つながった過去と未来~後編~(2015)

中編からつながってきました、

これがファイナルです。

何年も見られなかった天龍源一郎の必殺技パワーボム、

踏ん張りが利かない下半身をカバーする為、

コーナーマットにお尻を乗せておいて、
天龍vsオカダ67

瞬発力でオカダ・カズチカを持ち上げると、
天龍vsオカダ68

あっさりとクラッチを切って、

真っ逆さまに落としてしまいました!!
天龍vsオカダ69

不自然な角度で首から落ちたオカダに、

一瞬ヒヤリとしましたが、
天龍vsオカダ70

天龍はすぐにフォールを奪いに行きます。
天龍vsオカダ71

ここもカウントは2!!

このパワーボムを評して大半のプロレスファンは、

「技の失敗」「アクシデント」と言葉を発していました。

かくいう私もその口で、

「今の天龍ならあれが精一杯だよね…」と。

しかし、その見方は甘かった…甘すぎたっ!!

スローで見ると天龍は、

持ち上げ切った時点で意図的に離してるんですよ!!

そこまで計算してコーナーを支柱にしていたのかな? と。

要するに…この期に及んで勝ちに行ってたんですよ!!

自らのフェイバリットホールドで以って!!

まさにミスター・プロレス…。

首にダメージの残るオカダに対して、

今度は53歳!!
天龍vsオカダ72

これもカウント2でキックアウトしたオカダ。
天龍vsオカダ73

お互いにロープを掴んで起き上がるところから、
天龍vsオカダ74

闘いもクライマックスに向かっていきます。

ここでも天龍はグーパンチから入っていきます。
天龍vsオカダ77

数発食ったオカダはバックステップから、
天龍vsオカダ78

そのままロープにリバウンドして、
天龍vsオカダ79

いつもとは違う、武骨な正面跳びのドロップキック!!
天龍vsオカダ80

これをモロに食った天龍は再び動きが止まります。

オカダは引きずり起こして、

もう一度レインメーカー狙い。
天龍vsオカダ81

天龍は痛烈な左からのビンタ!
天龍vsオカダ82

負けん気の強いオカダは前に出て、

「打って来いよ!!」と顔を突き出すと、
天龍vsオカダ83

そこにもグーパンチ!!
天龍vsオカダ84

オカダはもう一度ロープに背を預けてから、

正面跳びドロップキック!!
天龍vsオカダ85

出て来る技はプロレス技ですが、

これはもうブルファイトと言って差し支えないでしょう。

オカダは倒れた天龍の上半身だけを起こすと、
天龍vsオカダ86

全速力でロープに走っての低空ドロップキックを3連打!!
天龍vsオカダ87

グッタリする天龍を尻目に、

手を叩きながら気合を込めるオカダ。

これにアントニオ猪木の幻影が一瞬だけ見えた気がしました。
天龍vsオカダ88

この試合…新日本のレスラーとして“リベンジ”の意も、

1パーセント程はあったのでしょうか…。

それでも天龍、怪物ですね。

立ち上がると天龍チョップ、
天龍vsオカダ89

さらにチョップ、
天龍vsオカダ90

ついでにグーパンチ。
天龍vsオカダ91

足に来たか? ややよろめいた刹那、
天龍vsオカダ92

オカダは天龍の胸を押して距離を図ってから、
天龍vsオカダ93

高い打点のドロップキック!!
天龍vsオカダ94

「もういい加減に…」と引きずり起こし、
天龍vsオカダ95

レインメーカーの形に入るところで、

今度は天龍のバックブロー。
天龍vsオカダ96

意地でもレインメーカーは食わないというのか!?

オカダは天龍の逆水平を甘んじて受け、
天龍vsオカダ97

グーパンチをも受け入れると、
天龍vsオカダ98

ロープに飛んだタイミングを待って、
天龍vsオカダ99

カウンターのドロップキック!!
天龍vsオカダ100

これまた2メートル近い高打点の一発です!!

これで完全に動きが止まりました。

ほぼ足が利いていない天龍へ、
天龍vsオカダ101

惜別のレインメーカー!!
天龍vsオカダ102

天国のジャイアント馬場さんをも納得させるかの様な、

完璧な片エビ固めでカウント3。
天龍vsオカダ103

高らかに奏でられた『レインメーカー』の中で、

オカダは勝ち名乗りを受けると、

動かない天龍を介抱するレスラーたちを退かせてから、
天龍vsオカダ104

深々と頭を下げました。
天龍vsオカダ105

これだけで充分でしょう、

そこに言葉は必要なかったと思います。

オカダが去ってしばらくしてから、

天龍は起き上がるとマイクを手に、
天龍vsオカダ106

天龍
「負けたぁぁーーーーっ!!」

天龍vsオカダ107

天龍は“腹一杯”のプロレス人生を、

誇り高い黒星で締め括った直後に、

“腹の底から”振り絞る様にシャウトした訳です。

とにかくこの試合によって、

日本プロレス史の過去(参照:つないでいくもの~前編~同~中編~同~後編~)と、

これから進んで行く未来はつながりました。

 ゴング第10号 より
ゴング10号表紙

天龍
「あの試合についてお客さんが一番興味を持ってくれたのは『平成のプロレスと昭和のプロレスがどういうふうに噛み合うのか?』だったと思うんですよ。同時に彼(オカダ・カズチカ)はIWGPの現役チャンピオンで、引退試合で去っていく人間の相手が、よりによってIWGPチャンピオンはないだろうっていう、そのアンバランスさが皆さんの興味を惹いたのかなと。俺としては
(略)『勝とうが負けようが、いまのトップのレスラーを体感したい』という気持ちでしたけどね」

「俺がよく言ってるように、プロレスは伝承文化だと思ってますから。彼がまた昭和のプロレスを体感したことで、何かを感じてくれればそれでいいかなと思います」


天龍が昭和で、オカダが平成。

それが当たり前の見立てでしょうけど、

オカダの織り成すプロレスのテクニックには昭和のニオイがあり、

現状に満足せず常に新境地を切り拓き続けた天龍は、

平成のプロレスラーの先駆者でした。

プロレスというのは全部つながっている訳です。



引退セレモニーでの嶋田紋奈代表との一部始終、

いまだにこれ見ると目頭熱くなります。
天龍vsオカダ108

私たちは天龍のプロレスを決して忘れません。
天龍vsオカダ109

そしてプロレスは未来永劫つながっていきます。
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tag : 天龍源一郎 オカダ・カズチカ 新日本プロレス2000~2015

comment

Secret

お久しぶりです!

みっつ!この試合に言いたい事があります!

ひとつ、現状のコンディションの中で完全に勝ちにきてた天龍。もし全盛期の天龍とオカダが当たれば…凄まじい試合が繰り広げられたんでしょうか。

ふたつ、やはりガウン姿が似合うレスラーの後姿には独特の色気を感じました(;^_^A

みっつ、オカダは天龍を介錯して今年のドームで棚橋を撃破したのに今年はなんかパッとしないような。色々なものを背負っちゃってスランプ気味になっているのでしょうか…

長々とすみません(;^_^A

No title

こんにちは!コメントありがとうございました。あれから約1年経ちますね。あの急角度のパワーボムはインパクトありました。振りかえると自分もライブで見てて「失敗かな」と感じたと思います。天龍は元気な頃から技が不完全に見えてしまう絶妙なぎこちなさあったように思います。それにプラスして満身創痍の腰が加わり、失敗なのか成功なのかわかりにくいけども実は意図的に狙った天龍ならではの価値あるインパクト技になったのかなあ。
オカダの価値が非常に上がった試合でもありましたね。引退試合なのにめちゃめちゃ悔しがる天龍も魅力的でした。素晴らしい試合でしたね。

>オビワン三世さん

完全に勝ちにきてた天龍。もし全盛期の天龍とオカダが当たれば…<確実に違った内容にはなっていたでしょうね。輪島や橋本に対するキツイ攻めもあったかも知れません。

やはりガウン姿が似合うレスラーの後姿には独特の色気を感じました<天龍の場合はロングガウンが定着したのはSWS以降のビッグマッチ限定ですよね。
今回ばかりはRevolutionジャケットよりもあのガウンだったんでしょう。

天龍を介錯して今年のドームで棚橋を撃破したのに今年はなんかパッとしないような<そこは内藤の存在が大きいでしょうね。結果自体はオカダの方が上回っているのですが、4月のベルト移動のインパクトからは、なぜだか後手後手に感じます。
これから何年かはこの二人が中心になっていくと思いますが、オカダには常に先を走って欲しいものです。

オカダばりレヴェルが違うコメント、ありがとうございます。

>H.Tさん

こんばんわ。こちらこそ、いつもありがとうございます。

振りかえると自分もライブで見てて「失敗かな」と感じた<今のプロレスに慣れてしまった分、我々はそういうフィルターを通しがちになっちゃっていますね。

天龍は元気な頃から技が不完全に見えてしまう絶妙なぎこちなさ<武藤戦の雪崩式フランケンなんて自分が脳天から落ちてましたからね(笑)。

失敗なのか成功なのかわかりにくいけども実は意図的に狙った天龍ならではの価値あるインパクト技<その見立てが一番しっくりきます。
あのパワーボムやった直後の天龍の顔つきを見たら、「ざまぁみろこの野郎!」ぐらいに感じるんですよね。

引退試合なのにめちゃめちゃ悔しがる天龍も魅力的<そこに勝負があったから、この試合がつながってた事に気が付いたんでしょうね。猪木も天龍に敗れた時、涙流しましたからね。

いつも勉強になる記事ありがとうございます。
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