BESTBOUT 610~CASE OF nWo TRIUMPH前編~(1999)
いよいよ武藤敬司の引退(参照:ゴールなきマラソンの終着点)のカードが決まりました。
意外な相手、内藤哲也でしたか…。

39年のレスラー人生において、
武藤はその時代ごとに、
たくさんの名勝負を残してきましたが、

特に日本プロレス界の先頭を走っていた、
90年代の激闘の数々が忘れられません。

そんな武藤がWRESTLE-1を率いていた2017年に、
テレ朝ch2『ワールドプロレスリング俺の激闘!ベスト5』で、
自ら選出したベストバウトを語っていました。

当時キャリア33年目の武藤は、
お得意のぶっちゃけトークを展開し、

ベストパートナーとも呼べる番組MCの蝶野正洋と、
笑いが絶えない内容となりました。

武藤自身がチョイスした5試合の中には、
私にとっても忘れ難い一戦もありました。

今回、試合を振り返るのは、
当時nWoジャパンのトップとして人気絶頂期に、
1999年5.3 福岡国際センターで行なわれた、

IWGPヘビー級選手権試合
武藤敬司vs天龍源一郎
この年のプロレス大賞ベストバウトです。

意外な相手、内藤哲也でしたか…。

39年のレスラー人生において、
武藤はその時代ごとに、
たくさんの名勝負を残してきましたが、

特に日本プロレス界の先頭を走っていた、
90年代の激闘の数々が忘れられません。

そんな武藤がWRESTLE-1を率いていた2017年に、
テレ朝ch2『ワールドプロレスリング俺の激闘!ベスト5』で、
自ら選出したベストバウトを語っていました。

当時キャリア33年目の武藤は、
お得意のぶっちゃけトークを展開し、

ベストパートナーとも呼べる番組MCの蝶野正洋と、
笑いが絶えない内容となりました。

武藤自身がチョイスした5試合の中には、
私にとっても忘れ難い一戦もありました。

今回、試合を振り返るのは、
当時nWoジャパンのトップとして人気絶頂期に、
1999年5.3 福岡国際センターで行なわれた、

IWGPヘビー級選手権試合
武藤敬司vs天龍源一郎
この年のプロレス大賞ベストバウトです。

少しの探り合いから始まったこの試合、
まずはセオリー通りにロックアップから、

…と見せかけて変化した天龍が、
いきなりスライディング・レッグシザースによるテイクダウン!

VTRを観ていた武藤も思わず一言、
武藤
「天龍さんスゲエいい動きしてるなぁ」。
そこからスリーパーを狙う天龍に、
武藤はすぐ反応して立ち上がると、

ロックから抜け出して、
力比べへと移行。

この攻防、
単なる“かいな力”だけの比べ合いではなく、
互いに時計回りに移動して崩しながら、
力を込めたり堪えたりという駆け引きの中で、
タイミングを計って武藤が制しました。

腕を取ったまま一旦スタンドになると、
武藤は肘を折り畳んでのホイップ。

ダブルリストロックは極めるに至らず、
立ち上がった天龍に今度は脇固め。

肘が伸びた状態で、
ロープにエスケープしていく天龍は凄いですね。

ブレイクからの仕切り直し、
今度は手四つから入ります。

武藤は声を発しながら、
何度か倒しにかかりますが、

さすがに“真っ向勝負”では、
天龍に分があるか?

そこを低い体勢から懐に入って、
ダックアンダー・スープレックスで投げ切る武藤!
天才の真骨頂です。

いい形で袈裟固めに移行したものの、

ここも起き上がる天龍の地力たるや!
武藤がサイドヘッドロックに入ったところで、

一気にぶっこ抜いて、
高角度の抱え式バックドロップ!

引きずり起こすと間髪入れずに、
追撃のマンハッタンドロップ!

さらに先程のお返しとばかりに、
ヘッドロックホイップからテイクダウンし、
グラウンド・ヘッドロックを極めにいく天龍。

武藤はこの展開を破るべく、
起き上がりと同時にロープに振りますが、

リング中央でのショルダータックル合戦は、
天龍がぶちかましで制します。

今度は自らロープにリバウンドする天龍、
武藤は冷静にヒップトスでカウンター取ると、

踊る様にロープに身を預けてから、

フラッシングエルボー一閃!!

当時でもかなり膝の悪かった武藤ですが、
この技のキレ味だけはあの日(参照:春一番が吹いた日~前編~)のままです。

首投げからスリーパー、
さらに首4の字につないだところで、
試合は5分を越えました。

ここで天龍は上体を返すと、
そのまま武藤の両足をデスロックに切り返し、
ロープエスケープにもお構いなしで締め上げます。

やっと離れたものの、
膝を容赦なく蹴り上げる天龍。

引きずり起こすと、
フルスイングの逆水平チョップ!

武藤も全身を使って、
体重の乗ったチョップで返礼!

ならば天龍はグーパンチ
これには思わず武藤も腰からダウン。!

さらに天龍は逆水平!

強烈な連打によって、
倒れ込んでしまった武藤を、

引きずり起こした天龍は、
早くも必殺技であるパワーボムの体勢に!!

持ち上げた天龍はそのまま、
スープレックスの要領で後方への投げ!

この場面で偶発的に左膝を強打した武藤、
こうなってくると動きが止まってしまいます。

天龍は一切休ませる事なく、
フラッシングエルボーとは対極のエルボードロップを投下。

尚も踏み込みながら、
顔面へのグーパンチ3発を見舞うと、

ショートレンジから助走を付けて、
なぎ倒す様なラリアートを一発!

この試合最初のカバーに入りますが、
武藤はカウント2でキックアウトしました。

するとここで天龍は、
天龍革命の象徴ともいうべき技、
顔面蹴りを敢行!

テレビ解説のマサ斎藤さんもこれには、
マサ
「あれですよあれ! あれをやられちゃうと…」と絶句。
起き上がれば強烈な逆水平が待っています。

武藤も全身を使って、
強烈なチョップを打ち返し、

さらにはお株を奪う様なナックル一発!

続けて放ったパンチは、
天龍がしっかりとブロックし、

お返しとしては厳し過ぎる、
グーパンチの2連打!

ダメ押しにエルボードロップ!

武藤への声援が飛び交う館内を見渡すと、
ボディスラムで叩きつけておいてから、

自らロープへ走って、

飛び技、サンセットフリップ!
この意外性こそ天龍が天龍たる所以なのでしょう。

思わずどよめく館内に、
会心のアピールを決めてから、

カバーに行きましたが、
ここも武藤はカウント2でキックアウト。

そこは想定内とばかりに、
余裕の表情を見せた天龍はスリーパーホールドへ。
絞り上げる形は、
まるでWARスペシャルを彷彿とさせます。

ここで突如、技を解いた天龍は、
一言挑発を浴びせてから、

武藤の顔面へ左手のビンタ。

すると間髪入れず繰り出された、
武藤のローリングソバットがボディにヒット!

一瞬たじろいだ天龍を、
コーナーに詰めてのチョップ連打から、

流れを変えるべく対角線に振って、

スペース・ローリングエルボーをお見舞いしますが、

天龍がカウンターの逆水平で、
飛び込んできたところを撃墜!

マサ
「完全にアレですね、武藤は読まれてますね」
マサさんの一言を嘲笑うかの様に、
延髄斬りを後頭部にぶち込むと、

拳を握った天龍は、
まるで楽しんでいるかの様なガッツポーズ。

福岡における当代ミスター・プロレス同士のIWGP戦は、
後編へ続きます。
まずはセオリー通りにロックアップから、

…と見せかけて変化した天龍が、
いきなりスライディング・レッグシザースによるテイクダウン!

VTRを観ていた武藤も思わず一言、
武藤
「天龍さんスゲエいい動きしてるなぁ」。
そこからスリーパーを狙う天龍に、
武藤はすぐ反応して立ち上がると、

ロックから抜け出して、
力比べへと移行。

この攻防、
単なる“かいな力”だけの比べ合いではなく、
互いに時計回りに移動して崩しながら、
力を込めたり堪えたりという駆け引きの中で、
タイミングを計って武藤が制しました。

腕を取ったまま一旦スタンドになると、
武藤は肘を折り畳んでのホイップ。

ダブルリストロックは極めるに至らず、
立ち上がった天龍に今度は脇固め。

肘が伸びた状態で、
ロープにエスケープしていく天龍は凄いですね。

ブレイクからの仕切り直し、
今度は手四つから入ります。

武藤は声を発しながら、
何度か倒しにかかりますが、

さすがに“真っ向勝負”では、
天龍に分があるか?

そこを低い体勢から懐に入って、
ダックアンダー・スープレックスで投げ切る武藤!
天才の真骨頂です。

いい形で袈裟固めに移行したものの、

ここも起き上がる天龍の地力たるや!
武藤がサイドヘッドロックに入ったところで、

一気にぶっこ抜いて、
高角度の抱え式バックドロップ!

引きずり起こすと間髪入れずに、
追撃のマンハッタンドロップ!

さらに先程のお返しとばかりに、
ヘッドロックホイップからテイクダウンし、
グラウンド・ヘッドロックを極めにいく天龍。

武藤はこの展開を破るべく、
起き上がりと同時にロープに振りますが、

リング中央でのショルダータックル合戦は、
天龍がぶちかましで制します。

今度は自らロープにリバウンドする天龍、
武藤は冷静にヒップトスでカウンター取ると、

踊る様にロープに身を預けてから、

フラッシングエルボー一閃!!

当時でもかなり膝の悪かった武藤ですが、
この技のキレ味だけはあの日(参照:春一番が吹いた日~前編~)のままです。

首投げからスリーパー、
さらに首4の字につないだところで、
試合は5分を越えました。

ここで天龍は上体を返すと、
そのまま武藤の両足をデスロックに切り返し、
ロープエスケープにもお構いなしで締め上げます。

やっと離れたものの、
膝を容赦なく蹴り上げる天龍。

引きずり起こすと、
フルスイングの逆水平チョップ!

武藤も全身を使って、
体重の乗ったチョップで返礼!

ならば天龍はグーパンチ
これには思わず武藤も腰からダウン。!

さらに天龍は逆水平!

強烈な連打によって、
倒れ込んでしまった武藤を、

引きずり起こした天龍は、
早くも必殺技であるパワーボムの体勢に!!

持ち上げた天龍はそのまま、
スープレックスの要領で後方への投げ!

この場面で偶発的に左膝を強打した武藤、
こうなってくると動きが止まってしまいます。

天龍は一切休ませる事なく、
フラッシングエルボーとは対極のエルボードロップを投下。

尚も踏み込みながら、
顔面へのグーパンチ3発を見舞うと、

ショートレンジから助走を付けて、
なぎ倒す様なラリアートを一発!

この試合最初のカバーに入りますが、
武藤はカウント2でキックアウトしました。

するとここで天龍は、
天龍革命の象徴ともいうべき技、
顔面蹴りを敢行!

テレビ解説のマサ斎藤さんもこれには、
マサ
「あれですよあれ! あれをやられちゃうと…」と絶句。
起き上がれば強烈な逆水平が待っています。

武藤も全身を使って、
強烈なチョップを打ち返し、

さらにはお株を奪う様なナックル一発!

続けて放ったパンチは、
天龍がしっかりとブロックし、

お返しとしては厳し過ぎる、
グーパンチの2連打!

ダメ押しにエルボードロップ!

武藤への声援が飛び交う館内を見渡すと、
ボディスラムで叩きつけておいてから、

自らロープへ走って、

飛び技、サンセットフリップ!
この意外性こそ天龍が天龍たる所以なのでしょう。

思わずどよめく館内に、
会心のアピールを決めてから、

カバーに行きましたが、
ここも武藤はカウント2でキックアウト。

そこは想定内とばかりに、
余裕の表情を見せた天龍はスリーパーホールドへ。
絞り上げる形は、
まるでWARスペシャルを彷彿とさせます。

ここで突如、技を解いた天龍は、
一言挑発を浴びせてから、

武藤の顔面へ左手のビンタ。

すると間髪入れず繰り出された、
武藤のローリングソバットがボディにヒット!

一瞬たじろいだ天龍を、
コーナーに詰めてのチョップ連打から、

流れを変えるべく対角線に振って、

スペース・ローリングエルボーをお見舞いしますが、

天龍がカウンターの逆水平で、
飛び込んできたところを撃墜!

マサ
「完全にアレですね、武藤は読まれてますね」
マサさんの一言を嘲笑うかの様に、
延髄斬りを後頭部にぶち込むと、

拳を握った天龍は、
まるで楽しんでいるかの様なガッツポーズ。

福岡における当代ミスター・プロレス同士のIWGP戦は、
後編へ続きます。
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