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Pride of instinct.7~これは絶対に俺には関係のないこと~(1987)

6からの続きです。

1987年6.12 両国国技館での、

'87IWGP優勝戦を最後に、

アントニオ猪木マサ斎藤の抗争は一時中断。
猪木がマサと坂口を引き寄せる

坂口征二藤原喜明らとナウリーダーズを結成し、

藤波辰巳長州力前田日明が中心となった、

ニューリーダーズとの『新旧世代闘争』に突入しました。

まずは試運転として『'87ビッグサマーファイトシリーズ』の開幕戦、

1987年6.29 後楽園ホールで猪木とマサは、

ナウリーダーズとしての初戦に臨みます。
猪木、坂口、マサvsビガロ、アレン、ムーア

それまで激しくぶつかり合ってた二人が、

コーナーに並んでいる画は新鮮でしたね。
コーナーに控える猪木とマサ

試合の方は巨漢揃いのガイジン組に、

猪木が掴まる場面もありましたが、

それぞれの持ち味が出て好試合に。

というか、この時期のクラッシャー・バンバン・ビガロは素晴らしいです。
好勝負の6人タッグ

最後は明大同期コンビの連係で、

勝利をものにしましたが、

猪木とマサの連係は見られませんでした。
明大同期コンビの連係

勝ち名乗りを受ける際にも、

マサだけ同調していないのも印象深かったです。
ナウリーダーズ白星発進

そして翌週、7.7 千歳市スポーツセンターで、

世代闘争の大一番を迎えました。
猪木、マサ、星勘vs前田、キムケン、木戸

猪木と前田が久々の直接対決。

試合前から前田が猪木を指差して、

先発に指名する場面はイリミネーションマッチ(参照:闘いの東京サミット~Ⅰ~)を彷彿とさせて、

一気に緊張感は高まりました。
猪木と前田久々の遭遇

ブリッジの攻防が観られたり、

実に見応えもありました。
ブリッジの攻防

マサは星野勘太郎と、

息の合ったダブル・ブレーンバスターを披露。
マサと星勘の連係

さらにマサのボストンクラブの体勢から、

急降下爆弾を落とす、

猪木と初の連係プレーも飛び出しました。
猪木とマサの連係

一方、ニューリーダー前田の照準は猪木一本。

いや、前田に限らずニューリーダーズの目標は、

猪木の首を獲る事だけにありました。
猪木と前田の絡み

最後は猪木の延髄斬りから、

ニューリーダーズを分断作戦に取り、
前田に延髄斬り炸裂

マサ必殺のバックドロップで、

木戸修がマットに沈みました。
マサのバックドロップで決着

また余談になりますが、

当時、木戸の立ち位置とかも微妙でしたよね。

ナウリーダーズに組み込まれていた藤原と年齢が近いのに、

木戸はニューリーダー側に入っていたり、

この“ねじれ現象”がのちに大きな歪を生む訳ですが…。
ナウリーダーズ快勝

とにかく快勝したナウリーダーズは、

ガッチリと握手を交わして勝利を喜びました。
猪木とマサの握手

そんな中で早くも天王山が訪れます。

8.198.20の2日間にわたり、

特別興行『サマーナイトフィーバー』の開催を発表。

初日のメインでは新旧5対5イリミネーションマッチ、
サマーナイトフィーバー初日カード

2日目のメインにタッグながら頂上対決が組まれました。
サマーナイトフィーバー2日目カード

これを受けて7.21 上田市民体育館から、

世代闘争はよりヒートアップ。
猪木、マサ、藤原vs前田、キムケン、高田

シリーズが終盤に差し掛かった頃には、

猪木とマサが並ぶ姿にも違和感が消えました。
マサと藤原も呉越同舟

そして両国2連戦を迎えます。



ところが!! ここで世代闘争に水を差すアクシデントが発生!!

マサが航空機トラブルか? ビザの関係か?

試合当日までに入国することが出来ず欠場。

副将を欠いたナウリーダーズ側は代役に、

当時の“第3世代”武藤敬司を抜擢という事態に。
新旧5対5

7.19 両国国技館でのイリミネーションマッチも、

猪木と前田の絡みが注目を浴び、

両者は場外心中となって脱落。
猪木と前田のグラウンドの攻防

最後は藤波と長州が勝ち残り、

武藤をピンフォールしました。
最後は藤波が武藤をフォール

2日目のメインも猪木、武藤vs藤波、長州となり、

長州が武藤からギブアップ勝ち。
「引け引け今日は!」

2日間共にメインを制し、

意気上がるニューリーダーズでしたが、

ナウリーダーズの軸であるマサが不在の上、

本丸の猪木が無傷で終わるという結果に、

ファンの印象では、

世代交代とは程遠いものがありました。



そんな中で次期『戦国合戦シリーズ』が開幕。

まるでニューリーダーズの機先を制すかの様に、

猪木は左膝靭帯損傷による欠場。
猪木負傷欠場

一方の斎藤も入国ビザの関係で欠場。
マサ来日トラブルで欠場

ナウリーダー2トップが揃って、

ヒザとビザによる理由でのダブル欠場。

恐らくこの時点で、

猪木も斎藤も『世代闘争なんてつまんねぇな』と、

感じていた様な気がしますね。

案の定、おっとり刀でシリーズに合流してきたマサは、

9.7 京都府立体育館で再び吠えました。

マサ
「別にそのこと(=世代闘争)は僕にとって関係ないことでもって、俺は長い方20年間、アメリカでもって試合やってきたと。もう自立でもって今の地位を確立してきたと。ニューヨーク! フロリダ! ジョージア! AWA行ってもどこ行ってもトップの座を獲ったと。これは自分自身の財産でもって、これは俺に誇りを持ってる! 今ニューリーダーとかナウリーダーやってるけど、これは絶対に俺には関係のないこと! 俺の目標は何と言ってもアントニオ猪木!! 猪木! もう一回俺と闘え!! 死ぬまでやろう!! 男だったら。猪木、もう一回俺とやろう! 死ぬまでやるぞ! 猪木」

マサ再び吠える

事実上の世代闘争離脱声明です。

するとこれを受けた猪木は、

壮大な夢の実現を発表しました。

宮本武蔵と佐々木小次郎以来、

実に375年ぶりに、

『巌流島の決闘』を敢行しようというのです。

そんな中で行なわれたこの日のメインは、

アントニオ猪木、藤原喜明vs藤波辰巳、前田日明という好カードでした。
猪木、藤原vs藤波、前田

猪木は何かを吹っ切ったかの様に、

試合前から気合満点。
ゴング前気合を入れる猪木

ナウリーダーズのセコンドにはマサの姿が見えます。
セコンドにマサ

コーナー付近で前田のニールキックが、

猪木の顔面をかすめるなど、

この日も猪木と前田はスリリングな攻防を展開。
ニールキックが顔面をかすめる

負けじと藤波も猪木を追い込みます。
藤波の裸締め

とにかく長州がブラウン管に登場出来ないため、

実質2トップの二人が踏ん張っています。

試合は前田の膝がアバラを打ち抜き、

これで藤原はほぼ戦線離脱。
この膝蹴りで勝負あり

孤軍奮闘の猪木は延髄切りから、
猪木は前田に延髄

卍固めまで前田に極めていきますが、

結局、手負いの藤原が捕えられてピンフォール負け。
藤原立ち上がれず

抗争がトーンダウンする中でも、

何とかニューリーダーズは流れを作っていこうとしていました。

猪木はシリーズ最終戦の9.17

大阪での常宿ホテル南海において、

坂口副社長同席で記者会見を開きました。

猪木
「(マサが)アメリカの方から『再度挑戦したい』という話があり、闘いに対しては、その巌流島(がんりゅうとう)は合意に達したということで」

巌流島を語る猪木

闘う二人だけで観客も入れず、

昭和の法治国家日本において、

『決闘』を行なうということが、

遂に具現化してきたのです。

アントニオ猪木自伝表紙
 アントニオ猪木自伝 より

猪木
私が巌流島で観客なしの決闘をする、と言い出したとき、ほとんどの人は気が狂ったと思ったのではないか。
観客なし、ギャラもなし。興行のためではなく、闘いたいから闘う。そんな馬鹿な話に乗ってくるプロの選手はいない。だが、マサ斎藤が名乗りを上げたのだ。マサ斎藤とは東京プロレスからの縁がある。
(略)興行は人気絶頂の長州が中心で、新日本プロレスは世代交代の真っ最中だった。テレビ朝日も長州たちをバックアップしていた。しかし私もマサも、まだまだ奴らに負けないという気概があった。それにしても私も馬鹿だが、それに乗ってきたマサも大した馬鹿だ。


猪木がポエムとして詠み上げる以前から、

二人は「馬鹿になれ」を体現していた訳ですね。

格闘ロマンを乗せ、8へ続きます。

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tag : アントニオ猪木 マサ斎藤 藤波辰巳 長州力 前田日明 武藤敬司

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No title

世代闘争は長州がテレビに出られなかったのもあって、
いまいち盛り上がりませんでしたよね?
巌流島は藤波のアイデアを猪木が横取りしたんですよね〜

一番驚いたのは…
ビガロに続くモンスターファクトリー第2の刺客
マイク・ムーアがTVマッチに出ていたコトです(笑)

>ドックマンさん

長州がテレビに出られなかったのもあって、いまいち<人気絶頂だった87年はほとんどテレビに出られませんでしたもんね。
でも大阪の藤原戦が生中継終了後のメインだったり、プレミア感はありましたよね。

巌流島は藤波のアイデアを猪木が横取り<これも諸説ありますね。でも猪木が温めていたプランの一つだった可能性もありますね。
藤波の場合は島に観客を入れてやる気だったみたいです。

モンスターファクトリー第2の刺客マイク・ムーアがTVマッチに出ていたコト<ビガロとアレンの存在感にかき消されていますが、なかなかいいガイジンですね~。このシリーズは何気に豪華ガイジンのラインナップでした(幻のディンゴも含む)。
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Author:紫レガ
47歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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