赤鬼の殺人風車

1991年8.24 静岡産業館での安生戦(参照:Yoji Anjo Is Alive vol.6~ポリスマン最大の功績~)を皮切りに無敗街道を突っ走った“赤鬼”ゲーリー・オブライト

その持ち味はやはりパワーと同時に巨体に似合わぬスープレックスの切れと威力。

軽量の田村を軽々と

それまで日本マットにおいてスープレックスといえば、“始祖”カール・ゴッチの理論が常識となっていました。

いわゆる「反り投げ」

しかしゲーリーの自論を読んでみると、

スープレックスの威力を生むためには“反り”は重要じゃないことがわかります。

元気よくアピール

もちろんハイスクール~カレッジと、精進したレスリングの基本であるブリッジを効かせているのは画像を見れば一目瞭然なのですが、

ゲーリーのバックドロップ

ゲーリーのベリートゥベリー

ゲーリーが重視したのは、

 週刊プロレス より

ゲーリー・オブライト
「ブリッジがどうのこうの以前の問題。まず恐怖心を克服する事なんだよ。誰だって思い切り反り返って後ろ向きに倒れるのは怖いだろ。相手を投げるのはいいけど、自分だって後頭部を強打するかも知れない。足をフックされて相手に全体重が自分の顔の上に落ちてくるかも知れない。そういう恐怖心を克服して初めてパーフェクトなスープレックスが打てるようになる」


むしろメンタルの部分ですね。

原点はやはりハイスクールで、グレコローマンの名選手との練習から。

ゲーリー・オブライト
「(身につけたのは)ハイスクール時代にね。カルフォルニアのアナハイムからユタ州立大へ行って、ウェスタン・コンファレンス選手権で3回優勝したヒーブ・クリンプてグレコの選手がいて、そいつから教わったんだ。136ポンド級(約61㌔)のレスラーなんだけど、小さいくせに投げ技が物凄く上手で、当時270ポンド(約121㌔)あった俺をポンポン投げちまうんだ。ちょうど腰くらいのプールの中でベリー・トゥ・ベリー、ベリー・トゥ・バックなんかを練習したんだ。スープレックスの基本はブリッジでも何でもないんだ」


その凄まじい威力を連続写真で見てみると、

まず、驚異的な背筋力で、

殺人風車1

相手をぶっこ抜きます。

殺人風車2

ブリッジできれいな弧を描くことより、遠心力を使っていることがわかります。

しかし足を見ると“プロ式”の爪先立ちですね。

殺人風車3

“一気に”叩きつけます。

殺人風車4

投げられた宮戸の頭がバウンドして跳ね上がり、

殺人風車5

2度叩きつけられてます。

殺人風車6

まさに“殺人風車”

ゲーリーの雄叫び

当時のプロレス界では、スタイナー兄弟によって“投げっぱなしスープレックス”が大流行していました。

藤原組の外人エースだったシャムロックの急角度のスープレックスも衝撃的でした。

しかし、そのどちらとも違うゲーリーのスープレックスはさらに強烈でした。

それは対戦相手が自分の半分くらいのサイズしかないUインター勢だったことも大きいでしょう。

遠心力で

叩きつける

田村は半失神

そして、後に上がることになる全日本のトランポリンの様なリングとは違って、Uインターのリングだったことも。

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tag : ゲーリー・オブライト UWFインターナショナル スープレックス

comment

Secret

ゲーリー

オブライトの投げ、フロントにしてもバックにしても、投げるの見たときは驚かされましたよねー!!

さてオブライトの投げ、拝見するところボクにはレスリングのグレコの方式とは似ているようで少々ちがって見えます。
たとえば相手と向き合い組み合ったとき、膀胱(ぼうこう)と膀胱の位置、高さが同じとするじゃないですか?
(なんで膀胱かというとここが重心の一番のメイン箇所なので・・・下丹田なんて言いますが、ボクは説明するとき膀胱って言ってます)
で、普通は投げるときは投げる方は相手の膀胱より自分の膀胱をわずかでも下げてから反るイメージ、つまり膝を使って少しだけ沈むような感じで、そこからビーンと反って・・・って感じなんですよね。ビクトル・ザンギエフのなんかいい例だと思います。

そこいくと・・・オブライトって投げにあんまりタメがないんですよね。つまりこの膀胱の位置、沈まないという感じなんです。
ボクの見たオブライトの映像の限りでは相手より膀胱は沈まさず、とにかくクラッチしたらそのまま一気に後方に反っているように見受けられます。この辺は技術というよりパワーのような気がします!!とんでもない超背筋ですね!!
しかもご指摘どおり大きく投げてますね。これは威力を出す為にプロ仕様として効果を出す為、改良したのかもしれませんね(^^)

ちなみにボクも高校時代、グレコローマンの全日本1位という人とスパーやりまして、まったく歯が立たなかったことありました。
ボクは当時100キロくらい。相手は50キロくらいなんですけどオブライトと同じでポンポンやられました(^^;

>流星仮面二世さん

御多忙の中お読み頂き、コメントまでありがとうございます!!

で、普通は投げるときは投げる方は相手の膀胱より自分の膀胱をわずかでも下げてから反るイメージ、つまり膝を使って少しだけ沈むような感じで、そこからビーンと反って・・・って感じ<はいはい!!わかります。
レスリング出身の選手はフロント・スープレックスのクラッチ組むとき必ず膝でその動きしますね。馳とか。

オブライトって投げにあんまりタメがないんですよね。つまりこの膀胱の位置、沈まないという感じ<高校時代に流星さんとこに書かれた井○先生が、自習の授業のとき監視役で来て、延々と格闘論聴かされた時あったんですよ。
その時に千代の富士の強さを説明するのに「キン●マの位置」って言ってたのを思い出しました。
それみんな笑ってたんですが、私は「なるほどなぁ…」と。

とにかくクラッチしたらそのまま一気に後方に反っている…しかも大きく投げてますね。これは威力を出す為にプロ仕様として効果を出す為、改良したのかも<アメリカのプロレスでは出来ないですよね。まさにU系向けです。

ちなみにボクも高校時代、グレコローマンの全日本1位という人とスパーやりまして、まったく歯が立たなかったことありました。
ボクは当時100キロくらい。相手は50キロくらいなんですけどオブライトと同じでポンポンやられました(^^; <流星さん…和製オブライトと呼ばせていただきます(笑)

スープレックス!

紫レガ様!いつも楽しく拝見させていただいております。G・オブライトのスープレックスを初めて見たとき衝撃を受けました。あの体であのスープレックスが出来るのも信じられませんでした。そして、ついにはフルネルソン・スープレックスまでもやってしまったものだから相手の選手が死んでしまうと誰もが思ったはずですよね?
P.S 以前、猪木さんと永田選手、石沢選手のスパーリングの風景が紹介されていましたが、こちらが収録されているビデオの題名を教えていただけませんでしょうか?

No title

こんばんは!凄いですね。田村・・・気の毒なくらい痛そうです。宮戸も・・・言われるように軽量ってのもデカイですね。リングの固いと考えると、まさに殺人投げですね。
 この時期はスタイナーとかが流行っていた時代ですか。リックのも凄かったけど、やっぱこっちが痛いかなあ。今思えばオブライトとスタイナーの絡み見たかったです。

No title

初めまして。

いつも会社で弁当食べながら拝見させて貰ってます。

ゲーリーのスープレックスはサイコーっすね!!
途中から加速が付くスープレックスはゲーリー以外にいないのでは?
超絶的背筋力と体重のなせる技でしょうね。

Uインター時代のゲーリーのスープレックスシーンを連発で編集したDVD発売されたら絶対買うのにといつも思ってます。

ちなみに自分もレスリングやってまして、金メダルを紛失したばかりのKさんとスパーやってジャーマンで投げられたことがあります。グレコじゃなくてフリーのスパーだったのに(笑)。

>タキトさん

ようこそ。また以前から御愛読頂きありがとうございます。

あの体であのスープレックスが出来るのも信じられませんでした<ちょっと外人では前例なかったですよね。
ついにはフルネルソン・スープレックスまでも<その辺も後々UPしますよ。

猪木さんと永田選手、石沢選手のスパーリングの風景が紹介されていましたが<これはですね。
永田とのは闘魂Vスペシャルの『猪木vs天龍完全版』です。
で、石澤のは昔、通販限定で発売された『闘魂伝説の完全記録』という企画のおまけで…非売品です。
佐山との対談が中心なんですが、石澤とのスパーは見応えあります。

>H.Tさん

こんばんわ。

田村・・・気の毒なくらい<本当に体重差考えたらありえないですもんね。

リックのも凄かったけど、やっぱこっちが痛いかなあ<確かにあの投げっぱなしも衝撃的でした。
でも固定されて叩きつけられる方が自分でコントロール出来ませんからね。
この翌年、垣原がやられた時はさらに凄まじかったですよ。

>スパさん

初めまして。弁当のお供にして下さって、ありがとうございます。

超絶的背筋力と体重のなせる技でしょうね<そうですね。繰り返しますが、あの身体でスープレックスの使い手というのはいませんでしたから。

Uインター時代のゲーリーのスープレックスシーンを連発で編集した<youtubeにはあったと思います。

ちなみに自分もレスリングやってまして、金メダルを紛失したばかりのKさんとスパー…<スパさんもレスラーでしたか!!
しかもKさんって、名を伏せても無理ですよ(笑)やっぱり世界のレベルは異常ですもんね。

格闘技経験者の方から、プロレスファン、マニアまで閲覧頂けて、まさしくブロガー冥利に尽きますよ!!

猪木さんスパーリングビデオの件

紫レガ様>
猪木さんスパーリングビデオの件の情報有難うございます。手に入りやすそうな闘魂Vスペシャルの『猪木vs天龍完全版』を入手しようと思いますが、この『猪木vs天龍完全版』とは闘魂ヒストリースペシャルの方の『猪木vs天龍』ビデオでしょうか?(カラー90分でターザン山本氏のインタビューが30分ぐらい収録されているもの。黒っぽいパッケージ。)重ね重ねの質問申し訳ございません。

>タキトさん

闘魂ヒストリースペシャルの方の『猪木vs天龍』ビデオでしょうか?(カラー90分でターザン山本氏のインタビューが30分ぐらい収録されているもの。黒っぽいパッケージ。)<そっちじゃないです。
恐らく黒いパッケージの方はポニーキャニオン版ですよね。
闘魂Vは新日オフィシャルのVALIS版です。ただしスパーのくだりはほんの数分ですから購入されても満足いただけるかどうか…

No title

温かいご返事ありがとうございます!!

youtubeのスープレックス連発シーンは残念ながら消えてしまったんですよねー。

紫レガさん作って!!なーんて厚かましいお願い。失礼しました。

それはそうといつも読ませて頂いて紫レガさんのブログにかける熱量と労力とアイディアに敬服しております。

我々が愛したUインターの功績を次代に残す為にも伝道者としての紫レガさんの役割は大きいと思いますので、頑張ってください。

今後のご活躍を影ながら応援させて頂きます。

有難うございます!

紫レガ様!詳細有難うございます。早速購入しようと思います。これからもよろしくお願い致します!

>スパさん

youtubeの…消えてしまったんですよねー<マジすか!?
あそこに動画投稿したり、ブログに貼ったりしたいんですが、ちょっと刹那的過ぎるんですよね。
とにかく削除削除で…まぁ版権とかあるんでしょうがないですけど。
ここの画像だって実際には違法なのかも知れません。

我々が愛したUインターの功績を次代に残す為にも伝道者としての紫レガさんの役割は大きい<ありがとうございます。
これ以上ない褒め言葉です!!
スパさんも影ながらなどと言わず、気が向いたらいつでもコメントお待ちしております。

>タキトさん

訂正します。

完全版はポニーキャニオン版でした。

こっちです→闘魂Vスペシャル 闘魂V2周年記念特別編 猪木対天龍【1994.1.4 東京ドーム】
品番:VAX-1

です。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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