宮戸語録 vol.4

お久しぶりです。

宮戸優光①

宮戸語録です。(参照:vol.1vol.2vol.3)

今週の週プロ巻頭記事に宮戸の単独インタビューが掲載されているようです。

詳しく読んだ訳じゃないんですが、その中で『IGFでは17歳以下の新弟子を募り、育成に乗り出す』という旨の発言があったようです。

Uインター時代、宮戸の若手育成法には定評がありました。

指導に関しては厳しく、またそれ以外の部分では団体の結束力を高めるべく尽力してきました。

その結果、田村、桜庭をはじめとするUインター出身者たちの90年代からの黄金期を作り上げたのです。

その独自の理論を探ってみましょう。

はじめに宮戸が思うUインター出身者と、いわゆる若きMMAファイター=総合格闘家との決定的な違いです。

格闘技通信 2009年 02月号 [雑誌]格闘技通信 2009年 02月号




 格闘技通信 より
宮戸優光 U識者の見解と提言

宮戸
「まずは精神的なバックボーンが違いますよ。いまの若い世代の選手たちは、このUWFスネークピットもそうだけど、一般に開放したジムで育った人が多いんです。そういったジムは、経営側からいうと、まずは月謝をいただくところからスタートします。練習はいつきてもいい。厳しいことをやらせると辞めちゃうから、通ってもらうことを考えながら指導するわけです。一方、プロレスリングの道場は、入門テストがある。合格したとしても、10人入門したとしたら、1年後には1人しか残っていないような世界です。付け人もやらなきゃいけないし、雑用もやらなきゃいけない。もちろん、地獄のような練習もある。プロレスリングの道場では、『辞めたいやつは、はやく辞めろ』という練習をやる


心構えからして雲泥の差があるんですね。

ただし、これはUインターまでの時代の話で、

現在では心構え自体が逆転しているような感もあります。

大事なのは、プロレスラーという存在が強い弱い以前に“非日常”的な人種でなくてはならないという部分もあります。

kamipro No.130 (エンターブレインムック) (エンターブレインムック)kamipro No.130




 kamipro №130 より
ワイドショー的な“兄弟ゲンカ”の煽りで桜庭vs田村を汚すな!

宮戸
「かつてあったプロレス道場のシステムっていうのは、やっぱり大事ですよ。いま団体が道場を持って“赤ん坊”から“大人”まで育てるシステムがないでしょう。あの厳しい道場というシステムがなくなったのが、この業界の弱さだと思う」

「たとえば、やれ柔道の石井(慧)選手が来るといったって、これは昔で言えばジャンボ鶴田だから。オリンピック選手が我々の業界に入ってくることは素晴らしいことかもしれないけど、ただ“ジャンボ鶴田”ばかりが入ってくるのを狙っていていいのかって。相撲界だって、学生横綱を入れることもあるけど、歴代の横綱のほとんどは生え抜きですよ。そういう中枢がしっかりした中で、ジャンボ鶴田みたいな選手が入ってきてくれれば、また面白いんだから。やっぱりその中枢になる人間を生んで育てるっていう作業は捨てちゃったらダメだと思います。もともと日本における相撲界やプロレス界っていうのは、特殊な人間を連れてきて、特殊な訓練を受けさせて、特殊な人間=スターにするのがこの世界なんだから。そこを忘れちゃいけない」

「普通の兄ちゃんが月謝払ってある程度育っても、それじゃあお客さんは1万円、2万円は払ってくれない。やっぱり特殊な人間が特殊な訓練の元で育った選手だからこそ、思い入れを持って観てくれるんです」


今回、『17歳以下』という括りで育成に乗り出す背景には、こういった目標があるんですね。

さらにデビュー後にも宮戸流育成法は継続されます。

U.W.F.最強の真実 (BLOODY FIGHTING BOOKS)U.W.F.最強の真実




 U.W.F.最強の真実(宮戸優光) より

宮戸
メイン以外の試合で気をつけたことは、ボクシングでも4回戦、6回戦…があり、相撲でも番付があるように、また学生横綱だからといっても幕下付け出しから始めなければいけないように、アマで実績があるからといって「はい、メイン」とか、そういうものではないということだ。それはオリンピックのメダリストでも一緒である。


これこそが94年に波紋を呼んだ“馬の骨発言”の真実じゃないでしょうか?

プロレスリングというジャンルに高い誇りを持っているから、当時の発言が出てきたんだと思います。

他ジャンルから…いわゆるジャンボ鶴田が乗り込んで来ても、

それがプロレスラーとしてのスタートならば、しっかりと前座から。

そこから這い上がる事こそプロとして大切な部分です。

思えば、『プロレス界の環境保全』を旗印に設立したジム、

U.W.F.スネークピット・ジャパン

入門者を待っての改革に難しさを感じていた宮戸は設立当時のインタビューで、

気が遠くなるほどの地道な改革案を語っていました。

必殺プロレス激本 VOL.4 (4) (双葉社ムック 好奇心ブック 39)必殺プロレス激本 VOL.4




 必殺プロレス激本 VOL.4 より
宮戸の頭脳 実践編

宮戸
「だから、僕は子供たちには、レスリングが楽しい体操でいいと思うんですよ。ただ、きっかけは横にあるよ、というジムは他にはないでしょ。アマチュアのすぐ横にプロの匂いがあるというジムは。(略)ようするにレスリングをもっと身近に、道端でキャッチボールをやるような感覚でやっていいんだよ、というのを伝えていきたいですね。(略)だから、間口を広げないと。今は狭めようと狭めようとしているじゃないですか。そうすると素晴らしい選手が出るのが確率的に少なくなっちゃうから。間口を広げることによって、より有望な選手が出る確率が高くなるわけだから」


だがこれこそが広い意味での“環境保全”であって、

少年達とのプロレスリング改革はこれからもずっと続いていきます。

それとは別にIGFというプロレス団体を形にしていくための新弟子採用。

プロレス団体だからこそ出来るという方法論が、そこにはたくさんあるわけです。

まるごと桜庭和志―ゴング格闘技1999-2001編 (Nippon sports mook (53))まるごと桜庭和志―ゴング格闘技1999-2001編




 まるごと桜庭和志 ゴング格闘技1999-2001編 より
桜庭和志とUWFスネークピットのゆかいな仲間たち

宮戸「あとサクはプロレスに来て体ができたよね。最高で90近くいったんじゃない?」

桜庭「入ったときは71~73㎏くらいで、最高は89コンマいくつでしたね」

宮戸「あの頃は90㎏にならないとデビューさせない規則だったんです。ムリして90にしたものが、こなれてね、今自然な形で85~86?」

桜庭「84~85くらいですね」

宮戸「自然な形でそれくらいに落ち着いているわけですよ。だからあれがもしアマチュアのままやってたら、この体は作れない。プロレス界は重量級を作ってきた歴史が長いから、ノウハウがかなりあるんですよ。そういう部分は外せないと思いますね」


即ち、それが強い総合格闘家を作ることでもあります。

宮戸優光の旅も続いて行きます。

宮戸の右ミドル

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tag : 宮戸優光 格闘技通信 ゴング格闘技 kamipro U.W.F.最強の真実 プロレス激本

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こんばんは!いつもありがとうございます。宮戸の言うことは説得力あって、いつもなるほどって思わされます。
週プロ読みました。紙面でも募集してましたが、15~17歳の人間を一からプロレス界の為に育てたいようですね。
 高山が三冠王者になりましたし、今日のIGFでのvs小川は盛り上がりそうですね。宮戸vs小川も少し気になってますよ。

>H.Tさん

こんばんわ。

紙面でも募集してましたが、15~17歳の人間を一からプロレス界の為に育てたいようですね<90年代以降、そういう年齢からの入門者は激減しましたからね。今なら中嶋くらいでしょうか。

思えば藤波も佐山も高校は出てません。

高山vs小川<橋本とやってた時代の小川に戻れるチャンスだと想います。
宮戸vs小川<立場が違いますからねぇ…
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