ドラゴン・ザ・ワールドワイド(1985)

今さら感のある話題ですが、

今年、藤波辰爾がWWEの殿堂入りを果たしましたね。

日本人ではアントニオ猪木に次ぐ二人目の快挙(参照:ワンツースリーの世界に還ってきた猪木)。

WWE公式動画での殿堂入り発表と、


3.28 カリフォルニア州サンノゼ・SAPセンターでの受賞スピーチを観て、


この語学力でいいのか? と、

思われた方が多々いらっしゃったかと思いますが、

藤波の場合は“肉体が言語”です。
ドラゴンWWE殿堂入りスピーチ

藤波とWWEの関係は古く、

1978年、WWWF(ワールド・ワイド・レスリング・フェデレーション)時代のジュニアヘビー級王座奪取(参照:日本ジュニアヘビーの夜明け)から、

WWFとなってのインターナショナル・ヘビー級王座、同タッグ王座。

最高峰のヘビー級王座にも何度も挑戦しました。
挑戦者、藤波辰巳

その最後の一戦となった、
王者、ハルク・ホーガン

1985年6.11 東京体育館

WWFヘビー級選手権試合
WWFヘビー級選手権試合

ハルク・ホーガンvs藤波辰巳
を振り返りましょうか。
ハルク・ホーガンvs藤波辰巳

この試合の特別レフェリーは“鳥人”ダニー・ホッジでした。
特別レフェリー、ダニー・ホッジ

ファーストコンタクトは無論ロックアップです。
最初はロックアップ、

これで始まるから即ワーク…という短絡的な考え方は野暮ですよ。

この場合のロックアップって、「最初はグー」と同義語ですから。

ホーガンはコーナーまで藤波を突き飛ばします、
コーナーまで突き飛ばすホーガン

この怪力が超人の魅力ですね。

早くも対角線に振って、
対角線に振っての、

串刺し式のアックスボンバー!!

…は藤波がかわして、
アックス・ボンバーは藤波がかわして、

ローキックの連打で、

ダウンしたのはホーガンの方。
ローキックの連打でホーガンダウン

しかしすぐに形勢を立て直したホーガンは、

ロープに振ってバックハンドのエルボー。
カウンターのバックハンドエルボーは、

これも藤波は潜り抜けて、

ドロップキック2連発。
藤波ダッキングからのドロップキック

悪い流れを食い止めんと、

コーナーで一拍置くホーガン。
早くも超人は大量の汗

ここら辺りは王者になって1年以上経過し、

自然と身に着けたインサイドワークでしょうか。

しかし汗の量が目立ちます。

ホーガンは足攻めからボーアンドアロー、
足攻めからのボーアンドローは、

ここは日本で猪木から盗み取ったテクニックですね。

しかし厳正なホッジは、

下になっているホーガンにフォールカウントを数えます。

あわてて猛抗議するホーガン。
カウントを取られて猛抗議

気を取り直して、

スライディング・レッグシザースでのテイクダウン。
ホーガン流ローシングル(?)から、

巨体に似合わず速い動きで、

これも猪木から盗んだテクニックでしょうか?(参照:猪木流ローシングルとは何か?)

それ以前にホーガンの師はヒロ・マツダですから、

こういうテクニックも案外違和感ないです。

藤波はしっかりディフェンス。
この攻めは猪木から盗んだのか?

ガッチリとサイドヘッドロックで返していくと、
藤波のサイドヘッドロックを、

ホーガンがそのままぶっこ抜くかの様なバックドロップ!!
ぶっこ抜いてホーガンのバックドロップ

これ高々と抱え上げて落とすホーガン独特の形ですが、

物凄い音でキャンバスに落ちました。

古舘アナ
「藤波の背骨がグシャッと鈍い音を立てて、折れてしまったかの様な錯覚に陥る! 鈍い音が放送席に伝わってきました!!」

藤波はカウント2でキックアウト。
ホーガンのカバーを藤波キックアウト

今度はホーガンがヘッドロックに捕えると、
ホーガンのヘッドロックを、

見事なタイミングで藤波のバックドロップ!!
今度は藤波がバックドロップ、

古舘アナ
「目には目!! 古代ハムラビ法典の教えの通り。目には目、歯には歯の攻撃だ。先程の2メートル上空から後方に叩き落とすバックドロップに対するお返しだ。藤波辰巳もバックドロップで返していった!!…山本さんどうですか!?」

小鉄
「このバックドロップはですね、先程のホーガンのよりもですね、威力はあったです。効き目は今の方があったですね。確かにホーガンもですね、後ろに投げましたけどね…」


古舘アナ
「落差はあった」

小鉄
「落差ありましたけどね、ゆっくりでしょ? ですからもう藤波選手は頭で描いてますからね、落ちる角度とか。そういう点ではずっと今のがずっと鋭いですね。
(略)それとね、やっぱり藤波選手のが本当のバックドロップですね、ホーガンのはバックドロップじゃないです。ただ後ろに投げたって感じですね」

思わず場外にエスケープするホーガン。
場外エスケープの超人

藤波、今度はグラウンドでのヘッドロックに入ります。
藤波今度はグラウンドでのヘッドロック、

ホーガンは起き上がるとロックを切り返して、

絶妙な大外刈りでのテイクダウン。
ホーガンの切り返しは大外刈り

これも実に無理なく、

タイミングを計っての切り返しです。

左腕をハンマーロックに極めていくと、

藤波は起き上がってバックエルボーをフェイントに、
ホーガンのハンマーロックに藤波エルボーでの抵抗から、

股の間から足を取るテイクダウン、
一転、足を取ってのテイクダウン、

そのままサソリ固めにいきますが、

ステップオーバーと同時にホーガンはロープエスケープ。
そしてサソリ!!…は即ロープへ

ロープに振って後頭部へのダブルハンマー!!
ロープに振っての後頭部横殴りから、

さらにジャンピング・エルボードロップ、
エルボードロップとつなぎ、

ここでカバーに入るが、

藤波はカウント2でキックアウト。
フォールに行くがカウントは2

櫻井さん
「ダブルパンチがねぇ、延髄に入ってますよねぇ」

さらに得意のアバランシュホールド…カリフォルニア・クラッシュ、
さらにカリフォルニアクラッシュもカウント2

これもカウント2で返す藤波。

ホーガンはロープに振って、

“斧爆弾への布石”バックハンドエルボーを見舞うと、
2度目のバックハンドエルボーもかわして、

これを潜り抜けて、

藤波はロープの反動を利したクロスボディ炸裂、
藤波のクロスボディ

ホーガンはカウント1で跳ね返します。

藤波はブレーンバスターを狙いますが、

これは力の差でホーガンに凱歌。
ブレーンバスター合戦はパワーでホーガンに凱歌

そしてロープに振ると、
予告式のアックスボンバーは、

予告式のアックスボンバー!!…も藤波はかわし、
藤波かわして、

逆ラリアート!!
逆ラリアート!!

さらに先程のお返しとブレーンバスター、
今度はブレーンバスター成功、

相手が仕掛けた技には同じ技で応戦する、

藤波のレスリングスタイルは“合わせ鏡”なんですよね。

カバーに入るがホーガンも返します。

藤波は得意のムーブでカウントの確認。
カバーに行くがカウント2…「3つ!?」

藤波は追撃にロープに振っての、

ドロップキックを見舞いますが自爆。
2発目のドロップキックは自爆

ホーガンは一気呵成に形勢逆転へ、

序盤で不発に終わった串刺し式アックスボンバー炸裂です!!
ホーガンの串刺しアックスボンバー炸裂!!

顎に食った藤波は力が抜ける様にダウン。

ホーガンはさらに、

ジャンピングニーアタックで顎を打ち抜きます。
さらに顎の先端にジャンピングニーアタック

ここが勝負どころと見たホーガンは、

再び予告式のアックスボンバーに行きますが、

これも藤波はダッキング、
再び予告式のアックスボンバーもかわされ、

もう一度、切り返しに行きますが、
もう一度ロープの反動から、

ホーガンは藤波の首に右腕を巻き付け、
まるでゴールデンアームボンバーの様に、

そのまま押し倒してのカウント3!!
そのままカウント3

何だかゴールデンアームボンバーみたいな不格好なフィニッシュでしたが、

まさかの終わり方に藤波は再び「3つ入ったの?」。
「3っつ…!?」

それだけホーガンも余裕がなかったという事でしょう。

あ、ビンスだ!!
ビンスもホーガンも若いわ

最終的にアメリカという国において、

プロレスラーの象徴となったハルク・ホーガンが、

いろんな意味で下地を作った日本における、

卒業式だったのかも知れませんね、この試合。
王者ホーガン堂々の防衛です

確か“一番タイツ”で臨む防衛戦は最後じゃなかったかな?

思い出深いチャンピオンシップです。

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tag : 藤波辰巳 ハルク・ホーガン WWF

comment

Secret

そういえば、

こんにちは。

このシリーズって、IWGP&WWFシリーズという名のやつですか?

「お前、平田だろ。」が話題をかっさらった。

この試合、確かトーナメントの優勝(アンドレ)がIWGP賭けて猪木と闘い準優勝がWWFをホーガンとやるといった変則的なシリーズだった記憶がありますね。

あれから、30年か、私もオールドファンを名乗ってもいいですよね。

No title

懐かしい!リアルタイムで見てたなぁ。

ロックアップは力量と言うか相手のその日のコンディションを量るムーブメントですが、多分ホーガンはオーバーワーク気味だったのでしょうね。それでもクオリティを保てるようになってたのは成長の証でしたね。

藤波の受けの幅広さは単に受けるだけではなくこういうダッキングなどのかわすタイミングが絶妙だったところにもありましたね。黒崎健時さんがIWGPリーグでの藤波vs前田を見て「藤波は目が良いから少しうちで特訓したら前田の蹴りなら防げるようになるのに」ってコメントをしてた気が(間違ってたらごめんなさい)。

前にもサミットでお話ししたかもしれませんでしたが、ヘビー転向から横浜でのvs猪木60分フルタイム戦の頃の藤波さんが僕はいちばん好きでした。ホーガン含め決して戦績は必ずしも良くなかったけどあの体で堂々と渡り合う姿に憧れたものです。

>aliveさん

こんばんわ。

IWGP&WWFシリーズという名のやつですか?<そうですね。正確には『IWGP&WWFチャンピオンシリーズ』です。

「お前、平田だろ。」<これまたシリーズのハイライトですね(笑)。

トーナメントの優勝(アンドレ)がIWGP賭けて猪木と闘い準優勝がWWFをホーガンとやる<さすが!! 憶えてますね。
トーナメントは初でした。で、この翌年からA・Bブロックに分かれたんですよね。

私もオールドファンを名乗ってもいいですよね<30年っていったらオールドもオールドですよ。
でaliveさんは今も進行形で観ていらっしゃるから、凄いなぁと思います。

>ささのっちさん

懐かしい!<ですよね?

ロックアップは力量と言うか相手のその日のコンディションを量るムーブメント<馬場さんなんかがよく「ロックアップで相手の力量はわかる」って言ってましたね。ロックアップじゃなく首四つって言ってたかな?

ホーガンはオーバーワーク気味だったのでしょうね<この時の日程もかなりハードでしたからね。翌日、名古屋で猪木戦ですから。

藤波の受けの幅広さは単に受けるだけではなくこういうダッキングなどのかわすタイミングが絶妙だったところ<私が藤波凄いなぁって思うのは、大一番の時には安易に受けない場面が多々あるんですよね。
腰の長期欠場明け、浜松アリーナの長州戦なんかラリアート完封しましたからね。

にしても、鬼の黒崎のコメントは興味深いですね。86年当時にも「猪木vs前田は命を賭けてきた経験の差で猪木が勝つ」って言い切っていました。

ヘビー転向から横浜でのvs猪木60分フルタイム戦の頃の藤波さん<決して大きくない身体で正面から受けていました。アンドレ、ホーガン、前田、ベイダー…フルスイングでしたからね。

サミット参加者って割り合い長州派より藤波派が多いんですよね、なぜか。

超人

藤波、確かこの年はこのシリーズより前のシリーズ?でホーガンと2連戦もやってましたよね?この最後のWWF戦も含め、みんないい試合でしたね。ちなみにこの試合はホーガンの入場、ギャラクティカじゃなくてアイオブザタイガーでしたっけ(^^)?

それまでは対角線の攻撃ってコーナー振ってから、一呼吸くらいしてから突っ込んでったもんでしたが、すぐ追いかけてって攻撃した、この串刺し式ってホーガンが最初じゃなかったかな~?後ろに倒れることができずに衝撃だけをモロに受けるあのシーンはすごい記憶に残ってます(^^)

バックドロップの小鉄さんの言葉、印象的ですね。いろいろな技術を日本で習得したホーガンでしたが、バックドロップはあの形のままだったんですねぇ・・・

>流星仮面二世さん

このシリーズより前のシリーズ?でホーガンと2連戦も<そうですそうです!!
新春黄金シリーズの大阪、蔵前の2連戦で、この時初めて串刺し式を披露したんじゃなかったでしたっけ? 藤波のロープにもたれながら横に倒れていく姿が衝撃的でした。
メインは猪木vsバンディのボディスラム賞金マッチでしたね…懐かしい。

この最後のWWF戦も含め、みんないい試合でした<飛龍十番勝負のホーガン戦も良かったですよね!! とにかくホーガンは強かった。

ギャラクティカじゃなくてアイオブザタイガー<そうです!! さすが!!
当時はロッキー3効果で、コスチュームの半被にも“サンダーリップス”って刺繍されていませんでしたっけ?

すぐ追いかけてって攻撃した、この串刺し式ってホーガンが最初じゃなかったかな~?<逃げ場のないアックスボンバー…本当に衝撃的でした。
その前の時点でカウンター式のアックスボンバーが一発で決まり難くなってたんですよね。
で、同時にこの位からホーガンも肘を直角に曲げなくなって来た様に感じます。

バックドロップの小鉄さんの言葉、印象的ですね<ここの部分が書きたかったっていうのもあるんです、この記事。
前出の新春2連戦で、このバックドロップがリングの鉄骨の上で決まって、藤波が悶絶したんですよね。
このホーガン式、今では高山が少し改良を加えて継承していますね。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
44歳のプロレス話


待て待て待て待て!! 読め!! 俺の記事をこの野郎!! 待て貴様ぁ!!

どーですかぁーーーー!!

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