他流試合らしさ(1995)

新日vsUインターの対抗戦における伝説の試合を振り返った前回の記事が(参照:封じられた“伝家の宝刀”~前編~~後編~)ご好評でしたので、

その2日後に行われたUインターの大会における再戦をお送りいたします。

再戦…といってもこの試合は永田から安田忠夫に選手が代わっているのですが、

その人選が結果的に思わぬ名場面を生むこととなっています。

1995年 10.11 大阪府立体育会館

この日はUインターの将である高田が、ドームの武藤戦(参照:歴史は10月に作られる~平成編~)での負傷により欠場。

欠場の挨拶

試合前にその挨拶でリングに登場すると、会場を占めた新日ファンからの痛烈な野次に思わず激昂。

「うるさいんだよ!! そこ!!」

そんな重い雰囲気の中で第1試合として、このタッグマッチ…もといダブルバウトが行われました。

金原弘光、桜庭和志vs石沢常光、安田忠夫です。

金原、桜庭vs石沢、安田

開始と同時にリング上で見られたものは、元小結・孝乃富士である安田の四股踏みでした。

意表を突かれた桜庭の表情が印象的です。

先制は安田の四股

すぐに軽いローから入った桜庭ですが、

安田は一気に組み付いてヘッドロック・ホイップ。

足の踏み込みを見ると、上半身の力のみで投げている事がわかります。

腕力でヘッドロックホイップ

そのまま袈裟固めにいきますが桜庭は難なく脱出してバックを奪い、

バックを取り、

ジャーマンを狙います。

が、巨木のような安田は動じません。

ジャーマン狙い

逆に体勢を変えて相撲流サブミッションともいえる“カンヌキ”を極めます。

体を入れ替えてカンヌキ、

さらに“外掛け”でテイクダウン。

外掛けでテイクダウン

その後のグラウンドも難なく脱した桜庭は安田の顔面に軽く掌打のジャブ。

軽くフェイントの掌打、

すぐに安田も右からの“突っ張り”を返しますが、空を切ります。

安田は突っ張り、

それを待ってた桜庭はカウンターでタックルを決め、

カウンターでタックル成功

見事に安田の巨体を転がします。

後に田村が語っていた(参照:続々・本人の証言を元に)桜庭のタックルの凄さがこれですね。

どんな相手でも食ってしまう訳です。

巨体を見事に転がす

互いに交代して金原と石沢。

今回はプロレスリングスタイルに戻した金原に対し、石沢はあくまでタックルにこだわります。

前戦に続きタックルにこだわる

速いローにも対応してタックルを合わせます。

こうなると金原はやり辛い。

ローに合わせて片足タックル

再び安田が出ると、外掛けによるテイクダウンが冴え渡ります。

しかしその後がないのですが…

外掛けによるテイクダウン冴え渡る

再度、桜庭と石沢。

今回は上になった桜庭は肘を使って嫌がらせ。

肘による嫌がらせ

石沢も入れ替わってパウンドを落とします。

ポジション入れ替えパウンド

そして安田が登場すると、

UWFマット史上初(?)のジャイアントスイング炸裂です。

ジャイアントスイング

さすがに桜庭も目が回ったでしょうか?

目が回ったか?

両軍交代すると、またしても石沢はタックルから入ります。

これを待ってた金原はガッチリとがぶって、

がぶって、

逆に後方回転から、

ひっくり返し、

マウントとなり、

マウントから、

一気に膝十字固め。

膝十字

この流れるようなコンビネーションに石沢はタップし、

Uインター軍が2日前のリベンジを果たした訳です。

Uインター軍が雪辱

試合後、前回険悪に終わった金原が石沢に歩み寄って労うと、

金原が石沢を労うと、

石沢は逆に突っぱねます。

猛反発

このあたりの“じょっぱり”が石沢の真骨頂なのです。

この試合、私は10.9ドームに負けず劣らず名勝負だと思うんですが、

いかんせんテレビ中継もされず、マスコミの扱いもドームのそれにかなうわけがありません。

でも新日ファンが本当に見たいのは石沢のタックルの速さよりも、安田のジャイアントスイングだったのではないかと邪推します。

それこそがストロングスタイル対UWFスタイルの他流試合なのだと思います。

その安田が最も輝いたのがジャイアントスイングを要する試合ではなく、K-1ファイターとの他流試合だったというのがまた面白いですね。

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tag : 金原弘光 桜庭和志 石沢常光 安田忠夫 新日本プロレス 全面戦争

comment

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No title

こんばんは!自分この試合は本でしか見たことないので、とても興味深いです!

高田は立場的に大変というか、人間ですから我慢の限界ありますよね。

ヤスティは良い仕事してましたね。最後の石沢も最高ですね。やっぱり、この対抗戦は素晴らしいですね!

>H.Tさん

こんばんわ。

高田は立場的に大変というか、人間ですから我慢の限界ありますよね<精神的にどん底の時期でしたからね。

ヤスティは良い仕事してましたね。最後の石沢も最高ですね<この頃、大谷みたいに「遺恨とか潰し合いじゃない」という発言してた選手もいれば、石沢みたいに絶対に相容れない選手もいました。
そういう個性が新日ならではだったんですよね。

No title

これはボクもあまり覚えていない試合です。なるほど見ごたえありそう!

石沢選手は前記事の試合でもそうでしたが、対Uインターではレスリング一本で勝負なんですねぇ。
桜庭選手のようにレスリング技術とサブミッションをうまく使う相手や金原選手のようなキックのすごい選手相手に、こうした石沢選手のようなレスリング一本なんてのはK-1出始めのフィリオが空手一本で戦っていたみたいで・・・
ボクはこう、異種格闘技風情が感じられていいですね(^^)

そういえば、この間のコメ、名前抜けてましたね、すいませんでした(^^;
なれない携帯からコメしたんで・・・すいませーん!!

>流星仮面二世さん

石沢選手は対Uインターではレスリング一本で勝負<そうでしたね。
カシンになる前…みちのくプロレスとか『神風』と対戦した時にも自分を貫くと言うか…面白い存在でしたよね。

K-1出始めのフィリオが空手一本で戦っていたみたいで・・・異種格闘技風情が感じられていい<対抗戦に求められるのはそういった緊張感なんですよね。
ジャンルを背負って、団体を背負って闘いに行く姿に心が奪われるんです。
後ろ楯があって、負けて帰っても冷遇されることのないような“交流試合”はプロレスのリングには必要ないですよね。
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