田コロの伝説~後編~(1981)

前編からの続きです。

ボディスラムで一気に形勢逆転したスタン・ハンセンは、

アンドレ・ザ・ジャイアントの大きな背中に馬乗りとなって、

キャメルクラッチで締め上げます。
キャメルクラッチで締め上げるハンセン、

しかし何もかもが規格外なのが大巨人たる所以、

自らの上体を起こすだけで脱出成功なのです。
力で返したアンドレ

それでもハンセン、怯んでいる場合ではありません、

しばし四つん這い状態にあるアンドレの後頭部目掛けて、

体重の乗ったエルボーを突き刺します。
ハンセンのエルボーは麻酔銃の如く

すると巨象に麻酔銃を命中させたかの様に、

アンドレの巨体がマットに沈みました!!

このド迫力たるや…。

ゆっくりと意識を回復させたアンドレは場外へ、

当然ハンセンも追随して、

リング下での殴り合いが始まりました。
場外戦でカウント20

あれよあれよという間にカウント20!!

両者リングアウトの裁定が下されてしまいました。

「これからがいいところだったのに…」と落胆する会場の雰囲気に、

闘ってる当事者のアンドレももちろん納得していません。

WWFから帯同しているマネージャーのアーノルド・スコーランと共に猛抗議。
納得いかないアンドレ陣営

もちろんやっとペースを掴みかけていたハンセンだって、

全く闘志は萎えておりません。
ハンセンも同じです

緊急事態に山本小鉄審判部長もリングに駆け上がり、

Tレフェリーがマイクを持ちました。
マイクを持ったレフェリーの発表は、

そこで発表されたのが、

「時間無制限による延長戦」でした!!

再び大盛り上がりの1万3500人の大観衆!!
「延長!」に大興奮の田コロ観客席

この中にプロレス初観戦となるたか少年(from 自遊人)もいた訳ですね!!

ゴングが鳴ったか鳴らないかのタイミングで、

またも先制攻撃を仕掛けたのはハンセン、
ゴングを待たずハンセンはトーキックから、

今度は奇襲に成功です。

そのままアンドレの懐に飛び込むと、

完璧な一本背負いでキャンバスに叩き付けました!!
大巨人に完璧な一本背負い!!

凄い!!

繰り返しますが、

アンドレがこんなに受け身を取る試合なんて、

そうそうある訳がないんですから!!

勢いに乗るハンセンは立ち上がるアンドレの側頭部へ、

ケニー・オメガばりのニーをぶち込むと、
さらにオメガばりのニー!

フラフラっと後退したアンドレは、

トップロープとセカンドロープに挟まって十字架張り付け。

果敢に攻め込むハンセンの気迫に、

老若男女問わず大喜びの10ガロン(?)。
十字架張り付けのアンドレにハンセンの攻撃

大慌てで脱出したアンドレはハンセンの頭部を鷲掴みすると、

出ました“2階からのヘッドバット”!!
アンドレも2階からのヘッドバットで応戦

大きく吹っ飛んだハンセンを尻目に、

アンドレはY.T.R.顔負けのスピードでコーナーポストをずらして、

ハンセンの額を叩き付けんとしますが、
ポストを外してハンセンの額を割りにいきますが、

これをハンセンが返り討ち!!

ロープ伝いにアンドレはもんどりうってダウン!!
逆に返り討ちに遭ったアンドレはもんどりうってダウン!!

間髪入れずハンセンは喉元目掛けてエルボードロップ、
すぐさまハンセンはエルボードロップを落としますが、

何とアンドレ、これをかわして受け止めると、

そのまま肘を極めて行きます!!
かわしたアンドレはそのまま肘を極めに、

グイグイグイグイ締め上げてからスタンドに移行すると、

今度はサーフボードストレッチで、

ハンセンの顔を苦痛に歪ませます。
さらにサーフボードクラッチで締め上げ、

ロープにエスケープするところを力づくで持ち上げて、

引き離していくアンドレのかいな力も凄まじいですね!!
ロープにエスケープするハンセンをそのまま持ち上げ回避

そして先程のお返しとばかり、

超ハイアングルのボディスラムで叩き付けてから、
ハイアングルのボディスラムでお返しして、

ロープに飛んでのジャイアント・プレス!!

…これが自爆!!
ロープに飛んでのジャイアント・プレスは自爆!!

すかさずハンセンは、

今まで見た事のない跳躍力を見せてエルボードロップ!!

…これも自爆!!
ハンセンのジャンピング・エルボードロップも自爆

アンドレはここが勝負どころと踏んで、

力一杯ロープに振ると、
アンドレは力一杯ロープに振ると、

人間エグゾセミサイル!!

…これもハンセンすり抜けて、
人間エグゾセミサイル!! はかわされて、

全速力でロープにリバウンドすると、

ウェスタン・ラリアート炸裂!!
ウェスタン・ラリアートが炸裂!!

アンドレの巨体が場外まで吹っ飛んでしまいました!!
アンドレのこんな吹っ飛び方初めて観た~!!

こんな姿は観た事ありませんでしたね。

場外転落したアンドレはスコーランから何かを渡されると、

ためらいもせずに右腕に装着しました。
何やら右腕に装着…

猛然とリングに戻ってきたところに、

当然ハンセンも指摘します。
ハンセンも指摘する

チェックに入ったTレフェリーをことごとく無視して、

ハンセンににじり寄りますが、
レフェリーのチェックにも応じず、

レフェリーも食い下がります。

すると「えーい、しゃらくせえ!!」と言わんばかりに、

ロープに振っておいての、
逆にロープに振って、

ジャイアント・ボンバー炸裂!!
ジャイアント・ボンバー!!

モロに食らったTレフェリーは失神…ざまぁみ…失礼!

サブレフェリーの柴田勝久さんがリングインすると、

アンドレの反則負けが告げられました!!
若手がリングインして収拾に向かうも、

即刻、リング下にいた中堅と若手たちも飛び込んで、

事態の収拾に向かいますが、

ここも納得のいかない両者は治まる訳がありません。

ハンセンのラリアートが前田氏に直撃します。
両者は止まらずラリアートの流れ弾が前田に直撃

やっとリングを降りたハンセンは、

リング目掛けてパイプ椅子を投げつけてから退場。
腹の虫がおさまらないハンセンは椅子を投げ入れてから退場

残されたアンドレも裁定を下した柴田レフェリーを追って、

リングをあとにしました。
アンドレも柴田レフェリーを追ってそのまま退場

それを目で追う為に会場全体が総立ち、
全員が立ち上がっている…まさに総立ち

最後は期せずしてスタンディング・オベージョン状態となりました。

それまでは両者共にアントニオ猪木とシングルマッチでぶつかる事だけが、

新日本における存在意義そのものだった訳ですが、

この試合によって一挙に幅が広がった感がありますね。

ハンセンはそんなアンドレに最大限の感謝をしている様です。

魂のラリアット表紙
 魂のラリアット より

ハンセン
新日本の巡業用バスはアンドレの為に特別の仕様になっていた。一番前のシートはアンドレが座れるように巨大なものが設置され、通路をはさんだ向こう側のシートには、キリン・ビールとアサヒ・ビールがタップリと詰めこまれたケースが置かれていた。アンドレは一人で飲むのに飽きると、決まって私を後方から呼んで付きあわせたものだが、私は人生で一度もそれを嫌だと思ったことはない。むしろ光栄なことだとさえ感じていた。それは、新日本のリングにおいて、本当に自分をオーバーさせてくれたのが、アンドレだったからである。


アンドレもまたハンセンという存在が、

誰よりも特別であった事がこの試合での動きを観るとわかりますね。

そして我々ファンにとって、

永遠にこの試合が特別なものであるという事は言うまでもありません。

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tag : アンドレ・ザ・ジャイアント スタン・ハンセン

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ドームのハンセンVSベイダーの後に骨法堀辺が「あれをやられたら格闘技側は、どうしようもない。黙るしかないよ」と呆れていたものですが、この試合も全く同じ事が言えますね。

プロレスにしか出せないですもん、あの感じは。

この日から新日本ブームが始まったのでは、ないでしょうか?タイガーVSソラール 藤波VSソリタリオ こんばんは事件 猪木VS戸口。凄かったですもん。
普通にドーム級だし。

タイガーの試合以外、収録されたビデオも発売されていてレンタルして見ました。懐かしいなぁ。

お疲れ様です!

いや~こうして静止画像を観ていても、リングのきしむ音が聞こえてくるようなド迫力試合ですね。当時、アンドレがこれだけ攻め込まれるシーンが続出するのは衝撃的でしたし、ハンセンのタフネスぶりにも改めて驚嘆しました。正しく怪獣同士の戦いというか、理屈抜きで大興奮させられた名勝負でしたね。

aliveさんもおっしゃってますが、私もこの伝説の田コロ決戦が、新日ブームが本格化するエポックメーキングになったのではないか?と思っています。30数年経った今でも、全く色褪せることなく、こうして語り継がれているわけですからね。その中でも、このアンドレVSハンセンはマット史に残る名勝負ですよね。

魂のラリアットの中のハンセンの言葉、いいですね。互いに認め合ったタフガイ同士が全てをぶつけ合い、それを観たファンが酔いしれる・・・。醍醐味ですよね。

余談ですけど・・・この田コロ決戦では、末期のストロング小林も出場してるんですよね。うろ覚えですけど、IWGPアジア予選とかの名目で、坂口とシングル戦をやって、リングアウト負けしたんだったかな?腰痛さえなければ、もう少し現役を続けられたのかもしれませんが・・・。団体としての勢いとは対照的に、勢いを失っていくトップレスラーの姿を観るのは何とも寂しかったですねぇ。猪木と名勝負を繰り広げた頃の小林が、ハンセン・アンドレと対戦したら・・・妄想は膨らみますね~。

>aliveさん

骨法堀辺が「あれをやられたら格闘技側は、どうしようもない。黙るしかないよ」と呆れていた<し~まさんからも同様のご指摘がありましたが、プロレスの幅の広さを裏付けるキーワードですね。

この日から新日本ブームが始まったのでは、ないでしょうか?<確かにこの田コロの時期ですね、新間氏が「プロレスブームではない、新日本プロレスブームである」と高らかに宣言したのは。
ここからしばらく独走態勢に入った訳ですね。

世界で5人目!!

我が生涯ナンバーワンのプロレスの試合が、これです(T▽T)

試合前、ハンセンとアンドレの対決だ!!アンドレにダリアート(当時ラリアートを間違えてこう言ってました)効くのかな!?と、わくわくして、試合観てすべてに興奮して、次の日は学校で

「昨日の観たかよー!!」

とまた興奮する。そして日が経った頃にまた思い出し、また観たい!!と思って、また興奮するっ!!

で、約36年経った今でも、まだ興奮するのです!!

御託も知識もいりませんね~。自然と、すげぇ!!って言葉が出てきて、記憶から消えない。これこそ名勝負なんだと思います。

近年の映像では差し替えやカットで聴けないと思うんですが、このときのハンセンの入場テーマ曲は"ウェスタン・ラリアート"でした。この試合では、ハンセンのこれから戦いに行くぞ!!という感じがこのテーマ曲から伝わってきて・・・自分の中ではこの曲自体がこの試合のテーマ曲です。今週はこいつ聴きながら通勤しよ~と思います(^^)

レガさん、ありがとう!!

しかしこの試合でも10ガロンいけますか・・・さすがだなぁ・・・

>亀熊さん

お疲れ様です。

正しく怪獣同士の戦いというか、理屈抜きで大興奮させられた名勝負でした<観た事のないシーンの連続という試合ですよね。
それと今記事のタイトル、当初は『恐竜vs怪獣』と打つつもりだったんですよ~。

この伝説の田コロ決戦が、新日ブームが本格化するエポックメーキングになったのではないか?と思っています<これまたHBKさんへのコメ返で私もエポックメーキングって使ってしまいました…まさに亀熊さんと私は以心伝心ですね~異母犯抄ですね~(???)

互いに認め合ったタフガイ同士が全てをぶつけ合い、それを観たファンが酔いしれる<のちに全日マットで再会したときも話す内容はこの田コロの思い出だったらしいですから、これだけ世界中を渡り歩いた両者にとっても余程の試合だったんでしょうね。

この田コロ決戦では、末期のストロング小林も出場…IWGPアジア予選とかの名目で、坂口とシングル戦をやって、リングアウト負け<アジア予選、結構いろんな組み合わせがあった模様ですけど、時期を同じくしてストコバがフェイドアウトしていった訳ですね。

…結局、猪木は別として、星取りに関係なくアジア地区代表はカーンだったのですが…。

猪木と名勝負を繰り広げた頃の小林が、ハンセン・アンドレと対戦したら・・・<そういうの本当に楽しいですし、酒が進みますね~(笑)。日本人同士よりガイジン絡めた方が時空を超えやすいというか。
アンドレの顔面にオカダがドロップキックぶち込んだり、ブロディと中邑なんか向い合う画だけで興奮しますし。
昭和で言うならば、ストコバvsノートンなんかも良いですね~。

>流星さん

我が生涯ナンバーワンのプロレスの試合<流星さんのベストバウトがこれでしたか!!
いや、わかる様な…意外の様な…。

アンドレにダリアート効くのかな!?と、わくわくして、試合観てすべてに興奮して、次の日は学校で「昨日の観たかよー!!」とまた興奮<これまたこれまた、当時一緒に語り合ったかの如くよ~くわかりますよ!! 土曜日の話題は新日一色でしたからね。
それにしてもダリアートって! かわいいですね!! でも小学生ならダリアートでいいんです。ちなみに牛乳はギュウギュウでいいんです。

約36年経った今でも、まだ興奮するのです!!<しますね、これは。この試合は今観てもワクワクしますよ。アンドレの吹っ飛び方が凄まじいんですよね。
この試合以上に受け身取った試合は記憶にないです。

自然と、すげぇ!!って言葉が出てきて、記憶から消えない。これこそ名勝負<どんなスタイルであれ、凄い試合というのが一番響きますね。
絶対に真似が出来ない、また自分がああいった強い人間だったとしても真似したくはない…これこそがプロレスラーの凄さだと思います。

このときのハンセンの入場テーマ曲は"ウェスタン・ラリアート"…ハンセンのこれから戦いに行くぞ!!という感じがこのテーマ曲から伝わって<この時はスカパーのテレ朝chから録ったんですけど、曲は両者共に元の音源そのままでした。
やっぱり原曲が使われるので、私はテレビ局のが好きですね。

こちらこそ、ありがとうございます!! 嬉しいです。

この試合でも10ガロン<もう底なしですよ。ゴンゴンで20ガロンですからね…。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
44歳のプロレス話


待て待て待て待て!! 読め!! 俺の記事をこの野郎!! 待て貴様ぁ!!

どーですかぁーーーー!!

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