カリスマ×矛盾=キラー(1981)~後編~

前編からつづきました。

ラッシャー木村のペースで試合が進みながらも、

その得意技をほとんど出し尽くした事で、

試合の流れは徐々にアントニオ猪木に移っていきます。

スリーパーをチョークと判断された木村は、

ストンピングの連発。
木村のストンピング

ここで猪木は、

目の覚める様なドロップキックを2連発放ちますが、
猪木のドロップキック2連発

それでもダメージが残っており、

逆に木村がカバーに入ります。

これを返すと、

得意技の一つであるボストンクラブへ。
木村のボストンクラブ、

これも充分に耐えた猪木は、

柔軟性を生かした独特の方法で脱出。
柔軟な猪木ならではの脱出法

後頭部を鷲掴みにしてロープへ押し込むと、

木村に一言怒声を放ちます。
ロープに押し込んで挑発

さぁ、ここから“キラー猪木”の時間が始まります。

顔面への張り手からローキック、
張り手、ローキック、

そして延髄斬り!!
そして延髄斬り!!

木村はたまらず場外にエスケープ、

しかしこの試合はランバージャック・ルール。

新日セコンド陣が、すぐに押し戻します。
木村場外へ…しかし新日セコンド陣によって戻される

猪木がエスケープした場面とは180度違う対応。

この理不尽さと不平等。

あらゆる矛盾が昭和新日本たる所以です。

チャンスと見た猪木は、

初戦で防がれたダブルアーム・スープレックスを敢行。
初戦で防がれた人間風車炸裂

さらにボディスラムから、

腕ひしぎ逆十字!!
ボディスラムから逆十字!!

木村は必死にロープまで身体を寄せていきます。
木村の足がロープへ、

ブレイクすると猪木は容赦なく、

木村の顔面を蹴り上げます。
猪木容赦ない顔面蹴り、

たまらず場外に落ちた木村を、

新日側のみならず国際セコンドも、

リングへ押し戻していきます。
両軍セコンドに戻される木村

あくまでもルールは遵守する国際軍団、

まさに涙が出る思いです。

それを嘲笑うかの様に、

猪木は木村を反対側に落として、
反対側に落として、

自らも場外へ降りると、

強烈な鉄柱攻撃。
顔面を鉄柱へ

再び両軍セコンドによって押し戻される木村。
両軍に押し戻される木村

猪木はもう一度、腕ひしぎ逆十字。
猪木再び十字へ、

大流血の木村は、

キャンバスに血を染みこませながら耐えます。
耐える木村は大流血

猪木は大見栄を切ってから、

さらに力を込めていきます。
さらに力を込めて、

苦悶の表情を浮かべる木村。
木村苦悶、

もがきながら何とかロープに辿り着いた木村。
何とかロープに辿り着くと、

猪木は木村の左手を離さないまま、

「折るぞ!!」
「折るぞ!!」

ブレイクの声を無視して再度、腕逆十字。
ブレイク無視の逆十字

再三の制止に猪木は技を解くと、

そのままショルダー・アームブリーカーから、
腕折りから、

左腕目がけてジャンピング・ミドルキック。
延髄風のミドルキックから、

さらに腕ひしぎ逆十字で、

完全に木村の左肘を伸ばしに掛かります。

木村もギブアップしないと見るや、

たまらず国際軍はタオル投入!!
3度目の逆十字でタオル投入

試合終了のゴングの中、

それでも腕を極め続ける猪木を、

浜口、寺西は必死に制止。
一斉に止めに入る国際軍

何とも言えない表情で木村を見下ろす猪木。
勝ち誇る猪木

木村は立ち上がって我に返ると、

試合を止めた自軍セコンドに怒り爆発。
タオル投入を抗議する木村

「俺はまだやれるぞー!!」
「俺はまだやれる!!」

制止を振り切りながら、

なおも猪木に食い下がる木村に対し、
なおも猪木に食い下がる木村に、

猪木は顔面蹴り!!
顔面蹴り!!

そしてこの表情から、
この表情と、

一転して激昂!!
この眼!!

まさにジキルとハイド!!



かつてI編集長は猪木を定義するにあたって、

ヒーローや悪党、ベビーフェースやヒールを超越した存在として、

“キラー猪木”の称号を与えました。

どちらが“悪”なのかわからない程の理不尽さや、

大義としてのルールをも無視した暴走ぶり、

躊躇なく腕を折ったり目に指を入れる非道さ、

そして大観衆の声援を浴びながらも見せる“人殺しの眼光”。

この試合においても木村と国際側セコンドは、

一切の反則も犯していません。

敵地に乗り込んだにしてはクリーン過ぎるくらいの闘いぶりでした。

むしろ猪木がルールのほとんどを無視して自由に闘い、

新日側セコンドもそこに加担していました。

それでも観衆はカリスマ猪木に声援を送り、

敵役である木村らに罵声を浴びせる。

この試合の猪木…この矛盾こそが、

まさにキラー猪木なのです。

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tag : アントニオ猪木 ラッシャー木村

comment

Secret

セメントならおっ父が一番強い

こんばんは。

ウィキペデアを見ていたら、ラッシャー幻想というか国際プロレス幻想が出てきました。

それによるとサンボのトレーニングを馬場とタッグを組んでいた時でもしていて、テーズ曰く「相撲とレスリングをマスターしている木村がベストレスラー」であると記載されていました。

まあ、テーズは自分と絡むレスラーや団体を良く言いますけども。

「アマチュアレスリングを基礎とした本格的プロレスリングの確立!」
が吉原社長が目ざした国際プロレスイズムだったようです。

91年頃、蝶野が少しだけ使っていた足Y字固めとかいう技の紹介で国際のサンボトレーニング
の写真を見た記憶があるし実際に柔術にもこんな技が確かあります。

アニマル浜口も桜井さん曰くゴッチ教室の優等生と言っていましたし。

この時代に明らかにされていたら、全然ヒール扱いは受けていないでしょうね。
逆にヒールに転嫁させた新日本や猪木がしたたかとも言えますけども。

ラッシャーや剛なんて旧UWFの時、ブッカーを外されたのが気に入らなくて離脱したけれどUスタイル自体はやろうとしていたらしいようです。

それはそれで、見てみたかったです。

実はたまたま国際関連のyoutubeを観まくってました。
新日本との対抗戦、IWA 世界タッグ戦の浜口、井上対ヤマハ、同じく浜口、井上対キムケン&永源などです。試合はなかなか面白く、新日側のタッチワークの早さ、きてます、上から目線の試合運びに目がいきました。
しかし実力は別として、IWA世界タッグ戦なのに新日が送り込んだチームの格が異常に低いですね。こりゃ、マイティも新日嫌いになるわ。
オラの中でラッシャー最強幻想もかなり広がって来てます。ラッシャーIWA 防衛戦の相手もかなり実力派いますもんね。
この記事を読み、
「あぁ、小沢一郎はラッシャー木村だったんだ。」
ふと、そう思ってしまいました。

>aliveさん

こんばんわ。

サンボのトレーニングを馬場とタッグを組んでいた時でもしていて…<それは知りませんでした!!
スポーツ会館でのサンボ特訓はまさしく国際のパイオニアたるゆえんそのものですが、実戦においては木村の関節技ってそれ程目を見張るものがないんですよね…。
まぁ隠し持ったナイフだったのかも知れません。

「アマチュアレスリングを基礎とした本格的プロレスリングの確立!」が吉原社長が目ざした国際プロレスイズム<アマレス人脈を大事にしてた様ですね。
でも所属の主力選手が大相撲、ボディビル、ラグビーなどの出身というのは…理想のスカウティングが出来なかったのでしょうね。

足Y字固めとかいう技の紹介で国際のサンボトレーニングの写真を見た記憶があるし実際に柔術にもこんな技が確かあります<Y字固めは凱旋当時の破壊王ですね。日米ソ対抗戦で多用していました。

アニマル浜口も桜井さん曰くゴッチ教室の優等生<浜口は誰からの評価も高いですね。

ヒールに転嫁させた新日本や猪木がしたたかとも言えます<猪木の反対側に立つ人物は皆ヒールでしたもんね。
そうやって考えると、前田の理論武装は革命だったのですね。

旧UWFの時、ブッカーを外されたのが気に入らなくて離脱したけれどUスタイル自体はやろうとしていた<の様ですね。
剛もその手のスタイルには自信あったみたいですし、木村のUスタイルも一度は見てみたかったですね。

>BKっち

新日本との対抗戦、IWA 世界タッグ戦の浜口、井上対ヤマハ、同じく浜口、井上対キムケン&永源など<ヤマハでいえば、小鉄さんの引退試合も国際とのタッグマッチですもんね。
国際は全日とも絡んでていたので、格についてはかなりデリケートな問題だったのでしょうね。
ただ後年、猪木が言ってましたが、国際側のファイトマネーの支払いがかなり悪かった事で交流打ち切りにつながったみたいです。

オラの中でラッシャー最強幻想もかなり広がって来てます<サミットで語り合った“ラッシャーフィジカル最強説”がここに来て具体化してきた感じです。次はBKっちのタッグチーム最強ロックンロール・エキスプレス論ですね(笑)。

「あぁ、小沢一郎はラッシャー木村だったんだ。」<出ましたね!! BKっち論!!
根拠は何なんだ!?

ども。

小沢=ラッシャーは、この試合限定ってかんじですかね。
やっぱり小沢は馬場さんの方が近いかな?

この試合は小泉対小沢のように感じましたよ。

ルールに乗っ取って試合をしているのはラッシャーなのにヒール扱いってとこは正に小沢一郎のようです。
政治資金収支報告書には他の議員と違い一円単位まで細かく記載する小沢事務所。→ランバージャックルールを守る国際軍。
帳簿上のミス(誤解を受けないため敢えてズラしたとの説もあり)を「嘘」の記載と連日報道し、容疑者というよりは犯罪者扱いのマスコミ。(結局無罪。)→スリーパーをチョークとみなし、ブレイクするレフェリー。
それに疑問を持たず攻撃する国民。→当時の猪木信者

本当にこの試合に当てはまりませんかね?

お天道様が見てると、たえる小沢一郎とこの試合のラッシャー木村がかぶってしまいますね。

あ、あとオラもwikiで見たんですが、ラッシャーはサンボの足関節が得意だったらしいですね。ただ、イメージに合わないと使用しなかったようですが。
実際、ラッシャーの関節ってオラの中では
コウモリ固めのイメージが強すぎてサンボとは結びつかなかったです。

それから蝶野のは足V字固めですね。藤波戦とあとわずかしか使った記憶ないですが。

>BKっち

どうもです。

この試合は小泉対小沢のよう<あー、猪木=小泉というのは何となくわかります。

ルールに乗っ取って試合をしているのはラッシャーなのにヒール扱い<本当に悲しいくらいに正々堂々とやってるんですよね。

お天道様が見てると、たえる小沢一郎とこの試合のラッシャー木村がかぶってしまいます<ただ…以前も書いたんですけど、木村にとってはこの猪木との一連の抗争こそが全盛期だったんじゃないかなぁって…。
現役生活のほとんどがベビーだった訳ですけど、国際時代はBIより格落ちのエースとして見られ、全日での晩年はほのぼのキャラとしての声援でした。
ヒールという立場ながら、新日で日本全国から憎悪を買った時代こそがプロレスラーとして最高の華だったんじゃないかなぁ…みたいな。

>BKっち

ラッシャーはサンボの足関節が得意だったらしい<それもビクトル古賀氏直伝ですよね。馳の兄弟子じゃないですか。

ラッシャーの関節ってオラの中ではコウモリ固めのイメージ<何ですか、それは?
私、国際に関して全く無知なので木村の関節技って全く想像もつかないんです。

蝶野のは足V字固め<ん~、それも記憶にない。
こうやって考えると歳のせいか、私かなり忘れてる事ありますな(笑)。

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>○○○さん

おやおや? その時点で既にBKっちの世界にハマりつつありますよ~(笑)

ゴホッ、ゴホッ…って本当に38度!! 風邪ひいちゃいましたよ!!(汗)

No title

そうなんです、ハマってるかも⁈
ずーっと気になっていた《HBKポーズ》検索してみたら
ありましたよー。
WWEのショーン・マイケルズ選手のポーズでした。
トリプルH選手とタッグなのかな〜よく分からないから 機会があれば Hさーんに聞いてみよう。



※爆弾低気圧の影響、大変気になっていたんですよ。
もちろんですが、外出は控えて過ぎ去るのを待ちましょう。
38度ですかー
少しでも食欲があれば、美味しい物を召し上がって、こんな時はPC開かないで十分な睡眠をとって下さいね。
お大事になさってください。

このコメントを読んでいる時は、体調も戻られていることを望みます。




>みーさん

ショーン・マイケルズ選手のポーズでした<BKっちはね、私なんかよりもっともっと深い知識を持ち得てる方ですからね。気が付けば違うものがハマってるかも知れませんよ。

爆弾低気圧…38度<あ、実は熱の方はコメ書いてる時にはほぼ下がっていましたよ。今日現在ではすっかり平熱です。
爆弾小僧の方はちょっと強い風が吹いた程度で、私の行動範囲は何事もありませんでした。

ご心配頂きありがとうございます。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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