御大からの宿題(1969)

かなり以前の記事になりますが、

偉大なる“岐阜の巨人”こと、

アスクヒムさんから、

頂いたコメントの中で、

一度どっかで書いたけど、少し昔話です。
第11回ワールドリーグ。私は中学一年で、ちょっと危なそうな大人で満員の岐阜市民センターでした。
小鉄が優勝候補の一角であるゴリラモンスーンと対峙したときあまりの体格差に観客からどよめきと嘲笑が起きました。彼がモンスーンにはねとばされて振り回されるたびに嘲笑が多くなりモンスーンに対する驚愕がますます勝っていきました。
まちがいなくあの会場でたった一人以外はモンスーンの勝利を確信していた。
小鉄は場外に隠れ、極度の近視のモンスーンは彼を見失います。
背後からリングに上がった小鉄は、彼を捜しながらふらふらと後ずさりするモンスーンの足元に四つんばいになりました。
つまずいて後頭部から朽木倒しのモンスーン。すかさずフォールに行く小鉄。
スリーカウントと同時に場外に吹っ飛ばされる小鉄。満員の岐阜市民センター大爆発、声も出せず愕然とする私。
41年前の話です。


というものがありました。

で、これについて、

小鉄さんがモンスーンをフォールした、

“世紀の番狂わせ”は長崎での出来事で、

岐阜ではない…と。

後日メールでアスクさんから、

暇なときに謎を解いて欲しい…


との宿題が…。

その後、多忙となり先送りに…。

やっと昨日の免許更新(参照:22年目の奇跡)の帰り道、

北海道立図書館に立て籠もり(笑)、

『プロレス&ボクシング』1969年のバックナンバーを読みまくって、
1969年のプロレス&ボクシング1

答案用紙を提出する事が出来ました。



早速、答え合せをしましょうか!!

まず、この『第11回ワールドリーグ戦』。

アントニオ猪木が初優勝を果たして、

やっとジャイアント馬場さんに肩を並べる事が出来た、

歴史的な大会として有名です。
1969年のプロレス&ボクシング4

さらに“若鷲”坂口征二の凱旋帰国もありました。

この大会の実質的ガイジンエースは、

ゴリラ・モンスーン

そのモンスーンに土をつけて、

優勝戦線から脱落させたのが、

山本小鉄さんでした。

当時の試合記録を見つけました。
1969年のプロレス&ボクシング2

5.2 長崎市公会堂
▼Wリーグ戦
○山本小鉄(4分12秒・体固め)●ゴリラ・モンスーン


そしてこの公式戦以外にも、

小鉄vsモンスーンのシングルマッチはシリーズ中、

3度行われていました。

4.20 高知市県民ホール
○ゴリラ・モンスーン(7分18秒・体固め)●山本小鉄

4.28 鹿児島県体育館
○ゴリラ・モンスーン(6分4秒・ベアハッグ)●山本小鉄

5.14 横浜文化体育館
○ゴリラ・モンスーン(9分30秒・落下固め)●山本小鉄


全て10分以内でモンスーンが完勝です。

これを見ると、当時の番狂わせというものには、

いかに重みがあったか、と。

いよいよアスク少年が目撃した、

5.11岐阜大会の結果です。

1969年のプロレス&ボクシング3

5.11 岐阜市民センター
○ゴリラ・モンスーン(6分27秒・体固め)●星野勘太郎
○山本小鉄(7分33秒・体固め)●ボビー・ダンカン


何と!!…

モンスーンの相手は小鉄さんではなく、

ヤマハ・ブラザースの相方である、

星野勘太郎じゃないですか!!

少年の目に突き刺さった光景は、

時代と共に形を変えて神格化され、

美しい残像となっていたのです。

それを幻と呼ぶか、

記憶違いと呼ぶか、

はたまた…???

とにかくプロレスというジャンルは、

ひとりひとりの脳内補填によって、

成り立っている部分がありますから、

ここに残された資料さえも、

もしかすると幻なのかも知れませんね。

それにしても、

いつの時代も猪木は美しい。
1969年のプロレス&ボクシング5

図書館って侮れないですよ。

結構絶版になったプロレス本とか、

きれいに保管されていますから。

古い記録を探すなら、

おすすめでもあります。

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tag : アントニオ猪木 山本小鉄 ゴリラ・モンスーン ワールドリーグ戦

comment

Secret

道立図書館なんてあったんですか!

いつか国立図書館行きたいなぁなんて思ってたら...。

ありがとうございました。

連絡をいただき早速拝読させていただきました。
まずはお忙しいところ時間を割いて調べていただきましたレガさんに深謝いたします。
そしてレガさんを含め本ブログを読まれた方に改めて深くお詫びいたします。
私の文章を読まれて全国の皆様に何かまちがいでも起こったらと思うと本当に心配でした。
小鉄は岐阜でモンスーンに勝ったんだと吹聴してクラスの男子全員から太鼓の乱れ打ちをされた中学生の方とか見えましたらレガさんを通じてご連絡下さい。
さて私の今の気持ちは最終戦を終えたレスラーの心境・・
すっきりした風と言いようの無い寂寞の色といったところでしょうか。
岐阜市民センターは今はもう取り壊され文化センターとなりプロレス興行は行われていません。
壁の隙間から見た九州山、「メニーサンクス」とサインのお礼にウインクしたダッチサベージ、坂口に老醜を晒し出口で小さなおばあさんよりさらに頭を下げて握手をする憧れだったキニスキー、宿舎までランニングで帰る大木。アジアタッグのベルトを掲げる猪木と吉村を横目になんとなくニヒルな気持ちで会場を後にした自分。
あれもすべて幻だったのか・・
まるでインセプションかトータルリコール、自分の中に怖れの感情が沸いてくるようです。
ちょうど一週間後に誕生日です。


>少年の目に突き刺さった光景は、時代と共に形を変えて神格化され、美しい残像となっていたのです。

ありがとうレガさん。

私の頭の中にまだあの場面の残像が居座っています。
その残像にはテレビ画面の枠はないんです。
南方面より見渡せば番狂わせに興奮する西の観衆、東ステージの観衆、リングに飛び込んで祝福する馬場、猪木。
いつまでもセピア色にならないはっきりとした色つきの風景が。

No title

『プロレス&ボクシング』のバックナンバーが置いてあるとは北海道立図書館、恐るべし!!

コピーサービスもあるんでしょうか?

自分も10年以上前だったと思いますが、ローランボック情報を求めて国会図書館で週刊ファイトと睨めっこした思い出があります(笑)。また行きたいですねえ。

>BKっち

道立図書館なんてあったんですか<本当に灯台下暗しというか…結構凄いんですよ。
プロレス系、ゴング系、ビッグレスラー、エキプロ、紙プロ…充実してます。
日プロ時代の資料なんて入手不可能ですから、貴重ですよ。

>アスク御大

小鉄は岐阜でモンスーンに勝ったんだと吹聴してクラスの男子全員から太鼓の乱れ打ちをされた中学生<その場合は吹聴云々というよりも「コイツ何言ってんだ?」的な仕打ちでしょうね(笑)。

すっきりした風と言いようの無い寂寞の色<お察し致します。

今はもう取り壊され文化センターとなりプロレス興行は行われていません<全国に点在したプロレス会場のほとんどが、老朽化等で消えていってますね。
私が愛した中島体育センターもしかり。

あれもすべて幻だったのか<記憶と補填…プロレスと付き合っていくにあたって、この二つで脳をフル回転させていくのは宿命です。
目の前で起きてる事が幻かも知れませんし、夢の中に映し出された光景が真実なのかも知れません。

ちょうど一週間後に誕生日<おめでとうございます。
私も1ヵ月足らずで40になります。アスクさんはおいくつになられるのでしょう…。

その残像にはテレビ画面の枠はないんです<それこそプロレスだよ、と私は思います。

>スパさん

『プロレス&ボクシング』のバックナンバーが置いてあるとは…コピーサービスもあるんでしょうか?<さらに検索してみると、闘魂スペシャルもほぼコンプしています。
コピーは普通にOKですね。

ローランボック情報を求めて国会図書館で週刊ファイトと睨めっこした思い出<これもプロレス歴史マニアならではの楽しみ方の一つですよね。

ついでに書いておきますと、この記事の表紙画像の中の一冊に、アスラムvsゴーディエンコのレポート記事もありました。
恐らく日本で初めてボロ一族が紹介された記事だと思います。

お二人とも素晴らしい!

アスクヒムさんの想い出の風景と、それにまつわる謎解きに真摯に向き合った紫レガさん。お二人とも素晴らしいです。会場で体験した生の感動は間違いなく「真実」ですよね。そういう小さな、しかし個人にとっては大きな体験とそれを彩る想い出がプロレスを面白くするんですよね。

いつもの記事とは一風違う、でもプロレスへの愛に満ちた内容に感動しました。もう一度書きます。お二人とも本当に素晴らしい!

昨日早速行って来ました。
バス→地下鉄→バスを乗り継いで...。

ゴングでSWS に来ていたロッカーズの記事を漁りました。

札幌にも来ていたようです。しかも相手がナチュラルパワーズ。メインが龍原対決。

行ってときゃよかった...。

こんにちは。

アスクさん、お誕生日おめでとうございます!m(_ _)m

レガさん、北海道の図書館はそんな貴重な専門誌もあるんですね!^^

名古屋の鶴舞図書館には「UWF戦史」がありました…。

分厚いのが三冊もあり私は読んでいませんが…。

レガさんはお読みになりましたか?^^

No title

>この記事の表紙画像の中の一冊に、アスラムvsゴーディエンコのレポート記事もありました。

マジッすか!!入手せねば!!

写真もあるんですか?

号数は特定はできませんか?

アスラムといえば、ジュベールの親父ですね!!

そういえば、最近70年代の新日本のDVDをアホのように見まくってるんですが、その中で『来日直前にタイガージェットシンがアクラムペールワンに勝ってインドヘビー級王座を奪取した』ってくだりが出てくるんですが、アクラムって猪木戦後もファイトしてたんでしょうかね?

ボロ一族の謎は深まるばかりです…。

>てつさん

お二人とも素晴らしいです<いやぁただ単純に“好きなだけ”なんですよ。

小さな、しかし個人にとっては大きな体験とそれを彩る想い出<結局、視点ていうのも人それぞれな訳ですから一つの試合についても隣で観戦してる人と全く違う感想だったりします。
それが意見がピタリ合うと非常に嬉しかったりしますよね。

プロレスへの愛に満ちた内容<いろんな形はあるにせよ、ここを読んで下さる方には“愛”があると思います。

>BKっち

バス→地下鉄→バスを乗り継いで<これも一つの“密航”ですね(笑)。

ゴングでSWS に来ていたロッカーズの記事を漁りました<素晴らしい。これぞBKっち!!

札幌にも来ていたようです。しかも相手がナチュラルパワーズ。メインが龍原対決<“谷津、ハク組!!”…何となく語呂が「八つ墓村」に似てますよね。阿修羅がカムバックして来た頃ですね?
それにしても田中社長って凄い人でしたよね。
天龍の一声で阿修羅の借金全部肩代わりしてやったんですから…。

いずれ図書館でお会いしましょう(笑)

>ROSESさん

こんばんわ。

名古屋の鶴舞図書館には「UWF戦史」がありました<書店でチラ見はしました。
この図書館にも2まではあります。

ただ内容は…引用だらけで素人のブログと大差ないですよね。
あと前田の言葉が全て、みたいな感じですから、当然Uインター、安生と宮戸が悪者になってるんですよね。
読む気が起きません。

「UWF戦史って言う本が出てるんですけど、これ誰が買うんだ? っていう内容で」
「レガさんさえもスルーする本があるんですか(笑)」

以上、昨年のサミットでの私とたかさんの会話です。

>スパさん

写真もあるんですか?
号数は特定はできませんか?<もう一度行った時に詳しく調べて来ます。ちなみに本文ページで、写真は粗いモノクロでした。

『来日直前にタイガージェットシンがアクラムペールワンに勝ってインドヘビー級王座を奪取した』<謎めいてますねぇ…。
シンってパキスタンでは普通の試合してますよね?
あとアスラムvsゴーディエンコも1976本ではイギリスで行われていますよね?
あの記事では確かパキスタンでやってた様な…。

いずれにしても時間のある時にキチンと調べてきますね。

No title

水を差してしまうと悪いのですが・・・


「少年の目に突き刺さった光景は、時代と共に形を変えて神格化され、美しい残像となっていたのです。 」

「プロレス&ボクシング」
という媒体。

恐らく週刊ゴングの前身ですよね?

中学の頃、地元の体育館に来た新日の激戦譜を翌週に見ようと本屋に行ったら
「カードが違う…」
ってのがありました。
有名な”誤植のゴング”だけに、実はあまり信用してなかったりしてます(笑)

そういう意味では思い出のまんまでも構わないんじゃないかと思ったり。
でも、それを言っちゃうと”資料”の意味がなくなるので、思い出の中では「誰が何と言おうがあれは小鉄だよ。証拠?俺のこの両方の目がそう言ってんだ」でいい気もします。

>ジョーカー ナリさん

恐らく週刊ゴングの前身ですよね?<ベースボールマガジン社ですので、週プロの前身です。

「カードが違う…」ってのがありました<プロレス誌あるあるですね(笑)。
稀なパターンではありますが、そこしか残っていませんので、信じるしかないんですよね。もちろん信じない選択も出来ます(笑)。

そういう意味では思い出のまんまでも構わないんじゃないかと思ったり<この答えはもうアスクさんの胸の中でいいんじゃないかと思います。

No title

>もう一度行った時に詳しく調べて来ます。ちなみに本文ページで、写真は粗いモノクロでした。

恐れ入ります。写真があるというのは貴重ですねえ!!


>あとアスラムvsゴーディエンコも1976本ではイギリスで行われていますよね?

ロンドン興行となってますね。
1976年~もUWF戦史なんかと比べたら相当頑張ってますけど、若干ツメが甘いんですよねー。


>これ誰が買うんだ?

自分のような腐れUWF信者が買います(笑)。
苦行と思って読みましたよ(笑)。

>スパさん

写真があるというのは貴重ですねえ<いやぁ…パラパラ見ただけだったのでアレなんですけど、写真は試合のものじゃなく、よくある一族の集合写真だったような気がします。
いずれにしても時間が出来たら確認して参ります!!

1976年~もUWF戦史なんかと比べたら相当頑張ってますけど、若干ツメが甘い<初めに『アリ戦、アクラム戦、パク戦だけがシュート』と決め付けちゃってから始まってますからね。
そういった部分は物足りないですね。
もちろん「これぞ猪木の真実!!」という解釈の方にとっては素晴らしい内容だと思います。

苦行と思って<まさしくその言葉がピッタリ来る一冊ですよね(笑)。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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