BESTBOUT 610~CASE OF 愚零闘武多協奏曲 前編~(1996)
90年代後半における武藤敬司のベストバウトが、
1999年5.3 福岡国際センターでの天龍源一郎戦(参照:BESTBOUT 610~CASE OF nWo TRIUMPH前編~ / 同~後編~)ならば、
90年代後半におけるグレート・ムタの名勝負も、
ここで振り返らなきゃいかんですね。

それぞれの時代に様々なムタが存在しますが、
その魅力である妖しさ、残虐性、怖さが見られたのは、
1996年4.29 東京ドーム
グレート・ムタvs新崎“白使”人生でしょう。

先日のムタ・ラストマッチでも、
新崎人生との絡みが最大の見せ場となりましたが、
ここで観られた場面のほとんどは、
23年前のこの試合の再現でした。

当時、白使としてWWF(現・WWE)で、
スーパースターの一員に名を連ねていた人生。

今回もテレ朝ch2『ワールドプロレスリング俺の激闘!ベスト5』から、
武藤敬司が自選したベストバウトを。

ムタの代理人として出演した武藤が、
MCの蝶野正洋の質問に答える中で、
『国籍(の設定)は?』に対して、
武藤
「最初は東洋…東洋全般的に。アメリカなんか日本も韓国も中国もみんなどこにあるかわかってないもんね(笑)、アメリカの国民の大部分がね。(当初の設定は)アジアだけど、いつの間にか“TOKYO JAPAN”になってたよ。日本では“魔界”、うん。言っちゃあ何だけど、星野さんより先に“魔界”使ってたからね。魔界の住人、俺だから…今は星野さん先に逝っちゃったけどさ」
と、諸々ツッコミどころ満載の天然解答(笑)。

それが武藤の武藤たる所以でもありますが、
魔界から来たムタは、
2戦目の1990年9.14 広島サンプラザ
馳浩戦でブレイクして以降、
独特の世界観で長きに亘って、
トップレスラーとして君臨してきました。

そのムタワールドが全開となったこの日、
入場コスチュームから度肝を抜かれました。

1999年5.3 福岡国際センターでの天龍源一郎戦(参照:BESTBOUT 610~CASE OF nWo TRIUMPH前編~ / 同~後編~)ならば、
90年代後半におけるグレート・ムタの名勝負も、
ここで振り返らなきゃいかんですね。

それぞれの時代に様々なムタが存在しますが、
その魅力である妖しさ、残虐性、怖さが見られたのは、
1996年4.29 東京ドーム
グレート・ムタvs新崎“白使”人生でしょう。

先日のムタ・ラストマッチでも、
新崎人生との絡みが最大の見せ場となりましたが、
ここで観られた場面のほとんどは、
23年前のこの試合の再現でした。

当時、白使としてWWF(現・WWE)で、
スーパースターの一員に名を連ねていた人生。

今回もテレ朝ch2『ワールドプロレスリング俺の激闘!ベスト5』から、
武藤敬司が自選したベストバウトを。

ムタの代理人として出演した武藤が、
MCの蝶野正洋の質問に答える中で、
『国籍(の設定)は?』に対して、
武藤
「最初は東洋…東洋全般的に。アメリカなんか日本も韓国も中国もみんなどこにあるかわかってないもんね(笑)、アメリカの国民の大部分がね。(当初の設定は)アジアだけど、いつの間にか“TOKYO JAPAN”になってたよ。日本では“魔界”、うん。言っちゃあ何だけど、星野さんより先に“魔界”使ってたからね。魔界の住人、俺だから…今は星野さん先に逝っちゃったけどさ」
と、諸々ツッコミどころ満載の天然解答(笑)。

それが武藤の武藤たる所以でもありますが、
魔界から来たムタは、
2戦目の1990年9.14 広島サンプラザ
馳浩戦でブレイクして以降、
独特の世界観で長きに亘って、
トップレスラーとして君臨してきました。

そのムタワールドが全開となったこの日、
入場コスチュームから度肝を抜かれました。

これ当時、
ハリウッドの特殊メイク第一人者が製作したコスチュームで、
新テーマ曲とリンクして本当にカッコ良かった!

対する人生は全身に写経したWWEのキャラそのままで、
『愚零闘武多』と記された卒塔婆を、
ニュートラルコーナーの鉄柱に据え付けて対峙。

遂に試合開始となりますが、
実況の田畑祐一アナウンサーは絶妙のセリフから入りました。
田畑アナ
「ゴングというよりも何かお寺のその鐘が鳴り響く様な、そんな不気味な雰囲気を抱えた東京ドーム」

この日のムタのペイントは、
初となるゴールドと黒の組み合わせ。
スペシャル感をより一層煽ります。

まずはロックアップから、
ムタが腰を落とした胴タックルで、
バックに回ってのフルネルソン。

人生はすぐにロープエスケープしブレイク。
すると中間距離からリング中央のムタが、
人差し指と中指を喉元に当てて毒霧の構え!

一瞬身構えた人生ですが、
ムタは何後もなかったかの様に自然体に。

人生が歩を進めたところで、
ムタが急に上半身を丸めたかと思えば、

ここで天井に向けて、
緑の毒霧を噴射!

試合前にも一発放っていますが、
これをフェイントに使って一気に距離を詰めるムタ、
コーナー際の人生にトウキックの連打です。

勢いのまま対角線へ振って、

とてもヘビー級の身のこなしには見えない、
俊敏な側転から、

いきなりのスペース・ローリングエルボー!

さらに高打点のローリングソバットで、
リング下に蹴落としました。

そして見栄を切って、
ドーム中の観客の声援を一身に浴びます。
このケレン味もムタの魅力の一つ。

機先を制された人生は、
しばらくインタバルを置いてから、

エプロンに上がったところで、
待ち構えていたムタのブレインチョップ。

さらにもう一発狙ったところを、
受け止めた人生は、

そのままリストを極めて、
コーナーへ飛び乗りました。

念仏を唱えながらスイスイとロープ上を歩いていく、
これが人生オリジナルの拝み渡りです!

リングの1.5辺を歩き切ってジャンプ一番!
ムタの脳天に手刀を落としました。

マットに片膝付いたムタを、
引きずり起こすと、

ボディスラムで叩きつけておいて、

コーナーに向きセカンドロープに飛び乗ると、
その反動を利してのリバース・スプラッシュ。

ムタはこれをカウント1でクリアします。

ここでVTRを観て蝶野が一言、
蝶野
「まぁでも、あと10センチ大きかったらね、彼もねぇ」
よく聞くフレーズですが、
武藤や蝶野が言うと説得力が違いますね。
人生はさらに串刺しのストンピングから、

対角線に目一杯距離をとって、

走り込むと、
串刺し式のヒップドロップ!

後転からコーナーポストに座り、
自らの帯を使ったチョーク。
これは当然、反則カウントが数えられます。

離した直後にショルダークローで、
追い込みを掛けますが、

ムタはいとも簡単にバックエルボーで脱出し、

顔面掻きむしりから、

自らロープに走っての、

ショルダータックルで吹っ飛ばします。

サイドのロープに走って、
伏せた人生を飛び越えると、

今度はリープフロッグで飛んだ人生に、
ムタは前転で加速してから、

振り返ったところで地獄突き。

なぎ倒してストンピングを見舞ってから、
ロープにもたれた人生の喉元にロープを食い込ませます。

静かながら徐々に、
ヒールとしての顔が表われてきました。
エプロンに出た人生に、
全速力のムタがショルダータックルを見舞ったところ、

何とフェンスの外まで吹っ飛ぶハードバンプ!
これには蝶野も驚き(感心?)です。

平然と追い駆けてきたムタは、
人生を引きずり起こして、

机上パイルドライバーで、
長机を真っ二つにヘシ折りました。

ドーム内が騒然とする中でエプロンに立ったムタは、
鉄柱に括り付けられた卒塔婆を奪って、
自らの膝でヘシ折りました。

それを口に咥えて、
場内を見渡した後、

リングを降りると尖った方の先端で、
人生の頭部に一撃!

リングに戻ってカメラを見つけると、
このパフォーマンス! 画力半端ない!!

どうやら額が割れた人生に、
今度はダイビングしてもう一撃!!

完全に傷口が開いた人生、
額からは滝の様な鮮血が滴り落ちます!!

再びリングに戻ったムタは、
卒塔婆を背に差すと、

人生の動きを見てから、
もう一度降りてリングに投げ入れました。

首投げから、

ロープに走ってのフラッシングエルボー!

テクニカルな技の直後に、
傷口を広げていく極悪ぶり!

お次は人生の帯を引き抜いて、

冷徹なまでのチョーク攻撃へ。

そこで終わらずに、
人生をトップロープ越しにホイップしたかと思えば、

締めを解かずにそのまま絞首刑!!
ドームが大きなどよめきに包まれます。

ムタは非情にも人生を蹴落として、
駄々っ子の様に帯を投げ捨ててから、

思い直したかの様に再びリング下へ。

このあとマット史に残る、
名シーンが見られた後編へと続きます。
ハリウッドの特殊メイク第一人者が製作したコスチュームで、
新テーマ曲とリンクして本当にカッコ良かった!

対する人生は全身に写経したWWEのキャラそのままで、
『愚零闘武多』と記された卒塔婆を、
ニュートラルコーナーの鉄柱に据え付けて対峙。

遂に試合開始となりますが、
実況の田畑祐一アナウンサーは絶妙のセリフから入りました。
田畑アナ
「ゴングというよりも何かお寺のその鐘が鳴り響く様な、そんな不気味な雰囲気を抱えた東京ドーム」

この日のムタのペイントは、
初となるゴールドと黒の組み合わせ。
スペシャル感をより一層煽ります。

まずはロックアップから、
ムタが腰を落とした胴タックルで、
バックに回ってのフルネルソン。

人生はすぐにロープエスケープしブレイク。
すると中間距離からリング中央のムタが、
人差し指と中指を喉元に当てて毒霧の構え!

一瞬身構えた人生ですが、
ムタは何後もなかったかの様に自然体に。

人生が歩を進めたところで、
ムタが急に上半身を丸めたかと思えば、

ここで天井に向けて、
緑の毒霧を噴射!

試合前にも一発放っていますが、
これをフェイントに使って一気に距離を詰めるムタ、
コーナー際の人生にトウキックの連打です。

勢いのまま対角線へ振って、

とてもヘビー級の身のこなしには見えない、
俊敏な側転から、

いきなりのスペース・ローリングエルボー!

さらに高打点のローリングソバットで、
リング下に蹴落としました。

そして見栄を切って、
ドーム中の観客の声援を一身に浴びます。
このケレン味もムタの魅力の一つ。

機先を制された人生は、
しばらくインタバルを置いてから、

エプロンに上がったところで、
待ち構えていたムタのブレインチョップ。

さらにもう一発狙ったところを、
受け止めた人生は、

そのままリストを極めて、
コーナーへ飛び乗りました。

念仏を唱えながらスイスイとロープ上を歩いていく、
これが人生オリジナルの拝み渡りです!

リングの1.5辺を歩き切ってジャンプ一番!
ムタの脳天に手刀を落としました。

マットに片膝付いたムタを、
引きずり起こすと、

ボディスラムで叩きつけておいて、

コーナーに向きセカンドロープに飛び乗ると、
その反動を利してのリバース・スプラッシュ。

ムタはこれをカウント1でクリアします。

ここでVTRを観て蝶野が一言、
蝶野
「まぁでも、あと10センチ大きかったらね、彼もねぇ」
よく聞くフレーズですが、
武藤や蝶野が言うと説得力が違いますね。
人生はさらに串刺しのストンピングから、

対角線に目一杯距離をとって、

走り込むと、
串刺し式のヒップドロップ!

後転からコーナーポストに座り、
自らの帯を使ったチョーク。
これは当然、反則カウントが数えられます。

離した直後にショルダークローで、
追い込みを掛けますが、

ムタはいとも簡単にバックエルボーで脱出し、

顔面掻きむしりから、

自らロープに走っての、

ショルダータックルで吹っ飛ばします。

サイドのロープに走って、
伏せた人生を飛び越えると、

今度はリープフロッグで飛んだ人生に、
ムタは前転で加速してから、

振り返ったところで地獄突き。

なぎ倒してストンピングを見舞ってから、
ロープにもたれた人生の喉元にロープを食い込ませます。

静かながら徐々に、
ヒールとしての顔が表われてきました。
エプロンに出た人生に、
全速力のムタがショルダータックルを見舞ったところ、

何とフェンスの外まで吹っ飛ぶハードバンプ!
これには蝶野も驚き(感心?)です。

平然と追い駆けてきたムタは、
人生を引きずり起こして、

机上パイルドライバーで、
長机を真っ二つにヘシ折りました。

ドーム内が騒然とする中でエプロンに立ったムタは、
鉄柱に括り付けられた卒塔婆を奪って、
自らの膝でヘシ折りました。

それを口に咥えて、
場内を見渡した後、

リングを降りると尖った方の先端で、
人生の頭部に一撃!

リングに戻ってカメラを見つけると、
このパフォーマンス! 画力半端ない!!

どうやら額が割れた人生に、
今度はダイビングしてもう一撃!!

完全に傷口が開いた人生、
額からは滝の様な鮮血が滴り落ちます!!

再びリングに戻ったムタは、
卒塔婆を背に差すと、

人生の動きを見てから、
もう一度降りてリングに投げ入れました。

首投げから、

ロープに走ってのフラッシングエルボー!

テクニカルな技の直後に、
傷口を広げていく極悪ぶり!

お次は人生の帯を引き抜いて、

冷徹なまでのチョーク攻撃へ。

そこで終わらずに、
人生をトップロープ越しにホイップしたかと思えば、

締めを解かずにそのまま絞首刑!!
ドームが大きなどよめきに包まれます。

ムタは非情にも人生を蹴落として、
駄々っ子の様に帯を投げ捨ててから、

思い直したかの様に再びリング下へ。

このあとマット史に残る、
名シーンが見られた後編へと続きます。
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