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Uよく柔を制す~前編~(2000)

突然ですが、

くりぃむしちゅ~有田哲平Amazon Prime Video番組、

『有田と週刊プロレスと ファイナルシーズン』、面白いです。

特にUWF関連はゲストによって“神回”となります。

ビビる大木を迎えたこの2回がまさにそれでした。

私の心に最も刺さったフレーズが、

「高田ヒクソン戦の時は負けられたら困りましたもんね」、

「何もこっちは経済状況関係ないのに、明日からの生活どうしてくれんだ! みたいな」。

これ…プロレスを長く観ていると、

わかる方がたくさんいらっしゃるはずです。

さて今日はそういう試合を振り返りましょう。

リングス KOK無差別級トーナメント準々決勝

2000年2.26 日本武道館

田村潔司vsヘンゾ・グレイシー

田村潔司vsヘンゾ・グレイシー

当時、PRIDE常連でもあったヘンゾ・グレイシーが、

グレイシー一族として初めてとも言える、

U系のリングスKOKトーナメントという敵地に、

乗り込んできた奇跡の一戦。
ヘンゾはギを着用しての入場

ギに身を包んでの入場は、

いつもの通りトップロープを飛び越えてリングインです。
軽快にリングイン

一転して武道館が暗転すると、

今は亡き古田信行リングアナ(参照:追悼「…5分経過!!」)にピンスポットが当たりました。

古田リングアナ
「赤コーナーより!! 田村潔司選手の入場です!!」
古田リングアナのマイクから、

場内が暗闇に包まれ、

ほんの数秒間だけ静寂が訪れました。
一瞬の静寂が訪れたのち、

その直後、カクテル光線が光を放つと同時に、

聴こえてきたのは…『UWFメインテーマ』の旋律だ!!
カクテル光線と同時に『UWFメインテーマ』!!

瞬発的に条件反射の様に、

観る側のアドレナリンが泉の様に溢れ出てくる中で、

オープンフィンガーグローブを装着した田村潔司が、

その姿を現わしました!!
姿を見せた田村

爆発的な田村コールに後押しされ、

リングに向かうその背中には、

不思議なことに全く悲壮感が見当たりません。
大田村コールの中リングへ!!

そして大一番には必ず携えている小太刀(参照:小太刀とは何か?)も、

この日は見当たりません。

KAMINOGE20表紙
 KAMINOGE vol.20 より

田村
「相手の身体が大きくないっていうのがまずあったから。ヘンゾは俺と同じかちょっと小さいくらいで、パンチも怖くない、関節技しかないから。パトスミのときみたいに、殴られて陥没するんじゃないかとか、死ぬんじゃないかという感覚はないので、打撃は怖くない、気をつけるのは寝技だけっていう部分で、そこまでの緊張感もなかったな。
(略)そうね。少し余裕があったのかな」


これまでの修羅場の経験(参照:極限のうどんの味)が大きなアドバンテージとなり、

リングイン直前のボディチェックを受ける表情も、

驚く程に落ち着き払っています。
ボディチェックを受けて、

セコンドの上山龍紀から、

ペットボトルを受け取ると、
上山から水を受け取ると、

まず少量口に含んでから、

床に少量落としてシューズの底を清める、

いつもの儀式(参照:「水」のち「お辞儀」ときどき「小太刀」)。
いつもの儀式から、

ロープを潜ってリングインすると、

これまたいつも通り中央に立ち、
リングインと同時に中央へ、

観客席を見渡してから深々とお辞儀。
深々と一礼

90度ずつ向きを変えて、

四方にお辞儀をする田村に、

尚も大きな声援が止みません。
向きを変えて、

この日、WOWOWのゲスト解説者として、

放送席に座る糸井重里が名コピーを発します。

糸井氏
「リング上だけが静かですね!」
四方に礼をし、

シンプルですが…さすがとしか言えません。

田村は四方へのお辞儀が終わると、

これもいつも通り、対戦相手を一瞥。
ヘンゾを一瞥すると、

するとヘンゾはリング中央へ歩を進めて、

右手を差し出しました。
右手を差し出すヘンゾに、

これに田村も応えてガッチリと握手。
田村も応えて握手

糸井氏の指摘通り、

リング上の二人だけは静かですが、

観客席とテレビの前のファンは最高潮のテンションを迎え、

大一番の幕は切って落とされました。
田村潔司vsヘンゾ・グレイシー

選手コールを終えてからルールの最終確認、

田村の背筋の充実ぶりが凄いですね。
ルールの最終確認から、

そしてゴングです!!
試合開始

サウスポーでじっくり見ていく田村に対し、

オーソドックスでフットワークを刻むヘンゾから、

牽制気味のローキック一発。
まずはヘンゾが牽制気味のローキック

冷静にディフェンスした田村に対し、

ヘンゾは軽快なフットワークを続けたまま。
静の田村、動のヘンゾ

機を見てロングフックで飛び込んで来ました!
ロングフックから飛び込んだヘンゾ

田村もカウンターを繰り出しますが、

互いに有効打とはならず、

そのまま組み合いました。
田村もカウンター狙いから組み止めると、

もつれた状態から、

ヘンゾががぶって潰しに行きます。
がぶったヘンゾが首を捕らえ、

田村も抵抗せず身を沈めると、

ヘンゾは後方に倒れ込みながらフロントチョークへ。
後方に倒れてフロントチョークへ

締め込みが浅いうちに、

田村はマットに膝を立てての防御。
まだ不完全

そして足をすくいに行きますが、

ヘンゾはロックを解きません。
足を取る田村、

もう一度ヘンゾが後方に体重を掛けたところで、

田村はポジションを変えて左側に回避。
ヘンゾは首を離さない

それでもヘンゾは両手のロックを解きません、

これは極まっているのか?
やや極まって来たか?

今度は体重が掛かる前の段階で、

田村が起き上がりました。
起き上がる田村、

ヘンゾは流れに身を任せて、

スタンドでの締めへシフトチェンジ。

田村はヘンゾの骨盤を押さえての防御から、
ヘンゾは徐々に締め込む

瞬間的に身を沈めながら、

右足でヘンゾの左足を蹴ってコカしに行きます。
対角の足を蹴ってコカすも、

バランスを崩したヘンゾでしたが、

奇しくもロープが衝立となってテイクダウン回避。
ロープのよってヘンゾは体勢をキープ

ロープを背にしたまま、

もう一度スタンドへ移っていくと、
もう一度スタンドへ移行、

ヘンゾは腰を押さえられる前に、

飛びついて両足での胴締めに入りました。
飛びついて胴締めにいくヘンゾ

田村はこれを避けるため、

左に身体を捻って頭を抜きに行きますが、

ヘンゾのロックは外れるどころか、より深くなりました!!
田村は左に捻りながら脱出を図るも、

そのままグラウンドの体勢となり、

しかも田村の背後にはボトムロープ、

このポジション…まさしく大ピンチです!!
コーナー際、場所が悪い!!

武道館全体から悲鳴と大声援が起こる中、

田村は必死にヘンゾの右腕から脱出を図ります!!
エビの応用で脱出成功!!

力の入る場面から田村は、

エビの応用でスポッ! と脱出成功!!

一瞬にして大歓声が沸き起こります。
抜けた!!

窮地を脱した田村でしたが、

この場面を救ったのは、

Uの強さを信じるファンからの“念”だったのです。

孤高の選択表紙
 孤高の選択 より

田村
思ったよりもガッチリ入ったから、逃げるのが大変だった。正直、落ちる寸前まで入っていた。
このとき、僕を助けてくれたのは会場に詰めかけていた観客の声援だった。あのとき、僕が観客からもらった声援や拍手は、自然と僕を後押ししてくれたのだ。
実際、それがなかったら、僕はあそこでそのままヘンゾにやられていただろう。そのくらいに、あの日の僕に対する声援はすごいものがあった。その結果、僕はどうにかヘンゾの技から逃げることができたのだ。


KOKルールによりレフェリーはブレイクを要請。

“PRIDE慣れ”してるヘンゾはドントムーブと勘違いしますが、

ここはリングス、スタンドからのの再開です。
KOKルールによりブレイク

また振出しに戻ると、

中間距離から互いに放つ蹴りとパンチは空を切り、
中間距離から、

意を決してヘンゾは、

低いタックルで飛び込みました。
低いタックルで飛び込むヘンゾ

このまま後編へ続けましょう。

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tag : 田村潔司 ヘンゾ・グレイシー KOK 有田哲平 ビビる大木

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No title

田村潔司のYouTubeチャンネルでも取り上げてましたね!

うわー。

私これ、手違いで生放送録画するの忘れてて当時あったサムライのSアリーナ?でMCの人が生観戦したようで「あっちゃー今日だったんだ。失敗じゃあ」となり翌日の再放送を録画しました。MCの人は「UWFのテーマで出て来て、全部背負ってくれるんだ」凄く胸が激アツだったようでした。

UWFのテーマで来る、田村、判定勝ち。

オチ全部、解ってたのに見てたら熱くなりましたね。

田村の入場シーンは50回くらい見てるんじゃないかなぁ。1の高田入場は、もっと見てますけど。

YOUTUBE含めて。

入場テーマに意味を匂わせる。何気ない事でもファンの想像をかきたてるのが一流のプロですよね。

それはそれでプロレスセンスとも言えると思います。

No title

最近見てない(-。-;

落ちついたらみようかな。

>平田さん

田村潔司のYouTubeチャンネル<あの独特の空気感が良いですね。
船木といい、田村といい、まさか2019年にユーチューバーになってるとは夢にも思いませんでした。

>aliveさん

サムライのSアリーナ?…MCの人は「UWFのテーマで出て来て、全部背負ってくれるんだ」凄く胸が激アツだったよう<当時なら毎日、三田さんがMCでしたかね? 懐かしい、私も当時はサムライ観てましたよ。ZERO-ONEとか面白かったですよね。
生でGONGONから日替わりMCになったのかな?

オチ全部、解ってたのに見てたら熱くなりました<いまだにあの入場シーン見たら胸がときめきますよね。

入場テーマに意味を匂わせる。何気ない事でもファンの想像をかきたてるのが一流のプロ<コスチュームとか、髪型とか、入場テーマ曲とか…U系の中では田村が断トツですね。

>みーさん

みーさんはNJPWワールドの方かな?
有田と週プロも面白いですよ~。

No title

有田と週プロ

最近見てないんです(-。-;

>みーさん

有田と週プロ最近見てない<みーさんいろいろとお忙しそうですね。この2回はオススメです。
紫レガとは?

紫レガ

Author:紫レガ
47歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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