地獄の墓掘り人、その“殺し”の数々。

“地獄の墓掘り人”ローラン・ボックの試合を、
ボックが判定勝利

改めて見直してみると、

その破壊力にはいちいち驚くばかりです。

エルボースマッシュの一発一発にも、
ボックの重いエルボースマッシュ

相手の首が飛んで行ってしまう様な、

迫力がありますし、

自身も得意と言っている、

ヘッドバットでは対戦者の頭が、
ボックも得意のヘッドバットから、

割れてしまうんじゃないかと、

心配してしまいます。

アントニオ猪木戦(参照:欧州“殺し”紀行~vier~~finale~)以外の、

来日時の試合はどうだったのでしょう。

そうだ!! 今こそ、

スパさんから頂いたDVD(参照:サンタクロースがやって来た)で検証してみましょう!!
ボックの人間風車1



スパさんが編集してくれたDVDには、

ボックの日本での試合における、

投げ技がほぼコンプされておりました。
ボックの人間風車2

ボックの試合自体が、

記憶に残っていない私にとって、

最初に気になったのは、

リストロックからのホイップでした。
ボックのリストロックからの投げ1

ボックのリストロックからの投げ2

ボックのリストロックからの投げ3

ボックのリストロックからの投げ4

これ、どこかで見た覚えあるなぁ…と、

思い出したのは、

ゲーリー・オブライトが中野戦で見せた、

この投げ。
ゲーリーのリストロックからの投げ1

ゲーリーのリストロックからの投げ2

この時は荒削りなゲーリーの技の仕掛けに、

中野も思わず脳天で受け身を取っちゃっています。

同じ技の入りですが、

ボックのそれは実に美しい。

そういえば猪木戦で見せた、

ヘッドシザース・ホイップも、
マスカラスばりの、

ヘッドシザースホイップから、

マスカラス並の完成度でしたね。

逆に基本中の基本技である、

ボディスラムの方は強引というか、

力まかせに仕掛けている感じがあります。

通常は相手の上半身を起しておいて、

懐に入っていくのが一般的ですが、

ボックの場合は相手が前傾姿勢のうちに、

首を取りながら潜り込んで行き、
ボックのボディスラム1

股間に手が入るのとほぼ同時に、

その強靭な背筋力で一気に、
ボックのボディスラム2

持ち上げていって、
ボックのボディスラム3

さらに相手をマットに叩きつけるまで、

股間に入った手を密着させたまま、と。
ボックのボディスラム4

通常ボディスラムはつなぎ技ですから、

叩きつける時には相手の体とはスペースが空いてますよね。

こうなるともうデッドリードライブというか、

アバランシュホールド並の威力だと思います。

さぁ本題ともいえる、

スープレックスにいきましょう。

ここでは猪木戦では不完全だった、

サイド・スープレックスに注目してみます。

まずしっかりと相手の胴で、

クラッチを結んでおいてから、
ボックのサイド・スープレックス1

一気に投げずにリフトして、

高い位置で一旦停止します。
ボックのサイド・スープレックス2

そこから膝のバネを使って、
ボックのサイド・スープレックス3

円心力いっぱいに投げていく。
ボックのサイド・スープレックス4

昨今のスープレックスに見られる様な、

“受ける側の補助”が一切ないですからね。

しかも相手は120kg以上あるタイガー戸口ですよ!!

こういう場面を見ると、

“大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアントをスープレックスで投げたというのも、

合点がいきます。

ポイントは驚異的な背筋力と、

猪木が語っていた(参照:猪木のボック論)、強烈な「絞り」でしょうね。

いよいよクライマックス。

必殺のダブルアーム・スープレックスです。

充分にダメージを与えておいてから、

まずフロントヘッドロックに捕えます。
ボックのダブルアーム・スープレックス1

ほぼ同時に右手を相手の脇に差し、
ボックのダブルアーム・スープレックス2

右足を踏み込みながら、

左も差していきます。
ボックのダブルアーム・スープレックス3

クラッチが完成した瞬間には、

既にもう相手を引きつけてます。
ボックのダブルアーム・スープレックス4

左足を深く踏み込むと同時に、

腰を沈めて、
ボックのダブルアーム・スープレックス5

一気に跳ね上げて、
ボックのダブルアーム・スープレックス6

叩きつけながら、
ボックのダブルアーム・スープレックス7

相手が受け身を取るか取らないかのタイミングで、

既にカバーに行っています。
ボックのダブルアーム・スープレックス8

カウント1が入る頃にガッチリと押さえ込んで、
ボックのダブルアーム・スープレックス9

そのまま3カウント。

この一連の流れが実に速い!!

ターザン山本曰く「普通は1,2,3で投げるのが、ボックの場合は1,3」だと。

よく、“受け身の取れない”と形容されますが、

ダブルアームで受け身が取れないという、

意味がわかりませんでした。

しかしボックの投げ技を見て、

その言葉の意味が少しだけ理解出来ました。

それは単に“頭から落とす”という意味ではなく、

相手を投げ切ってキャンバスに着く瞬間まで、

体を密着させる事で、

衝撃の逃げ場を与えないというか…、

要するにスペースを作っておけば、

投げられながら本能的にダメージを逃がせるものを、

密着する事で相手に“遊び”すら与えない。

まさにプロとしての技の攻防さえも、

封じ込めてしまう“殺し”の数々。

そこにボックの恐ろしさを見た思いです。



この検証を行う事が出来たDVDの製作者、

“和製ボック”ことスパさんには、

改めて心より感謝致します。

ありがとうございました。

また、ダブルアーム・スープレックスに関しては、

いろいろ調べていくにあたって、

面白い部分がありましたので、

近くまた技トーークで取り上げてみたいと思います。

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tag : ローラン・ボック ゲーリー・オブライト

comment

Secret

No title

和田良覚さんのお友達のライブでさいたまスーパーアリーナから今戻りました。



いえいえ、少しでもお役に立てれば幸いです。

個人的にダブルアームスープレックスは投げ技の中でも好きな技でして、それはやっぱりボックやロビンソンの印象が強いからなんだと思います。欧州の本格派の香りというか。

そうそう、レガさんにその内ご相談というかお願いがありますので、その節にはよろしくお願いしますね!!

>スパさん

和田良覚さんのお友達のライブ<一瞬誰の事かと思いました(笑)。
永ちゃんと並ぶ日本のロックの象徴ですね!!
お疲れ様です。

個人的にダブルアームスープレックスは投げ技の中でも好きな技<これ今調べてる最中なんですが、本当に形によってはMMA向きの殺人技ですよ。
プロレスリング…知れば知る程、本当奥深いです。

その内ご相談というかお願いがあります<私に出来る事なら何なりと!! 仰って下さい!!

No title

紫レガさん、

お世話になります。
ご確認致したきことがありますので、大変お手数ですが、下記アドレスまでメールを頂けますでしょうか。

ryosukenasa@jcom.home.ne.jp

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

>那嵯涼介さん

返信遅くなりました。

先ほどメールさせて頂きました。
宜しくお願い致します。

>○○さん

お久し振りです。
コメントありがとうございます。

情報ありがとうございます。
それはちょっとチェックしていませんでしたよ。

熊田曜子<まぁ恐らくどこかの番組の偉い人に、
何かのシチュエーションで言われた例えを曲解して、
そういった発言になったのでしょう。

いずれにしても「プロレス」という言葉が、
全く違った意味で伝わって来ているのは遺憾ですが、
その原因はプロレスラーにも我々ファンにもありますよね。
ロンブー敦、有吉…それ以上にあの番組の加地プロデューサーはプロレスの味方ですもんね。

ボックとオブライトの「リストロックスロー」を見たら、ふと前田さんの12種類のスープレックスの幻の3種類の1つ「ダブルアーム・ロック・サルト」を思い出しました。
もっとも、こっちは両腕を極めての投げ技でして、違う技ですが。

>通り菅井さん

前田さんの12種類のスープレックスの幻の3種類の1つ「ダブルアーム・ロック・サルト」<どんな技でしたっけ?
ロビンソン曰く「真後ろに投げるのがスープレックス、捻って投げるのがサルト」。
ゴッチさん曰く「ジャーマン以外はスープレックスとは呼ばない」。
スープレックスって奥が深いですよね。

ダブルアーム・ロック・サルトとは・・・

ゴングの技本に掲載された写真によると、前田さんが高田さんの両二の腕を極めています。
下のコメントには、「捻りを加えた投げ技の系統」と書いて有ったから、アームホイップの様に投げるのでしょうね。
そのまま後方に投げるのは無理が有るし。

意外と基本技?

こんばんは。

このリストロックスローは、無限大記念日で藤原が高田にかけていました。

この試合から、藤原の本来の技術が表に出てきたと認識しています。

テロリスト時代は、頭突きとチョークしかしなかったので大嫌いなレスラーでした。

また、タイガーは一度は生で見たかったレスラーでしたが、レガさんも行ったテイセンですっかり高木ブーのようになっていてガッカリしました。

>通り菅井さん

「捻りを加えた投げ技の系統」と書いて有ったから、アームホイップの様に投げるのでしょう<もはやスープレックスと言えるのかどうかアレですが、前田のは全てブリッジで投げてましたからね。
リングスの途中から全くスープレックスを使わなくなったのは残念でした。

そのまま後方に投げるのは無理が有る<そう考えたら、リストを極めつつ後方に投げてた魔神風車固めは画期的ですよね!!

>aliveさん

こんばんわ。

無限大記念日で藤原が高田にかけていました<いやぁ凄い記憶力ですね!!
フィニッシュはきれいなジャーマンでしたよね。

タイガーは一度は生で見たかったレスラーでしたが…テイセンですっかり高木ブーのようになっていてガッカリ<がははは!! 高木ブーでしたね、確かに。
息上がるの速かったです…それ以上にコブラがアレでしたけど。

そういえば私も生で観た佐山の試合って、あの時と真駒内のタッグマッチだけです。
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