ツボ面積をけとばせ(1996)

これまで長年にわたって、

Uインター愛を確認し合ってきた存在のFさん(from 【U】の魂 東京支部)から、

これまた長年リクエスト頂いてきた試合の動画を、

コメントで教えて頂きましたので、

遂にこの一戦を振り返りたいと思います。

当時、もちろん私も特リンに陣取って観戦していましたが、

試合前、珍しくリングで高田が練習する姿が見られて、

大興奮したのを思い出しました。

高田
(札幌は)久し振りだね。そうですね、あのー、普段は僕あんまり、お客さん入ったらリングのとこで練習っていうかあんまり出ないんだけど、今日は何か自然とそういう気持ちになって、まぁ少しでもこう、その風景というかね、そういうものを欲しがってたのかも知れないね、その札幌の体育館の風景とか、お客さんの雰囲気とかっていうのも…」
試合前の高田

奇しくもこの試合が高田延彦にとって、

札幌中島体育センターでの最後の試合でした。

高田には色々な記憶が残るこの会場、

嫌な思い出もありました(参照:札幌中島史上最大の危機~前編~同~後編~)が、

何か思うところあって大会開始の直前まで、

リングに残って汗を流したのでしょう。

対戦相手は初遭遇となる、

“WARからの刺客”です。
嵐の入場

高田はスパンコール煌くロングガウンでリングイン、

いつも通り対戦相手を一瞥します。
高田はいつもの一瞥

1996年6.7 札幌中島体育センター

高田延彦vs嵐

高田延彦vs嵐

選手紹介時、

やや表情が硬い嵐に対して、
やや表情が硬い嵐

高田はいつも通りのポーズで応えました。
高田お得意のポーズ

試合開始です。

自然体でステップを踏む高田と対照的に、

嵐はいつもと違って蹴りを警戒し、

右手を顔の前にして構えます。
まずは様子を窺い合って、

ここで組みに行ったのは高田の方から。

大相撲出身の嵐に対して、

果敢に差し合いを挑みます。
果敢に差し合いに行く高田

そこから早くも払い腰に行きますが、
早くも払い腰の体勢、

腰の重い嵐が上になり、

今度は高田の土俵であるグラウンドで、

基本通りのダブルリストロックを仕掛けます。
上になった嵐はダブルリストロック狙い、

ここは簡単に極めさせず、

高田が体を入れ替えて上になったところで、

すぐに嵐はロープにエスケープ。
高田が体を入れ替えると嵐すぐエスケープ

ブレイクから高田は距離を測って、
距離を測ってから、

大きく右足を踏み込んでの左インロー!!
強烈な左インローがヒット!

Fさん、これですね!?

体重が乗った方の左膝内側にクリーンヒットし、

嵐にはかなりのダメージだった様です。
これは効いている

続けて高田は両足タックルからのテイクダウン、
高田両足タックルからテイクダウン、

上四方から上半身を起こすと、

一旦右足を狙いかけて、
上四方から上になって足狙いのフェイント、

裏返った嵐の顔面を、

猪木ばりにしごいていきます。
裏返った嵐に顔面しごきから、

大相撲出身者のほとんどが、

苦手とする展開ですね。

今度は左足を取りに行ったところで、

嵐は2度目のエスケープ。
足を取ったところで嵐エスケープ

リングはUインターですが、

この試合は通常のプロレスルールの為、

フリーノックダウン、フリーエスケープ制なのであります。

両者離れて再開ですが、

先に出たのが嵐の右ローキック。
嵐の右ローキック

全日時代から蹴りを使っていただけあって、

意外とフォームがきれいですよね。

しかし、「そう来るなら行こうか?」とばかりに、

高田はフェイントを使ってから、
高田はフェイントから、

もう一丁、強烈な左からのインロー!
もう一度左のインローから、

さらに右ローで片膝つかせて、
右のローで片膝つかせて、

追撃の右ローキックでダウンも先取。
追い撃ちのローでダウンを奪う

セコンドの北原光騎から檄が飛び、

タフな嵐はすぐに起き上がりますが、

待っていたのは高田の蹴撃ラッシュ。

分厚い胸板に左ミドルがバシバシ入り、
左ミドルの連打から、

右ローでグラつかせてボディへの膝蹴り。
右ローを挟んで膝蹴り、

しかし2発目のローキックは、

嵐がガッチリと受け止めて、

ショートレンジからのラリアート!
2発目の右ローを受け止めた嵐のラリアート!

高田は後方のコーナーポストに後頭部を打ちますが、

さらに嵐はフロント・スープレックスで叩き付けて、
さらにフロント・スープレックス

ガッチリ腰を落としてのボストンクラブ。
腰を落としてのボストンクラブ、

深く入りますが、

そこをプッシュアップで凌いでロープまで辿り着く、

高田のフィジカルの充実ぶりも素晴らしい!
高田は腕立てからエスケープ

しかし腰に大きなダメージが残ります。
腰にダメージが残る

嵐はここをチャンスと見るや、

サッカーボールキックからのジャーマン・スープレックス!
嵐のジャーマン!

見事な人間橋に高田は、

後頭部をしたたか強打!!
高田は後頭部を痛打!

和田レフェリーのカウントは2で、

必死にキックアウトしました。
何とかカウント2でキックアウト

すかさず嵐は自らロープに走り、
ロープに飛んだ嵐は、

得意のニールキックを放ちますが、

難なく高田がかわして自爆。
ニールキックを放つも高田が難なくかわして、

再び高田は左ミドルから、
胸板への左ミドルから、

サイドに回ってのバックドロップは高角度!
高角度のバックドロップ!

そこから珍しく「HEY!」とアピールを付けての、
珍しいアピール付きの、

腕ひしぎ逆十字はニアロープ。
腕ひしぎ逆十字はロープ際で決まらず

既に勝負は終盤にきております。

高田の蹴撃ラッシュは凄まじさを増しますが、
再び蹴撃ラッシュ、

決死の嵐もバックボーンである相撲技、

突っ張りで前に出ます。
嵐の突っ張りを、

これをスウェーしながら、

脇固めで切り返した高田ですが、

体勢が崩れて不発に終わります。
脇固めで切り返すが失敗

改めて高田は強烈なローキック、
ローキックの連打

嵐も負けじと突っ張りで電車道!
嵐はもう一度突っ張り電車道、

ここもいなした高田は、

今度こそ嵐の右腕を取ると、
高田はここもかわして、

一気に腕十字の体勢に持っていきます。
今度は腕ひしぎ逆十字!

しかし中盤の記憶が蘇ったのか、

一旦離れて立たせてから、
ここもロープ際の為一旦離れて、

嵐の巨体を難なく崩しての、

払い腰一発!
得意の払い腰から、

そのままベストポジションで、

腕ひしぎ逆十字が完成すると、

すぐに嵐はキャンバスを叩いてタップアウト!!
リング中央での腕ひしぎ逆十字でタップアウト!!

試合終了のゴングが鳴り響く中、

高田はダメージの残る頭部を気にしつつも、
頭部にダメージも、

直後には力強く両腕を突き挙げ、

“仮想天龍”(参照:すべらないプロレス~前編~同~後編~)の嵐を退けたと同時に、

札幌中島体育センターに少し早めの別れを告げました。
力強く勝ち名乗りの高田

試合後、首筋をアイシングしながら語ります。

高田
「やっぱり…重いのはきついよね。最初の左の内側に入ったローも、同じぐらいの体重だったら、多分あれで一発だったと思うんだけどね。やっぱり40キロくらい差があるとね、ちょっと“ツボ面積”っていうのが狭まってくるよね。そんだけ一点に当たんないとダメなんだね。あと最初のこう横殴りのアレは、一瞬わかんなくなっちゃったね。でも、ああいうのが危ないね」

控室でアイシングしながら、

高田
「コンディションは良かったんで、あとは…もう少し身体を絞ろうかなと思ってるけど。えー少しづつ、また変えていきたいなと思ってますよ」

今後の展望を語った高田

身体を絞る…少しづつ、また変えていく…、

これ、来るべき天龍戦に向けての発言だったのでしょうか?

私は先日発売された書籍を読んで、

この時点における高田の想いが、

違うところにあった気がしてなりません。
証言UWF最終章表紙

それはまた次の機会に。



この大会、今振り返ると実に濃い内容でして、

現在のエンタメに振り切った日本プロレス界の原点にも見えます。

この日は私が現在の嫁を、

初めてプロレス観戦に連れて行った記念日でもあります。

色んな思い出を蘇らせて下さった、

Fさんに改めて感謝致します。

と同時にU系団体の最大功労者である、

クエスト木暮祐二社長のご冥福を心よりお祈り致します。

私たちUWFファンの為にご生前尽力下さいまして、

本当にありがとうございました。

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tag : 高田延彦 WAR F 訃報 木暮祐二

comment

Secret

No title

こんばんは!
ありがとうございます!
もう記事のタイトルでわかってますね~と思ってしまいました(笑
青レガになって、久しぶりに重い蹴りをみましたよ。
体付も越中戦より全然仕上がってますし。結果的には圧勝でしたし。
元気な高田延彦をこの試合でまた観たように思えたんですよね~。
Uインターでの試合前後のコメントとか凄い好きでしたね~。
え~~を何回言ってるんだか・・ってのもありますが・・。。
やっぱ何回見てもUインター面白くないですか??
また何かリクエストしますね(笑
今回は楽しませてもらえました。嵐VS高田ですよ

>Fさん

こんにちわ。
こちらこそありがとうございます!!

記事のタイトル<のちのPRIDE統括本部長時代における高田語録の原点みたいな一言です。『ツボ面積』ですからね。

青レガになって、久しぶりに重い蹴り<10.9武藤戦の様なアレじゃなく、ミドル辺りは思いっきり蹴っていますね。モチベーションも久し振りに高かったと思います。

Uインターでの試合前後のコメント…え~~を何回言ってるんだか<ノンアル状態の時は口下手でしたからね。「えーーー…」は有田ものまねでも有名ですよね(笑)。

何回見てもUインター面白くないですか?<Uスタイルそのものは当然でしたが、今振り返るとゴールデン・カップスvs冬木軍なんかもエンタメ系プロレスにおける最高水準じゃないですかね? ただのおチャラけではなく、技の一つ一つは思いっきり入れてますもんね。

Fさん、本当に遅くなってすみませんでした。
お陰様でこの試合、生で観た時の記憶が一気に蘇りましたよ!!
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