世界4位~後編~(1994)

前編からの続きです。

田村潔司は渾身の力を込めて、

ゲーリー・オブライトの太い右腕を伸ばしに掛かります。
もう一度、絶好のポジションで腕十字へ!!

掛け声もろともクラッチを切って…、

極まったぁ!!
ゲーリーの腕が伸びたが、

…しかし必死にもがいていたゲーリーの左足は、

サードロープに届いていました。
左足がロープに

この試合最初のロープエスケープです。

スタンドから再開すると、

ゲーリーは作戦を変えてがぶり、

体重を利して田村をグラウンドに誘います。
がぶって寝技に持ち込むと、

袈裟固めから左肘を極めて、

今度は田村がエスケープ。
袈裟固めから肘を極めて田村エスケープ

田村は蹴りに活路を見出そうと、

左ミドルを打ちますが、

これもゲーリーはキャッチ。
左ミドルをキャッチされると、

しかしこれは田村の誘い水、

ジャンプしての右ハイキックが、

側頭部にクリーンヒット!!
ジャンプしてのハイキックで、

ゲーリーがダウンです。
遂にダウンを奪う

立ち上がったところに、

田村は助走をつけての、

回転式ジャンピング・ハイキック。

カポエラ並みの華麗さですが、

これは宙を切ります。
勢いに乗っての回転蹴りは宙を切る

そしてもう一度腕十字に行きます。
今度こそと腕十字、

が、汗で滑ったのか、

ゲーリーの左腕がスポッと抜けてしまいます。

この田村の悔しそうな表情!!
汗で滑ったかスッポ抜けてしまう

九死に一生を得たゲーリーは、

一気に勝負に出ます。
ここでゲーリーの、

得意のベリー・トゥ・ベリーから、
ベリートゥベリー炸裂

再びフルネルソンへ。
そして…フルネルソンだ!!

強烈に締め上げながら、

少しずつ立ち上がって行きます。
じわじわと起き上がって…

場内から悲鳴にも似た声が鳴り響きます。

が!! 先程のお返しとばかり、

今度は田村が汗を利して脱出。
汗を利用して田村脱出

圧倒的な体格差に、

残り僅かなスタミナの田村は、

スピーディにアンクルホールドを極めて、

エスケープ奪取。
アンクルでエスケープ奪取

スタンドから再開すると、

切り札の左ミドル!!

しかしこれもゲーリーは捕えて、

軸足を刈ってのテイクダウン。
ミドルをキャッチしてテイクダウン

マットに腹這いになった田村のバックを取ると、

ぶっこ抜いて一気にジャーマン!!
一気にジャーマン!!

真っ逆さまに叩き付けられた田村は、
叩きつけた!!

目もうつろ。
田村の意識が飛ぶ

朦朧と起き上がりながらカニバサミからの、
本能だけでカニバサミから、

クロスヒールホールド。
クロスヒールホールド、

ゲーリーも足を取りに行きますが、

アキレス腱固めに移行してエスケープ奪取。
アキレス腱固めでエスケープ

それでもゲーリーは落ち着いています。

田村の残りのスタミナを見切ったのか、

組み付くと即投げる、

高速のスロイダーから、
ゲーリーの高速スロイダー

殺人ジャーマン!!
最後は殺人ジャーマンを、

余力のない田村に、
起き上がりこぼし式で、

ダメ押しのもう一発!!
2連発!!

もう田村は動く事も出来ません。
田村はもう動けない

気がつけばポイント差も8-8でイーブン。

和田レフェリーのカウントの中、

勝利を確信したゲーリーは雄叫び一発。
カメラ目線で雄叫びを上げるゲーリー

終わってみれば完勝。
文句なしのKO劇

しばらくして田村は上半身を起します。
田村にとってはダメージの大きい試合だった

若手の肩を借りて控室に帰りますが、

足元もおぼつきません。
世界4位に大きな拍手が贈られる

結果的にトーナメントの3位はゲーリー。

敗れた田村は4位…世界の4位です。

当時、弱冠24歳。

準決勝のベイダー戦(参照:90年代の勇気のチカラ~前編~~後編~)もそうですが、

自分の2倍くらいある相手に対して、

ほぼ“技術だけで”渡り合ったこの2試合は、

まさしく驚異的な事だと思います。



当時の田村はUインターの中で、

既に孤高な存在となりつつありました。

ベイダー、ゲーリーの大型ガイジン路線の中で、

パンクラス的なスタイルを意識したかの様な、

コメントも見られました。

一方、ゲーリーの視線の先にはベイダーしかおらず、

自ら築き上げたトップガイジンの地位を、

漫画のキャラの様なベイダーに奪われた事が、

何よりの屈辱でした。

そんな二人がこの一年後に対戦しても(参照:修羅場の田村)、

噛み合わないのは当然の事だったのかも知れません。

だからこの日のシングルバウトは、

プロレス史に残る奇跡なのです。

私論ですが、

この試合から11月の高田戦まで、

94年後半がゲーリーの“全盛期”だった気がします。

田村の蹴りに対する反応の速さ。

この試合の前に自ら志願して、

ナッシュビルでビル・ロビンソンにマンツーマンの指導を受けたサブミッション。

そして何よりコンディショニングが最高潮にあったと思います。

ゲーリー…今でも大好きな最強ガイジンです。

関連記事
スポンサーサイト

tag : 田村潔司 ゲーリー・オブライト プロレスリング・ワールドトーナメント

comment

Secret

紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
UFC (1)
最新トラックバック
検索フォーム
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
リンク
来場者数
QRコード
QRコード