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「侍だね」(1991)

久々にUインターの好試合を振り返りましょう。

1991年7.3 後楽園ホール

『MOVING ON 3rd』のメインエベント。
旗揚げ第3戦

Uインター旗揚げ3戦目ですが、

2戦目まで初来日のガイジン相手(参照:Uインター異人史 vol.1)に、

やや消化不良気味のメインを闘ってきた、

エースの高田延彦としては、
恒例のインタビュー

ここは3度目の正直とばかり、

もうコケる訳にはいかない正念場でした。
リングインと同時に睨み合い

その相手となったのは、

新生U時代から相手が誰であろうと、

試合内容は折り紙付きの中野龍雄(現・巽耀)
Uインター初の日本人対決メインに臨む中野

団体初の日本人同士によるメイン、

高田延彦vs中野龍雄が、
高田延彦vs中野龍雄

ホールに集ったファンからの熱い期待の中、

握手を交わしてゴングが鳴ります。
握手で試合開始

ゆっくりとした立ち合いから、

まずは高田が軽く左のジャブ。
高田が軽く右のジャブ

かわした中野は時計の逆回りから、

左ローキックを飛ばします。
中野は左ローキック

軽快なフットワークから一転して、

高田は左からのハイキックを繰り出しますが、

中野はしっかりとブロック。
いきなりの左ハイは中野がブロック

中間距離から高田は右ローキック、

これは中野の左腿裏に決まります。
ローは走ってる

さらには的確なソバットまで放ちますが、

ここも中野は基本通りにブロックしました。
いきなりソバット

新生U解散後の肉体改造が、

徐々に形となってきていた高田、

その動きはジュニア時代を彷彿とさせます。

一瞬の隙を衝いて組み付いた中野は、

バックに回ってから後方に倒してのテイクダウン。
中野はバックを取ってのテイクダウン

しかしそこからが続かず、

すぐに高田は起き上がってスタンドへ。

今度は独特の重いローキックが放たれます。
すぐスタンドに戻りローキック

このローの威力には、

さすがの中野もやや後退気味。

高田は心理的に余裕が出てきたか、

フェイントを織り交ぜながら、
細かいフェイントから、

一転して腰を返して左ハイキック!
一転して速い左ハイ

この緩急の付け方…U系の中では随一のキレです。

足だけではなく、この時代の高田は、

ボクシングのコンビネーションも駆使していきます。

左右からの掌底による打ち分けから、

上体の崩れた中野のボディに一発。
掌底によるボディ打ち

中野も防戦一方でいられません、

半身になった高田の左足に右ローキック。
中野の右ローに、

すると高田は自らの左腿をパーンと叩いて、

「効かないよ」とアピール。
高田は「効かない」アピール

これに黙っている中野ではありません。

すかさず右のローを返した高田に、
高田の右ローにも、

パーンと自らの左腿を叩く同じアピールに、

思わず会場から大声援が沸き起こります。
中野は「効かない」アピール

これで観る側にもやる側にも火が点いたか、

それまでの静かな空気が一変します。

高田の前蹴りをキャッチした中野は、
高田の前蹴りを捕らえてのテイクダウン

もう一度テイクダウンに捕らえて、

サイドポジションからマウントへの移行。
サイドポジションからマウントに移行する中野

それでも関節を取るまでには至らず、

袈裟固めに移ったところで、

高田は脱出してそのままスタンドへ。
互いに決め手を欠きスタンドへ

中野は掌底を繰り出しながらチャンスを狙いますが、

ここも高田は余裕が窺えるウィービングでのディフェンス。
高田はウィービングから、

かつて、「高田さんはパンチに目を瞑る癖があった」との証言もありましたが、

この試合においてはパンチをよく見ていますね。

中野の意識が上体に行ったところで、

右ローキックの連打を入れていきますが、
右のローキック連打、

3発目を捕らえた中野が、
中野は3発目を捕らえ、

飛び込んでバックに回ります。

客席からは「ジャーマン!」の声も飛びますが、
バックを奪って、

ここは無理をせずにテイクダウン。
そのままテイクダウンから、

そのまま中野はヒールホールドを狙い、

高田もアキレス腱固めで切り返さんとします。
中野のヒールに高田もアキレスで返すが、

互いにジワジワと極めにいく中、

取ったのは中野の方でした!
中野が極め勝って、

この試合、最初のエスケープは高田です。
最初のエスケープは高田

持ち点は『高田 14-15 中野』となります。

やっと流れを引き込んだ中野は、

勢いのままに膝蹴りのラッシュから、
勢いに乗る中野は膝蹴りから、

得意の高速ブレーンバスター!!
高速ブレーンバスター!

DDT気味に脳天をマットに打ちつけられ、

ダメージの残る中、起き上がった高田に、

中野は左右からの掌底ラッシュ、

最後はフルスイングの左フック!!
左フックで、

これにたまらず高田はダウン!!

持ち点もさらに差が付きました。
高田はダウン!

会場中も番狂わせを期待する空気になり、

中野はイケイケで膝蹴りに行きますが、

絶妙なバックステップでポイントをズラした高田は、
膝蹴りに行くも、

中野の懐に潜って抱え上げると、
高田が抱え上げて、

豪快な水車落とし!
水車落とし

中野の顔面にしっかりと高田の背中が乗っていますね。

そのままガッチリと逆片エビ固めに極めていくと、
そのまま逆片エビ固めで、

中野は必死にロープへ手を伸ばして、

ここで初めてのロストポイントとなります。
エスケープを奪い返す

ここからの高田の蹴撃ラッシュ、

いつ見ても惚れ惚れします。

左ミドルはマッハの速度!
速いミドルから、

右ローから返しの左ミドルは速射砲!
右ローに左ミドル、

シメは高打点のソバット!!
最後は打点の高いソバットで、

たまらず大の字に倒れた中野、

これで持ち点もイーブンとなりました。
中野ダウン!

気合の回復力によって、

カウント9で起き上がった中野は、

掌底を放っていくと、

「望むところ」とばかり高田も打ち合いに応じ、

先程のお返しとばかり顎付近に左フック!
高田のボクシング技術が冴える

これで中野の突進力も止まったと見て、

高田はローから左ハイキックを顔面に放ちます。
左ハイは顔面に入るが、

…が、中野はこれを受け止めて、

そのまま裏アキレス腱固めに持っていきました!!
中野はキャッチして裏アキレスへ

さらに高田の背中に乗ってフェイスロックへ。
フェイスロックへ移行

渾身の絞り上げに、

たまらず高田はロープエスケープ!
高田再びエスケープ

これで持ち点は『高田 10-11 中野』と、

再び中野がリードですが、

ここから高田の反撃は強烈です。

左ミドルの連打で中野のガードごとぶち壊し、

5発目で遂に中野ダウン!!
レバーに速射砲!!

持病のあるレバーに強烈な蹴りを食らった中野、

かなりのダメージであります。
中野たまらずダウン

持ち点は『高田 10-8 中野』と再逆転。

猛然と前に出てきた中野を、

再び掌底のラッシュで食い止めて、
次は掌底ラッシュ

高田は膝蹴りにつなぐと、

ここも捨て身でキャッチした中野。
膝蹴りは中野がキャッチして、

バックに組み付き、

胴締めスリーパーに持ち込みます!
胴締めスリーパーに持ち込むが、

グラウンドへ移行すると大中野コールが鳴り響き、

勝機と見た中野は腕ひしぎ逆十字へ移行!
腕ひしぎ逆十字への移行で、

その勢いを利して起き上がった高田は、

逆に中野の右足を捕え、
高田が上になると右足を捕らえて、

絶好のポジションで膝十字固めへ!
膝十字へ!

中野は空いてる左足で蹴りに行きますが、

構わず高田は極めに行くと即座にタップアウト!!
ガッチリ極まって中野タップアウト!!

旧UWF~新生UWF~Uインターと、

同じ釜の飯を食ってきた二人ならではの、

“打投極”の攻防は高田に軍配が上がりましたが、

『初めてUWFらしいエンディング』を迎えたられたことが、

何より勝敗以上の収穫だったはずです。

ゴングが鳴った後、

しばし座り込んで向き合う二人が印象的でした。
しばし向き合う両者

控室に戻った高田は充実した表情で、

中野と思い切り闘った爽快感を語ります。

高田
「侍だね、あれは。侍、スタイルが。どっちかって言うと、肉を切らせて骨を断つタイプだよね、戦法が。だからローキックだって、もう、かなり重いのが10発近く入ってたはずなんですよ。足応えあったんでね。顔にもガードの上からでもいいの入ってるはずなんだけど、まぁ、あれは…ま、侍だよね。気持ち良かったですね、今日はね」

高田は中野を高評価

余計な言葉は不要です。

Uインターには確かに『侍』がいたということです。

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tag : 高田延彦 中野龍雄

comment

Secret

No title

侍だね。のタイトルから越中の記事だと思って見たら、こっちの侍でした。

高田のウィービングですが新生Uの頃だったかな。一時期ボクシングの練習していてライセンス取得してボクシングやるみたいな話、ありませんでしたか?

もし間違ってボクシング転向なんてしていたら、その後のマット界の歴史は大きく変わってPRIDEも無かったでしょうね。

国際だね

中野選手、若手の頃からなんか昔っぽい雰囲気だと思っていたのですが、最初に入門を希望したのが国際プロレスだったそうで・・・入門はできなかったようですが。Uに入ったのもラッシャー木村さんのツテだったそうですから、ある意味、最後までUに残った国際選手かもしれませんね。

鼻血ブーになったり、メチャメチャにやられてしまうこともありますけど、この人の試合、本当に面白いです。

>aliveさん

越中の記事だと思って<いつもご期待に沿えず申し訳ございません。

一時期ボクシングの練習していてライセンス取得してボクシングやるみたいな話<名門ヨネクラジムで今を時めく大橋会長とも交流がありましたね。

ボクシング転向…その後のマット界の歴史は大きく変わって<高野俊二よりは成功したと思いますが、その道では新弟子からですので埋もれていた可能性が大きいですね。

>独断さん

中野選手、若手の頃からなんか昔っぽい雰囲気<武骨なリーゼントパーマがカッコ良かったですね。

最初に入門を希望したのが国際…Uに入ったのもラッシャー木村さんのツテ<ラッシャー木村に憧れていた様ですね。でもUがあったからこそ花開いたとも言えます。

ある意味、最後までUに残った国際選手<あぁ独断さん、いいことおっしゃいますね。
大量の鼻血を流しながら前に前に出る中野の闘い方は“魂の金網デスマッチ”とも呼べるかも知れません。

メチャメチャにやられてしまうこともありますけど、この人の試合、本当に面白い<ベイダー戦なんかも凄まじかったですし、橋本の垂直落下式DDTの受けっぷりも日本一だと思います。
紫レガとは?

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Author:紫レガ
47歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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