるのかっていう、そういう不安と恐怖もあるし」

「そこを『垣原だから』『田村さんだから』っていうので、ちょっと許された部分もあったと思うから。で、これもやってみてわかったというか、いま振り返って感じるのは、カッキーはガチガチの格闘技には向いてなかったと思うね
(以下略)


…やっぱり、田村という名の“月”にとって、

本来、“太陽”と呼べる存在は垣原だったんですよ。

しかしカッキーは(技術、体力云々じゃなしに)UWFスタイルの先にあるものは持ち得ていなかった、と。

そこには勘違いとも呼べるお互いへの思い入れもあった訳です。

これ以降の部分、興味のある方はぜひご一読下さい。
ここで宝刀のアンクル

さて、もう一つのシュートマッチ、ゲーリー戦の方です。

田村
「詳しいことはわからないけど、オブライトはオブライトで会社に対してなんか、いろいろあったんじゃないのかね。立場だったり、ポジションだったり」

(略)オブライトとは信頼関係があったんだけど、向こうからしたら、“信頼関係のない試合スタイル”になっちゃったってことかな。だから、そのへんはちょっとわからんね。あの試合で仕掛けてきたのは、明らかにオブライトだから」


田村にとっちゃ、

なぜ??? の嵐が渦巻くゲーリーの仕掛けだったのですが、

聞き手のガンツ氏、ナイスな突っ込みを入れていきます。

― でも、試合前に「“格闘技”でやろうよ」っていうふうに持ちかけたのは田村さんですよね?

田村「そういう仕掛けをする考えは全然なかった。でも、向こうにそう受け取られたのかもしれないけどね。なにしろ英語が喋れないからさ(笑)。俺が理想論を言って、それをヘンな方向に取られたかもしれないっていうのはある」


やはり試合前に田村の方から、

何かしらゲーリーに対して提案があり、

それを曲解したゲーリーがこの時期の会社の待遇もあって、

違った意味でカタくなってしまった、と。
にじり寄るゲーリーにも動じず

どちらにせよ、

この異質な二試合を無傷でクリアした事が、

“真剣勝負発言”につながってくるのですが、

これ以降の話はまだ発売したばかりでもありますので、

ネタバレ防止の為に自粛します。

かいつまんで書いておくと、

田村目線からのUインター内部分裂

決定的となった高田との決別のきっかけ

パトスミ戦前後からの人間模様
(参照:極限のうどんの味)

パンクラス移籍説とリングス移籍の真相

リングスジャパン勢について

小太刀とキットカット


…本当に面白いです。

素晴らしき格闘技人生ですよ。

改めてパトスミ戦の持つ重さがわかったし、

小太刀論に関してはちょっと笑ってしまいました(笑)。



あの時代、

UWFという世界を闘い抜く選手たちもそうでしたが、

我々ファンも大いなる“勘違い”があったからこそ、

リング上を熱く観る事が出来たんですよね。

もう一回、確信犯でもいいから、

“勘違い”してみたいなぁ。

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tag : 田村潔司

comment

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No title

旧Uのファンは”勘違い”を裏切りとする人も多かったですね。
一時期格通などで
「UWFには騙されました」
というシュートの選手がやたら多かった気がします。
「それがあるから今のお前がいるんだろうが」
と、当然私は不快に思ってましたが。

それと、垣原論ですが、キングダムあたりから、カッキーの光が失われていった経過を思い出すと田村の言ってるそれも納得な気がします。


本屋で見つけたら買ってきます。

祝20号

ガンツさん、良い仕事しますね~。
突っ込んで聞いてほしい所はキッチリと。
いやぁ、田村さんの“受験生とキットカット”は笑いましたよ!笑
「そうなの!?」でした。

そういえば…
柴田がいろんな媒体で着ているKAMINOGE・Tシャツが欲しい。
柴田もあれを着てG1出ればいいのに。入場時。

勘違いしたいですね~!
プロレスに限らないかもしれませんが。
勘違いなんて後から気付くこと。その時、夢中にさせてくれればOKみたいな。
思い入れを抱くことが大事ですもんね?

>ナリさん

旧Uのファンは”勘違い”を裏切りとする人も多かった<それによってプロレスから離れた人、理想を追い求めてPRIDE経由でUFCに辿り着いた人、吹っ切ってプロレスを楽しんでる人(含ハッスル、マッスル、DDT他)…人生色々ですなぁ。

「UWFには騙されました」というシュートの選手<もう読まれたかも知れませんが、その辺り今号のKAMINOGE変態座談会で中井祐樹氏も言ってましたが、いざ懐に入ってみると“プロレスがあったから…”という部分に気付く様ですね。

キングダムあたりから、カッキーの光が失われていった経過を思い出すと田村の言ってるそれも納得<私は対抗戦で破壊王のチョップで眼球を負傷してからそっち方面がダメになっちゃったのかなぁと思っていました。
近くにいた田村にしてみれば、そこは早く気がついたのかも知れません。

>宮戸ゲノムさん

ガンツさん、良い仕事しますね~<桜庭は井上小鉄氏(山本さん)、田村はガンツ氏…鉄壁の布陣ですね。

田村さんの“受験生とキットカット”は笑いましたよ!<意外と言うか…笑いましたね。

KAMINOGE・Tシャツ<ああ、着てますね。
カバー裏のイラストでおなじみのゴキータ氏デザインのTシャツも発売して欲しいです。かつてのSRS-DX時代が懐かしい。

勘違いなんて後から気付くこと。その時、夢中にさせてくれればOK<なんか…いろんなものに言えますね。
夢中にさせてもらえるもの…この歳になるとなかなか見つかりませんけど、それがあるのとないのとでは全く日常が変わってきますよね。
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