スーパースター誕生(1992)

本人も含めて中邑側の人間は、

全否定するでしょうけども、

私は中邑真輔の影に、

全盛期の高田延彦を垣間見る事があります。

生まれ持った格好良さという共通項もありますが、

やはり中邑を最初に認識した試合(参照:バクチ人生の始まり)のフィニッシュが、

高田の名勝負とオーバーラップしたところからスタートしているのです。

その名勝負とは、

1992年9.21 大阪府立体育会館

プロレスリング世界ヘビー級選手権試合
まさにテーズベルト

ゲーリー・オブライトvs高田延彦
です。
ゲーリー・オブライトvs高田延彦

なぜこの試合が、

高田vsゲーリーではなくゲーリーvs高田かと言うと、

4ヶ月前のシングル初対決において、

高田は敗れた上に、

病院送りにまでされていたから(参照:オーバー・ザ・シュート【7発の殺人橋】~前編~~後編~)です。

雪辱戦にして、UWF史上初の選手権試合。

高田はこの睨み合いの後、
長い睨み合い、

一気にスイッチが入りました。
高田の魂に火がついた

ゴングが鳴ると、

先に蹴って行ったのはゲーリーからでした。
先制打はゲーリーのロー

グラウンドでの凌ぎ合いから、

ゲーリーは体重差を利したフェイスロック。
体重を利してのフェイスロック

立っては、これまた強烈なサイドバスター。
強烈なサイドバスター

さらにサッカーボールキックで場外に蹴落とします。
場外へ蹴落とす

高田はすぐにリングインすると、

脇の差し合いになります。
差し合いは何と互角!!

特筆すべきは五輪候補クラスの実力を持つゲーリー相手に、

互角とも言える高田の技術。

後にPRIDEでも証明された(参照:あと3分だけ…~前編~)四つに組んだ時の強さの表われです。

この試合初めての高田の蹴りが出ます。
ここで高田のローが出た、

ゲーリーは3発目のミドルをキャッチして、

ロープに詰めるとこれも強烈なエルボーバット。
3発目をキャッチしてエルボーバット

さらに両足タックルから持ち上げて、

前方へ叩きつけます。
両足タックルから抱え上げて前方へのバスター

さらに前戦で高田に苦しめられたダブルリストロック。
ゲーリーのダブルリストロック

高田は必死にエスケープします。

追撃に行くゲーリーはすぐに片足タックルに行きますが、
サイドからの片足タックルに、

これに素早い反応の膝蹴り。
高田の膝蹴り炸裂、

鼻っ柱に食ったゲーリーは悶絶します。
鼻が折れたか?

長期戦不利と見たか、

ゲーリーは突然のラッシュから、
ゲーリーのラッシュから、

一気に殺人ジャーマンに行きます!!
不完全ながら殺人ジャーマン!!

しかし高田は両足をフックして必死のディフェンス。

不完全な形になりましたが、

それでも高田のダメージは大です。
それでもダメージ大

寝技に活路を開きたい高田は、

珍しいスライディング・レッグシザースでのテイクダウン。
スライディングレッグシザースから、

足の取り合いからヒールホールドを極めると、

すぐにゲーリーはエスケープ。
ヒールホールドでエスケープ奪取

さらに高田はその足を狙って、

フルスイングのローキック連打で、
ローキックの連打で、

ダウンを奪います。
ダウンを奪う!!

再び差し合いから、
またも差し合いから、

ゲーリーは万力の様なフルネルソン!!
万力の様なフルネルソンでエスケープ

高田は必死のエスケープ。

立ち上がると差し合いから、

今度は高田がゲーリーのミゾオチ付近に膝。
差し合いから膝、

距離を取ってソバットから、
距離を取ってソバット、

左のハイキック。
左ハイから、

上体の浮いたところへバックドロップ!!
バックドロップで投げ切って、

さらに腕ひしぎ逆十字を狙いますが、
十字に行く

極め切れません。

ゲーリーは再びラッシュから、
ゲーリーも膝の連打から、

ジャーマンを狙いますが、

高田が体勢を入れかえた為、

ベリートゥベリーに変更。
ジャーマンを切り返されるとすぐにベリートゥベリーに移行

すかさず逆片エビ固めに入ると、

高田必死のエスケープ。
逆片エビは高田必死のエスケープ

みたびゲーリーはジャーマンを狙いますが、
もう一度ジャーマンを狙うが、

高田は前戦でも有効だった足を取ってのディフェンス。
意地でも食わぬ高田

ならば、とゲーリーも頭を切り替えて、

スリーパーホールドへ。
ゲーリー勝負所のスリーパー、

フックが浅かったか高田は脱出成功。
何とか脱出して、

亀の体勢のゲーリーをボディ、顔面、ボディと蹴り上げてから、
ボディ、顔面、ボディと蹴り上げて、

一気に十字狙い。
一気に腕を取る、

最後の力を振り絞ってゲーリーは起き上がって来ますが、
ゲーリーも必死に起き上がるが、

これまた最後の力で高田がなぎ倒して、
高田の脚力が勝る、

完璧な角度で腕ひしぎ逆十字の完成!!
高田の十字

さすがのゲーリーも即タップアウトです。

文字通り死力を尽くした二人は、

心の底から健闘を讃え合います。
健闘を讃え合う二人

高田は勝ち名乗りを上げてハイテンションのまま、

翌月に控える北尾光司戦(参照:10月最後の夜に…カタルシスを神様が降りて来た夜)への決意表明。

高田
「はい! えーと、途中何度もダメかと思いました。応援ありがとうございます!(礼) 23日は…絶対に!! 北尾を倒します!! 倒します!! 倒します。…また、この名誉あるベルトを巻いた以上は、あらゆる世界中チャンピオン。いつでも!! 挑戦して下さい。いつでも受けます! 誰の挑戦でも受けます!! どうもありがとしたっ!!」

「絶対に倒します!! 倒します!!」

新日でのIWGPJr王座、同タッグ王座以来のベルト姿ですが、

実に似合いますよね。

カメラマンへのポージングもキマっています。
似合うなぁ…

この一ヶ月後、高田とUインターは大きな賭けに出て、

結果、見事に時代を掴み取りました。



誤解を怖れずに書くと、

この時代の新日プロには、

アントニオ猪木から継承された“ストロングスタイル”は、

既に薄まっていたと思います。

その部分を担っていたのは間違いなくU系3団体であって、

中でも“最強の格闘技プロレスリング”を提唱していたUインターが、

最もそれを体現していたと思います。

その象徴の一つが、

このテーズベルト(参照:チャンピオンベルト・ワールド(番外編)~プロレスリング世界ヘビー級)でした。

今現在、プロレスにおけるストロングスタイルはどこにあるのか?

あるいは、もうそんなもの自体消滅してしまったのか?

もう少し待ってみます。

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tag : 高田延彦 ゲーリー・オブライト プロレスリング世界ヘビー

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Secret

ストロングスタイル IS NOT DEAD?

この頃の高田っていうか、Uインターはプロレスを
かつてのストロングスタイルの新日本に戻そうとしてましたよね?

そんな中、ふと新日本を観ると武藤は飛び跳ねてるわ、
馳は腰振ってるわ、他は長州のコピーみたいなレスラーばっかりで
辟易してたの覚えてます。

前田や船木は一生懸命、プロレスから離れようとしてる中、
高田だけはちゃんとプロレスを背負って
「プロレス=最強」を証明しようとしてましたし。

その高田が数年後、
新日本に飲み込まれてしまう。。。

この時点でストロングスタイルの終焉だったんでしょうか?

確かにレガさんの言う通り、
現在、プロレス界を見渡してみても
そのストロングスタイルを彷彿とさせうるレスラーって
中邑くらいしか思い当たりませんね。

なんか寂しいですね。

No title

これでしたか!繋がりました^^

>誤解を怖れずに書くと、
から以下の内容ですが、ほぼ間違いないと自分も思います。
去年、あるライターの方と飲んだのですが、
「なぜあのタイミングでUに行かなかったのですか?普通前田さんや佐山さんや組長を追いますよね?」
と言われました。
(※その人はUの後、所謂"格闘技"のほうへ進んでいき以降プロレスとはやや距離を置くようになったそうです。)
自分は振り返るとずっと新日本なんですよね^^;

その当時からすでにストロングスタイルなんてものは薄くなっていました。
自分はいったい当時何を見て、今中邑にストロングスタイル継承者だと強く期待しているのかなぁ。。。

余談ですが、自分は39年同じ所に住んでいます。
まぁ仕事のやりやすさ等もあったのですが、地元から離れられないんですよね^^;
こういう性格も関係してるのかな(笑)

>従業員ひがしさん

Uインターはプロレスをかつてのストロングスタイルの新日本に戻そうとしてました<特に高田と宮戸の思いはそこでしたよね。
今思うと笑っちゃうくらいに愚直だったと思います。そこが大好きでした。

武藤は飛び跳ねてるわ、馳は腰振ってるわ、他は長州のコピーみたいな<唯一と言ってもいい破壊王だけが際立ってましたが、いかんせん練習嫌いで…もし破壊王にも宮戸的存在がいたら、新日まだまだ面白かったんですけどね。

前田や船木は一生懸命、プロレスから離れようとしてる中<前田は言葉で、船木は行動で、プロレスと一線を引いていきましたね。


その高田が数年後、新日本に飲み込まれてしまう<もうこれ運命としか言いようないですよね。

ストロングスタイルを彷彿とさせうるレスラーって中邑くらいしか思い当たりません<容姿まで…って言ったら贅沢なんでしょうけど、今の雰囲気だと普通の現代風レスラーに見えちゃうんですよね。
いい意味で浮いてて欲しいんですけどね。

>トラさん

これでしたか!繋がりました<もうちょっと補足も必要ですんで、近々にUPしますね。

「なぜあのタイミングでUに行かなかったのですか?普通前田さんや佐山さんや組長を追いますよね?」<ああ…トラさんと初対面した時に、私もそういう失礼な質問した記憶があります(笑)。

いったい当時何を見て、今中邑にストロングスタイル継承者だと強く期待しているのかなぁ<もしかしたら的外れなのかも知れませんが、以前前田が猪木批判する際に、「自分は(猪木の)身内だから批判してもいいんです。よその人間が言うのは許せない」って言ってましたよね。
だから2000年代前半の迷走してた時期に「あれはダメだ」と言う権利があったと思うんですよね。ファンとして。
私は離れてた時間が長すぎるんでアレですけど、やっぱりスタートは新日からですので、期待の裏返しとして失望もしてるんですよね。
90年代の新日も欠かさず見てた訳ですから、私らだって言う権利ありますよね?

自分は39年同じ所に住んでいます…こういう性格も関係してるのかな<ひとつところに住むという…言わば“責任感”でしょうね。やり逃げ出来ない訳ですから。
プロレスへのこだわり方にも性格出るんじゃないでしょうか。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


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