皇帝戦士来襲(1993)

Uインターの歴史において、最もネームバリューのあった外人レスラーはゲーリー・オブライトでもバッドニュース・アレンでもボブ・バックランドでもなく、

新日本プロレスで最強外人の名を欲しいままにした、

“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダーでしょう。

彼が衝撃の初参戦を果たしたのが、Uインターの聖地と言ってもいい武道館。

日本武道館

『高田、オブライト、ベイダー』の看板の前に長蛇の列が出来ました。

ベイダー参戦に長蛇の列

迎え撃つ相手は、2007M-1王者ではないですよ。

サンドウィッチマン伊達ちゃんじゃないよ!

“タマラナイ男”こと、中野龍雄です。

♪燃えるぅ燃えるぅ燃~えるぅ~

ベイダーは当時保持していたWCW世界ヘビー級選手権のベルトを携えて入場。

WCWのベルトを携えてベイダー登場

リングイン直前にベルトを投げ入れます。

すると中野はベルトを蹴飛ばします。

一気に館内のボルテージは最高潮です。

いきなり視殺戦

1993年 5.6 日本武道館

スーパー・ベイダーvs中野龍雄


『ビッグバン』は新日本プロレスの版権上使用できず、試合当日に急遽「新しい出発に際し」『スーパー・ベイダー』と改名されました。

ビッグバン改めスーパーベイダーvs中野龍雄

一方、中野は自らベイダーのUインター初戦の相手を名乗り出ました。

プロレス狂の詩 夕焼地獄流離篇 (Kamipro Books)プロレス狂の詩 夕焼地獄流離篇




 プロレス狂の詩 夕焼地獄流離篇 より
高山善廣×金原弘光

高山「そういえばあのとき、中野さんが初めて『みんなのために闘う!』って言ったんですよね(笑)」

― 中野さんが“U”を背負いましたか(笑)。


いつもは団体の結束など一切お構いなし、それこそ“孤高”の中野(参照:真冬の悲劇)が、捨て石となるべくベイダーに特攻志願。

そして週プロ・シッシーの強力なプッシュを経て、実現となりました。

ゴングと同時に、ベイダーはUの概念にはない技から入ります。

いきなりベイダーアタック

さらに新日で猛威を振るったベイダーハンマー(参照:我が、ベストバウト・オブ・破壊王)の連打。

ベイダーハンマーも唸りを上げる

珍しい逆片エビも見せますが、これは崩れます。

強引な逆片エビは崩れる

気迫では中野も負けてません。

果敢にローを打っていきますが、

中野も果敢にローを飛ばすが、

強烈な返しが待ってました。

カウンターで一発

 プロレス狂の詩 夕焼地獄流離篇 より
高山善廣×金原弘光

金原「ベイダーもUインター初参戦だから凄く興奮しててね。ベイダーのセコンドにオレと高山くんでついたんだけどさ、試合前なんか近づくのが怖かったよ。それで試合が終わって、ベイダーにお客さんが寄りつかないようにブロックしてたらさ、高山くんがベイダーに思いっきり『バーン!』って張られてさ(笑)」

― ガハハハ! 理由なき暴力(笑)

高山「一㍍ぐらい吹っ飛びましたね(笑)」


ハイテンションなベイダーの攻めは一気に大技へ。

ベイダー式裏投げ

中野は真っ逆さまに落とされます。

脳天からキャンバスへ

何とか立ち上がると、待っていたのは…

ダウンから立ち上がったところへ

再びベイダーアタック!!

ベイダーアタック

鼻血を流しながら必死に立ち上がります。

鼻血が出てきた出てきた!!

ベイダーは一気に勝負に出ますが、

ベイダーラッシュ

中野は上手くバックにまわり、

一瞬のスキを突き、バックを取ったぞ!!

テイクダウン。

スクールボーイ気味にテイクダウン!!

そしてスリーパーに。

チャンス!!

締め上げる

離れて強烈なサッカーボールキック。

そして蹴る

しかしこれで再びベイダーに火が点きました。

再びベイダーのラッシュ

強烈なパンチラッシュから、

猛攻が続く

ビッグバンクラッシュ炸裂!!

ビッグバンクラッシュ炸裂

さらに強烈なボディから、

最後は強烈なボディブロー

頭部への一撃で5ダウンのTKO。

中野起き上がれず

初戦を完勝で飾ったベイダーは上機嫌に「ガンバッテー」を連呼しました。

勝ち名乗りを受ける

仲間の為に捨て石となり、敗れた中野。

しかしこの試合、決して彼は一人じゃありませんでした。

 プロレス狂の詩 夕焼地獄流離篇 より
高山善廣×金原弘光

金原「でもさ、あの試合でベイダーが一番効いた技は、和田さんのエルボーだったらしいのよ(笑)」

― なんでレフェリーのエルボーなんですか!(笑)。

金原「中野さんがダウンしていて、和田さんがカウントしてるときにベイダーがベイダーアタックで突っ込んできたんだよ。そこでとっさに和田さんがヒジを出したら、ベイダーのミゾオチにモロに入っちゃってさ、試合後控室でベイダーが『あのレフェリーのエルボーが一番効いた…』って、安生さんに言ってたらしいよ(笑)」

― “U”を背負って闘った中野さんの立場はどうなるんですか!(笑)。

高山「また“和田最強幻想”が膨らみますよね(笑)」


かくして、初戦で2対1のハンディキャップ戦を勝ち抜いた(←嘘)ベイダー。

この年の暮れに高田とプロレス史に残る死闘を繰り広げ(参照:真冬の奇跡~前編~~後編~)、

翌年には田村とも名勝負を演じました(参照:90年代の勇気のチカラ~前編~~後編~)。

しかし、この試合でのインパクトはそれらに勝るとも劣りません。

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tag : スーパー・ベイダー 中野龍雄 鼻血 プロレス狂の詩夕焼地獄流離篇

comment

Secret

K-1がゴールデンで放送された日に、ベイダーのU初参戦を振り返るとは素晴らしい!まさにU魂ですね!
ベイダーとU戦士の対決は、やはり異種格闘技戦のような緊張感があって面白いですね!(僕は高田戦しか見たことありませんが)
谷川さんが、K-1対総合で、現代の異種格闘技をやろうとしてるんですが、やっぱあの頃の、新日VSUインターや、ボクサーVSUインターの緊張感や面白さには程遠いですね。

No title

もしインターの参戦が川田じゃなくてハンセンだったら・・。
ハンセンがやはり、最もネームバリューのあった外人レスラーになったでしょうね
ハンセンvsインター勢・・それだけ最高の絵図ですが・・。
それこそハンセンが逆エビで一本とかも見れたかもしれませんね

ベイダーって地味に80~90年代のトップレスラーほとんどと対戦してますよね。
ベルト奪えなかったテリトリーはWWFだけじゃないすか?
猪木、藤波、長州、三銃士、高田、四天王、フレアー、ホーガン、ハンセン、スティング、テイカー、ショーン…etc。

オラが初めて現地で観たサマースラム96のメインはショーン対ベイダーのWWF戦でした。

ベッタベタの伝統アメリカン&師匠譲りのルチャをベースにしたスタイルのショーンからガッチガチのUスタイルの高田まで相手に出来たベイダーってある意味凄いすよね。

>フエルト布よしゆきさん

レス遅くなりまして、申し訳ございません。

K-1…きちんと見ませんでした。何かもうピンとこないんですよね。

ベイダー絡みは紹介させて頂いた3試合は外れなしですよ。
緊張感も2種類あってドキドキする格闘技特有の緊張感と、ワクワクするプロレス特有の緊張感…これを併せ持ったのが、Uインターのプロレスリングだったと思います。
時代もありますが…この空気はもう出せないでしょうね。

>Fさん

レス遅くなりまして、申し訳ございません。

もしインターの参戦が川田じゃなくてハンセンだったら・・<不沈艦好きのFさんにとっちゃたまらなかったでしょうね。

ハンセンが逆エビで一本とかも見れたかも<思えばAWA世界のベルト取った技も逆エビでしたね。
ハンセン流のUWF対応テクニックはケンカ仕込みのパンチとボストンクラブだったでしょうか。

>BKっち

ベイダーって地味に80~90年代のトップレスラーほとんどと対戦してますよね<そうですね。日本なら天龍と高田が意外にもそういう感じですね。
天龍もBI、鶴藤長、四天王、三銃士、フレアー、ホーガン、ハンセン、ブロディ…etc。
高田の場合は、アメプロの部分がヒクソンとかのヴァーリトゥーダーになっちゃうんですけどね。

ベルト奪えなかったテリトリーはWWFだけじゃないすか?<あ、そうかも。ヨーロッパのCWAも獲ってますもんね。

オラが初めて現地で観たサマースラム96のメインはショーン対ベイダーのWWF戦<凄いなぁ…BKっち、Jrがもう少しおっきくなったら、またレッスルマニアとか行って来てよ!!
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