昭和の日韓戦(1974)

連日熱戦が繰り広げられているWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)

本日、天王山とも言える宿敵・韓国に敗れたことで、一気に逆境に追い込まれました。

野球よりもサッカーよりも遥か以前、日韓のプロレス界の英雄が、国ではなく己の名誉を賭けて雌雄を決しました。

1974年 10.10蔵前国技館

NWF世界ヘビー級選手権試合

アントニオ猪木vs大木金太郎


この年、1974年のアントニオ猪木は日本プロレス界の天下獲りに向けてフル稼働。

ストロング小林との“昭和巌流島”(参照:格とかパワーの事続・格とかパワーの事)に始まり、T・J・シンの腕折り事件、馬場への公開挑戦状…ギラギラと走り抜けました。

そんな年の秋、今でもオールドファンや関係者の多数が猪木のベストバウトに挙げるこの一戦が行われました。

韓国の猛虎・大木金太郎

若獅子・アントニオ猪木

ブレーンバスター、ダブルアーム・スープレックス、リバース・スープレックス、10数発のヘッドバット、ボディスラム、バックドロップ。

両者が13分強の試合時間に出した技はたったこれだけです。

猪木はガウンを脱がない大木のボディチェックを要請

素直に応じた大木の横っ面に右ストレート

これは効いた

おそらく現在の試合では3分間で上記の何倍もの技が出されるはずです。

コブラもかからず

4の字もカット

なのに、なぜこの試合が今でもオールドファンたちの心に残っているのか。

それは、この試合がプロレスという名の“喧嘩”だったからでしょう。

秘技スリコギ

大木のブレーンバスター

猪木のダブルアーム・スープレックス

2発目はリバースで返す

この場合の“喧嘩”とは、ストリートファイトなどの無法地帯でのそれではなく、

もちろん相手をカ●ワにしてしまう殺し合いのことでもありません。

最初の頭突きはボディ打ち

そしてヘッドバット

強烈!!

猪木の頭も硬い。大木にもダメージ有

猪木場外エスケープ、大木はアピール

大木の代名詞である頭突きを徹底的に受けてみせる猪木。

そこには大きな理由がありました。

 闘魂伝説の完全記録 2 より
アントニオ猪木完全独白⑥

猪木
「もともと技のない人でしたからね…頭突きが最大の武器でしたから、それが効かなければやることなくなっちゃうというね…不安だったんでしょう」


とにかく頭突き。

上がり際にも一発

とにかく受ける。

「もっと来い!」

絶対にスカさない。

新日史に残る名場面

倒すまで頭突き。

遂に一本足原爆

伸び上がるように打つ

倒れるまで…

2発目を…

ここでアドリブ!!

カウンターでまたも右ストレート!!

技じゃないんです。

これは喧嘩です。

ボディスラムからバックドロップ

でも…

猪木完勝

これがプロレスなんです。

時空を越えて二人は力道山道場へ…

話をWBCに戻しますと、明日のキューバ戦、とにかく勝って欲しい。

今日の韓国戦、チラッと見ましたが、敗因は“気迫の差”以外にないと思います。

絶対に打つ、絶対に抑える、絶対に塁を進める…

これが韓国に劣ってたんだと思います。

勝負って、喧嘩って、技じゃないでしょう。

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tag : アントニオ猪木 大木金太郎 NWF世界ヘビー

comment

Secret

No title

完全に猪木さんのプロレスですよね。プロレスの受身とか技を超越した魂の闘いですね。
今見ても凄いですけど、当時リアルタイムで魅せられた人たちはたまんなかったでしょうね。

>123daさん

完全に猪木さんのプロレス<これが原点になっちゃってるから三銃士にも小川にも藤田にも我々は満足できないんですよね。

当時リアルタイムで魅せられた人たちはたまんなかったでしょう<そうですね。
いかんせん私もビデオでの後追い世代ですから…その悔しさを私なんかは高田とUインターにぶつけたフシありますね。

記憶

このあたりの試合はテレビでもビデオでも見てると思いますが、思い出すたびに心が震える思いがします。きっと記憶が蓄積して自分の中ではすごいことになっているんじゃないかな?と思います。
こういった試合があったからこそ猪木は今の総合格闘技にすら繋がっているのであり、ただ単に1976年の4試合だけの話じゃないんですよね。
だから昔猪木の事大好きだった人の、振られた女をなじるようなブログや書籍をたまに見かけますが、なんだかナーという感じだったりします。
猪木にはタックルの技術がない・・・なんて言われても・・・ね。
それよりも、アリ戦全集の水曜スペシャル(だったっけな)でのルールに対する不満をついぶちまけてしまう猪木のカッコよさの記憶を信じてしまいます。僕は。

これなんですよ!!

これなんですよ!!
いろんな技を出して・・・飛んだり跳ねたりしたり、試合後のインタビューでだけ威勢のいいことを言ったりする今のプロレスは見習え!!いや世の中も!!
と言いたいですねぇ~。
仲良しばかりで試合してなあなあやるのもありかも知れませんが・・・
試合してて頭にきたらやればいいんだ!
本気で相手を殴ることが出来なくてなにがプロレスだぁー!!
気迫!!気合!!間違いないですね!!
んおおおおー興奮気味でスイマセンんー!!

アリ戦全集←アリ戦前週の誤植でした。

>通勤電車さん

思い出すたびに心が震える思いがします<昔のプロレスには誰でもそういう試合がありましたね。

ただ単に1976年の4試合だけの話じゃない<その通りです!!

猪木にはタックルの技術がない<当たり前ですよね。タックル必要ないんですから。
その代わり他の選手が知りえないテイクダウン技術を腐るほど持ってるんですから。

>流星仮面二世さん

いろんな技を出して・・・飛んだり跳ねたりしたり、試合後のインタビューでだけ威勢のいいことを言ったりする今のプロレス<そうですそうです!! 流星さんもそうですが、私も今のプロレスほとんど見てません。
結局魅力がないんですよね。選手自体に。

試合してて頭にきたらやればいいんだ!~気迫!!気合!!間違いないですね!! <今回WBC見ててね、本当それ思いましたね。
国民を勇気付ける…これ本来ならプロレスラーの仕事ですよ。
観てる人が何も感じないで、アングルだけこなしていくなんて誌上の世界となんら変わりませんから。
やっぱりプロレスは勝負を魅せていく世界ですよね。

流星仮……いいえ和製オブライトさん(笑)の熱いコメントを読んで
なんとなく分かる気がします。

この試合 探してみたいと思います!

>みーさん

和製オブライトさん(笑)の熱いコメント<みーさんが書くと何だか冷製パスタみたいでいいですね(笑)。

この試合 探してみたいと思います!<これこそね、名勝負ですよ。
みーさんがどう感じたか興味あります。

こんにちは

昨夜遅くに観ました!

試合は、ヘッドバットの攻防。
他の技がほとんど出ない展開でしたが、画面に釘付けになりました。

ヘッドバットを警戒していた猪木選手は、手で阻止したり、頭を密着させて巧く回避していましたよね。
しかし、技を避けきれなくなった?
9回目のヘッドバットで猪木選手の怒りが頂点に達したようで、大木選手を挑発します。
(今の新日でも見かける光景ですよね)
しかし、10回目のヘッドバットで猪木選手流血してしまいましたが、14回目のヘッドバットの直後、あれナックルパンチ?からバックドロップで猪木選手が勝利!

分析する能力や、表現力に乏しいので
上手く纏めきれないのですが。。。

試合時間 短いですし、技のバリエーションも少ない展開でしたが、画面に釘付けになりました。
大木選手は、ヘッドバット1つで試合をする
、1つの技で最後まで試合を成立させるという、今では中々観る事の出来ない光景ですよね。
やはり、それには猪木選手のように技を受けきる選手が居て初めて成立するという。
猪木選手にしか出来ないのか?
でも、この試合はお互いがお互いを巧く光らせた試合のように思いました。

試合後の両選手の涙…抱擁。。。
ジーンとしました。

>みーさん

ヘッドバットの攻防…他の技がほとんど出ない展開でしたが、画面に釘付けになりました<途中で飽きなかったですか? みーさん、本物のファンですよね。

9回目のヘッドバットで猪木選手の怒りが頂点に達したようで、大木選手を挑発します<心理戦まで見えてらっしゃるなら、みーさん大したもんですよ!!

14回目のヘッドバットの直後、あれナックルパンチ?からバックドロップで猪木選手が勝利!<カウンターの右ストレートですね。
現代の“音を出すパンチ”とは違いますよね。

大木選手は、ヘッドバット1つで試合をする、1つの技で最後まで試合を成立させるという、今では中々観る事の出来ない光景<そもそもプロレスって、そういうシンプルな場面がたくさんあったんですよ。
今は最後に大きな技が出ないとほとんどのファンが納得しないんでしょうけども。

でも、この試合はお互いがお互いを巧く光らせた試合のように思いました<結果的に同じ釜の飯を食った者同士、光らせてるんでしょうね。
しかしどっちが主導権を握っていたのか? というと間違いなく猪木の方でしょうね。

試合後の両選手の涙…抱擁<この二人の歴史を知る人たちにとってはひとしおの想いがあったでしょうね。
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Author:紫レガ 
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