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Boys In The Street(1982)

先だって『レッスルマニア34』でのWWE選手権初挑戦は、

失敗に終わったShinsuke Nakamuraですが、

まさかまさかの人気絶頂からのヒールターン、

さらにサイケデリック方向へ振り切り、と急展開ですね。
WWE20180417のShinsuke

WWE=かつてのWWF王座といえば、

そうそう日本人が挑戦出来る代物ではありませんでした。

実際にそのベルトを腰に巻いたのは、

アントニオ猪木ただ一人。
猪木WWF奪取3

実に4度目の挑戦にして偉業達成でしたが、

WWEの公式記録には残っていないんですよね。

そしてもう一人、WWFに縁深い日本人が、

第3代、第5代WWFジュニアヘビー級王者だった、

“炎の飛龍”藤波辰巳です。
舟橋アナのインタビューに答える新王者

藤波がWWFヘビーに初挑戦したのは、

1982年1.1 後楽園ホールでの、

飛龍十番勝負第一戦
ヘビー級転向直後の藤波

“ニューヨークの若き帝王”ボブ・バックランドを相手に、

まさしくヘビー級転向最初の大一番でした。
迎え撃つ王者バックランド

今夜はWWFヘビー級選手権試合

ボブ・バックランドvs藤波辰巳
を振り返りましょう。

立ち上がり、バックランドは片足タックルに行きますが、
最初の仕掛けはボブの片足タックル

藤波がロープ際に後退すると、

すぐにクリーンブレイク。
ロープサイドでクリーンブレイク

選手権らしい静かなスタートとなりました。

藤波も果敢にバックを狙っていきますが、

ボブの体捌きも速い。
バックを窺う藤波

お互いに探りながら仕掛け合う、

心地良い緊張感が漂いますね。
静かな立ち上がりの両雄

ロックアップから自然に脇の差し合いに変化すると、

腰を沈めながら崩しに行くバックランド、
差し合いから崩しに行くボブ、

瞬時に反応した藤波が、

逆に腰投げを狙っていきますが、
藤波が逆に腰投げを狙うと、

これを読んでいたバックランドは、

サッと足を絡ませてコブラツイストへ。
ボブはコブラツイストの切り返し、

ジュニア上がりの藤波と完全ヘビーのバックランド、

ここら辺りは体重差も関係しているのでしょう。

藤波が脱出と同時にコブラを返していくと、

今度はバックランドが即座に回避。
お返しをボブは即座に回避

なかなか思い通りにならない展開に、

藤波は思わず小首を傾げます。

ボブは自分の得意分野に持ち込むべく、

手四つの力比べに入りますが、
手四つの力比べから、

ここで油断を誘うのが藤波の作戦でした。

左足でバックランドのロックを切ると、

ハンマーロックで組み伏せる事に成功します。
藤波がハンマーロックで組み伏せる

グイグイ絞り上げてパワーを殺しにかかりますが、

一瞬の隙を逃さず脱出したバックランドは、

猛然とロープに走ってショルダータックル一発。
脱出と同時にロープへ走ってのショルダータックル

しかし連発は許さない藤波、

タイミング抜群の巻投げから、
藤波は巻投げから、

師匠ゆずりの腕ひしぎ逆十字に取ります。
猪木ゆずりの腕ひしぎ逆十字

ジュニアヘビーとは言え藤波だって世界中の強豪を相手に、

通算52回も王座を防衛した大王者だった訳ですから、

心理戦においても決して引けを取りません。

解説の櫻井康雄さんも思わず、

櫻井氏
「そうですねぇ、心なしかねぇ、その表情もねぇ、ちょっと猪木に似てますね(笑)」。

バックランドが体勢を変えてくると、

今度はダブルリストロックに移行しますが、
さらにダブルリストロックに行くと、

極められたまま持ち上げると、
極められたままボブは、

豪快にボディスラムで叩き付けて、

関節技を振り解いて行きました。
ボディスラムで叩き付けます

この辺はバックランドが世界ヘビー級王者としての意地か?

藤波は主導権を奪い返すために、

もう一度ハンマーロックで固めていきますが、
もう一度藤波のハンマーロック、

再びバックランドは極められたまま、
極められたままボブは、

今度はフライングメイヤーでの脱出。
フライングメイヤーで投げに行きます

すぐさまロープに走りますが、

藤波は冷静にカウンターのヒップトスから、
ロープから帰ったボブを藤波はヒップトス、

キーロックで固めていきます。
そしてこの試合の代名詞とも呼べるショートアームシザース

この技…実に2年8か月後に、

“長すぎたショートアームシザース”という攻防を繰り広げる両雄ですが、

とにかく二人の対戦における代名詞の様な技ですよね。

バックランドはここでも力の差を見せつけんと、

極められたまま藤波の身体を軽々と持ち上げて、
ボブは軽々持ち上げて、

ニュートラルコーナーポストまで運んでのロープブレイク。
コーナーまで藤波を運んでのブレイク

仕切り直しに入らんと、

レスリング流の首投げから、
組んだと同時にレスリング流首投げ

足を取りに行ったところ、

バランスの良い藤波はテイクダウンを許さず、
足を取りに行ったボブに、

モンキーフリップでバックランドを投げていき、
藤波はモンキーフリップでの切り返し

ロープワークから再トライでコブラツイストに成功。
ロープに振ってのコブラツイスト、

これは良い角度で決まりますが、

バックランドも体格差を生かしての切り返し。
切り返すボブ、

さらに藤波は切り返すと、

コブラツイストと見せかけて、
藤波はもう一度切り返すと、

サイドスープレックス敢行!
サイドスープレックスでカウント2まで追い込む

カウント2で返されると、

すかさずコブラツイストで腰への一点集中。
もう一度コブラで腰集中攻撃

これは効果的でしたが、

一瞬の隙を逃さないバックランドは脱出と同時に、
一瞬の隙で脱出したボブは、

リバースフルネルソンに取り、

堪える藤波をそのままぶっこ抜いての人間風車!!
豪快なダブルアーム・スープレックス!

大きな弧を描いて叩き付けられた藤波を、

コーナー対角線に振っていくバックランドですが、

逆に切り返されて、
コーナー対角線に振って、

やや低空ながら藤波がドロップキックを見舞います。
ドロップキックはやや低空飛行

さらに両足首を取ると、

自らの膝を支点にシーソーの要領で後方へホイップし、
両足を取ってシーソーの要領から、

うつ伏せ状態のバックランドの上を転がって、
後方へ転がっての、

ボストンクラブの体勢に持ち込みました!!
ボストンクラブ…巧い!

…巧いっ!! これぞドラゴン!!

完全に入ったかに見えましたが、

バックランドは全身に力を込めると、

ヘビー級の藤波の身体を跳ね飛ばして、
全身の力で跳ね返したボブ、

一瞬上になったところでレフェリーのカウントが入りますが、

藤波ももう一度回転エビの要領で切り返し。
もう一度切り返しに行く藤波ですが、

バックランドの身体を跳ね飛ばしていったタイミングで、

何とカウント3入ってしまいました!!
ここで何とカウント3!!

ゴングが鳴り響いた直後、

藤波は猛然とカウント2を主張します。
カウントを確認する藤波

さらには勝ったバックランドさえも唖然とした表情。
勝ったボブも唖然

カウント3、ピンフォールでの決着がつきながら、

何とも言えぬ消化不良感が漂うホール内でしたが、
納得がいかない王者

藤波はすぐに思い直すと、

再戦をアピールしながら速やかに退場。
藤波は「もう一回」アピール

渋々ながらベルトを腰に巻いたバックランドも、

マイクを持つと一言シャウトして控室へ帰りました。
ボブは渋々ベルトを巻いて一言

藤波はこの後も何度か、

WWFヘビーのベルトに挑戦する機会があったのですが、

遂に一度も腰に巻くことはありませんでした(参照:ドラゴン・ザ・ワールドワイド)。

世界の名を冠するベルトは遠いのです。



あれから36年の月日が流れ、

2018年4.20の今日、

藤波とバックランドはドラディションにおいて、

同じ後楽園ホールのリングに立ったんですよね。
ドラディション2018.4ポスター

この奇跡の空間を我が盟友、

流星仮面二世さん(from 団塊Jrのプロレスファン列伝)がご観戦されています。

一瞬であの元日のリングに、

小学3年生の自分にタイムスリップしたことでしょう。
ボブとドラゴン

羨ましいです。



最後にバックランド以前の1960~70年代、

WWWFにおいて“MSGの帝王”と呼ばれた、

偉大なる“人間発電所”ブルーノ・サンマルチノさんのご冥福を心よりお祈り致します。
ハンセンvsサンマルチノ@WWWF4

関連記事

tag : ボブ・バックランド 藤波辰巳 中邑真輔 ブルーノ・サンマルチノ WWWF~WWF~WWE

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Secret

No title

バックランドか、懐かしいなぁ。UインターとWARで2回、見ているんですよ。

WARの時は、すっかりコミックレスラーみたくなっていましたね。

小鉄レフェリーは私の中で相当なインチキレフェリーなんですよ。代表的なのがコレの謎のカウント、コブラVSヒロの品川決戦での「勢いが止まらない事もある」カウント、長州VS安生でのヌルヌルオイルスルー。指導者や解説者としては、いいけどレフェリーとしては、どうかなと結構思ってました。

サンマルチノは、やっぱり列伝の馬場との友情とナイスガイですよね。確かキャディラックをプレゼントした話があった様な。

>aliveさん

UインターとWARで2回<ボブ自身の回顧では「91年Uインターに来たのがレスラーとしては最後の…」みたいな表現でしたので、あの高田戦を観れたことが私も誇りですね、ある意味。

小鉄レフェリーは私の中で相当なインチキレフェリー…指導者や解説者としては、いいけどレフェリーとしては、どうかな<でも私は身を挺して反則を阻止する姿とか好きでしたね~。
この元旦決戦もしっかりと3カウント入れてるんですよ。2と3でキャンバス叩くときに多少躊躇しているんです。藤波も2で肩を上げようとしてるので、ノー問題だと思いますよ。
肩がマットに着けばフォールカウントは入りますから。

サンマルチノは、やっぱり列伝の馬場との友情とナイスガイ…キャディラックをプレゼント<馬場さんは最後まで大事に大事に乗っていましたよね。猪木もそうですが、乗り換えないんですよね。大切に何度もチューンアップしながら乗り続けていました。
そうだ! 高山もですね!!

どーも(^o^)

いやぁ~4月20日の後楽園ホールのあと家に帰って寝たら、自分がプロレスラーになった夢見ましたよ。自分がおもってるよりも刺激されてましたね。なはは(*´∀`)

さて、この元旦決戦はよかったですね~。お互いテンポが早くて見ごたえのある試合でした。特にバックランドのダブルアーム・スープレックスですね。これすごかったですねー!!投げるじゃなくて"放る"ですよね。100キロもある人間をこんな風にするって、なかなかできないですよ。驚きしかありません。やっぱりすごいレスラーですね(о´∀`о)

No title

観戦お疲れ様でした!

4月20日の後楽園ホールのあと家に帰って寝たら、自分がプロレスラーになった夢見ました<あぁ、何となく理由がわかるというか。三世くんと観る今のプロレスは現代の流星さん目線でご覧になられるんでしょうけど、ドラディションで観たプロレスは少年時代の流星さんが夢見たリングそのものですもんね。
まさにもう一人の流星さんが夢の中に出現したんでしょうね。

この元旦決戦はよかったですね~<元日のゴールデンタイムにプロレスが生中継の特番組まれていた時代ですからね〜。今では信じられないくらいです。

特にバックランドのダブルアーム・スープレックス…投げるじゃなくて"放る"ですよね<投げっ放し◯◯っていうネーミングがまだなかった時代ですけど、確実にバックランドのはそれでしたね。
背筋力もさることながら、下半身のパワーも尋常じゃなかったんでしょうね。

やっぱりすごいレスラーです<日本にもレジェンド級の選手はたくさんいますが、あの歳で、あそこまでのコンディションを保っているのは驚異以外の何ものでもないですね。

流星さんの観戦記、心より楽しく読ませて頂きます!!

No title

バックランドは好きですね。パワーとテクニックを兼ね備えて。テーマ曲も。

バックランドを画面で見たのは、藤波さんと組んで、ファンクスとタッグマッチかな。

バックランドで思い出すのが、芸人コンビ『リットン調査団』のコンビ結成のきっかけかな。

>スライディングDさん

バックランドは好き…テーマ曲も<スラDさんはちなみにどっちの曲派ですか?

画面で見たのは、藤波さんと組んで、ファンクスとタッグマッチ<無我の時でしたか? いつかのドームでしたっけ?

『リットン調査団』のコンビ結成のきっかけ<これまた私全く存じ上げないエピソードですね。リットンのお二人もかなりのプロレスファンですよね。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
46歳のプロレス話


「紫レガのブログは少し滑る感じになってるんです。ですから今、スライディングしながらね。下ネタも使ってですね、巧く腕極めましたね」

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