ルールとジャッジと戦意(1997)

連日、激戦が繰り広げられています、

ロンドン五輪ですが、

日本発祥の武道である柔道が、

思わぬ苦戦で今のところ金メダルが一つ。

しかも男子は現在ゼロです。

 西日本新聞 より
柔道男子、初の金ゼロの危機 ロンドン五輪第7日

実力と運という部分も確かにありますが、

大きな理由は何よりこの数年間で、

さらに変わってしまったルールと言えるでしょう。

そもそも“ジュリー”って何だい?

コロコロコロコロと覆される判定…

ビデオ審議がメインなら、

初めから審判に旗を持たせるな、とか思いません?

試合中に選手が戦意を喪失する位のジャッジは、

本当にやめてもらいたいものです。

勝敗なんてルールとジャッジ次第で、

いくらでも変わってしまうのですから。

“あの試合”だってそうですよ。
ヒクソン動じず

1997年10.11 東京ドーム

PRIDE.1
における、

高田延彦vsヒクソン・グレイシー(参照:顔を見る、感情を見る。第一歩)です。

問題の場面は、

パンチをかい潜って胴タックルに来たヒクソンに対し、

高田は習慣でロープを脇に抱えた時、
ヒクソンの胴タックルに思わずロープを…

すぐにヒクソンは猛烈に抗議します。

するとレフェリー島田が「コーション」連呼。

そしてブレイクを命じ、
ヒクソンの猛抗議に「コーション!」

すぐさま高田に“注意1”を宣告しました。
高田に“注意1”

これ当時も今も試合の一場面として、

普通にスルーされていますが、

実は勝負を分けた重要な部分なんですね。

当初のルールミーティングにおいては、

故意にロープを掴んだ場合、

『10秒以内に離す事』
とありました。

10秒以上の場合は1回目は“注意1”として、

相手選手に罰金100万円を支払う。

“注意2”で失格負け、という訳です。

逆に言えば、10秒以内ならOKだと。

これを有効に使って長期戦に持っていくのが、

高田の戦術だったのです。

 T 多重ウェィブ より

亜紀夫人
「ロープ・エスケープは無しだけど、10秒間だけはロープにつかまっても反則にならないっていう、このルールだけが唯一、俺寄りのルールなんだ。これを大事にしながら、相手の隙をねらわなくちゃ」と、若手の選手達にも協力してもらいながら対策を練っていた高田でしたが、そんな最後のルールまで、前日に水面下でゴネられた末、なんと当日の試合中になっていきなりレフェリーが認めてくれないという、信じられない結末をもって壊されてしまったのです。(略)ロープに数秒間つかまった高田に、レフェリーが“警告”を発した時、皆が一様にビックリし、中には抗議を始めようとした者までいたのがはっきりとわかります。高田本人は言い訳と思われたくないのでしょう。何も語りませんが、私は、ずっとルール設定の紆余曲折をオン・タイムで見つめてきた人間として、どうしても納得がいかないのです。今さら、という言葉はアスリートには不適切です。全てをクリアに、公明正大に、という理想を追求するためにこそ、膨大な時間を費やしてきたはずだったのですから。


これが高田の周りいた人物だけが知っていた、

PRIDE.1の真実です。

私は15年経過した今でも、

この時の“レフェリング・ミス”がなければ、

高田が勝っていた、と思っています。



最初の方に書いた柔道の件ですが、

某OB選手のコメントにこういうものがありました。

「かつても試合中に、“技有り”と言われたものが、“有効”に変更される事はありました。しかし今は“技有り”から一転して“ノーポイント”になる事もある。これをやられると選手はやる気を失くしてしまいます」

「ルールなんだからしゃあないでしょ」と、

言ってしまえばそれまでですが、

何年間も努力を重ねてきた選手が、

一瞬にして全てを無にしてしまうのは、

非常にせつないものがあります。

それがアマチュアスポーツだ、と言われれば、

あまりにも酷いと思いますね。

本日が柔道の最終日。

メダルの色か? 柔道の精神か?

両方もぎ取ってこそ日本の代表だと思います。

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tag : 高田延彦 ヒクソン・グレイシー 向井亜紀

comment

Secret

No title

柔道 みてますよ。

オリンピックを見て初めて知ったルールが
たくさん あります。

体操は 異議申し立てするのに お金がいるんですって。
200ドルだったかな?
で、認められれば お金は 戻ってくるんだって。
ひじょ~~~に 不可解(笑)

なんで お金がいるんだろ? 試合会場でお金が行きかうなんて
とばく??って みえるよね。 結果をかね で 買うみたいなね・・・。

ドーピングが少なくなって いいけれど、 ルールとかジャッジとかで
いろいろ やられたら 選手いやんなるよね。

その点、陸上はわかりやすい!! まだまだ眠れない・・・。

あ。

高田の件。 初めて知りました・・・。これだからヒクソンは嫌いじゃ・・・。

>ケロさん

柔道<結局、男子はダメでしたねぇ…。

体操は異議申し立てするのにお金がいる<何だか高田と蝶野の巌流島問題を思い出しますね(笑)。

ルールとかジャッジとかでいろいろやられたら選手いやんなる<体操とかシンクロとか、ある意味柔道も、はっきり優劣の付く球技と違って、審判や審査員次第で勝敗が変わってきますもんね。

その点、陸上はわかりやすい!!<確かに(笑)、数字ではっきり結果でますからね。

これだからヒクソンは嫌いじゃ<でも逆に言えば、それだけ勝負に対してシビアともいえますね。
日本人の美徳とは異なりますけど。

No title

これはレガさんの気持ちわかるなあ。

おれも田村VS吉田のパンチで田村がKOチャンスのときの、吉田のグローブ掴みで反則注意でブレークにした島田のレフェリングには未だにハラワタ煮えくり返ってますから!!

柔道の今回のジャッジは滅茶苦茶なんで、見直されると思います。選手は気の毒ですね。

No title

PRIDE1のルールにこういうものがあったんですねぇ。
いっそ、彼らに分からないように日本語で試合前にこの流れの経過をアナウンスしてやれば良かったのに。
この方法で体格差を生かしてスタミナ切れを狙って・・・というものだったのでしょうか?

なんか、釈然としなくなってきました。

No title

今から考えると、真剣勝負前提で一試合目はヒクソン側有利なルール、2試合目はUWF的な高田さん側有利なルールの合計2試合契約がよかったのでしょうね。ヒクソンは危ない橋を渡るほどの度胸はなかったようですが、この要求でもヒクソン側がOKできたらヒクソン伝説も完璧だったろうと思いました。

No title

こんにちは。


当然ながらT多重ウエイブ、私ももっています。

このブレイクのルールは、この書籍で初めてしりました。

なお当時の実況だと
アナ「10秒ならOKです」
骨法堀辺「何ら問題ありません」

高田選手に注意1です。

アナ「違いました」

これ関係者も、はっきりとは認識してなかったような。完全なミスジャッジですね。
でも、この件で高田は公式に何も発言してないし抗議しているヒクソンに不意打ちの打撃もいれないし、どこかの誰かのようにオイルも塗らなかったのでやはり高田は凄い男だと再認識しました

>スパさん

吉田のグローブ掴みで反則注意でブレークにした島田<ちょくちょくダメなレフェリングありますよね。
シウバvs近藤のミドル級チャンピオンシップも最後の踏み付けの場面、シウバはロープ掴みながら打ってましたしね。
あと田村で言えばサップ戦もロープ掴んでのパウンドでした。
普通に反則負けでしょ、あれ。
それこそビデオ裁定あったら、レフェリーは和田さんしか残りませんよ。

>ジョーカー ナリさん

彼らに分からないように日本語で試合前にこの流れの経過をアナウンスしてやれば<もちろんその役は鈴木健ですね(笑)。

体格差を生かしてスタミナ切れを狙って<いずれにしてもあの試合での高田はボロボロでしたからね。
もし勝機があるとしたら、ヒクソンのスタミナ切れくらいしかなかったでしょうかね。

>病弱者さん

真剣勝負前提で一試合目はヒクソン側有利なルール、2試合目はUWF的な高田さん側有利なルールの合計2試合契約がよかった<それこそが公平なのでしょうね。
しかし不公平こそMMAですもんね。

この要求でもヒクソン側がOKできたらヒクソン伝説も完璧<対戦者主催興行には絶対に上がらないと言う部分からヒクソンの伝説は始まりましたもんね。

>aliveさん

こんばんわ。

当時の実況だと…「違いました」<どうなんでしょうねアレ。
微妙っちゃ微妙なんですが、間違いなく10秒は経ってないんですよね。

この件で高田は公式に何も発言してないし抗議しているヒクソンに不意打ちの打撃もいれないし、どこかの誰かのようにオイルも塗らなかった<これだけの大一番で歴史的大敗を喫しておきながらも、いまだに高田という名は残っている訳ですから、猪木と同じ位の生命力があると思いますね。
決して嘘をつかないのが高田の魅力ですよね。
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