宿命のライバルなんかいらない(1993)

中邑真輔棚橋弘至

二人の関係をプロレスファンは“ライバル”と形容します。

しかしいつまでも二人が、

その関係のままでいる以上、

二人にとって発展はない…というのが、

揺るぎない私の持論です(参照:中邑3度目のIWGPを振り返ろう~episode 2~さぁ、いよいよDONTAKUです。)。

力道山も猪木も馬場さんも前田も、

時代を作ったレスラーに、

生涯通してのライバルなど存在しませんでした。

次から次へと新たな敵を見つけていくのが、

団体のエースという存在なのです。

以前にも書きましたが、

宮戸優光の言葉を引用します。

U.W.F.最強の真実 (BLOODY FIGHTING BOOKS)
 U.W.F.最強の真実 より

宮戸
高田vs山崎なんていうカードは、新生UWFで何回もやっていて、別に目新しいカードでもなかったし、「高田さんが山崎さんあたりをライバルにしていては絶対にダメなんだ」と思っていた。高田さんにはもっともっと上の世界という舞台に躍り出てもらいたいという気持ちがそこにあった。


新日の若手時代から、

ユニバーサルプロレス、
ユニバーサル時代の名勝負数え歌

新日ジュニア戦線、

新生UWF、

そしてUインターと何度も対戦してきた高田延彦山崎一夫

多くのプロレスファンが“ライバル”として観ていた二人ですが、

Uインター絶頂期に行われた試合を振り返ると、

一つの真実が見えてきます。

時は1993年4.10 大阪府立体育会館

高田延彦vs山崎一夫
です。
高田延彦vs山崎一夫

誤解を恐れずに先に書いておきますが、

実はこの二人、

実力的な部分では相当な差がありました。

この試合でそれを表すシーンが、

何度か出てきます。



序盤は互いに、
山崎のソバットは宙を切り、

繰り出す技をかわしていきます。
高田のソバットはがっちりとディフェンス

関節技もポイントには入りません。
膝十字も極まらない

山崎の作戦は奇襲。

片足タックルから、
突如、片足タックルから、

一気にバックへ回り、
瞬時にバックへ回り、

虚を突いたジャーマン敢行。
きれいな人間橋、

しかし高田は山崎の腕を巻き込んで、
しかし高田は体を入れ替えて、

ダブルリストロックの切り返し。
ダブルリストロックで、

絞り上げると山崎は即エスケープ。
絞り上げる

再び立ち技になると、
アップライトから、

脇腹にミドルキック炸裂。
脇腹へ強烈なミドルキック

しかし食いながらも足を取った高田は、

珍しい飛びつき腕十字!!
珍しい!! 高田の飛びつき腕十字!!

これは山崎がこらえて逆に足を取ります。
山崎は切り返して逆エビ狙い、

裏返すとSTF狙いから、

脇固めへの移行。
脇固めへの移行、

腕が伸びきる直前に、

高田は再度、腕十字狙い。
高田さらに腕十字の切り返し

そして強烈に入ったヒールホールドは、
ガッチリ極まったヒールホールドで、

山崎に強烈なダメージです。
山崎苦悶の表情

首を取っての膝蹴りラッシュで、

山崎は主導権を奪いに行きますが、
膝蹴りラッシュに、

高田はバックドロップに返します。
ハイブリッジのバックドロップを返す

何とか一つ高田からエスケープを奪取。
袈裟固めからのアームバーでエスケープ

それでも高田のキレは止まりません。

ハイキックのスピードに山崎のガードも遅れます。
切れる右ハイキック

一気に勝負に出る高田は、

山崎のクラッチを、
腕十字のクラッチを巡る攻防、

一気に切って十字完成。
一気に切る、

山崎必死にエスケープ。
山崎必死のエスケープ

ここから高田の打撃技術が見られます。

まず足首のスナップを利かせたハイキックが、
高田のブラジリアンキック(?)、

山崎は顎に食らって腰砕けにダウン。
腰砕けでダウンする山崎

次は前蹴りにいく軌道から、
前蹴りの軌道から、

腰を返して顔面にハイキック。
右ハイキックで連続ダウン、

連続ダウンの山崎は一気に残りポイントを失います。
ポイント差は歴然

最後はミドルキックをキャッチした山崎に、
ミドルをキャッチした山崎に、

高田は潜り込みながら足を取って、
潜り込みながら足を取り、

一気に裏アキレス腱固め。
裏アキレス腱固め、

一度はロープ近くまで行きましたが、

高田が絞り上げると、

たまらずタップアウト。
たまらずタップアウト

終わってみれば高田の完勝。
高田完勝

ライバルと称されていた二人の実力差は、

この時点で歴然としていました。
敗者を讃える

控室で山崎はしみじみとコメント。

「(高田は)また凄く強くなっちゃいましたね。威圧感もあるし…」
傷ついた顔でコメントする山崎



冒頭に書いた様にこの二人、

若手時代から数えて、

本当に何度も何度も対戦しました。

それゆえに手の内がわかり過ぎる位わかり合っていて、

実力差以前に先の先を見越した攻防になってしまう訳です。

だから打撃も寝技も、

ほとんどの技が決まる前に切返してしまう。

良く言えば「まるでチェスのような…」という表現。

悪く言えば「つまんない試合」。

しかし団体を大きくしていく為には、

ビッグサカ曰く、「両雄並び立たず」

これ時代が証明しています(参照:昭和新日本・黄金のトロイカ)。

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tag : 高田延彦 山崎一夫 宮戸優光

comment

Secret

棚橋はライバルではないですよね。
挙げるとするならば柴田以外考えられないなぁ。。。
レスラースキル云々ではなく、対角線に向かい合ったときやファーストコンタクトのときに絵として悪すぎると思います。
書いてしまえばサイズなんですけど。

No title

タナはライバルじゃないと思う・・・。
でも、見た感じが ライバルっぽくまとまるような。
マスコミが そう書いちゃうから・・・。
タナの 明るさを太陽 とするなら 真輔は月でしょうか?
これじゃ まるで、 長嶋さんとノムさんか (爆)

でもオラは、馬場ーブッチャー、猪木ーシン、猪木ーホーガン、猪木ー長州、長州ー藤波、長州ー鶴田、鶴龍、鶴田ー三沢、ショーンーヒットマン、ショーンーHHH、ストンコーロックのように、長い抗争が観たいです。
コロコロ順番待ちの抗争は嫌ですな。

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>トラさん

柴田以外考えられない<やっぱりそうなっちゃいますかね。

レスラースキル云々ではなく、対角線に向かい合ったときやファーストコンタクトのときに絵として…書いてしまえばサイズ<あとはやっぱり本気度でしょうね。
最近は見せませんけど、いつも中邑がハードヒットした後に声掛けるアレ…棚橋に対してはやっぱり先輩というのがあるんでしょうね。
柴田も先輩には変わりないんですが、同い年だけにお互い感情が出やすいですよね。
特に柴田、本当に嫌いなんだろうな…という雰囲気がいいんですよね。

>ケロさん

タナはライバルじゃないと思う<ケロさん的にもそうですか。

タナの明るさを太陽とするなら真輔は月<そういう表現になっちゃうんでしょうね。例えるならば。
ただ中邑の場合、陰の裏にある陽を持ってるんですよね。今は封印してますけど。
棚橋は陽の裏にある陰…あの事件くらいしかないんですよね。

>BKっち

長い抗争が観たい<それは私も同感です。
でも中邑と棚橋の関係は抗争と言うよりも尻切れトンボですよね。年に1回ペースで。
抗争するなら本当に毎シリーズのメイン張れるくらいやって欲しい気はします。今の時代にはそぐわないでしょうけど。

コロコロ順番待ちの抗争は嫌<そうなっちゃってるんですよね。

>○○○○○さん

こちらこそありがとうございます。

プロレスと酒を愛する方に、悪人などいるはずがありません。
今後も何らかの形で絡んでいただければと思っています。
宜しくお願い致します。

これは!
と思うことだけコメントしますね!

なるべく。。(^^;;


Hさんの、コロコロ順番待ちの…
確かにそうですよね〜
ベルト獲ったらすぐに挑戦表明…
IWGPも棚橋選手、オカダ選手、AJ選手で回して行くのかな〜と一時 思ったことありました。

あっ、昨日Hさんのブログに行きました。
このコメント欄にトリプルH選手の名前がありますが、WWEも詳しいんですね〜


>みーさん

これは!と思うことだけコメントしますね!<いや、そんなに重く考えんでもいいですよ。気軽に行きましょう。

ベルト獲ったらすぐに挑戦表明…IWGPも棚橋選手、オカダ選手、AJ選手で回して行くのかな〜と<固定メンバーでやっていく事がアベレージを上げる最短の方法ですよね。
これは90年代の全日四天王が証明しました。
ただタイトルの頭文字が『INTERNATIONAL』である以上は、レベル云々よりも色んな試合をやらなきゃいけないと思うんですよね。

Hさんのブログに行きました<詳しいって、博士ですからね!!
コメントしなきゃダメですよ!!

No title

コメントしましたよー

>みーさん

コメントしましたよー<ん??? どこへ???

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>○○さん

み、見つからない…。

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>○○さん

んーーーー、見つかりませんな。

あっ、本当にご心配なく。これを楽しむのもブログの醍醐味ですから(笑)。

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>○○さん

じゃ、一言だけ。



♪乗っかり上手に乗せ上手~、

二人合わせて合体~騎○位~♪



…おあとが宜しい様で。

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>○○さん

どうもすみませんでした。怒んないで下さい。

…ん? 怒った顔もまた可愛いじゃないですかぁ!!
ずっちーなぁ~~~♡


…ここからは真面目に。

ブッチャー戦は高田自身が最もやる気を失ってる時期に行われた試合です。
Uインター自体が既に解散に向けてのカウントダウンに入っていまして、安生率いるゴールデンカップスが各インディ団体に出稼ぎ行ってて、その中で東京プロレスという団体にバーターで上がる事になった高田に用意された相手がブッチャーでした。

ただ、このブッチャー戦があった事で、高田はファンへの罪悪感からヒクソン戦に向かっていった訳です。
もちろんたくさんある理由の中の一つに過ぎませんが、このブッチャー戦でファンを落胆させた事も重要な理由になっているんです。

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>○○さん

てじなーにゃ<大笑いしました。

プロレスってそういう意味でも面白いですよね。
今や全く接点のない二人が数年前は抗争してたり、同じユニット組んでたり…。

ブログの他にはTwitterとmixiがありますよ。
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