三沢光晴のプロレスリング

三沢光晴にとってのプロレスリングとは…、

お亡くなりになってから各メディアで、“受け身の天才”という部分ばかりがクローズアップされていますが、

実際には受け身以上に、勝負に対する厳しさを持ったプロレスラーだったと思います。

執拗に小川は離さない

本棚から取り出したの本の中に、

三沢が語るプロレスの興味深い話がありました。

 プロレスの達人 Vol.21 より

三沢
「腕ひしぎの痛さは女の子にはわからないわけですよ。柔道をやった人間にはわかりますけどね。女の子が見たら『なんでこれで決まっちゃうの』という場合も出てくるでしょう。対戦相手も納得させて、客も納得させる技、それができるのがプロレスラーだと思いますから」

「幅は無限でしょうね。だから、プロレスは面白い。やってるほうはむずかしい。底がない。到達点もない。(完成形が)ないですね。ここで限界だろうと思ったときに、まだ上を見ると違う道があるんです」


“カウント2.9プロレス”を作り上げた全日四天王の中心だった三沢には、

サブミッションで一本を取った試合というのは数えるほどしかありません。

相手が立てなくなるまで、カバーを返せなくなるまで闘うのが彼らのプロレスでした。

そこには天才的な受け身と同様に、

相手を信頼していながら、なおかつ非情に壊しに行く狂気性を持ち合わせていないと、勝ち残る事など不可能でした。

同時に三沢は総合格闘技方面にも、プロレスラーとしての気概を持っていました。

三沢
「僕ら、別にやろうと思えばできるわけですよ。できるのにやらないのと、できないからやらないのでは、大きな違いがあると思う」


当時最強と謳われたヒクソン・グレイシーにも「負けるわけがない」という旨のコメントを発していました。

確固たるその自信は、体重差によるところが大きかったようです。

そしてU系選手の総合出陣におけるタックルの技術にも一言物申してました。

その源は、前にも書きましたが、

高校時代に渋々やっていたレスリングにおいて、国体優勝までいった格闘センス。

自衛隊や大学のスカウトを蹴って全日に入門したわけです。

そもそもプロレス自体もファンとしてみていた時代はほとんどなく、

初めから「プロレスは見るのではなく、やるもの」という考えで入ってきたのですから。

そうそう、ヒクソンには「ドロップキックが出来るようになったら、試合しよう」というコメントでしたね。

そもそも自分の土俵に上げることがプロレスの兵法だった訳ですから(参照:そっちの土俵、こっちの土俵)。

それでも高山や杉浦が総合のリングに参戦を申し出れば、

二つ返事で快く送り出す懐の深さも持ち合わせていました。

自ら立ち上げた団体の看板に傷が付いてしまうかもしれないという“覚悟”を以って。

以前にも書きましたが(参照:三沢光晴の強さ)、

三沢の強さはその“覚悟”によるところが大きいです。

睨み合い

次回はその“覚悟”を感じられた名勝負をお送りしましょう。

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tag : 三沢光晴 中田潤

comment

Secret

三沢さん

レガさん お仕事お疲れさまです。
今日 週刊プロレス迷いましたが見てしまいましたよ。
三沢さんのドロップキックは素晴らしかったですね…

No title

紫レガさん、いろいろ、感動的な記事をありがとうございます;;
悲しみ、、いや、やりきれなさ、、なんとも言いようの
無いところで、毎日時間が過ぎていっています!!
今日は、ようやく、以前の試合を引っ張り出してきて、
観始めました。。。

そういえば、今日は三沢さんのお誕生日ですね!
お誕生日おめでとうございます!
私たちの心にいつまでも生きてますから・・・

>怜ちゃん

いつもありがとうございます。

週刊プロレス迷いましたが見てしまいました<あぁ、連続写真ですか? こっちは今日発売です。
見たほうがいいですね。最後の勇姿なんですから。

三沢さんのドロップキック<きれいでした。木戸と並ぶ日本の名手でしたよ。
技のフォームにとことんこだわった人でしたよね。

>YYさん

感動的な記事を<とんでもないです。感情のままに書いてますんで、後で読むとグチャグチャですね。お許し下さい。

悲しみ、、いや、やりきれなさ、、なんとも言いようの無いところで、毎日時間が過ぎていっています!!<本当にね…私もなんか虚しさが先立って…全然駄目ですよ。

三沢さんのお誕生日<そうでしたね。37歳…私とちょうど10違うんですよ。
10年前…三沢が今の私の年齢の時には全日の社長ですよ、既に。
いや自分がちっちゃいなぁとつくづく思います。

No title

私も思ってたんですけど“受け身の天才”って・・・なんかなぁ。
三沢だって客に受身を見せたかった、評価して欲しかったハズないし。
福留さんも含め何人か同じ事言ってましたが、正直しゃべらなくて良いです。

テリー伊藤はなんてコメントしてたんですか??

>ケツさん

三沢だって客に受身を見せたかった、評価して欲しかったハズない<逆に受け身は出来て当然くらいに思ってたでしょう。
その上で、「秋山や小橋のあの技は俺しか受け切れない」という誇りも持ってたはずです。

テリー伊藤<「K-1とか総合とか色々あるけど、日本人が一番好きなのはプロレスなんですよ。その最後の継承者を失ってしまった…」という感じの内容でした。
ちょっとその言い方が胸に来ちゃったんですよねぇ…

これ!


このブログ内容の試合ではないのですが、三沢光晴選手の試合も観ています。

私もネットで ” 受け身の… ”と言う言葉を見かけました。
受け身の…どういう意味なのか教えて下さい。

>みーさん

”受け身の…”と言う言葉を見かけました<受け身の天才って言うのは、あくまで天才レスラー三沢の持つ技術の一部分ですね。

三沢は投げられる際に自ら受け身の取れる方向に飛んでいく事で危険な落とされ方を回避していたみたいなんですよね。
それって格闘技経験のみならず、中学生時代に経験した器械体操の技術も関係していると思います。
ですから頭からマットに突っ込んで行く様に見えて、実際にはダメージを和らげるという…。
それでもさらに危険な角度が付いていく事で四天王プロレスが進化していったので、これの弊害も大きかったんですよね。
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