十年遅れの狂気(2012)~後編~

前編からの続きです。

気を取り直して藤田和之は、

もう一度胴タックルで小川直也をコーナーに押し込むと、
どことなくぎこちないタックルで、

またもやレフェリー総出でのブレイク。
またレフェリーが…、

この堂々巡りに遂に藤田がブチ切れます。

旧知の和田レフェリーを一喝。
思わず和田さんを一喝する藤田

それでも藤田はタックルで、

小川をコーナーに押し込んで、
もう一度ロックアップ気味にコーナーへ、

大きなモーションからのパンチを狙いますが、

小川が前蹴りで阻止。
小川の蹴りが顔面に

それでもテイクダウンを狙っていく藤田に、

豪快な大外刈りから、
さらに大外刈り

上になっての“目覚ましパンチ”の連打です。
久々に出た目覚ましパンチ!!、

藤田がうつ伏せになると、

待ってましたとばかりに裸締め!!
さらに強烈な裸締め!!

これを命からがら抜け出ると、

小川は再び蹴りまくり、

藤田場外エスケープ。
離れると蹴りまくって藤田場外エスケープ

猪木を探しながら藤田は大きな声で、

「またか!? オイ!!」
猪木を探す藤田

小川はグローブを外して、

「ほらほら、これでどうだ!?」
小川はグローブを外す

これには藤田もグローブを外しながら、

「いいんだな!? いいんだな!? オイ!!」
藤田も外すと…分厚いバンデージが

グローブの下には…ガチガチに固めたバンデージが!!

ただ…ここで不思議な攻防が。

小川の左フックを潜り抜けた藤田が、

小川のボディにショルダータックル一発。
小川の左フックをかわしてボディへ一発

小川はふらつきながら後退。

しかし藤田は何もせずにロープを潜ってリングイン。

ボクシングスタイルで向き合うと、

小川は手打ち気味の連打。
小川の連打は手打ち気味、

これに業を煮やした藤田は、

小川の後頭部へ強烈なハンマーパンチ。
業を煮やして藤田のハンマーパンチ炸裂

さらにボディブロー、膝蹴りと打ち込んでから、

これまた急にプロレス的にコーナーへ。
コーナーでのナックル連打狙いは、

パンチを狙っていったところで、

小川が顔面鷲掴みのディフェンス。
小川サミング気味に阻止、

コーナーから落ちても、

藤田は後退せずに両足タックルからリフトアップ。

しかし小川はロープを掴んで阻止します。
ならば、と持ち上げると小川はロープを掴んで阻止

和田レフェリーが小川の手をロープから離すと、

リング中央でテイクダウン成功。
何とかテイクダウンして、

「小川ーーー!!」と雄叫び一発、

落とした拳は小川が間一髪かわして、

マットに突き刺さります。
正拳落としは間一髪で小川逃げる

しゃらくせえ!! とばかり、

藤田は修羅場潜りのサッカーボールキック2連発を後頭部へ!!
しゃらくせえ、と藤田は頭部へのサッカーボールキック2発から、

さらに顔面を狙ってのパンチ連発で、
パンチの連打でレフェリーがゴング要請

レフェリーが制止に入ります。

終了のゴングです。

それでも興奮の冷めない藤田は、

もう一度猪木の姿を探します。
そしてこの表情

頭部をしたたかに蹴られた小川は、

大きなダメージで動けません。
ダメージの大きい小川

ここでやっとリングに姿を現したアントニオ猪木

藤田は掴みかからんばかりに近付いていきます。
猪木を掴みかからんとする藤田、

藤田
「会長…会長…」

藤田の声に振り返る猪木

「あんたがまた仕掛けたんかい!? ああ!? あんたが仕掛けたんだろ!? これが面白ぇのか!? ええ!? いっつもだろ!! なぁ…オラァ!! 話終わってねぇぞ!! 人が言うこと聞いてりゃ調子に乗りやがって、オイ!! テメエの駒じゃねえんだぞ。(略)やりたきゃテメエら二人でやってろ。俺は辞めた」
「またアンタが仕掛けたのかい!!」

まさしく野獣の形相…狂気の宿った眼で、

猪木を糾弾すると、

藤田は引き上げて行きました。
引き上げる藤田

すると今度は小川がマイク。

小川
「会長、俺は納得行ってねえっすよ!! 俺は納得行ってねえ。何だこれ!! いつからあんな弱腰になったんだ藤田はよぉ!! ふざけんじゃねえ!!」

「俺は納得してねえぞ!!」

これまたエンディングを待たずにリングを後に。
引き上げる小川

残った猪木もまた鬼の形相でマイク。

猪木
「テメエらが怒るのが遅すぎんだよ!! 十年前にその位やってみろ!! そしたら天下取れたんだよ!! 違うか!? なあ。人生無駄にしやがって。十年前、小川、この位やってたら天下取れたはずだ。まぁ今からでも遅くねぇわ、これから本当に世界の強豪が来るんだよ。そいつらを迎え撃たなけりゃいけない…」

猪木の怒り

(お客に)ふざけんな、この野郎!! 上がって来い!!」
お客にもキレる猪木

「行くぞーー!! いーち!! にー!! さんっ!! ダーーッ!!」
強引なダー!!

凄い終わり方だ…。

果たして小川は何を仕掛けて、

藤田は何を仕掛けられたのか。

思い当たる節を探せば、

再三に亘ってイッテンヨン事変ver.の小川を要求した藤田。

小川の入場時のTシャツ。

あくまでもレスリングの構えを崩さなかった藤田。

組まずに打撃だけで試合を展開していった小川。

ロックアップにも見えた藤田の2発のタックル。

小川が放った頭部への蹴りと2度のサミング(?)。

グローブの下にガチガチのバンデージを巻いていた藤田。

グローブを外した後のお互いのパンチの使い方。

そして最後の最後に姿を現した猪木。


何もかもイッテンヨン事変とは意味合いが違っていました。



藤田が声を荒げて猪木に噛み付いたのは、

初めてだった、との事ですが、

これまで何度か付きつつ離れつつも、

猪木に対する尊敬の念は、

変わらなかった藤田が、

涙まで流して猪木を批判するとは…、

実はこの事こそが“十年遅い”と。

私の持論ですが、

猪木を超えていく為には、

猪木を心底憎んで否定しない限りは、

不可能だと思っています。

そもそも初めから藤田には、

猪木を超える気持ちなんてないかも知れませんが、

もしも十年前に猪木に噛み付いていれば、

本当に“天下を取ってた”と思います。

そして小川。

結局、猪木が認める“器”を持った人物は、

彼しかいなかった訳です。

最後のマイクは藤田とは異なって、

パフォーマンスの類なのでしょうが、

猪木がもう一度小川を中心に据えて、

IGFを回していくのなら、

結局は緊張感の薄いリングに逆戻りだと思います。

だって現在の小川は、

「仕事として依頼を受けてやる」事だけを、
「仕事として…」

全うしていく気概しかない訳ですから。

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tag : アントニオ猪木 藤田和之 小川直也 IGF

comment

Secret

こんにちは、初めてコメントさせて頂きます。

この試合を見て、IGFって良くも悪くも猪木の所有物なんだなぁ、と改めて思いました。
宮戸が抜けた理由も、桜庭柴田が新日を選んだ理由も、結局はここに落ち着くのかなと。

猪木は小川に何を期待しているのでしょう?
今の小川からは怒りも殺気も台本上の演出程度にしか感じられない。
正直「仕掛けた」とされる今回の小川より、桜庭と「プロレス」をした中邑の方がずっと狂気と色気を感じました。

No title

私もyoutubeからですが、IGFメインだけですが見ました。


思ったことは「何じゃこりゃ?」です。
私は1・4事変を特別リングサイドの超間近で見ていまして、その時の緊張感とただならぬ状態を見ています。
今回のそれはその後の小川そのものというか、「不穏ってこう?」って感じの『仕事として依頼を受けてやる』という空気を感じます。

もうちょっと言えば、猪木自体が「客をヒートさせるとはこういうこと」と思っちゃってるんじゃないかな?って思ってます。
これが、新日全日時代ならまだしも今は他団体&人気は下火。
何となく、新間がやめて、WWFと切れて、ジャパン設立、UWF設立。
マシン軍団投入、TPG、二度の暴動の頃の新日本を思い出させる仕事っぷりです。
彼のしたいお客をヒートさせるは「金返せ」につながるヒートというか?

Twitterでは猪木支持も多いと聞きますが、そういう時代をオンタイムで知らない世代が「お祭り気分」で盛り上がってるのかなぁ?なんて。

IGFの試合における緊張感とは、“マジで入れてくるんじゃねーか”だと思うんですよね。
今までもそんな試合はたくさんありましたから。

序盤、藤田の技を受けなかった小川のやり方は“有り”です。
よくあるプロレスの試合をやろうとしても、それこそ「…」なわけで。
だから手段としてはあれでよかったと思います。

極端な話、相手の技を受けたくなけりゃ受けなくていいと思いますけどね!笑
「それ、プロレスか?」と言われるかもしれませんがIGFではそれがプロレスです。
他の団体がやっているような試合は到底出来ないですし、“色が違う”で押し切ればいいんで。
ケツだけ守ればいいじゃん的な。たまに守らないのも有りで!笑

猪木だっていろんな試合をやってきてますからね。
アリからタッキーまで。
ボックやペールワン一族との尋常ではない試合も“プロレス”ですから。

今回の藤田vs小川は中途半端なんですよ。
もし仮に不穏試合だったとしても、そう見えないですもんね。もったいない話。
不穏試合に見せようとした、不穏試合風に見えてしょうがない。
たとえ、藤田の感情がマジだとしても。

小川の方が、やり過ぎぐらいの打撃を入れてればよかったんですよ。
試合前の煽りや振りが今回はかなり効いてましたから。

…と、いろいろ勝手なことを長々と書かせていただきましたが、個人的にはこんな事件はウキウキしてしまいます 笑
今回はとにかく話題になった訳ですからIGFはこれからが勝負でしょうね。
私は期待してますよ!

>ウィリーさん

こんばんわ。
初めまして。
コメントありがとうございます。

IGFって良くも悪くも猪木の所有物なんだなぁ、と<こればかりはしょうがないかも知れませんね。猪木がいるからあれだけ強力なスポンサーがある訳ですし。

宮戸が抜けた理由も、桜庭柴田が新日を選んだ理由も、結局はここに落ち着くのかな<スポット参戦するには最高のリング。レギュラー参戦するにはこれ以上ないキツいリングかも知れないです。

今の小川からは怒りも殺気も台本上の演出程度にしか感じられない<逆に言えば1.4事変の貯金で10年以上飯食ってるって凄い事ですよね。

「仕掛けた」とされる今回の小川より、桜庭と「プロレス」をした中邑の方がずっと狂気と色気を感じました<仕掛ける仕掛けない以前にナイフをチラ付かせながら試合を展開していく方が高度なプロレスですもんね。

今後とも宜しくお願い致します。

>ジョーカー ナリさん

思ったことは「何じゃこりゃ?」<今回の1.4を観てからこれを観た方は、その感が強いでしょうね。

私は1・4事変を特別リングサイドの超間近で見ていまして<ナリさんも歴史の証人ですね!!

今回のそれはその後の小川そのものというか、「不穏ってこう?」って感じ<眼が違ってましたし、何よりコンディションですよね。
あの腹じゃ猪木も多くは望めないんじゃないかな?

猪木自体が「客をヒートさせるとはこういうこと」と思っちゃってる…彼のしたいお客をヒートさせるは「金返せ」につながるヒート<麻薬的なものでしょうかね。
しかしながらプロレスは時代の合わせ鏡。安定した世の中ならアレですけど、今の時代は逆にリングに安定…ハッピーエンドを求める時代かも知れませんね。

そういう時代をオンタイムで知らない世代が「お祭り気分」で盛り上がってるのかなぁ?<ということは間違いなく会場とかで観ていない層ですよね。
離れた位置から観て面白がるというのが、正しい見方ならばIGFも厳しい局面といえるでしょうね。

>宮戸ゲノムさん

IGFの試合における緊張感とは、“マジで入れてくるんじゃねーか”<そもそも新日~U系を見て育った者にしてみれば、それがプロレスだったんですよね。

序盤、藤田の技を受けなかった小川のやり方は“有り”<受けないけど、攻めに思い切りがないので、藤田も「どっちなんだよ」という感じあったと思います。

他の団体がやっているような試合は到底出来ないですし、“色が違う”で押し切ればいい<それもプロレスですしね。
鈴川辺りはほとんどの団体で試合出来ないでしょうから。

今回の藤田vs小川は中途半端<互いにズレてましたよね。
小川が仕掛けてから(仕掛けたのかどうかもアレなんですが、本人が仕掛けたと言ってるので、仕掛けたのでしょう)藤田はハードヒットのプロレスで応えようとしていました。
あそこで藤田がMMAでやってきた闘い方に切り替えていたら…どうなってたんでしょうね。

小川の方が、やり過ぎぐらいの打撃を入れてればよかった<そこも中途半端でしたよね。
藤田が寝たときに、不謹慎ですけど頭踏みつけるかな? と思ったんですが、それはなかった。
そうすると瞬間的に橋本戦モードじゃないな、と感じちゃいましたしね。

今回はとにかく話題になった訳ですからIGFはこれからが勝負<私は別な意味での勝負だと思っています。
これで小川と絡む日本人はほぼいなくなったと思います。
猪木が言う「世界の強豪」が集客能力のない選手だったら、今後は厳しいと言わざるを得ないですよね。

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>○○○さん

元々、藤田のオーバーの仕方は他の誰もが出来そうで出来なかったやり方ですからね。
ハイリスク・ハイリターン…言葉では簡単ですけど、実際に日本のプロレスラーでこれやったのは藤田と猪木じゃないですかね。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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