父子獅子の交差点(1983)

今月、流星仮面二世さん(from 団塊Jrのプロレスファン列伝)との“運命の初遭遇”以来、

期せずして我々の間に前田日明ブームが到来しています。

前田モノマネ、キャプチュードの種類、ダンバインとぶ…他諸々、

ここでは“スパークリング・フラッシュ”時代に生涯唯一行われた、

師・アントニオ猪木(参照:父子獅子)とのシングルマッチを振り返りましょうか。

1983年5.27 高松市民文化センター

第1回IWGP公式リーグ戦

アントニオ猪木vs前田明

アントニオ猪木vs前田明

気合十分のヨーロッパ代表、前田に対し、
逸る前田と、

アジア代表、猪木は冷静沈着に深々と立礼。
冷静な猪木

弟子相手によく見せる一連のスカシ戦術です。

ゴングが鳴ればロックアップから、

バックを取る猪木に前田はアームロックで返す。
ロックアップからバックを取る猪木に前田のアームロック

再び組み合うと、

前田の巻投げで猪木は頭からマットへ、
前田のアームホイップ

ここから前田の足攻めが始まりますが、
ダイナミックな前田の足殺し

レッグシザースに来たところで猪木が逆十字の切り返し、
猪木は逆十字の切り返し

比較的静かな立ち上がりから、

均衡を破ったのは猪木の左からの張り手でした。
この一発から、

当時の気持ちを語った前田氏のインタビューがあります。

G-SPIRITS23
 G-SPIRITS Vol.23 より

前田
「“いいや、もう辞めよう”という気持ちが固まってる頃で、猪木さんはそれを見透かしてバチーンとやったんですね。“何やってんだ!?”って。後になって、山本さんから“猪木さんはお前を後継ぎにするつもりでいたから、あの頃はヤキモキしてたんだよ”って聞きましたけど、その頃は自分じゃわからないし、プロレスに魅力を感じなくなって」


そう、この唯一の師弟対決は、

最後まですれ違い続けた二人が、

たった一度、二人だけで向かい合った交差点だったのです。

ここから激しい顔面の張り合いとなりますが、
凄まじい張り手の応酬

ケンカ殺法では一枚上の猪木が、

前田をコーナーに詰めて今度はナックルパート。
コーナーに詰めてのナックルパート

勢いそのままに一旦、前田を場外に放り投げます。
一旦、前田を場外へ

すぐにリングへ戻った前田は、

猪木をヘッドロックに捕えてそのままグラウンドへ。
前田はグランド・ヘッドロックでグイグイ締め付ける、

これが思いのほかガッチリと入ります。

猪木は少しずつ立ち上がり、
猪木は何とか立ち上がると、

左にステップしての体重移動から、
左にステップ、

すぐに右へステップしてロックを緩めると、
右にステップ、

今度は前に体重を預けて前田のバランスを崩して、
前田を崩して、

一気に高角度のバックドロップ!!
高角度のバックドロップ、

さすが百戦錬磨!! これは効いた!!
これはダメージが大きい

こういった細かいテクニックが到る所に散りばめられてるから、

猪木のプロレスは何度観ても飽きないんですよ。

前田は前田でお返しとばかり、

胴タックルから一瞬で、
前田も組むと同時に、

急角度のスロイダー!!
超高速スロイダー

これもまた受け身の取り辛い角度で落としますな。

さらにロープに振ってカウンターのバックエルボー炸裂。
カウンターのバックエルボーから、

カバーに行きますが2でキックアウトされると、

前田はすかさず首4の字に固めますが、

これを猪木は巧みに切り返して、
首4の字は猪木が切り返して、

リバースのインディアン・デスロック完成。
リバースのインディアン・デスロック

受け身を取る度に前田の表情が苦痛に歪みます。
バンプを取って痛めつけてから、

さらに猪木は体勢を変えて、

ボー・アンド・アローの必勝パターン。
深く極めた弓矢固め

よく見ると足首のロックが通常より深い、

vs前田仕様でしょうか?

猪木は必殺の卍固めにおいても、

相手の体型や柔軟性によって、

極める角度を変えたりしてましたからね。

さらに得意の顔面シゴキは、
さらに顔面シゴキは、

前田がバナナスプレッドとフェイスロックの複合技に切り返します。
前田が複合技で返して、

さらにガラ空きの左足首を取って、

逆片エビ固め。
足を取っての逆片エビ固め、

さらに両足を取ってボストンクラブで締め上げます。
さらにボストンクラブで締め上げてから、

これを長時間耐えた猪木、

前田は技を解くと同時にエルボードロップを腰に投下。
さらにエルボードロップで腰に集中砲火

猛攻はまだ続きます。

ロープに振ってカウンターのドロップキックから、
カウンターのドロップキックから、

高さのあるギロチンドロップ。
高いギロチンドロップ

スリーパーホールドで締め上げておいて、
スリーパーで締め上げてから、

三角締めで追い打ちを掛けます。
さらに三角締めへ

ロープブレイク後、充分に攻め込んだ前田は、

一気にバックを取って勝負に出ますが、
ブレイク後、前田は一気にバックを奪うが、

猪木は腰を落として切り返すと、

逆に必殺の卍固めへ!!
卍固めで絞り上げる、

しかし余裕からか? ダメージの蓄積からか?

技を解いて「立て!」
突如離して「立て!」

前田はガムシャラに膝蹴りの乱れ打ちにいきますが、
前田膝蹴りのラッシュを、

猪木はこれをいなして再び場外へ投げ捨てます。
猪木はいなして再び場外へ投げ捨てる

一瞬、間を置きますが、

すぐに前田はリングに戻るとミドルキックの連打から、
リングに戻った前田はミドルキックの連打から、

ロープに振ってのフライング・ニールキック。
前田のフライングニールキック

お次はドリルアホール・パイルドライバー、

猪木の身体がマットに垂直に突き刺さっています。
前田のドリルアホール・パイルドライバー

これらをことごとくキックアウトしていく猪木に、

前田は勝負のジャーマン!!
ジャーマンは、

これもカウント2で返す猪木。
カウント2、

今度はフィニッシュ予告のフルネルソン・スープレックス!!
ドラゴンも、

これもカウント2、

前田の顔に一瞬焦りの色が。
カウント2、

そこを見逃さないのが猪木の神通力、

一瞬の隙を突く延髄斬り!!
一瞬の隙を突いた延髄!

これは不意打ちの側面もあって、

カウントは3!!
カウント三つ!

最初で最後の師弟対決は猪木勝利で幕を閉じました。
猪木と前田③

前田
「猪木さんはヒット・アンド・アウェーみたいな感じで、様子を見ながら入ってきて、ちょっとヤバそうだとプロレスをやらすみたいな。今考えると、試合として全体を巧くコントロールしてましたね。やっぱりプロレスは巧かったですよ。
(略)“プロレスでは猪木さんに敵わないんだよ”って藤原さんが言ってね。その時は“そうなんかな?”と思ったけど、でもやっぱりそうですよね」


それを“巧さ”と捉えるか“上手さ”と捉えるか、

あるいは“強さ”と変換するのか、

答えはファンそれぞれのプロレス脳の中にあります。
最初で最後の師弟対決は猪木勝利

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tag : アントニオ猪木 前田明 IWGP

comment

Secret

私見

こんばんは。

この張り手の応酬時、小鉄さんの「いいですよ、いいですよ。」の連呼を覚えています。

「プロレスでは猪木には敵わない」発言ですが、観衆を魅了する「掌に乗せる」プロレスなら猪木には太刀打ち出来ない。だから自分達は違うスタイルでやろうと考えた結果、Uスタイルでいこうとなったんじゃないかなと私は思ってました。

あと、サミット参加してみたいです。
今年は、またやるんですか?

6年半ぶりに田村潔司選手の試合が決まりましたね

スパークリング・フラッシュ

レガさんがこの記事アップした日はポール・オンドーフ戦を見てました。前田ブームですな~(^^)

しかしこのスロイダー、本当にすごいですね。これはゴッチちょくでんプラス、前田のアレンジが入ってるような気がしますね。

ボクもやりま~す!!

>aliveさん

こんばんわ。

張り手の応酬時、小鉄さんの「いいですよ、いいですよ。」の連呼<実はそれ程言ってないんですよ。
むしろ「前田選手は冷静にならなくてはいけません」と。

「プロレスでは猪木には敵わない」発言…観衆を魅了する「掌に乗せる」プロレスなら猪木には太刀打ち出来ない。だから自分達は違うスタイルでやろう<そうなんですよ。記事中のコメントのあとにaliveさんが書かれてるのと同じ事を言ってますね。

サミット参加してみたいです…またやるんですか?<おおーっと!! 遂にaliveさんからの参戦表明だ!!

まだちょっとわかりませんが、お盆頃にまた大物レスラーの参戦がありそうですので、その頃に出来れば…と思っております。
あと7.20もショートバージョンでどうでしょうかね?

No title

しかし、こうやってみると前田の身体能力と運動神経の良さがよくわかりますね。
いわゆる「プロレスの上手い下手」目線で見ると下手の部類になるのでしょうが、華があります。
ジョージ高野のようになるのか、どうなのか分からないですが。


山本さんから“猪木さんはお前を後継ぎにするつもりでいたから、あの頃はヤキモキしてたんだよ”って話もありましたが、猪木自身は
「誰かを後継者にしようと思ったことはない」
のような発言をしていたので、どっちなんだろうなぁと。

No title

6年半ぶりに田村潔司選手の試合が決まりましたね<遂にその時が来ましたね!!

というか、あの道着みたいのを着用するんでしょうかね?

>流星さん

ポール・オンドーフ戦を見てました。前田ブームですな~<予期せぬ展開ですよね。
しかも、お互いに今の前田氏はそれ程好きじゃないという(笑)。

このスロイダー、本当にすごいですね…ゴッチちょくでんプラス、前田のアレンジが入ってるような気が<確かエキプロで特集されたときに、自身で「通常よりも脊椎の数が多い」みたいな事言ってた記憶がありますね。反り方が尋常じゃないです。

ボクもやりま~す!!<例のアレ…楽しみにしてま~す!!

>ナリさん

前田の身体能力と運動神経の良さ<実際、流星さんへのコメ返で書いた様に特異体質というのも一因してたと思います。
ただ運動神経に関しては佐山や高田と比較すると、それ程でもなかったという証言が多いですね。
それは猪木も同じですが。

ジョージ高野のようになるのか、どうなのか<そう考えると、身体能力が高すぎるのも善し悪しですね。

猪木自身は「誰かを後継者にしようと思ったことはない」…どっちなんだろうなぁ<あくまでもこの言葉は小鉄さんが発信したものを前田氏が語ってるだけなんですけどね。
小鉄さんは前田氏を心から可愛がってましたからね。

こんにちは。


……「前田日明氏ブーム」……

♪♪♪良い響きです♪♪♪(笑)

ん?でも今の前田日明さんは好きじゃない?
引退されてからの何かしらの言動とかなのでしょうか。。。

気を取り直して←←失礼しましたm(_ _)m

この試合も視聴してます。

張り手合戦になった時は少し驚きましたが、
からの猪木選手ナックルパートでしたよね。

リバースのインディアン デス ロックからのボー・アンド・アロー(技の名前は今知りました)
前田選手の顔を見て、私 ” あぁぁー ” と叫びましたよ〜〜(>人<;)

前田選手、身体は柔らいのかな?
かなりキツイ角度で曲がってますよね。
猪木選手の身体が垂直に……

正直、この時私は前田選手の勝利を確信してしまいましたが、、、

延髄斬りで、まさかの3カウント入ってしまい。


巧さ、上手さ、強さ。

まだ私には判らないんですが、と言いつつ…

前田選手の場合は、上記の3要素 全てかな
←←←かな〜〜〜り偏ってます(笑)




※ブログ内容、やはり凄く分かり易いです。
もう試合観たまんまで、頭の中でアレコレと考えずにすんなり。
過去ブログも引き続き拝読しますね(^ ^)っ

>みーさん

こんばんわ。

「前田日明氏ブーム」<期せずしてですけど、実際に関連出版物もあるみたいですので、本当にブームなのかも知れませんね。

引退されてからの何かしらの言動とかなのでしょうか<それも多少あるのですが、とにかくこの83~87年当時と今とのギャップの差でしょうね。

ボー・アンド・アロー…前田選手の顔を見て、私 ” あぁぁー ” と叫びましたよ…前田選手、身体は柔らいのかな?<柔軟性は超人的でしたね。
記事の通り、猪木の弓矢固めも特別仕様でした。

延髄斬りで、まさかの3カウント<一撃必殺なのであります。

過去ブログも引き続き拝読しますね<ありがとうございます。
多少でもプロレス観戦の手引きになれれば幸いです。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
44歳のプロレス話


待て待て待て待て!! 読め!! 俺の記事をこの野郎!! 待て貴様ぁ!!

どーですかぁーーーー!!

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