陰徳陽報

昨年からの活躍が嘘みたいに、

いろいろな意味でボロボロになって、

闘い続けている現在の中邑真輔

今週の週プロをペラペラめくってみると、

面白い対談がありました。
天龍と中邑

還暦を迎えた“風雲昇り龍”天龍源一郎とのトークバトルです。

どんなビッグネームを前にしても、

常に物怖じせず、

自分の意見を発する中邑(参照:武藤vs中邑 言葉のプロレスリング(2003)~前編~~後編~)ですが、

例によって、この対談も読み応えありました。

週プロ1539
 週刊プロレス No.1539 より
龍魂継承

中邑「でも、天龍さんを見てると、『ホントに好きなことをやられてるんだろうなぁ』みたいな。僕がファンのころに見てた天龍さんは、全日本でやって、WAR。新日本でアントニオ猪木を倒して、王道路線かと思いきやFMWに上がったりとか、スゲェ振り幅だと思って見てたんですよね。で、かつ自分のスタイルを崩さずにというか、全部『自分の色』にしてしまって。最初見るまではみんなナシだと思ってたことを、『アリだ!』っていうふうに反対にひっくり返すような行動をしまくってたので。それがスゲェな、面白いなと思ってましたね。極めつきは神取さんとの試合ですね。あれは一番強烈でした、僕のなかで」

天龍「ウ~ン、こんなにプロレスを知ってると思わなかった。いま聞いててビックリしたね(苦笑)。まあ、同じことを多分、彼もやりますよ」

中邑「僕も神取さんをボコボコにします(笑)」


対談の出だし、

天龍から見た中邑の最初の印象は、

これまでの大学卒アマレス出身者と同様、

“プロレス界に就職”してきた者の様なスタンスで、

接している様子でしたが、

この中邑の熱い“プヲタトーク”を聞いてから、

一気に親近感湧いたみたいです。

中邑「もともと僕はプロレスラーになりたいと思ってアマレスやってましたから。僕がまだファンで、ちょうどプロレスラーになるギリギリ前に、総合格闘技とプロレスがやって、プロレスの選手が負けて『コイツは弱い』っていう。そういう見方自体が実はおかしかったんでしょうけども、そのときに『どうにかして一矢報いたいな』という部分もあったので行動してきましたけど、他ジャンルに打って出るっていうことは僕の中では一つの挑戦だった。誰もやらないっていうのもあるし、自分を追い込むっていう部分での楽しみでもあるし、っていうところで」

天龍「でもね、俺も中邑選手が出たとき盛んに応援したよ。『俺はレスラーだ!』って言いながら頑張ってくれるっていうのは、やっぱり溜飲を下げることになったよ。『頑張れよ! 中邑真輔!』って。何が良かったって、わざわざ『プロレスラーだ』って言わなくてもいいじゃない。なんか感謝っていう気持ちもあったよ」

中邑「そうですね。誰のためにってわけではなかったんですけど…ちょっと報われた気持ちにはなりましたね。自分だけのためであれば、『プロレスは』っていう主語は使わないですよね。それでも周りにいる人間っていうのは、そうは受け取ってくれないんですけど、一番気持ちを汲んでほしい人は汲んでてくれたんだと思って、報われました」


ベテランから見て、

今でも中邑といえば、

MMA系のプロレスラーの印象なんですね。

ただ天龍が他と違うのは、

中邑が「プロレスラーの看板を背負って総合に出陣した」事を、

ちゃんと理解している事ですね。

そんな中邑に対して、

自分の年齢の半分に過ぎない人間に対して、

正面から「感謝」と言える天龍。

つくづく大きな人ですよね。

中邑もまさか天龍から、

当時の勇気を褒め称えられるとは、

思ってもみなかったでしょう。

中邑「自分が身を削ってやってる職業をナメられたくないってのが一番でしたね。自分はちっちゃいころからプロレスが好きでしょうがなかった。レスラーになるためにアマレスを始めて、いろんな格闘技をかじり、やっとプロレスラーになったと思って。その当時は、特にマスコミですよね、ハッキリ言って、プロレスがバカにされてる、腹が立ってしょうがない。俺たちには関係ないっていう顔をしてるプロレスラーもいる。それも情けないと思って。『だったら俺が』っていうのと、うまいことタイミングが合ったりして。だったらもう『行くしかねえだろ!』と思って。自分もデビューしたばっかりで失うものもないし、家族もいないし、もう『やるしかないだろ!』って気持ちだったんで。ただ、『ナメられたくない』っていうのはありましたね」

天龍「でも、いまになってみれば、『失うものはなかった』って言えるけど、入ったころはもっとその気持ちは強かったと思うよ。『じゃあ、ここで負けちゃったら、これからどうしてくれるんだよ?』って」

中邑「ありました(苦笑)」

天龍「それはいまだから言えることだよな、こうやって頑張ってきたから。でも、打って出たという事実はすごいよ。その時は多分プレッシャーがすごくあったと思うよ。
『ナメるな』っていう感覚も、それは時代によっても違う。俺らのときは猪木さんが世間に一生懸命問いかけてたこともありましたけど、いい時代でもあった。5割はプロレス好きで、5割はプロレス嫌いだったっていう時代で。彼がデビューし始めたころはパーセンテージがもっと厳しい時だったからね。そこはちょっと違うよ。でも、入った限りは職業を好きになってほしいというのは何でも一緒なんだよ」


思えば若き日の天龍も常に仏頂面で、

対戦相手以外の何かと闘っていた印象があります。

それってやっぱり「5割のプロレス嫌い」に対する意地だったんでしょうね。

今は「5割のプロレス嫌い」どころか、

何割いるのか測定不能なくらいの世の中。

それどころか5割以上が、

プロレスなんて記憶の片隅にも存在していないのかも知れません。

そんな時代に、

前線で闘って行く中邑。

60になって今なお、

天龍もその同志なのであります。

次号、後編が楽しみです。

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tag : 中邑真輔 天龍源一郎

comment

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No title

総合格闘技の試合は誰でも出れますけど、プロレスを背負ってというのは限られた人にしかできないですよね。

鶴藤長天

天龍と中邑の対談、興味深いですね(^O^)

もし二人が全盛期が戦っていたらどうなっていたのでしょう?

上の世代が元気だと、世代交代がなかなかできませんので、新日本が迷走していた2000年代は中邑が若くしてトップに成り上がるにはいい時代だったのだと思います。

中邑はプロレスが下手みたいな言い方をされてる時期がありましたけどとんでもないですよね。

猪木は延髄斬りを覚えてダメになった(フィニッシュへの過程が雑になった。そりゃある意味16文キックと変わらない。)が私の持論なんですけど、

ボマィエを覚えた中邑がそうならないように祈ります。

ボマィエに行く前の中邑の動きは、冬木の地団駄ラリアットみたい(違うか。)で好きなんですけどね(^O^)

はじめまして。

 おはようございます。
はじめまして。初コメさせていただきます。

プロレスファンの40代主婦です。
こちらには 『中邑 真輔』で 検索して たどり着きました。
しばらくプロレスから 遠ざかっておりましたら・・・
中邑真輔というレスラーを an・an で 見ました。
完全なる一目ぼれ (笑)

まだテレ朝で ゴールデンの時間帯で放送しいてたころ
父と弟3人(驚)で 熱狂してました。
猪木が めちゃめちゃカッコイイし 強かった。ダイナマイト・キッドが好きでした。

今のプロレスを語るには いましばらく 勉強しなければここには
書きこめませので、 楽しく拝見させていただきます。
更新 楽しみにしています。

>123daさん

プロレスを背負ってというのは限られた人にしかできない<出陣する人間がその気概を持って、さらに周りがそれを認めないと“背負う”資格はありませんからねぇ。
中邑の場合は常に賛否両論ありますが、また出て行くときにはやっぱり“背負って”行くと思います。

>TKさん

もし二人が全盛期が戦っていたら<予想もつかないですね。
天龍革命時なら、確実に中邑の顔に靴紐跡を残しにいったでしょうし…中邑の場合はこれから全盛期を迎えると思いたいですね。

中邑はプロレスが下手みたいな言い方をされてる時期がありましたけどとんでもない<以前も書きましたが、あれで下手だとしたらかつての坂口なんてどれだけ下手なんだって? と思います。

猪木は延髄斬りを覚えてダメになった<逆にあれが生まれたから現役が長く出来たと言う説もありますよね。

ボマィエに行く前の中邑の動きは、冬木の地団駄ラリアットみたい<カブキのラリアート前のクルクル回るアレと同じくらい不思議なムーブかも知れませんね。

>ケロさん

こんばんわ。
初めまして。コメントありがとうございます。

プロレスファンの40代主婦<ここに辿り着いて下さって嬉しい限りです。

父と弟3人(驚)で熱狂してました<金八、太陽に吠えろをスルーして猪木に熱くなってた女子…それだけで最高です。
私の場合は母が味方で、ナイターのある日は父と、ない日は姉とチャンネル争いでした。その結果、じいちゃんの部屋の白黒テレビで見てたと(笑)。
ちなみにキッドは私の母も好きでした。世代を超えて母性本能をくすぐる存在だったんでしょうね。

今のプロレスを語るには いましばらく 勉強<とんでもないとんでもない!!
過去記事を追っていただければおわかりいただけますように、このブログは私自身のプロレスファンリハビリ日記みたいなものですから、思ったことズビズバとコメント下さい。
今後ともよろしくお願い致します。

>ROSESさん

Gスピリッツ猪木本<いつもありがとうございます。

【極私的アントニオ猪木】<漫画家が多いですね。浜岡賢次までいるじゃないですかぁ!?(汗)。
ヒロトは何を語ってるのでしょうか…気になります。

板垣は嫌いです。
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Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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