欧州“殺し”紀行~vier~(1978)

dreiからのつづきです。

今回の連載記事のハイライトとも言える、

“シュツットガルトの惨劇”

1978年11.26 西ドイツ・シュツットガルト・ギルスベルク・ホールでの、

欧州世界選手権シリーズ決勝戦
藤原を帯同した猪木

“WWUヘビー級王者”ローラン・ボックvs“NWFヘビー級王者”アントニオ猪木
です。
ボックは自然体

当時6歳だった私はこの試合が、

ワールドプロレスリングで放映されたのを、

観た記憶がありません。

しかし当時、祖父(参照:爺ちゃん子)に買ってもらった、

『月刊プロレス』でこの試合記事を読んだ思い出は残っています。

血だらけのボックの顔面と、

ガッチリ入った猪木のスリーパーホールドの写真が印象強く、

とても猪木が負けた試合だとは、

思ってもいませんでした。

…それはさて置いて、

試合を振り返りましょう。

意外に試合はロックアップから始まりますが、

いきなりボックは河津掛けからの投げ。
河津掛けからの投げ

早速受け身の取りにくい技です。

猪木も片足タックルに行きますが、

ボックは胴に腕を回してクラッチすると、
片足タックルに来た猪木を、

カレリンばりのリフトから崩れ気味のサイドスープレックス。
軽々とリフト

これは猪木が足をフックして防御します。

猪木は距離を置いて一発アリキックを当てますが、
アリキック一発

ボックは一発目のスープレックス。

ノーモーションで頭から垂直に落とします。
脳天から落とすフロントスープレックス

いくら上手に受け身を取れたとしても、

zweiで記した通りのリングコンディションですから、

一切気を抜けません。

ボックの攻撃を猪木が、

ヘッドシザースで切り返したところで1R終了。
猪木のヘッドシザース

インターバル中も猪木はしきりに、

痛めている右肩を気にします。
1R終了、右肩が気になる猪木

2Rは開始と同時に猪木はアリ戦と同じく、

仰向けに寝転がってのローキック。
スライディングのアリキックに、

ボックも慣れない蹴りで返していきます。
ボックも蹴りで返す

バックを取るとジャーマン気味のバックドロップ。
ジャーマン気味のバックドロップ

これも溜めなく投げるので、

受け身のタイミングが難しそうです。

猪木は投げられながらも腕を取って、

ダブルリストロック。
猪木の秘密兵器ダブルリストロック

離れ際の猪木の張り手に、
猪木の張り手に、

カッと来たボックは、

ヨーロッパ系特有のエルボースマッシュの連打。
ボックの重いエルボースマッシュ

グラウンドに行くと、

足首を固めながら喉元を踏みつけます。
トウホールドしながら喉元を踏み付け

この辺は極めに行くというよりも、

相手と観客に自分の優位性を見せ付けるという、

パフォーマンス的な部分が見えます。

ボック優位のまま2R終了。

3R開始と同時に、

流れを変えたい猪木はドロップキック。

しかしボックは難なく払い落とします。
猪木のドロップキックは払い落とされる

お返しのトウホールドに行くも、
猪木のトウホールド

逆に下からボックはマスカラスばりの、
マスカラスばりの、

ヘッドシザースホイップを2連発。
ヘッドシザースホイップから、

続けてストレート・アームバーに行きますが、
ストレートアームバー

猪木は簡単に脱出。

ボックは大きな手でフック気味の掌打を振り回します。
強烈なフック気味掌打

この辺り猪木戦に備えて、

ボクシングを練習した成果でしょうか。

コーナーで揉み合った所で3R終了。
終了ゴング後に睨み合う

4R開始と同時に組み合うと、

ボックはスタンディング式の袖車。
袖車風ボックの締め

これはガッチリ入りましたが、

ボックの体重を利しての投げで脱出。
猪木は投げで返す、

すかさずボックはヘッドシザース。
ボックのヘッドシザース、

猪木は何度か脱出を試みますが、

逆にボックは猪木の脳天を叩きつけて行きます。
脱出を図る猪木の脳天をマットに叩きつける、

何とかブリッジで脱出成功。
猪木はきれいなブリッジで脱出

サブミッションをブリッジで脱出するというのも、

猪木ならではです。

ルスカ戦を思い出します。

一旦ブレイクしてから差し合い、
差し合いから、

組むと速攻でボックのスープレックス。
ノーモーションの投げ

これはロープに救われます。

ダブルアーム・スープレックスを狙ってきたボックですが、

猪木は後ずさってロープへ。

レフェリーのブレイクがかかると同時に、

足をフックして倒して行きます。
ブレイクと同時に倒していく猪木、

モンスターマン戦を思い出します。

しかしその前に4R終了のゴング。
ボックが怒る

5R、猪木は密着作戦に出ます。

ネックロックで充分に絞り上げてから、
猪木のネックロックから、

首投げ、そしてスリーパーホールド。
スリーパーは効果大、

これはガッチリ極まります。

何とか投げでボックは脱出しますが、
何とか投げで脱出したボックだが、

ダメージは大きく、

猪木のドロップキック2連発はクリーンヒット。
ドロップキック2連発がクリーンヒット

さらにストンピングで追い討ちをかけますが、

これはヨーロッパルールでは反則。
さらにストンピングで追い討ちに行くが注意

ダメージの大きいボックは、すぐに立ち上がれません。
かなりダメージの残るボックに、

さらに足元のふらつくボックに、

首投げからスリーパー。
さらにスリーパーから、

続けて首4の字。
首4の字

完全にボックの動きは止まりますが、

ここで5R終了のゴング。

インターバル中もボックは疲労困憊です。
5R終了時、ボックは疲労困憊

6R開始すぐに再度スリーパー。
さらに猪木はスリーパーから、

ボックは下からのチンロックで力ずくの脱出。

猪木はキーロックに行きますが、
キーロックに移行するが、

これも力ずくで脱出。
ボックは怪力で持ち上げ脱出

ボックはバックに回ると、

フルネルソンからの叩きつけ。
フルネルソンから叩きつけ

そのまま絞り上げますが、
絞り上げるが何とかエスケープ

猪木は何とかエスケープして6R終了。

インターバル中、ボックはしきりに喉元を気にします。

一方の猪木は微動だにしませんが、

汗の量が一気に増えました。
喉を押えるボック、猪木も汗の量が多い

ここまでの展開、

五分五分に見えるのですが…。

次回いよいよ、

“シュツットガルトの惨劇”に決着を見ます。

finaleです。

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tag : アントニオ猪木 ローラン・ボック

comment

Secret

No title

ボクもこれは覚えていません・・・ある意味、我々グレーテスト1972の泣き所ですね(^^;

さて、この試合。もちろんボクも後から見たのですが、画像の試合早々の河津掛け、これボク的には掴みでしたね(^^)

これ技の源流はサンボみたいなんですよね。レスリングでも使うことができますが、知られていないこともあり、あまり使い手がいないんで見かけることは稀です。でもロス、ソウル五輪と銀メダルを取った太田章さんが実戦で使ったことがあり・・・コアなボクとしてはツボで、気になっていたんですよね。なのでボックがこの体勢に入ったときかなり身を乗り出しました。もちろん巻き戻して何度も見ました(^^;

まあ日本中でもそこにツボったのはボクだけだと思いますが(^^;

とにかく奥深い試合でしたね。続きも楽しみにしています!!

No title

那嵯さんのところでも少し書かせてもらいましたが、流星仮面二世さん同様にまさに「グレーテスト1972の泣き所」で、当時の自分では難解過ぎるというか不明点過多で興味すら湧いてなかったんじゃないかな、と。
この試合に出会うには早過ぎましたね。

今こういう時代になり、調べればいくらでも見ることが可能です。
ただ一ファンでここまで解析しているのはレガさん、あなただけでしょう^^

それにしてもボックのスープレックスの体の落とし方が危険過ぎると言うか、明らかに壊すことしか考えていないんですよね。
これで、俺はシューターではないみたいな事を言っているのですから何者なんだとw
そしてやはり恐るべきはアントニオ猪木です。
もう完全に天皇ですね、自分の中では^^;

※流星仮面二世さんのブログも今過去記事を含め読ませて頂いている所です^^
凄いブログです・・・読み応えありすぎです。

>流星仮面二世さん

引き続きありがとうございます。

グレーテスト1972の泣き所<やっぱり私らにとっての昭和って80年代です。
そうなると猪木のコンディションは悪くなっていく一方でしたしね。

試合早々の河津掛け、これボク的には掴みでしたね<そういった部分に食いついていただけたなら、寝不足に悩まされながらキャプチャー画像をUpしまくった甲斐もあるってもんです(笑)。

太田章さんが実戦で使ったこと<確かに河津掛けからのこういった動きってMMAでレスリングの一流選手が見せた場面ありましたね。
レスリングの公式試合ではなかなか難しいでしょうね。捨て身ですしね。

とにかく奥深い試合<ここまで長きに亘って語り合える試合って…本当に素晴らしい事です!!

>トラさん

当時の自分では難解過ぎるというか不明点過多で興味すら湧いてなかったんじゃないかな<確かに…しかししっかり試合は観ていたんですから、やっぱりトラさんは凄いです。
この場合、トラさんの親父さんが素晴らしいと言う事でしょうか。

一ファンでここまで解析しているのはレガさん、あなただけでしょう<ありがとうございます。
何せ…変態ですから(笑)。

ボックのスープレックスの体の落とし方…明らかに壊すことしか考えていない<いや本当に組長が言うようなリングコンディションだとしたら、あれはもう反則ですよね。

やはり恐るべきはアントニオ猪木…完全に天皇ですね、自分の中では<こういった出来事を調べれば調べる程…もう尊敬しかないですよ。
だからやっぱり猪木は日本のプロレス界の天皇になって欲しいですね。

※流星仮面二世さんのブログ<専門的なレスリング技術に関するプロレスリングの技術論はプロアマ含めて5本指に入ってると思いますよ。お世辞抜きで。
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