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YAIA Returns Vol.2~蘇るポリスマン伝説~(1994)

引退から既に5年以上経過した安生洋二

先月の『ワールドプロレスリング オレの激闘!ベスト5』では、

1995年新日参戦以降“ミスター200%”としての、

懐かしい姿を観られました(参照:YAIA Returns Vol.1~外から持ち込んだNJPW~)。

でも安生の強さを知る私としては、

引退時のサムライTV特番『蘇るUインター伝説』で、

“ポリスマン”時代を回顧した映像も紹介したいと思います。
蘇るUインター伝説!0

聞き手はプロレス・格闘技実況でお馴染みの高橋大輔アナで、

安生自らが試合を解説する貴重版でした。
蘇るUインター伝説!1

という事で、1994年4.3 大阪城ホール

プロレスリング・ワールドトーナメント1回戦

安生洋二vsビクトル・ザンギエフです。
安生洋二vsビクトル・ザンギエフ

レッドブル軍団副将のビクトル・ザンギエフは、

サルマン・ハシミコフウラジミール・ベルコビッチに続き、

この試合が満を持してのUインター初戦。

試合前の握手をガッチリと交わした両者は、

まるで“技術の宝石箱”の様な攻防を繰り広げます。
試合前の握手

開始早々、安生が放った右ローキックに、

前傾姿勢のザンギエフは両手で抑え込む様に防御。
ローキックを避けて、

そのまま時計回りに移動して、
回り込むと、

サッと身を沈めて安生の右足を取ると、
瞬時に身体を沈めて、

その脚を軸に滑り込みながら、

両腕を巻きつけて行き、
ガッチリ右足に巻き付きながら、

完全にバックへ回ったところで、

頭部を押し当てて膝を折り畳み、
膝裏に回ってテイクダウン

これ以上ない完璧な形でテイクダウン成功です。
これがレスリング世界基準

安生自らの解説によると、

安生
「アマレスエリートっつーのはやっぱり凄いんすよ。パワーが、体力的な。やっぱり怖いすねぇ~」


まさにレスリング世界水準のタックルが見られたシーンで、

思わずザンギエフも「どうだ」と言わんばかりの形相。
さらにこの風貌

安生
「あと、この剛毛が凄いっすね。全身がヒゲなんで、痛いんすよ」


いろんな意味においてレッドブル軍団の中で、

ザンギエフは最もプロ向きでした。

打撃に活路を開きたい安生は、

再びローキックを放ちますが、
安生はローキック、

打ち終わるや否や、

ザンギエフは飛び込んで行きます。
飛び込むザンギエフ、

これに安生はすぐ反応して、

先に回り込みながら、
安生が返す、

足を取りに行きましたが、

ザンギエフも右腕をすくい上げると、
足を取りに行くと、

そのまま巻き込んで、
ザンギエフは巻き込みながら、

きれいな巻投げで安生を宙に舞わせます!
この投げ!

矢継ぎ早に一本背負い!
さらにもう一丁、

尚も飛行機投げ!
仕上げに飛行機投げで、

まるで無抵抗な人形を相手にするかの如く、

ザンギエフの3連投に会場は大きく湧き上がります。
ザンギエフの掴みが終了

安生
「キレが凄いなぁ…もうオモチャだな。アマレス的な展開だとオモチャにされますね、スーパーエリートだから」


しかしスーパーエリート競技者に対して対等か、

より以上の強さを身に付けられるというのが、

UWFの道場だと私は思う訳です。

体勢を直した安生は、

左の掌打からガラ空きの下半身に右ローキック。
左掌打→右ロー

レッドブル軍団に対して、

ローキックはかなり有効(参照:男が惚れる男)です。
ザンギエフにローキックは効果的

怯んだ瞬間を見て、

安生は得意の膝蹴りで追い撃ちしますが、
さらに膝蹴りで追い撃ち

接近すればザンギエフの土俵、

ベアハッグからグイっと引きつけたておいて、
食いながら組み付くザンギエフ、

一気にぶっこ抜いてのベリー・トゥ・ベリー!
一気にぶっこ抜いてフロント・スープレックス

脳天から落ちた安生の左肩を極めに行き、
ネルソン気味に左肩を極めに行き、

深追いせずに諦めて起き上がると、

まるで首ごともぎ取るかの様に首投げ狙い。
起き上がった安生の首をもぎ取る様な、

ここは安生がボディブローで阻止して、

事なきを得ました。
フライングメイヤーはボディ打ちで阻止

また一旦ブレイクした、

ザンギエフの表情も良いですね~。
この表情!

何とか主導権を握りたい安生は、

再び左掌打からの右ロー。
安生のローキックが走る

今度は膝蹴りではなく首を取って、

やや強引に投げを狙いったところ、
組み付いてやや強引に投げを狙うと、

双手突きで力ずくに回避したザンギエフ、

パワーの差ばかりは如何ともし難いです。
力任せに双手突きで回避

咄嗟に亀の体勢を取る安生に、

すぐさまバックからコントロールにかかるザンギエフ。
バックに回って亀の状態の安生をコントロール、

ところがこの局面は安生の望むところ、

一瞬の隙を衝いてバックを奪い返すと、
一瞬の隙を見てバックを取り返す安生

ガラ空きの顔面にフェイスロックを仕掛け、
フェイスロックから、

すぐさま腕ひしぎ逆十字に切り替えました!
腕ひしぎ逆十字への移行に、

さあ! ここからがザンギエフの見せ場です!

左腕を取られた状態のままブリッジし、
ザンギエフはブリッジから、

自らの頭を支点に移動していくと、
頭を支点に移動して、

勢いのままにヘッドスプリング!
ヘッドスプリング、

スポッ! という音が聞こえてきそうな、

心地良い脱出から着地を決めると、
着地と同時に、

安生を見据えて見栄を切りました!
見栄を切る

安生
「これはちょっとびっくりしましたね。…ちょっと驚いたなぁ」


新日ではヘッドシザース返しで使用していたこの技術、

Uインターではバージョンアップさせての“腕十字返し”。

のちの高田延彦戦でも、

高田の必殺技であるこの技を、

これで脱出した場面(参照:Uインター異人史 vol.8)には驚きました。

安生はここから様子を見ながら、

慎重に打撃を繰り出していきます。
打撃で追い込む安生、

組み付くザンギエフの首を取るも、

またしても巧みなテイクダウン。
首を取られながら巧みにテイクダウン

そのまま左腕を極めかけますが、
腕を取りに行くが極めは甘いか?

安生は余裕を持って起き上がると、

再び膝蹴りのラッシュ。
膝蹴りで活路を開くか?

追い込みにかかったかと思ったところで、

またしてもザンギエフはベリー・トゥ・ベリー狙い!

安生は必死にロープへしがみ付き、

事なきを得ました。
気を抜けばすぐにスープレックスが来る

スタンドから再開されるとガードが甘いザンギエフ、

やはり左の掌打が入ります。
ガードの緩い顔面に左掌底、

するとローではなく右ハイキックを放った安生、

見切ってか? 偶然なのか?

ザンギエフはダッキングで潜り抜けました。
右ハイキックをダッキングでかわしたザンギエフ、

絶好の位置で両足首を刈り倒し、
両足首を刈ると、

4点ポジションの安生の背に膝を乗せると、
不充分な体勢から、

そこから見切り発車で、

安生のウェイトを右膝一本で支え、

左手で右足首、右手で喉元を鷲掴みし、

力ずくでの弓矢固めです!
力ずくで弓矢固め!

さすがにニアロープ、バランスも崩して、

技は外れましたが安生の動揺は隠せません。
安生も動揺を隠せない

スタジオでもこの展開に安生本人も驚愕です。

安生
「何だこれは!? 弓矢固め入っちゃってるじゃないか(笑)!! すーごいなぁ今の入り方は!!」


スタンドからの再開、

ローもこ時間帯かなり効いてきました。
ローもかなり効いてきた、

動きが止まったところに膝蹴りで追撃。
さらにロープ際で膝蹴り

それでも前に出るザンギエフは素晴らしい。

蹴られながら胴タックルでロープに押し込み、
それでも前に出るザンギエフは、

捻りを加えてベリー・トゥ・バック!
捻りながらのベリートゥバック!

後頭部をしたたかに打った安生、

ザンギエフのアームロックがロープ際だった為、

何とか命拾いです。
安生はロープエスケープ

しかしダメージ大きいか?

すぐに起き上がる事が出来ません。
頭部にダメージか?

安生
「ここで極め技を持ってる選手だったらちょっと危なかった。いやぁ~効いたな、ちょっと」


ですが…ここからが実にザンギエフらしくて、

突如走り込んでのミドルキック!
ザンギエフは突如走り込んでミドルキック、

面食らったところを追い駆けて、

さらにハイキック! …がかわされると、
さらにハイキックはかわされ自滅、

その場にスリップダウン!

と同時に安生の顔面蹴りが炸裂。
そこに顔面蹴り!

起き上がった瞬間に、

きれいな払い腰で叩きつけてから、
安生快心の払い腰から、

速い仕掛けで腕ひしぎ逆十字!
腕ひしぎ逆十字はザンギエフが防御、

ザンギエフがガッチリとクラッチを結び、

上体を起こしていったところで、

今度は両足のフックを切り替えて、
両足のフックを切り替えて、

交差しながら右肩口をロック。

ザンギエフは左手の掌打で抵抗しますが、
ザンギエフの肩口でロックし、

安生はそのまま身体を起こして、

自らの右足首を支点にすると、
そのまま体を起こすと、

右肘から手首にかけて、

コンパクトに折り畳んでしまいます。
安生の手首固め

痛みを緩和すべく腹這いになったザンギエフですが、

逆にこれで身動きが取れなくなり、

あとはギブアップするしかありませんでした。
安生の手首固め

安生
「得意パターンですね、私の。大きい人相手に、手首を極めるっていうね。大きい人でも手首はね、全身で捻りを入れれば極まるんで」


全盛期のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの如く、

両足を手の様に使ってのサブミッション。

まさしく達人の技です(参照:Yoji Anjo Is Alive 外伝4~安生が語るUWFサブミッション史【上半身編】~)。

ザンギエフの敗因は誰が見てもわかる、

“付け焼刃のキック2連発”。

新日時代のダイビング・サンセットフリップもそうですが、

見様見真似で大技にトライするところがあり、

いつもその行為で墓穴を掘る訳です。

試合後いつになく荒れるザンギエフでしたが、

間違いなくUインターにおける、

自身のシングル・ベストバウトでしょう。

安生
「恐ろしい相手だ…」

互いの胸に去来するのは?

そしてこの直後の控室で、

プロレス界を揺るがす爆弾発言が飛び出したのです。

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tag : 安生洋二 ビクトル・ザンギエフ プロレスリング・ワールドトーナメント

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お昼はザンギ弁当でした

この試合の数年前になりますが、ソ連の選手がウチの学校に来てまして、その練習を見たことがあるんですよ。もうバケモノでしたね。

まず日本と違ったのは、練習前に、日本選手は緊張した顔で黙って座ってたのですが、ソ連の選手は道場で笑いながらサッカーを始めたんですよ。日本ではそんな事したら、監督にぶん殴られますし、だいたいキツい練習の前に動きたくないんですけど、彼等は軽いウォーミングアップで、当たり前のようにそうしてるんですね。楽しそうに笑いながらやってるわけです。

もうトレーニングシステムから違うんだな、と思いました。

こういう中に、ザンギエフとかハシミコフも居たんだろうな、と思うと感慨深かったですけど、そういうバケモノ相手にちゃんと試合出来る安生選手って凄いなと思いましたよ。ソ連の強さを目の当たりにしただけに。

>独断さん

お昼はザンギ弁当<サラダチキン全盛の現代にあって、敢えてザンギを食す独断さんの決断力に道民を代表して感謝致します(笑)。

ソ連の選手がウチの学校に来てまして、その練習を見たことがある…もうバケモノ<桁外れなんでしょうね。社会主義国のアスリートは全員がロッキー4のイワン・ドラゴみたいな鍛えられ方をしてる先入観ありますね~。それにしても! 独断さんも凄い経験値!!

日本選手は緊張した顔で黙って座ってたのですが、ソ連の選手は道場で笑いながらサッカーを始めた…当たり前のようにそうしてるんですね。楽しそうに笑いながらやってる<練習や試合前から必要以上に思い詰めないのもお国柄なんでしょうね。リラックスした環境で練習して、いざ試合となれば殺す様な目で臨んでいくというか。

こういう中に、ザンギエフとかハシミコフも居たんだろうな<ベルコビッチやエブロエフ、ザラソフ辺りもいましたか!?

バケモノ相手にちゃんと試合出来る安生選手って凄いな<安生は本当の意味でポリスマンと言うか、イスラエル遠征でも予備知識のない地元の飛び入り選手を相手にちゃんと試合したという記録も残っています。
紫レガとは?

紫レガ

Author:紫レガ
48歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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