Yoji Anjo Is Alive vol.26~ゴールデンカップスの原点~(1995)

3.19 後楽園ホールで一夜限定の復活を果たすゴールデンカップス

安生洋二高山善廣山本健一の三人による、

そのユニットは今思えば一つの“革命”だった気がします。

それはUWFという枠のみならず、

日本のプロレス界に大きな影響を与えた大革命だったと思う訳です。
吼える安生

対抗戦の中、ホームリングで迎え撃った、
ゴールデンカップス誕生直前

蝶野正洋天山広吉の狼群団。
狼群団

1995年11.25 両国国技館

安生洋二、高山善廣vs蝶野正洋、天山広吉
は、
安生、高山vs蝶野、天山

まさにその革命アニバーサリーでした。

ゴング前にマイクを持った天山が挑発に出ると、

何とマイクコードを引っ張っての強制終了(笑)。
マイクアピール強制終了

安生は牛のポーズで挑発返し。
牛ポーズで挑発

この茶化すプロレスはそれまでの日本にはないスタイルでした。

怒りのままに突進した天山と高山の乱打戦からスタートです。
若い二人の乱打戦からスタート

代わった安生は同じく代わった蝶野に、

右手を差し出しての力比べ要求。
右手を差し出す安生に、

一瞬躊躇した蝶野でしたが、

すぐに対角線の手を掲げて返します。
蝶野の方が一枚上手か、

ここら辺のかけ引きは蝶野の方が上か?

安生はムクれた表情を浮かべると、
ムッとした安生は、

即刻、高山に交代。
即刻高山に交代

一瞬で場内が笑いに包まれますが、

これ自体がUの会場では異例の事です。

ウケ狙いの野次で突発的笑いが起こる事はありましたが、

選手が率先して笑いを作る空間というのが、

それまでのUWFにはなかった事です。

高山がタッグのセオリー無視で相手陣営に乗り込むと、

二人掛りの攻撃を浴びてしまいます。
高山が捕まると、

するとすぐに飛び出してきた安生が、

逆に二人を蹴散らします。
すぐに安生が救援に、

ここで何かが弾けたのは高山。

場外に落ちた蝶野が投げ込んだフェンスを、

逆に投げ返していきます。
高山…覚醒!!

これには蝶野もカッとなりますが、

同時に何かを感じ取った様子です。
蝶野も何かを感じたか?

コンディション抜群の安生は、

天山に得意の膝蹴り連発。
今度は天山が捕まるが、

しかし軽量の高山はパワーで押されてしまいます。

天山のボストンクラブは必死にエスケープ。
すぐに高山へ得意の逆エビ固め

さらにツープラトンの股裂きに悶絶。
さらに二人掛りの股裂き

何とか安生につなぐと、

飛び込み様に脇固め、
代わった安生は蝶野に脇固め、

これは天山がヘッドバットでカット。
これをダイビングヘッドでカットする天山

今度は蝶野が得意のSTFに捕えると、
蝶野のSTFを、

すぐに高山がカット。
今度は高山がカット

ならば、と天山が安生を羽交い締めに捕えて、

蝶野はロープに走ると、
天山の羽交い締めから、

ケンカキック一閃…は同士討ち!!
蝶野のケンカキックは同士討ち

安生は一気に蹴り込んでから、
安生は一気に反撃に出て、

グランドクロス200でガッチリと極めていきます。
グランドクロス200へ、

これを天山はコーナーからダイブしてのヘッドバットでカット!!

当時の天山、怖い者なしですな。
これにもコーナーからのダイビングヘッド

が、ツメの甘さもまた天山。

相手に背を向けてのアピールは、

何と安生が背後からの金的パンチ!!
安生は金的から、

これ実は一ヵ月前の安生vs蝶野シングル戦(安生がグランドクロス200で勝利)から、

金的の攻防というのがこの闘いのハイライトとなっていたんですよ。

天山にもガッチリとグランドクロス200。
今度は天山にグランドクロス200

完全に主導権はUインター側のものとなりました。

高山は勝負を賭けたエベレストジャーマンにいくと、

蝶野はこの表情。
高山が蝶野にエベレストジャーマン、

さらに2発目を狙ったところ…、
2発目を狙ったところで…、

出ました!! 蝶野の金的バックキック!!
金的バックキック

モロに食った高山は悶絶の中、

さらに蝶野のケンカキック3連発を食らい、
さらにケンカキック3連発から、

“奥の手”バタフライロックに轟沈。
バタフライロックで高山タップアウト

高々と両手を掲げてからリングを去る狼群団に、
勝ち名乗りの狼群団

安生
「蝶野!! お前、俺に負けて成長したな!!
(場内爆笑) (次戦の)名古屋で胸貸してやるよ!!…天山!! テメエ何言ってるかわかんねえんだよ!! バカ!!(場内爆笑)
安生のマイク

この敵を茶化して笑いを取るマイクって、

ラッシャー木村の技法を進化させたものの様な気がします。

これも一つの革命じゃなかったかなぁ、と。

勝利しておきながら一本取られた形の狼群団は、

天山
「%$#&@*オラァ!! 何だ&#$@*¥オエーッ!! 笑わすんじゃねーぞオマエラ!!」

蝶野
「何にもねーぞ、アイツらにはエーッ! アイツらに関わってらんねぇんだ俺らは!! オイ! でも高山はいい選手だ、アイツは。いい根性してるよ。安生もいい根性してるよ。ただ頭が足りねーよアイツら。知能指数はな、トレーニングしても治んねえんだ! 言っとけそういう風に、エーッ!!。IQが違う、IQが。そういう事だ、どけオラッ!! 」

蝶野のコメント

反射的に『こいつらに関わると損するぞ、オラエーッ!』と、

二人とも良い選手と認めつつ、

この次のリベンジ戦を機に距離を置き始めました。

実はこの後に高山の一本釣りを画策した位、

蝶野は高山の事を買ってたんですよね。

一方、敗戦のUインター側は、

安生
「お前あれ程“金玉守れ”って言って来ただろ!! オメエ、ちゃんとさぁ、ファールカップ渡してんだろ、なぁ。ちゃんとして来いよ!! な! 金玉蹴って来んのわかってんだろ、お前」

高山
「…UWFなんだよ、ここはぁ!! 安生さん、メチャクチャやってるとUWFが泣きますよ。何考えてんすか!!」

ゴールデンカップス誕生1

安生
「俺が何したっつんだ! 金カップ付けてるだけじゃねーかお前!! バカッ!!」

高山
「そんな事させてる様だからダメなんですよ!! 安生さんもちょっと変ですよ! おかしすぎますよ」

ゴールデンカップス誕生2

高山
「金玉蹴ったぁ!? 勝てる奴が何だってんだぁ!! 次は俺がぶっ殺してやるよ、天山よぉ!! 蝶野ぉ!!」

ゴールデンカップス誕生3

一人取り残された安生…、

安生
「…俺の付けたチーム名を気に入らないんだな。これから安生軍団、“ゴールデンカップス”っていう名前で行くと思ってたんだけど、これまた一から考え直さないとな。これじゃ若いモンが付いて来んわ…。
(横に立つヤマケンに)お前もだ!」

ヤマケン
「反対です
(即答)
ゴールデンカップス誕生4

記者陣が爆笑に包まれる中、

安生とヤマケンも下を向いて笑いを堪えながら続けます(笑)。

昨今のバラエティ番組でよく見る光景ですね。

安生
「まぁ、しょうがないわ。今日は本当、チームワークがこの通りですから。これじゃあ勝てる訳ないですね。高山に関してはね、凄いいい人材だと思ってるし。これからね、俺とタッグ組んで行きゃもっともっと強くなっていくと、思いますんで。
(再びヤマケンに)お前もだ山本」

ヤマケン
「はい」

安生
「これからね、あきらめずにね、俺の手中に入れてみせますよ」

ゴールデンカップス誕生5

安生
(略)あとね、田村とかね、あと高田さんとかね、悩んで悩んだ末に戻って来るみたいだけど。…これじゃ僕が目立たなくなっちゃうんでね…(これはヤヤウケ)。まぁそれは冗談として、ドームというね、最高の舞台が高田延彦の為に用意されてるんだから! 高田さん!! 何をモタモタしてんすか!! モタモタしてたらね、俺がオイシイとこ取っちゃうよ、全部!…以上!!」
ゴールデンカップス誕生6

当時、高田と田村が不在の状況下で、

まさかファールカップを軸としたアングルで回していくなんて、

誰も思いつかないですよね(笑)。

これ凄い事じゃないですか!?

そしてこの一ヵ月後の1996年1.4 東京ドーム

安生洋二vs冬木弘道

安生洋二vs冬木弘道

蝶野にスカされてしまった抗争は、

“理不尽大王”冬木弘道という最高(最低?)の相手を迎えて、
ゴールデンカップス誕生7

一挙に進化していきました。
ゴールデンカップス誕生8

と同時に、あれ程カタかった高山とも理解を深めて、
ゴールデンカップス誕生9

ヤマケンも含めたゴールデンカップスは誕生した訳です。

これが現在の“帝王”高山の、

ターニングポイントとなった事は言うまでもありませんね。

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tag : 安生洋二 高山善廣 蝶野正洋 天山広吉 新日本プロレス'90 冬木弘道 WAR

comment

Secret

ファールのカップ

記事内容とは直接関係無い話ですが、『玉乱』というタイトルのVHSを持っています(笑)
ちなみに一回も見てません。

懐かしい!

当時はかなり新日よりの目線で、格が違うというかゴールデンカップスは小物っぽいなぁ…なんて思いながら見てました(;^_^A

今見返してみると蝶野と天山の顔がカタイというか、警戒しながら探り探り試合してる感じですね!

>宮ゲさん

『玉乱』というタイトルのVHSを持っています(笑)<それってもしかしてWARの6人タッグでやった生卵のアレですか?
いや~この次のYAIAが冬木軍との抗争なんですよ。

>オビワン三世さん

格が違うというかゴールデンカップスは小物っぽいなぁ…なんて思いながら見てました<新日ファンにしてみれば、“長州に完敗した安生と、その子分二人”みたいな認識だったでしょう。というか格的に蝶野と絡むのは面白くなかったでしょうね。

今見返してみると蝶野と天山の顔がカタイというか、警戒しながら探り探り試合してる感じ<記事では割愛しましたけど、高山に対するグラウンドテクニックが絶妙なんですよ。
蝶野の場合、藤原流のサブミッションでも、レスリングテクニックでもなく、独特のコントロールを観せるんですよね。

黒歴史?

この試合の辺りか分かりませんが、抗争が始まった頃って、Uインターの興行の時はUインタールールで試合が組まれてたけど、双方のレスラー共にルールを守る気が無いようなので、これから対抗戦はすべて通常のプロレスルールで行います!! なんてアナウンスが流れて爆笑した記憶が有るのですが、この頃の安生の弾けっぷりが大好きでした。


でも、U信者のファンからすると、当時はなし崩しで新日に呑み込まれて行くような感じで、高山のコメントみたいな気分で観てたのかな? と、思ってましたが実際はどうだったんでしょうか?


No title

今、改めて見てみると安生のやり方ってアメリカのヒールというかWWFなんかでは見られる風景だったりしますね。
相手レスラーを茶化し、お客さんと口論し・・・
これがあのUインターで行われていたのだから驚きです。

ちょうど同じ頃冬木も”理不尽節”を出してきましたが、冬木の場合は試合自体はまだまともというか。
安生と絡むとなったところで、生卵じゃのタコじゃの出してきました。

実は、東京ドームでの安生vs冬木は私は友達に予言してました。
「このカードは今が旬だし面白いよ」
って。
当然「WARでも、Uインターでもないやん」
と言われましたが(笑)

しかし、高山も天山もこの頃は言ってもキャリアの浅い時代だったので、変にセオリー通りの試合をしないのでこれは結構面白そうですね。
上手さを中心にやっている&上手さばかりが評価させる昨今、こういう流れに沿っていない試合は結構ワクワクします。

No title

どうも、ネコです。

実際高山は後に「ああいう試合したりバラエティ出るのイヤだった」って言ってますもんねぇ。
で同時に、そこで枠広げてくれた安生に感謝もしていて。

ちなみに自分は当時新日ばかりでしたが、ゴールデンカップスは脅威でしたよ。
いや、違うな。グランドクロス200が脅威でした。
あれは「決まったら終わり」という感覚を与えてきたんで。
素晴らしい必殺技でしたよ。ホント必殺技。
(客をハッとさせて只のニーロックだったり、これはハンセンのエルボーに通ずるじらしテクですよ)
それに安生の試合はとにかく面白かった。
ダラける展開がほとんどなかったですから。

今になって思うのは「攻撃を軽くみせる技術」に長けていたような。
手を抜いてるように見えるんじゃなくて、必死なのにダメ、みたいな。
ミドルキック連発とか全然効かなさそうで。
だから跳ね返して反撃する方の力強さが強調されて。
実際は打撃のホンモノに習って、ホンモノと闘ったりしてるのに。
で、ちゃっかり切り返して勝ったりするもんだから、もう癪に障ってね~。
でも憎たらしくはならなかったな。キャラクターですね。

>アステさん

Uインターの興行の時はUインタールールで試合が組まれてたけど、双方のレスラー共にルールを守る気が無いようなので、これから対抗戦はすべて通常のプロレスルールで行います!!<そうそうそう(笑)。Uインタールールなのに普通にカットに入ったりコーナーから飛んだりで、素知らぬ顔で「通常のルールに…」ってやっていましたねえ。

U信者のファンからすると、当時はなし崩しで新日に呑み込まれて行くような感じで、高山のコメントみたいな気分で観てたのかな?<新日と絡んでいく以上はこうなる事はみんな分かっていたんですよね。長州や武藤がレガース履く訳ゃないんですから(笑)。
その中で身内同士の試合は純粋ルールで遂行してもらいたかったです。

>ナリさん

安生のやり方ってアメリカのヒールというかWWFなんかでは見られる風景だったりしますね<高田と田村を欠いた状況で新日に対抗する手段として、結果的には正解だったんでしょうね。

冬木の場合は試合自体はまだまともというか…安生と絡むとなったところで、生卵じゃのタコじゃの出してきました<キテレツなプロレスでしたよね。
タコは特リンで観てたんですけど、バッシャバシャ海水を浴びましたよ(笑)。

東京ドームでの安生vs冬木…「このカードは今が旬だし面白いよ」って。当然「WARでも、Uインターでもないやん」と言われました<確かに。高田の色も天龍の色も皆無です。

高山も天山もこの頃は言ってもキャリアの浅い時代だったので、変にセオリー通りの試合をしないのでこれは結構面白そう<特に高山は普通にセーブする事は出来ないと思われましたので、スイッチ入ったらどこまでやるのかドキドキしてました。
でもこの試合振り返ると天山も一番イケイケの頃でしたね。

No title

>ネコさん

高山は後に「ああいう試合したりバラエティ出るのイヤだった」って言ってますもんねぇ…同時に、そこで枠広げてくれた安生に感謝もしていて<のちのノーフィアーから帝王となるまで、あの時の経験が大きかったでしょうね。

自分は当時新日ばかりでしたが、ゴールデンカップスは脅威でした…いや、違うな。グランドクロス200が脅威でした<極め技のクオリティとしてはかなり上位だと思うんですけど、のちに永田が同じ様な技をオリジナルにしちゃったんですよね。

客をハッとさせて只のニーロックだったり、これはハンセンのエルボーに通ずるじらしテク<観てくれてましたねぇ!! 嬉しいですよ。

今になって思うのは「攻撃を軽くみせる技術」に長けていた…手を抜いてるように見えるんじゃなくて、必死なのにダメ、みたいな<その辺りの緩急は新生U時代から培われたものでしょうね。
本人はクロネコ道場なんて言ってますが、持って生まれた部分もかなり大きいと思います。

だから跳ね返して反撃する方の力強さが強調されて<IWGPタッグで橋本とやったのとかが、まさにそれでしたね。
それでも重爆キック食っても壊れない不思議な安心感もありました。

で、ちゃっかり切り返して勝ったりするもんだから、もう癪に障って…でも憎たらしくはならなかったな。キャラクターですね<試合後のコメント含めて安生の世界を持っていましたね。
でも新日ファンでそこまで安生を評価してた方って稀じゃないでしょうかね?
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


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