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奇人超人(1979)

アントニオ猪木が一大ムーブメントを起こした、

一連の格闘技世界一決定戦シリーズで、

屈指の名勝負だった“スーパーマン”レフトフック・デイトン戦(参照:猪木、スーパーマンとの喧嘩)。
アリ戦の教訓からグローブを確認

私の幼き記憶の中には試合内容よりも、

初登場時のデモンストレーションが、

衝撃として残っています。

当時の映像をYOUTUBEで発見しましたので、

大好きだった祖父と一緒に観た、

思い出と共に振り返りたいと思います。
デイトンのデモンストレーション1

拳にバンテージも巻かずサンドバッグ相手に、

ひとしきりボクシングテクニックを披露したデイトンが、

まず最初に披露したデモンストレーションは、

自らの小指を、
デイトンのデモンストレーション3

リングエプロンに立つ女性のベルトにフックして、
デイトンのデモンストレーション5

そのまま力任せに吊り上げるという荒技!!
デイトンのデモンストレーション6

山本小鉄さん
「レスラーにもですね、首がつおい選手、指がつおい選手、身体全体が強い選手、脚の強い選手いろいろいますけどね、小指で60キロは僕は信じられないんですけどね」


数歩、歩いてから降ろしますが、

この女性、なかなかの美人ですね。

デイトンは余裕の笑みを浮かべています。

「Hey! キャサリン、ちょいと重くなったんじゃないかい?」

「ひど~い! レフトフックったらぁ!」

そんな会話が聞こえてきそうです。
デイトンのデモンストレーション7

お次はなかなか確認出来ませんが、

何やら手に持っていますよ。
デイトンのデモンストレーション8

自らの右膝を支点にして、

グイグイ力を加えて行きます。
デイトンのデモンストレーション9

掴んでいるのは両手の人差し指と親指、

計4本の指のみ。
デイトンのデモンストレーション10

正体は…25セントの硬貨ですね。
デイトンのデモンストレーション11

この厚さ1.5ミリの小さなクォーターコインを、

45度まで折り曲げています!!

コイン越しの表情も素晴らしい!
デイトンのデモンストレーション12

デモンストレーションを締めくくるのは、

もはや人間技とは思えない超絶パフォーマンス。
デイトンのデモンストレーション13

天井の桟に括り付けられた一本のロープ、

その先端は丸く“輪”が作られています。
デイトンのデモンストレーション14

それを見上げるデイトン、

ま…まさか!?
デイトンのデモンストレーション15

階段式の踏み台を昇ったデイトンは、
デイトンのデモンストレーション16

「絶対に押すなよ!」的な確認作業を経て、

輪を手にしました!!
デイトンのデモンストレーション17

ためらうことなく頭を通すと、
デイトンのデモンストレーション18

首の位置まで輪を持っていき、

尚且つ根元を締め込む念の入れよう!!
デイトンのデモンストレーション19

そして反対側のロープを両手に握り締め、

固定していき、
デイトンのデモンストレーション20

下に立っていたアシスタント氏が、

遂に踏み台を除けました!!
デイトンのデモンストレーション21

完全に宙吊りのデイトン!!

ロープは首に食い込んでます!!
デイトンのデモンストレーション22

およそ15秒間耐え抜くと、

デイトンは力を緩めて着地と同時に、

「見たか!」といわんばかりのガッツポーズ。
デイトンのデモンストレーション23

食い込み過ぎたロープを、

苦しそうな表情で緩めると、
デイトンのデモンストレーション24

一瞬だけ、

「ちょっとやり過ぎた」的な表情も窺えますが、
デイトンのデモンストレーション25

最後はカメラ目線でこの精悍な顔つき!!

首にはクッキリとロープの跡が付いていますね。
デイトンのデモンストレーション26

これ本当に単なるパフォーマンスだったのでしょうか?

対戦した猪木はこう証言しています。

アントニオ猪木の証明表紙
 アントニオ猪木の証明―伝説への挑戦 より

猪木
「彼は格闘家というよりも奇人変人というか、たしか首を絞められても絶対に落ちないというのを売りにしていたんですよ。サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジでも、体に何か重りを吊り下げてから首を吊ったという信じられない話もあったね」


そうなんです。

デイトンの肩書きは、

全米プロ空手でもカンフーでもなく、

実は『ワールド・ストロンゲストマン・コンテスト』という、

日本でいう『ビックリ人間大集合』的なアレなんです。
ビックリ人間大集合

当時テレビでこれを観ていた6歳の私も、

まさしくビックリ人間がリングに上がって、

猪木と闘うものだと思っていたものです。

ちなみに噂になった、

“ジョーズ”ことリチャード・キール戦も、

私は信じて疑いませんでしたし、

もし実現した暁には、

『猪木が噛み殺されたらどうしよう…』と、

恐怖におののいていました。
ジョーズこと怪優リチャード・キール

試合の方はデイトンが持ち前の喧嘩度胸で、

力任せにパンチを振り回して大善戦。
常に顔面狙い

よもやの場面もありましたが、

猪木が秘策のヘッドバット連打で動きを止め、
秘策はヘッドバット!!

最後はウィリエム・ルスカ戦を彷彿とさせる、

バックドロップの連発による勝利!!

実にスリリングな名勝負が生まれました。
3発目でKO

さてこのデイトン、

今、何してるのかなぁ? と、

YOUTUBEついでに検索してみますと、

The Worlds Strongest Manの公式動画を見つけました。
1977The Worlds Strongest Man1

本名マイク・デイトンでのエントリーですが、

ややあどけなさを残しています。
1977The Worlds Strongest Man4

その出場者の中に、

ケン・パテラの姿も見つけました!!
1977The Worlds Strongest Man3パテラ

これはビックリ人間というよりも、

『筋肉番付』の究極版。

或いは『びっくり日本新記録』のガチバージョンといったところか。
びっくり日本新記録

他、来日時でも披露した、

“手錠引きちぎり”動画も発見。
手錠ちぎり1

からくりはわかりませんが、

この筋肉がある限り、
手錠ちぎり2

とてもインチキには見えません。
手錠ちぎり3

私、思うんですけどね、

格闘技とかけ離れた今のNJPWだからこそ、

もうちょっとこっちの路線に力入れてくれないかな? と。

巧いガイジンばかり連れてくるよりも、

分厚い胸板を誇示して、

「俺にオカダのドロップキックは通用しねえぜ!」とうそぶき。

お寺の梵鐘を撞く撞木を、

何発も胸に受け止めるデモンストレーションを敢行!!
梵鐘

…なんつってンムフフ。

歴史の中にいろんなヒントはあるはずです、

ケレン味もプロレスの大切な要素ですから。
1977The Worlds Strongest Man2

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tag : レフトフック・デイトン アントニオ猪木 格闘技世界一決定戦

comment

Secret

キャサリン(笑)

デイトン、いいですよね~。こういう水曜スペシャル的なパフォーマンス、夢がありますね。ちなみに私は猿人バーゴンも本気で信じていました。

昔はバスを引っ張ったり、電話帳破ったり、リンゴ潰したり、いろいろありましたけど、最近はそういうのがないですねぇ。もっとも、今はフツーの筋トレマニアのお兄ちゃんでもフライパンをひん曲げたりしてますから、あまり下手なことは出来なくなってきてますが・・・

>独断さん

そちら雨凄かったんですね! 何か影響はなかったでしょうか? 本当に今年も天災が続きますよね。

水曜スペシャル的なパフォーマンス、夢があります<これ来日時にも京王プラザホテルかどこかでやってましたが、とにかく幼稚園児の私には衝撃でした。人間じゃないと思っていました。

猿人バーゴンも本気で信じていました<昭和の男の子では信じない方がおかしかったですよね。
そういや後年、バーゴンの正体は若きヒクソンだったという噂が広まりましたが、その真相はいかがなものだったんでしょうね。

昔はバスを引っ張ったり、電話帳破ったり、リンゴ潰したり…今はフツーの筋トレマニアのお兄ちゃんでもフライパンをひん曲げたり<そこら辺も時代とともに世知辛くなっちゃってるんですね。何でもかんでも動画に上げられたり、揶揄されたり…。
プロレス漫画でもキャラクターの凄さを強調するためにそれらのデモンストレーションはそのまま使われていましたね。リッキー台風なんかはお手のものでした。

No title

レフトフック・デイトン そういう人だったのですね…
確かリングス旗揚げ戦に参戦したり、1.4で橋本唯一の赤パンタロン着用試合となったビル・カズマイヤーもストロンゲストマンだったはずです。
変な話ですがボブ・サップもある意味そのノリに近かった気もします。

それはさておき、確かに今の新日本プロレスにこういう人が出てきても面白いかもしれません。
今のファンがそれを「受け付けるかどうか」はわからないですが、何が受けるかわかりませんから。

発想としてはある意味、初期のFMWな感じもしますけどね 笑

ケレン味

いやぁ~デイトンの首吊り、レガさんは映像でのご記憶があるんですね!!さすが!!

ボクはデイトンのこれ、本でしか見たことなかったんですが、小さい頃はホラー映画やサスペンスドラマなんかじゃ首吊りってすごいコワいシーンじゃないですか?当時、たまたまそういうの見てしまい完全にトラウマだったわけですよ。で、そこにきてデイトンのこれを知り「なんで首吊って死なないんだ!?」というねぇ・・・だからボクも当時、映像見てたら忘れられない衝撃食らったでしょうなぁ~( >Д<;)

しかし、こういうのですね~。ホントなくなりましたよね。独断さんのコメントにもありますが、今はYouTuberなんかがいろいろやるのもありますし、あと・・・2016年ですかね?新日本でマイケル・エルガンとケニー・オメガがラダーマッチやったんですが、そのときエルガンがコーナーに手錠で繋がれてしまったんですが、最後引きちぎってフィニッシュした試合があったんですよ。これはすごくて会場もどよめいたんですが、しかし今、これを語るファンどころか覚えてないファンもいるんですよね。

ひとりのレスラーが好きで追いかける、今と先のことにばかり視線が行く・・・見る側、ファンの価値観のちがいというか変化というか・・・そういうのもあり、こういう"プロレスは常人ではない"感が、絶滅危惧状態になってしまったのかな~と、ちょっと思いましたねぇ。

No title

猿人バーゴンにヒクソンが参加していたとしたら、取り敢えず「フィクション・グレイシー」に改名するべし。 デイトン戦はビデオソフト化(VHS時代)されたとき、「首吊りなどのパフォーマンス入り」とパッケージに書かれていた気がします。 無茶苦茶な打撃が猪木を苦しめる場面は面白いし、頭突きでグロッギーになるデイトンの表情も良いですが、ミスターXの方が色々な意味で有名というのが悲しいというかね。

>ナリさん

リングス旗揚げ戦に参戦したり、1.4で橋本唯一の赤パンタロン着用試合となったビル・カズマイヤー<私も初めてストロンゲストマン…の存在を知ったのはカズマイヤーからです。87年、ドールマンから猪木に挑戦状が届いた際、カズマイヤーとの格闘技戦で勝利したことが挙げられていましたね。私はまだ見ぬ格闘技の名称だと思っていました。

ボブ・サップもある意味そのノリ<サップの場合は上手くハマったパターンでしょうね。でも時代が悪かったというか、露出しすぎましたし、あれだけ試合したらプロの世界じゃ簡単に攻略されてしまいますよね。キモもしかり。

今のファンがそれを「受け付けるかどうか」はわからないですが、何が受けるかわかりません<グレイシーと中邑の絡みなんかを見て、格闘技と一線を引く決心が固まったのかと思いますが、デイトンみたいなプロレス寄りのキャラクターなら全然通用すると思います。
現在修行中の岡、辞めた北村なんかにもそういう部分を期待しましたが、やっぱりここを担うのは本来ガイジンですよね。

発想としてはある意味、初期のFMWな感じ<まともなガイジンルートがない中で知恵を絞っていった部分では70年代新日とも相通ずるものがありますね。

>流星さん

映像でのご記憶<実はこの記事で紹介したのではなく来日会見か何かのデモンストレーションだったと思うんですよ。違ってたらすみません。

ホラー映画やサスペンスドラマなんかじゃ首吊りってすごいコワいシーン…そこにきてデイトンのこれを知り「なんで首吊って死なないんだ!?」<当時、我々6歳ですもんね。首吊りなんて非日常過ぎてドラマの中の1シーンに過ぎず、それを見てしまった流星さんの心情たるや推して知るべしです。
しかもデイトン…死なないんですよね! 動画でもわかりますが、しきりに小鉄さん「子供さんは絶対に真似しちゃいけませんよ!」と。プロレスゴッコで怪我人が多発していた時代のアレですよね。

新日本でマイケル・エルガンとケニー・オメガがラダーマッチ…エルガンがコーナーに手錠で繋がれてしまったんですが、最後引きちぎってフィニッシュ<あーラダーマッチはインタコンチでしたかね? …それ私も記憶に残っていないです。ケニーは新日本になかった風景を作ろうとたくさんトライしていましたよね。
その試合の手錠もそうですし、最近だと椅子も選手が自分で用意したり、初めからリング下に仕込まれてることが多いですよね。要するにハードコアスタイルの“アイテム”というか。本来、会場に置いてあるそのままを使うから凄みが伝わったと思うんです。それでもアンチプロレスからは『仕掛けがあるんでしょ?』みたいな。ずーっと、そういうものとの闘いでしたもんね。

見る側、ファンの価値観のちがいというか変化…"プロレスは常人ではない"感が、絶滅危惧状態になってしまった<確かに今の主たるファンは次のビッグマッチは? その次は??? …みたいな風潮にあるかも知れません。誰と誰はもともとこういう因縁があって…みたいに過去を知るのってプロレスならではの楽しさがあるんですけどね。
そういう中で鈴木vsライガーは過去をクローズアップされた奇跡的な一戦だったと思います。

>アンドレ・ザ・カンドレさん

ヒクソンが参加していたとしたら、取り敢えず「フィクション・グレイシー」に改名<上手いですね~! 果たして真相やいかに。

ビデオソフト化(VHS時代)されたとき、「首吊りなどのパフォーマンス入り」とパッケージに書かれていた<実際、収録されていたんですか? もしも失敗したら大損害の大事故ですから、当時はデモンストレーションからシュートだったでしょうね。

無茶苦茶な打撃が猪木を苦しめる場面<やたらめったら顔面にパンチを打ち込んでいましたからね。いいの入ってKOもあり得たはずです。

ミスターXの方が色々な意味で有名<そこはもうカジセンセの力が多大だったということで。
紫レガとは?

紫レガ

Author:紫レガ
47歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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