誰がための検証か?(2016)

昨年行われた試合の中で、

全く興味が湧かないマッチメイクがありました。

それは丸40年のメモリアルイヤーとして、

猪木vsアリのルールを検証するという名目で実現した、

プロレスリングvsボクシングの異種格闘技戦です(参照:違う、そうじゃない)。

ボクシングの代表はエルヴィス・モヨ
エルヴィス・モヨ

ジンバブエ出身で元WBF世界王者との触れ込みです。

そしてプロレスリング代表は我らが田村潔司でした。
田村vsモヨ@巌流島1

2016年7.31 有明コロシアム

田村潔司vsエルヴィス・モヨ
…身長差5センチ、体重差は何と20キロ!!
田村潔司vsエルヴィス・モヨ

通常の巌流島ルールとは別枠の括り、
田村vsモヨ@巌流島3

勝敗を決するのはほぼノーマルですが、
田村vsモヨ@巌流島4

この反則の基準、

田村にとってはまさに“がんじがらめ”。
田村vsモヨ@巌流島5

しかしながら、

いずれにしても日本国内での赤いレガース装着は、

実に2008年大晦日の桜庭戦以来です!!

いつもの四方礼を終えると、
田村vsモヨ@巌流島2

試合が開始されました。

今回は巌流島特有の道着もなく、

あくまでもプロレスラーはプロレスラーの姿、

プロボクサーもまた然りであります。

モヨがブンブンと音が聞こえそうなパンチを数発、
田村vsモヨ@巌流島6

田村は適度な距離を保ってかわすと、

左ミドルからの入り。
田村vsモヨ@巌流島7

しかしながらモヨは両腕での完璧なブロック。

田村がハイキックに転じても、
田村vsモヨ@巌流島8

同様なのであります。
田村vsモヨ@巌流島9

ここら辺はボクサーの技術を遥かに超越した、

下からの打撃に対する鉄壁のガードですね。

それもそのはず実はモヨ、

MMAでの実戦経験も豊富で、

9戦して6勝(4KO)3敗という戦績。

そこに加えてこの試合のルール、

スタンドからのローキックがないのですから、

ある程度キックの軌道も限定されてしまいますよね。

中途半端な距離に立ってしまえば、

完全なヘビー級の重い一撃が!!
田村vsモヨ@巌流島10

1ラウンドから田村はダウンを奪われてしまいます。
田村vsモヨ@巌流島11

何とかカウント9で起き上がったところで、

ラウンド終了のゴングに助けられましたが、

とにかくこの体重差はキツイですね。

2ラウンドから田村は作戦を変更し、

モヨが前に出て来るところへ、

得意のテンカオで迎撃していくという展開に。
田村vsモヨ@巌流島12

しかしながらここも体重差がものを言い、
田村vsモヨ@巌流島15

モヨの圧力の前に田村は耐えるのみ。
田村vsモヨ@巌流島16

決定打を食わずとも、

場外へ押し出されてしまいます。
田村vsモヨ@巌流島17

これが何度か続くと、

レフェリーは田村に対してコーション。

そこから3ラウンドまで、
田村vsモヨ@巌流島18

防戦一方となりながら、
田村vsモヨ@巌流島19

モヨの重い重いパンチの数々を、
田村vsモヨ@巌流島20

凌ぎ切って見せました。
田村vsモヨ@巌流島21

ダウンから起き上がるとこの表情、
田村vsモヨ@巌流島22

U時代からMMAに至るまで、

田村の表情に何度心を揺れ動かされた事か…。

そして4ラウンド、

この悪い流れを打破せんと、

田村は遂にこのポジションを取ります。
田村vsモヨ@巌流島23

“猪木アリ状態”、
田村vsモヨ@巌流島24

この試合の真のテーマである、

猪木vsアリ40年目の検証を思い出させるかの様な、

この田村の構えに会場は沸きますが、

特に有効打を放つ事なく再びスタンドへ。

下がりながら打った左ミドルはキャッチされ、
田村vsモヨ@巌流島25

逆に強烈な右フックでダウン!!
田村vsモヨ@巌流島26

これは効きました。

消耗の大きい田村はなかなかファイティングポーズを取れません。
田村vsモヨ@巌流島27

スタンドからもう一度、左ミドルを打ちますが、

これもモヨが捕まえて、
田村vsモヨ@巌流島28

今度はラッシュ!!
田村vsモヨ@巌流島29

さらにコンビネーションを繰り出すと、
田村vsモヨ@巌流島30

田村はこのラウンド2度目のダウン!!

必死に起き上がると今度はこの顔。
田村vsモヨ@巌流島31

ここもラウンド終了のゴングに救われました。

さぁファイナルラウンドです、

田村は踏ん張りが利かない様な動きで、

左ミドルを2発打つと、

すんなりとキャッチされてまた頭部にパンチをもらいます。

これにフラッシュダウン気味に倒れた田村でしたが、

すぐに起き上がろうとした無防備な瞬間を逃さず、

モヨの左フックがクリーンヒット!!
田村vsモヨ@巌流島32

倒れたところへ今度はモヨも躊躇せずに、

体重の乗ったパウンドを落としていきます!!
田村vsモヨ@巌流島33

食いながらも…実はここが田村唯一の勝機でしたかね?

ここから足を取ってのテイクダウンは、

反則にあたらなかったはずです。

しかし余力はほとんど残っておらず、

モヨのブレイク後も田村は四つん這いのまま。
田村vsモヨ@巌流島34

ゴングが鳴らされました。

田村のKO負けです。

勝者モヨはすぐに田村を気遣いますが、
田村vsモヨ@巌流島35

この瞬間、何を思った事でしょうか…。



それぞれMMA経験者のプロレスラーとプロボクサーによる、

“猪木vsアリルール検証試合”という、

やや無理矢理感もあった一戦でしたが、

敗れた田村の想いはもっと大きなものでした。

 田村潔司.com より
7月31日 巌流島田村感想(猪木アリルール)

対戦相手の、エルヴィス・モヨ強かったです。

パンチも重かった。

闘い方も、スマートでした。

異種格闘技戦(猪木アリ)ルールとの闘いでした。

アントニオ猪木を感じたいと思いましたが

かすりもしませんでした。


拝啓アントニオ猪木様 田村潔司

猪木さんに一つだけ伝えたい事があります。

2016年現在プロレスラーは

闘いをテーマにプロレスを表現しているレスラーは皆無になって来ました。

僕はプロレスラーとして

自分の持っている技術をだし、逃げる事無く相手にぶつけました。

現在活躍している

新日本のプロレスラーよりも

すべてのプロレスラーの誰よりも

アントニオ猪木を体感し

アントニオ猪木の「闘い」の意志を受け継いでいると自負しております。

(2016年)

以上です。


そうですか…、

現状の新日本にいるレスラー、

小川や藤田、

その他、猪木の血統を継ぐレスラー、

誰もがこういう闘いはやらない。

やる意味も必要もない。

でも、そこに飛び込んで行くのが現在の田村。

勝てる要素のほとんどないルールの下で、

真正面から勝負に出ていく田村。

…でもね、その姿に田村ファンは、

感情移入出来ていないのが現状なんですよ。

なぜだろう?

直前で変更になる対戦相手、

UWFのレスラーには絶対的にハンデのあるルール設定、

28年間積み上げたものが果たして発揮出来ているのか?

極論すりゃ負けたっていいと思うんです。

そりゃ当然、勝つ姿が観たいですけど。

でももっと大切な事は、

試合まで何日も何日もドキドキワクワクする対戦相手なんですよ。

それが師である高田延彦が晩年残したレガシーだと思いますし、

言い換えれば原点はアントニオ猪木そのものだと思いますから。
UWFインター2002

関連記事
スポンサーサイト

tag : 田村潔司 エルヴィス・モヨ アントニオ猪木 高田延彦

comment

Secret

No title

検証でしょうが、何だかなあな試合ですね。
1月の試合にも負けて、勝ち星に恵まれてないのか、冷遇されてるのか…。それは邪推かた?。

そう言えば、明後日かな「DNA」と言うインディー団体「DDT」の若手育成ブランドの試合で桜庭さんがLEONA選手と組んでタッグマッチするみたいです。対戦相手の1人、岩崎孝樹選手が桜庭さんとスパーリングをして対戦を懇願して決まった訳です。
岩崎選手は山本喧一さんの弟子でDDTでは高山選手とタッグを組んでた事も有り、必殺技がキャプチュードとUWFが好きなのかも?。

>スライディングDさん

検証でしょうが、何だかなあな試合<まさしく谷川黒魔術の真骨頂というか…さらにこの試合後に巌流島HPでは絶賛の嵐だったんですよね。これが理解出来ない私って格闘技を知らなすぎるんでしょうか?

「DNA」と言うインディー団体「DDT」の若手育成ブランドの試合で桜庭さんがLEONA選手と組んでタッグマッチするみたい<その様ですね。
新日はいつの間にかフェードアウトしたのかな? でもこっちの方が桜庭には合ってるでしょうね。本来なら新日でそういう役目が出来れば良かったんですけどね。

岩崎選手は山本喧一さんの弟子でDDTでは高山選手とタッグを組んでた事も有り、必殺技がキャプチュードとUWFが好きなのかも?<そうそうそうそう!! 3年前にヤマケンの店でサミットした時に、師であるヤマケンご本人からお聞きしてたお弟子さんなんですよね。
http://murasakilg.blog64.fc2.com/blog-entry-1036.html

北海道出身ですし、頑張って欲しいです。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
44歳のプロレス話


待て待て待て待て!! 読め!! 俺の記事をこの野郎!! 待て貴様ぁ!!

どーですかぁーーーー!!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
来場者数
最新トラックバック
検索フォーム
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QRコード