大河・オブ・ザ・タッグマッチ(1986)~前編~

“風雲昇り龍”天龍源一郎の引退試合(参照:想像上の生き物、引退。)が2ヵ月後まで迫ってきました。

元々、新日ファンの私にとっての天龍の最初のイメージは、

「技は全部猪木のモノマネ! しかも猪木の様なキレも無い!」という感じでした。

それが覆されたのは、もしかしたらこのカードだった気がします。

インターナショナル・タッグ選手権試合

ジャンボ鶴田、天龍源一郎vs長州力、谷津嘉章

鶴田、天龍vs長州、谷津

この丸一年間にも及ぶチャンピオンシップ4戦は、

全日対ジャパンプロの対抗戦におけるベストバウトでした。

まず初戦、ジャンボ鶴田、天龍組が王者チームとして、
鶴龍、意に介せず

長州力谷津嘉章組を迎え撃った1986年1.28 東京体育館から振り返りましょう。
ジャパンプロ最強コンビ

試合前、長州はマイクを手にすると、

鶴龍コンビに向かって挑発です。

長州
「今日お前たち俺たちを潰さないと、お前たち後悔するぞ!!」

長州のマイクにも、

長州は前哨戦において鶴田の猛攻を受け、

アバラを負傷していたのです。

試合開始と共に最も張り切っていたのは、

最年少の谷津でした。

臆する事なく鶴田の顔面を張っていきます。
とにかく鶴田を怒らせろ

鶴龍の方で気合十分なのは天龍、
気合満点の天龍は、

いきなり控えにいる谷津を張っていきますが、
いきなり控えの谷津に一発

逆に捕まってしまいます。

維新連係その一、

ハイジャック・バックドロップ。
維新連係その1

維新連係その二、

ツープラトン・パイルドライバー。
維新連係その2

維新連係その三、

ダブル・ブレーンバスター。
維新連係その3

序盤から大技がガンガン炸裂する、

まさに長州が提唱する『ハイスパート・レスリング』の真骨頂です。

しかし手負いの長州、ここで捕えられます。

鶴田の重いストンピング、
手負いの長州が捕えられる、

天龍はサッカーボールキックで追い撃ちです。
天龍も追い撃ち

さらにブレーンバスターも強烈。
さらにブレーンバスター

続いて鶴田がコブラツイストに固めると、

谷津はダイビングしてのカット。
鶴田もコブラに谷津はダイビングカット

自分のスタイルを絶賛模索中だった谷津は、

そのままスピニング・トーホールドに入ります。
谷津のスピニングトウホールド

長州は場外でジャパンのセコンド陣に介抱されます。
ジャパンのセコンド陣に介抱される長州

しかし谷津に対する鶴田の攻撃は厳しい、

ボストンクラブはしっかり腰を落としています。
鶴田のボストンクラブは厳しい角度で、

天龍はフルスイングの逆水平。
天龍チョップもフルスイング

猛攻を受け切ったところで長州につないだ谷津、

長州は飛び込み様に目が覚める様なドロップキックを放ちます。
目が覚める様な長州のドロップキック

一気にサソリ固めへ。
サソリ固めが決まる

鶴田も耐えきって天龍につなぎ、

長州も谷津に交代します。

ここで天龍は谷津に対して、

トップロープにボディを叩き付けてからのブレーンバスター。
天龍のリバウンド式ブレーンバスター

長州は鉄柱攻撃で鶴田の額を叩き割ります。
鉄柱攻撃で鶴田流血

リングに戻ると谷津のナックル連打。
そこを殴りつける谷津

その間、長州はまた場外で負傷個所への攻撃を食います。
場外で痛めつけられる長州

谷津は鶴田の両足を掴まえて、

…こ、この技は!!(参照:鶴田試練の二番勝負)
こ、この技は…

しかし決め辛かったかサソリに移行すると、

天龍がロープに飛びまくってのクローズラインでカット。
天龍がクローズラインでカット

長州はストンピング…これ今まで観てきた中で、

私は生涯ナンバー1のストンプなんですよね。
ベスト・オブ・ザ・長州ストンピング

ここからの攻防がまた凄い。

天龍の延髄斬り、
天龍の延髄斬り炸裂

谷津は大逆転のジャーマンで、
谷津の高角度ジャーマン!!

あわやカウント3寸前!!
何とか2で返した天龍

全日としては最後の開催となる、

旧東京体育館の大観衆は熱狂します。

が、谷津の勢いもここまで。

フライングボディシザースをキャッチした天龍は、

そのまま後ずさってスタンガン、
天龍捨て身のスタンガン

一気に延髄から、
もう一丁、延髄斬りから、

切り札のパワーボムでカウント3!!
パワーボムでカウント3

思わず天龍、歓喜の雄叫びを上げます。
天龍、思わず勝利の咆哮

鶴龍コンビが防衛に成功です。
鶴田の挑発に、

悔しい谷津は思わずマイクを持ちます。
谷津もマイクで応戦

全日本最後の旧東京体育館大会、

この凄まじい攻防がプロローグでした。



すぐに迎えた1週間後の1986年2.5 札幌中島体育センター“雪祭り興行”が、

両チーム再戦の舞台でした。
雪祭りが第2ラウンド

この日も一番動きがいいのは谷津、

腰の重い天龍へタックル敢行です。
谷津が奮闘するも、

前週潰されなかった長州ですが、

相変わらず負傷個所が辛そうです。

天龍の蹴りに、
長州は再び脇腹に集中砲火

鶴田は珍しくボディシザース。
鶴田は珍しいボディシザースまで

これに燃えた谷津は、

ワンダースープレックスに、
谷津のワンダースープレックス

スクープサーモンと、
さらにスクープサーモン

出し惜しみなしの全面開放。

ただし捕まるのも早い、

鶴龍得意のサンドイッチ延髄斬りから、
鶴龍はサンドイッチ延髄斬り

一気呵成に勝負に出た天龍のパワーボム!!
天龍のパワーボムは、

が、これを何と長州はバックドロップでのカット!!
何と長州バックドロップでカット!

最後はラリアートを潜り抜けた谷津が、
天龍のラリアートは空振り、

ジャーマンで投げて行こうとしますが、

必死にロープを握って堪える天龍。
谷津のジャーマンを必死に堪える天龍、

フォローに入った鶴田が、

レフェリーに制されてブラインドが出来た瞬間…、
ジャンボのカットが制された隙を見て、

エプロンを走り抜けた長州のリキラリアート炸裂!!
エプロンでのリキ・ラリアート!!

たまらずロープから手が離れた天龍に、

谷津のジャーマンスープレックスホールド炸裂!!
そのまま谷津はジャーマン!!

大金星のカウント3!! 遂に王座移動!!
カウント3入った! 王座移動!!

「よくやった」と言わんばかりの長州の表情です。
喜ぶ長州と谷津

谷津にとってはプロ入りして初めての栄冠ですね。

まさに長州とジャパンプロレスの最盛期!!
「ベルト似合うぞ」と長州

日本のプロレス界の中心にいた頃です。

さて敗れた天龍ですが、

ここから丸一年間も“溜め”の期間があるのです。

中編へ続けますか。

関連記事

tag : ジャンボ鶴田 天龍源一郎 長州力 谷津嘉章 インターナショナル・タッグ

comment

Secret

No title

こんにちは。
朝晩はすっかり涼しくなったねぇ~

この試合かどうかはもう記憶にないんだけど。
天龍と谷津っていうね・・・
ケロのキライなレスラーだったから(笑)
ひたすら長州応援スタイルでみてました。

でも、今。
レガさんの記事みてたら。
谷津 頑張ってたんだね~(泣)
よ~くみたら イケメンだしね←ココダイジ。
天龍は レガさんと一緒で。猪木のパクリとしか
認識してなかったよ。
延髄切りなんて 言ってくれんなよ~(怒)だったし。

自分も年をとって 改めてみると。
ほんとに すごいレスラーだなって。思うよ。
天龍は華々しい最後が迎えられそうでよかった。
谷津はどうなったんかな??
もったいない事をしてたなぁ~

地味にこの頃の全日本が一番好きだったかもしれませんな。
一枚落ちると思っていた谷津がドンドン伸びてきた時期ですね。、ハンセン、デビアス組も好きでしたし、各タッグチームのバランスがとれていて面白かったです。


この頃の天龍の印象はプロレススターウォーズの影響があってあの漫画のイメージでしたね^_^;

No title

この一連の試合は私が小学校だった頃。
当時、とにかく言えたのは
「鶴田、天龍がんばれ!」
「長州、谷津、負けろ!」
って感じでした。
当時はツープラトンの技ですら
「卑怯!」
というくらいのガチガチの正統派好きだった私はジャパン軍憎しでした(維新軍の頃からですが)

しかし、こうして今写真で見てみても感情が凄いですね。
別に今を否定するわけではないですが、今の選手の感情とはまた違うというか感情が客ではなく相手に向かっているという印象を受けます。

長州のストンピング・・・ コラかと思うくらいです(笑)

>ケロ姐さん

こんばんわ。

朝晩はすっかり涼しくなった<そうですね、そろそろ毛布も用意しなきゃなりません。

天龍と谷津っていうね・・・ケロのキライなレスラーだったから(笑)<最初にお会いしたサミットで姐さん言ってましたもんね。
それに油を注ぐ様にBKっちが天龍のちょっと悪い話したもんだから、もう…。

よ~くみたらイケメンだしね←ココダイジ<今だったらね、3代目JSBの後ろで踊ってても違和感ないかも知れません…って言い過ぎかな(笑)。

猪木のパクリとしか認識してなかったよ<姐さんも金曜日派だったんですねぇ。

天龍は華々しい最後が迎えられそうでよかった<オカダですからね~、最後の最後にプロレス史において重要な意味を持つ試合…レスラー冥利に尽きる事この上ないでしょうね。

谷津はどうなった<もつ焼き屋さんか何かやってるはずです。

>BKっち

この頃の全日本が一番好きだったかも<BKっちにとっちゃ、この時代の全日はWWFでしょうね。

一枚落ちると思っていた谷津がドンドン伸びてきた時期<この頃から長州の育成能力って凄かったという事でしょうね。

各タッグチームのバランスがとれていて面白かった<本当ですよね。
ブロディが抜けた事で余計にバランスとれちゃいましたね。

この頃の天龍の印象はプロレススターウォーズの…イメージ<全然関係ないですけど、当時の天龍って白かったじゃないですか?
あれが結構、寡黙なイメージ作っていましたよね。

>ナリさん

当時、とにかく言えたのは「鶴田、天龍がんばれ!」「長州、谷津、負けろ!」<むしろ少数派だったんじゃないです?
私の周囲はほぼジャパン推しでしたね。

ガチガチの正統派好きだった私<確かに長州は団体エースであっても、反体制のイメージが強かったです。

今写真で見てみても感情が凄い…感情が客ではなく相手に向かっているという印象<改めて映像観てね、『鶴田って谷津に対する攻め厳しいなぁ』と思ってたりしたんですけど、よく観りゃ全員同じですね。
相手を倒しに行ってますもん。

長州のストンピング・・・コラかと思うくらい<コラだと? コラァ!!

いや本当に長州ってストンピングは思いっ切りマットで大きな音を鳴らす以外に見るべきものはないと思っていたのですが、この時は高く飛んでカカトを落としていってるんですよ。
いまだにあれを超えるストンピングは観た事ないです。

旧東京体育館のタッグ戦はDVDでたまにみてますが、長州のマイク、なに言ってるかサッパリわかんなくて(笑)。よく「翻訳」できましたね。GK並みの耳ですよ!

木村政彦の系譜というか、当時の谷津はプロレスというか、プロの水に馴染めなかったのかなって印象はあります。凱旋試合でハンセン・ブッチャー組にリンチされたことが祟ってか、全日本時代でもリング上で臆するような場面がしばしばあったんです。天龍に睨まれたときもそんな感じ。だからなのか、彼の発言にはルサンチマンが充満しているんです。むかし紙プロで谷津のインタビューを読んだときもそうでしたが、最近では「真説・長州力」における証言なんかね、とにかく鬱屈というか恨み節がつよいなぁと。
彼なりにいろいろ思うところはあったんだろうけど、今回ブログ主さまが記事に取り上げたことで、谷津も救われたのではないかと思います。

長州のストンピングについては佐山が絶賛していますよね。あれだけで客を湧かせるレスラーは他にいないと。ただあれね、足の落としどころを間違うと相当痛いらしいんですよ。

記事とは関係ありませんが、こないだ本屋で宝島の新日本特集本を立ち読みしたんです。内容は、新日OBたちがいまの新日本をどう見たかってやつだったんですけど、前田に佐山、新間さんに大塚さん、皆さん歳をとっておおらかになったのか、あるいは半ば諦めちゃってるのかは知りませんが、とりあえず褒めてるんですね。そんななか、藤波と木村が硬派な批判トークをしてて、なんか意外でしたね。一方で前田の新日にたいする手堅い分析も読ませどころでしたが、分析ついでに自慢を忘れないのがアキライズム(笑)。オカダの身体能力について昔はあれくらいフツーだったとか、俺は115kgのとき、100mを12秒台で走ったんだぞ!とか、あと女にモテたとかね。

んなことよか、永島さんと櫻井さん、最近の衰えぶりはヤバイですよ。その辺の事情にまったく疎いもので、お二人の身にいったい何があったんだろうと。記事のなかで、猪木と永島さんの再会場面が記されてあったんですけど、本文中「二人に残された時間はあまりに短かった」とあって、一瞬、永島さんが亡くなったのかなって焦りましたよ!

>し~まさん

長州のマイク、なに言ってるかサッパリわかんなくて(笑)<いや比較的、長州としては聞き取りやすい感じでしたよ。

当時の谷津はプロレスというか、プロの水に馴染めなかった<やっぱり割り切ってやってた部分と、その割り切り方も悪い方向でのものだったという事でしょうね。

全日本時代でもリング上で臆するような場面がしばしば…とにかく鬱屈というか恨み節がつよい<最もアマチュアとして良い時期に五輪がああいう事になってしまった…そこからでしょうかね?

長州のストンピングについては佐山が絶賛<あ、そうだったんですか。
特にこの試合のストンピングが凄かったんですよね。

宝島の新日本特集本…半ば諦めちゃってるのかは知りませんが、とりあえず褒めてるんですね。そんななか、藤波と木村が硬派な批判トークをしてて、なんか意外でしたね<キムケンのコメントこそがガッチガチの昭和新日ファンが求める新日の姿でしょうね。
けど、今の時代ではそれでパッケージされちゃうと、もう辛いでしょうね。ファンがついて行けないです。ですから現状のパッケージが正解でしょうね。

前田の新日にたいする手堅い分析…ついでに自慢を忘れないのがアキライズム(笑)<前田氏らが若手の頃のモテ方ってのが本当に凄まじかったみたいですね。
ウソかマコトか? バレンタインデーに軽トラ一台分のチョコが送られてきたとか…ジャニーズかという。

んなことよか、永島さんと櫻井さん、最近の衰えぶり<櫻井さんはかなり割腹良いですもんね。一方の永島氏は逆に…。
いずれにしても昭和のプロレス、特に猪木に深く関わってきた人たちの衰えは寂しいものがあります。

一瞬、永島さんが亡くなったのかなって焦りましたよ!<IGF関係者に止められる永島氏、しかし強引に入って行って…っていうあれですね。
ちょっと読んでてホロッと来ましたよ。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
UFC (1)
最新トラックバック
検索フォーム
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
リンク
来場者数
QRコード
QRコード