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疾風の希望~後編~(1984)

前編からの続きです。

若さ溢れる高田伸彦の猛攻に、

小林邦昭は一旦場外で間合いを外しにかかります。
コバクニ堪らず場外へ

とにかく練習の虫だった当時の高田、

無尽蔵なスタミナでガンガン攻め込んでいきますね。

リングへ戻ったところを豪快な腰投げで叩き付けますが、
高田の豪快な投げに、

“いつまでも若僧に舐められてたまるか”とばかりに、

ここで小林がマウントを取り、

左腕を後頭部に当て、

右手親指で喉笛を潰しにかかります。
コバクニはマウントからの裏技

あたかも柔道の袖車の様な極め方ですが、

これはもちろん裏技…反則ですね。

体勢を変えて一本背負いから、

腕ひしぎ逆十字への移行。
腕ひしぎ逆十字は不完全

簡単には極めさせない高田、

藤原教室の教えが生きています。

立ち上がると高田は、

小林をロープに振るのですが、
高田のハンマースローから、

この高田独特のハンマースロー、

他の選手とは全く違う投げ方なんですよね。

私の推測だと、

このフォームの由来は“野球のバットスイング”だと思います。

リバウンドしてきた小林の顎の先端に、

バックハンドのエルボーをお見舞いしますが、
キッドばりのバックエルボー

この打ち方…ダイナマイト・キッドを意識したかの様な一発ですね。

立て続けにセカンドロープに登ると、

ダイビングのギロチンドロップを落としますが、

小林が難なくかわして自爆。
ダイビング・レッグドロップは自爆

小林はロープに振ってショルダースルーを狙うと、

高田は大きく飛び上がってローリングクラッチホールド。
ショルダースルーをローリングクラッチで切り返す高田

これも例の如く小林はカウント1でキックアウト。
カウントは1

もう一度書きます、

高田こそが“元祖アスリート・プロレス”です。

小林は軽々と高田の身体を逆さに持ち上げて、

ツームストン・パイルドライバーへ。
コバクニすかさずツームストンも、

フォールの体勢はカウント2、

小林の表情にやや焦りの色も窺えます。
カウントは2

流れを変えんと小林は2度目の腕ひしぎ逆十字から、

キーロックへの連携を見せますが、
コバクニは腕十字からキーロック、

高田は冷静に足首を極めて脱出。
高田が足首を極めて脱出

そのまま背後に乗り、

渾身のキャメルクラッチで締め上げます。
強烈なキャメルクラッチへ

後年、論争を呼ぶ事になる技ですが(参照:真夏の夜の幻と駱駝~後編~)、

これガッチリ入ったら脱出不可能ですからね。

プロレスごっこをやった世代なら皆わかってる事です。

続いてはハイアングルのブレーンバスターで、

小林の腰を叩き付けていきます。
さらにブレーンバスター

一転してロープワークから、

高田はショルダータックルでぶちかましておいて、
ロープに走ってショルダータックル、

反対側から走り込んだところ、

小林が変化してかわします。
もう一度走り込むとコバクニがかわして、

リバウンドで戻ったところに、

小林はカウンターのバックスピンキック!
カウンターのバックスピンキック

この試合では多発していますね。

高田は場外まで吹っ飛んでしまいますが、

すぐにリングに戻ります。

エプロンからトップロープ越えのブレーンバスターを狙う小林、
上がってきた高田にブレーンバスター、

高田は空中で切り返して、

小林の背後に着地すると、
これを着地して切り返し、

そのままロープに押し込んでからの、

後方回転エビ固め。
そのまま後方回転エビ固めへ

カウント2で跳ね返す小林。
跳ね返すコバクニ

高田は間髪入れずに、

すぐさま逆さ押さえ込みへ。
今度は逆さ押さえ込み

これもカウント2で返した小林、

直後に同じ技で返していきますが、
同じ技で返すコバクニ

高田もカウント2で返します。

小林はレフェリーに「3つ入っただろ!」と抗議しますが、

そこを見逃さない高田はバックを奪うと、
レフェリーに抗議する背後に回り、

ジャーマン・スープレックス・ホールド!!
高田はジャーマン!

高田のスープレックス、特にこのジャーマンは、

前田氏の様な反りよりも、

持ち前の強靭な足腰を生かした投げ方ですね。

しかしこれもカウントは2!
カウントは2

ガッカリしたり、アピールしたりする暇はありません、

高田は高く跳び上がると、

小林の後頭部めがけてギロチンドロップ。
さらに打点の高いギロチンドロップ

今度こそヒットさせると、

起き上がった小林の顔面に強烈な張り手!
強烈な張り手から、

ここで不用意にもヘッドロックに入ります。
不用意なヘッドロックに行ったところ、

小林は当然の如く、

高角度のバックドロップでお返し!
コバクニのバックドロップ!

後頭部をしたたかに打ち付けながらも、

高田はカウント2で返します。
カウント2で返す高田

小林は勝負に出てロープに走ったところ、

高田は距離を詰めて、

戻り際にスライディング・レッグシザース。
カウンターのスライディング・レッグシザースから、

流れる様にジャパニーズ・レッグロールクラッチへ!!
一気にジャパニーズ・レッグロールクラッチへ!

これが残念! 汗で滑って崩れます。
これが汗で滑る!

一進一退の攻防の中、

とにかくチャンスと見た高田はロープに走りますが、
ロープに走る高田、

待っていたのは小林のサイドキック!!
待っていたのはコバクニのサイドキック(パチン付)!

ご丁寧にも右手のパチン! 付きですが、

ここも私の推測に過ぎませんが、

今では誰もが使う“パチン!”の日本人第一号は、

小林だと思うんですよ。

当時からサイドキックの際にパチンをやっていました。

ただし現在のパチンみたいな観客向けのものではなく、

小林の場合は蹴り足の強さをより高める為に、

右手で添え木をする様にパチンしていた記憶があります。

どうですかね?

とにかく鳩尾付近に炸裂させた後は、
そして必殺の、

もちろん必殺のフィッシャーマンズ・スープレックスです!!
網打ち式原爆固めで、

高田も善戦しましたが、ここでカウント3。
カウント3!

ただしこれが微妙なタイミングで決まった為に、

実況も観客も『高田が返した』と認識。

微妙な空気の中でゴングが鳴らされました。

昔っからタイガー服部のカウントはわかり辛いんだよなぁ…。
コバクニの勝利…?

とにかく最後は小林の貫禄勝ちに終わりましたが、

何度も高田に勝機がありました。

最後にコーナーポストを蹴ってから、

悔しそうにリングを降ります。
コーナーポストを蹴って高田退場

この試合から約4ヵ月後に高田はD・キッドの持つ、

WWFジュニアヘビー級王座への挑戦が決まりましたが、

その直前で『強くなる為に』UWFへ移籍していきました。

そこら辺りの回想から、

今回のインタビューは始まっているのでしょうか。
藤原、高田UWF移籍会見

“華”と“実”の二者択一を迫られて、

22歳の高田は“実”を選んだのです。

もしも、あの時点で“華”を選択していたなら…、

80年代後半の新日ジュニアは、

黒と金のリングシューズで躍動する、

高田伸彦を中心に回っていたかも知れません。

やがて90年代には猪木の後継者として、

長州、藤波と世代闘争していたかも知れません。

でも一つだけはっきりしているのは、

私がこんなに高田ファンになる事もなかったでしょう。



今回の映像もまた、

亀熊さんから頂戴したDVD(参照:ファイアーバードサミット 2016冬)に収録された名勝負であります。

改めまして、ありがとうございます!!

亀熊さん、近々呑みましょう!!

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tag : 高田伸彦 小林邦昭 高田延彦 U系

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Author:紫レガ
47歳のプロレス話


「昔はインターネットを旅してましたからね。毎晩ブログでね、今みたいにSNSがいっぱいある訳でもないし、終わったらみんなブログでね、一日の終わりにUPして。今こんなこと言ったらエラいことになりますけどね、よく寝不足になったね、部屋でPCを打ったりね。…いや、そういう歴史はちゃんと教えとかないとね」

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