希望と活力のプロレス(2011)

昨年の東スポ・プロレス大賞において、

ベストバウトを獲得したのは、

2011年8.27 日本武道館における、

『ALL TOGETHER』(参照:幸福感のプロレス)のセミファイナルに実現した、

武藤敬司、小橋建太vs飯塚高史、矢野通という夢のタッグマッチでした。
武藤、小橋vs飯塚、矢野

それまでのベストバウトとは一線を画した、

予定調和のど真ん中を行く試合だったのですが、

プロレスファンならこの試合を見て、

興奮や感動を覚えなければ嘘だろ、と。

そう言い切れる程に、

見事な内容でした。
90年代のヒーロー二人

この試合の何が感動させる要素だったのか?

改めて振り返ってみましょうか。



冒頭の画作りをかき消す様に、
襲撃する飯塚、矢野

入場と同時に、

小橋建太を襲撃する矢野通と、
小橋の首を締める矢野

武藤敬司を襲撃する飯塚高史
飯塚のストンピング

武藤もすぐにツープラトンの攻撃を前転でかわして、

二人同時にドロップキック。
武藤の反撃はドロップキックから

代わった小橋ものっけからチョップの乱れ打ち。
小橋の逆水平チョップ

ツープラトンのブレーンバスターから、
ツープラトンのブレーンバスター

武藤のフラッシング・エルボー(ドライビング・エルボー)。
フラッシング・エルボー

つないだSTFは同日、

別のリングに上がっていた蝶野正洋へのメッセージでしょうか?
蝶野へのメッセージ?

小橋は徹底したチョップの連打から、
チョップ連打から、

一気にハーフネルソン・スープレックスを狙いますが、

金的へのバックキックで阻止されます。
ハーフネルソンは金的バックキックで返される

場外戦となり、

いつものハサミが飛び出しますが、
出た!!バーバー矢野、

生真面目に小橋は鉄柱打ちつけで回避。
鉄柱で何とか阻止

思わず椅子を手に救助に向かう武藤は、

西永レフェリーが制止。
椅子を持つ武藤は制止される

リングに戻ってもやりたい放題の矢野は、

いつものチャントを要求。
「ヤノ!トー!ルー!」

飯塚につなぐと、

ポストを外して金具の剥き出しになったコーナーへ、

ハンマースローで小橋を痛めつけて行きます。
ポストの外されたコーナーへ痛打

さらにタッチロープでのチョーク攻撃。
またもチョークを食う小橋

この辺がヒールの真骨頂です。

そうなると耐える小橋の表情が、

本当に魅力的な訳です。
この表情が魅力

さらには分断されますが、
分断され、

矢野から仕掛けたブレーンバスターを、

小橋は自力で切り返して、
矢野の仕掛けたブレーンバスターを切り返す

武藤につなぐと、

目にも止まらぬ速度のドラゴンスクリューから、
武藤はドラゴンスクリューから、

足4の字の必勝パターン。
足4の字、後方で小橋がコブラ

さらに後方では小橋が飯塚にコブラツイストです。

その勢いのままシャイニングウィザードに行きますが、

曲者の矢野は難なくディフェンス。
シャイニングウィザードはガッチリ防御

飯塚、今度は武藤へのチョーク。
今度は武藤にチョーク

しかし主導権は渡すまいと、

蹴り足を捕えた武藤はドラゴンスクリューで返して、
ドラゴンスクリューで返して、

怒りの表情で小橋リングイン。
小橋登場

コーナーに固定しておいてのマシンガン式逆水平。
マシンガンチョップに、

コーナーに待機する武藤も、

思わず身を乗り出す程の勢いです。
思わず武藤も「まだやるの?」

今度こそは、とハーフネルソンに入った小橋ですが、

矢野がまたもカット。
2度目のハーフネルソンは矢野がカット

チャンスと見た飯塚は得意のスリーパーから、
魔性のスリーパーから、

矢野の椅子攻撃はジャストミート!!
椅子の一撃、

仕上げにアイアンフィンガー・フロムヘルを装着しますが、
そしてアイアンフィンガーを…、

小橋はダッキングで避けて、

3度目の正直でハーフネルソン・スープレックス成功。
切り返してハーフネルソンスープレックス成功

返す刀で、

飛び込んで来た矢野の顔面に剛腕ラリアート!!
返す刀で矢野の顔面にラリアート

さらに武藤もしっかりと狙いを定めての、
武藤も照準を当ててから、

シャイニングウィザード!!
完璧なシャイニングウィザード

ここから一気にクライマックスです。

小橋の「飛べ!」の合図に、
「飛べ!」

武藤はレバーブロックから、

一気にコーナーを駆け上がり、

ムーンサルト・プレス!!
近年稀に見る月面水爆

スピード、空中姿勢、飛距離、的確さ…

まさに90年代そのままの月面水爆でした。

そして今度は武藤が、

「お次はお前の番だ!」
「次はお前だ!」

「行くぞーー!!」の雄叫び一発から、
「行くぞー!!」

ゆっくりとコーナーに一歩一歩登って、

これまた90年代そのままの、

高さ、的確さ、重さを備えたムーンサルト・プレス!!
感動のムーンサルト

当然こんな技を食って返せる訳がなく、

完全なるカウント3。
カウント3!!

最高の余韻を残した二人は、

今度こそガッチリと握手を交わして、

そのまま抱擁。
感激の抱擁

ポージングもこれ以上にない位ハマってます。
絵になる二人

試合後のコメントも上機嫌。
大満足のコメント

プロレスを一定期間観て来たファンなら、

誰もが胸を熱くする様な試合でした。



昔、名司会者と言われた方が、

こう言っていました。

“歌は世につれ、世は歌につれ”

まさしくプロレスにも当てはまる言葉じゃないでしょうか。

高度経済成長期の中で、

どんどん名勝負を残していったアントニオ猪木

人々は猪木を見て、

自分達の魂に点火した訳です。

日本が世界屈指の経済大国となり、

安定を手にすると、

長州力天龍源一郎の様に、

敢えて体制に反逆していく姿に憧れを抱き、

バブルの時代には、

電流爆破WWFといった、

常に新しいものを求めていきました。

そして昨年…、

未曾有の悲しい出来事が起こった年、

打ちひしがれた人々にプロレスが与えるものは、

勇気であり忍耐力であり、

夢と希望、そして明日への活力でした。

このタッグマッチには、

それら全てが含まれていたと思います。

まさに2011年と言う時代が、

贈呈したベストバウトだったと思います。

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tag : 武藤敬司 小橋建太 飯塚高史 矢野通 新日本プロレス2000~ 全日本プロレス プロレスリング・ノア

comment

Secret

No title

プロレス観戦から離れて5年以上経ってしまいました(福岡に帰って魚釣りばっかりやってます)
理由なんてのは無いですがあえて探すならば「意味がある試合」が無くなったというくらいですかな
一昨年、たまたま日帰りで東京に行った際に急にも関わらずALEXさんを呼んでみたら来ていただいて2時間前後会う事ができたんですが会話内容はプロ野球と昔のプロレス話のみに終始し現状はDDTに勢いがあるとの事だけを教えていただいた次第
思い返すと我々が一番プロレスにはまった1980~90年代のビッグマッチはどれも意味のある試合ばかりで贅沢でした
対抗戦にもなるとファン同士まで喧嘩(新日対Uインターのドーム大会なんて大変だったらしいですね)
今では職場の近所にある大型車用の時間貸し駐車場で年に数回プロレスの選手バスが停まっている時に「ああよく見にいってたなあ」と思い出します
市内で大規模イベントや人気歌手のライブ等でホテル満室札止め予約締切必至な時は事前に「○月○日~SMAPヤフードーム」等、事務所のカレンダーに書くのですが、あえて「○日プロレスリングノア博多スターレーン」とか書いても誰も反応してくれません
ひょっとするとプロレスを会場まで見に行く事は永遠に無いかもしれませんが
今後「これは○○な深いテーマがあるから雑誌でも良いから見るべきだ」というのがあったら発信してください
知らぬ存ぜぬの人から教えてもらってもイマイチ伝わらないので同世代かつオールドファンから教えてもらった方が参考になります
あと、2月3日金曜日23時には時間を作っといてください。未来のプロレス芸人を目指している生きの良い若手がニコニコ生放送で番組をやるので昭和の外人レスラーの怖さを教えてあげましょう
2月3日(金)
『復活!黄金(ゴールデン)プロレス!!』
23:00~
出演・・・青春ダーツ・田中、ジグザグジギー宮澤
【テーマ】外国人レスラー
http://live.nicovideo.jp/watch/lv73658734?ref=ser

前回、前々回と見ましたがMCは天龍信者でWAR世代の小僧です

>レンジャーロスさん

まずは改めて、ご無沙汰しておりました。
私がネットでプロレスを語らせて頂く礎を作って下さった事と、当時いろんな裏情報を教えていただいた事に感謝しております。
そして今回、コメント下さいましてありがとうございます。

プロレス観戦から離れて5年以上経ってしまいました<やはりグレーテスト1972同志…私がプロレスと離れたのも、戻るきっかけとしてブログを立ち上げたのもやはり同じ様な理由からです。

ALEXさん<お元気でしたでしょうか?
熱さはお変わりなかったでしょうか。

思い返すと我々が一番プロレスにはまった1980~90年代のビッグマッチはどれも意味のある試合ばかりで贅沢でした<それらを振り返りつつ、今の動きにもついて行ってみようと言うのが、当ブログの根幹です。

あえて「○日プロレスリングノア博多スターレーン」とか書いても誰も反応してくれません<プロレスを取り巻く環境は、首都圏から離れれば離れるほど如実ですよね。
私の住む北海道もそれに近いものがあります。

ひょっとするとプロレスを会場まで見に行く事は永遠に無いかもしれません<大丈夫です!! 私もそうでしたから(笑)

今後「これは○○な深いテーマがあるから雑誌でも良いから見るべきだ」というのがあったら発信してください<了解しました。
まぁ私の中でのテーマ付けなので、案の定片寄ったものになるとは思いますが(笑)。

あと、2月3日金曜日23時には時間を作っといてください。未来のプロレス芸人を目指している生きの良い若手がニコニコ生放送で番組をやるので昭和の外人レスラーの怖さを教えてあげましょう<面白そうですね!!
一丁、やってみましょうか。

ロスさん、今でもプロレスの事思ってるじゃないですか。
嬉しいです。

いつも遅くに申し訳ありません。

いつもお世話になっているブロガーさんのブログで矢野選手の話になり、紫レガさんが記事にされている矢野選手、飯塚選手VS武藤選手、小橋選手の試合を教えていただいたので
検索したのですが某動画にあったのは、最後の2分間位でした。
視聴したかったのに残念でした。

検索してると紫レガさんのブログに辿り着きました。
試合の感じが分かりやすいです。



※すみません。
ここに書かせていただきますが。
真夜中のハーリー&レイスの前田日明選手のソックリさんのラジオ音声も聴いてもらったところ…
「ダハハ(≧∇≦)前田日明さんソックリ」と楽しんでもらえました。

改めて、ありがとうございました。

>みーさん

いつも遅くに<とんでもないです。こちらこそ不規則なレスで申し訳ないです。

いつもお世話になっているブロガーさんのブログで…矢野選手、飯塚選手VS武藤選手、小橋選手の試合を教えていただいた<今は良い時代ですけど、同時に版権が厳しいですもんね。

試合の感じが分かりやすい<そう言って頂けると嬉しいです。
上記した様に動画はいろいろな問題もあって刹那的なんですよね。
もしかしたら、私のやり方もギリギリアウトなのかも知れませんが、続けられる限りはこういうやりかたで名勝負を振り返っていきたいと思います。

改めて、ありがとうございました<こちらこそ。
プロレスファンの輪をつなげて下さってありがとうございます。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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