Uの残り火(2013)

先日のサミット(参照:1972北24条サミット交友録~四十路のUWF道場入門~)でお邪魔した、

北24条の『プロレス&格闘技酒場・UWF道場』
UFCベルト巻いたどー

その大将、山本喧一さんの現時点現役最後の試合となっている、

高橋義生との試合を振り返りたいと思います。

今年2013年3.9 後楽園ホールで開催された『U-SPIRITS again』(参照:UWF、一つ終わり再び始まるU-SMILE again)で、

久々のUルールで試合も短時間でしたが、

多くの修羅場で培った技術が体現された、

印象深い試合でした。

山本喧一vs高橋義生
山本喧一vs高橋義生

高橋にとっては前回の高山戦(参照:“殺しに行く気迫”と“殺される覚悟”)からつづく、

“時空を超えた対抗戦”です。
クリーンな握手からスタート

開始ゴングから数秒間、フェイントを織り交ぜながら、

なかなかお互い入って行けません。
互いになかなか入っていけない立ち上がり

この展開を嫌うのはもちろん高橋、

右の掌打で飛び込みます。
掌底で飛び込んだのは高橋、

ヤマケンもダッキングから返していくと、
ヤマケンも打ち返すと、

高橋は待ってました、と胴タックル。
高橋の胴タックルでロープ際へ

しかしボディバランスのいいヤマケンは倒れません。

互いにボディブロー、膝蹴りを入れながら、

ロープ際でブレイクとなります。

スタンドからの再開、右ミドルから入るヤマケン、

高橋は基本通りブロックすると、
ヤマケンの右ミドルにも、

もう一度、胴タックルに入ります。

ここもヤマケン倒れず、互いに膝を入れ合います。
高橋胴タックルから互いに膝を入れ合う

コーナー際でヤマケンから低いタックル、

これは高橋難なく切ります。
ヤマケンのタックルは切られ、

ヤマケン下からガードの体勢で、

ここからの足の使い方が絶妙です。
下から足を使って、

高橋の右のリストをコントロールしながら、

左足を右の腿裏、右足を左脇に差して、
高橋を引っ繰り返す、

タイミング良く引っ繰り返します。

これ猪木引退試合で見た技術(参照:神と信者たちへの劣等感)と似てますね。
猪木ばりのテクニック

腕十字を狙っていくヤマケン、
ヤマケン腕十字を狙うが、

高橋は後転を狙ったのか? 一度、倒立体勢から、
高橋が倒立体勢から、

勢いをつけ、前に上体を起こして回避。
身体を起こしてディフェンス、

今度は下から三角狙いのヤマケン。
下から三角狙いのヤマケン、

この辺の攻防はバックボーン問わず、

スパーを重ねた人間にしか出来ないものでしょう。

…とここで急にストップがかかります。
ここでブレイク、

流れの中で高橋がテンプルをカットした模様です。
コメカミをカットした高橋をドクターチェック

カットした時点でドクターチェックというのも、

プロレスリングではUを象徴するシーンですよね。

幸い傷も浅く、すぐに再開。

ヤマケンは果敢にタックルに行きます。
ヤマケンのタックルは高橋見切るが、

高橋はすぐにがぶってロープ際、

しかしここからヤマケンはさらに左足を刈って、
この右足の刈り

最終的に肩固めを極めていきます。
肩固めでエスケープポイント奪取

ここで高橋最初のエスケープ。

もう一度、ヤマケンは片足タックル。
今度は片足タックル入った、

まずここまで高橋に入れる事が凄いんですが、

簡単に倒れない高橋に、

さらにもう一回、左足を刈って行きます。
でも倒れない高橋の足を刈っていくヤマケン、

体勢が崩れたところで、

もう一回軸足にタックル。
さらに深くタックルへ、

この一連の技術で、あの高橋からテイクダウン奪取です。
高橋からテイクダウン奪取!!

田村潔司金原弘光桜庭和志らにも共通しますが、

“軸足を刈っていくフォロー”と、“執拗に粘る根気”。

これがUインター戦士のタックルの幹じゃないですかね?

お待たせしましたGA9さん!!

タックル論に関する私の答え、今出ました!!

ヤマケンはそのまま刈り足を極めて、

膝の伸びきった高橋はたまらず2度目のエスケープ。
そのまま膝を極めて2度目のエスケープを奪う

これ危ない技ですね。

高橋すぐには起き上がれません。
ダメージが大きい高橋

してやったりのヤマケン。
コーナーに佇むヤマケン

なぜか急にトリッキーな側転を見せます。
トリッキーな側転から、

今度は高橋がタックル、

ヤマケンは難なく潰します。
高橋がタックルに行くがヤマケン潰す

腕を取って回転し、
腕を取って回転すると、

サイドポジションを取ると、
サイドポジションを取ってから、

バックに回ってボディシザースから、
バックに回っての胴締め、

脱出を試みる高橋の首を取って、

体勢を入れ替えれると、
さらに体勢を入れ替えて、

もう一度、腕十字の体勢に。
腕十字に行くが、

腕が伸びきる寸前、高橋の右足がロープに。
高橋3度目のエスケープ

高橋3つ目のエスケープに、

ヤマケンは悔しさをキャンバスに叩きつけます。
キャンバスに悔しさをぶつけるヤマケン

これ、極めれなかった悔しさと同時に、

実戦から遠ざかっていた自身の、

スタミナ切れに対する悔しさにも見えますね。

ピンチの高橋は得意の打ち合いに持っていきます。
掌底の打ち合いから、

ヤマケンも数発返しますが、体勢の崩れたところに、

突如放った高橋の膝蹴りが側頭部直撃!!
高橋の膝蹴りで、

この一発でダウンしたヤマケンは、
ヤマケンダウン!!

和田さんのカウント9で起き上がりますが、

ファイティングポーズを作りながら崩れていき、
カウント9で起き上がるが、

そのまま10カウントを聞いてしまいました。
崩れ落ちてカウント10を聞く

ヘビー級の打撃の重さと実戦勘の差でしょうね。

ただし勝った高橋も、

押された内容に満足はしていません。
和田さんに確認する高橋

ヤマケンはフィニッシュの一撃が、

「三点ポジションじゃなかったのか?」和田さんに確認します。
「3点じゃないの?」

こういう勝敗に対するこだわりも、

宮戸イズムって感じで良いですね。

でも試合が終われば、もちろんノーサイドです。
でも試合が終われば礼

何よりこの笑顔…だからUの試合はまだまだ見たい!!!!!
この笑顔なんだよなぁ…

先日、ヤマケンさんご本人に、この試合の事を聞きましたら、

「俺らの世代で日本人で初めてUFCで勝った高橋さんだからね、尊敬してますよ。そんな人と試合出来て最高だったね」と。

ちょっと私、酔ってたんでアレですけど(笑)、

大筋ではこんな感じでおっしゃってました。

高山も近い事を語ってましたが、

U系のあの世代の中で高橋義生という存在は“誇り”なんでしょうね。

その高橋は先日、引退試合を終えました(参照:余計なもの、大事なもの)。

ヤマケンも自らを「引退に片足突っ込んでる」と。

彼らの次の時代がMMAを支えていくのでしょうけど、

私の中における残り少ないUの灯を、

大切に見守って行きたいなぁ。

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tag : 山本喧一 高橋義生 UWFインターナショナル パンクラス

comment

Secret

No title

映像を見ていると、思ったよりもヤマケン動けてる&強い・・・という印象です。
リングスを辞めてから流浪の格闘技人生を送っていた人とは思えないくらい。
染み付いたものってあるんですね。
でも、スタミナという点では現役には勝てないというか?

スポーツやってた人はよく分かるものなんですが、最初身体は動くけど、それが持続できないってのは痛感しますね。
昔ほどの動きというはもう無理かなと思うと寂しくもあります。

血の繋がらない、ヤマケンと善生のまですら”U”という絆があるというのは不思議な感じがします。

>ナリさん

思ったよりもヤマケン動けてる&強い・・・という印象<あくまで私見ですけどね、極めの部分ではヤマケンの方が上なんじゃないかな? と思いました。トータル的な部分とかコンディショニングでは高橋なんでしょうけど。
いや、この試合見るまではそんな予想もしていなかったんですけどね。

染み付いたものってあるんですね<ヤマケン自身言ってましたが、新弟子の頃は田村とかなりスパーリングやってたみたいですしね。

最初身体は動くけど、それが持続できないってのは痛感しますね<特に格闘技の試合においては球技で10分間全力で走る以上の疲労が3分くらいで来るんですよね。

”U”という絆があるというのは不思議な感じ<そうですね。間違いなくこの世代のU戦士には見えない絆というものがあるんでしょうね。
だからまだまだ見たいんですよね。

No title

映像さがして ヤマケンさんの試合みました。
健一 という字のころもあったんですね。
紹介VTRでは タイガーマスクが流れてました。
田村との試合では(いつのかな?)
坊主なので ヤマケンさんとは わかりにくい。

この前 お店でお会いしたヤマケンさんとは別人で。
戦いの鎧をぬぐと 人はこうも変るのか・・・と
まざまざと 思い知りました・・・。

>ケロさん

映像さがしてヤマケンさんの試合みました<いやぁつくづく便利な時代ですよね。

健一という字のころ<本名ですしね。というかUインターでの印象は健一の方ですね。

田村との試合では坊主なのでヤマケンさんとはわかりにくい<リングス脱退する間際ですね。
とにかく因縁深い二人です。

この前お店でお会いしたヤマケンさんとは別人<穏やかな話し方でしたが、私結構ビビってましたよ(笑)。
「田村さんが好きで…」って言ってしまったとき、『やべ』と思ってました。
そんな中でBKっちは名前間違えまくるし(笑)。

でも冗談抜きでまたUWF道場行きたいですね。

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>◯⚪︎◯◯◯さん

この対戦相手、日本人で初めてUFCで勝利を挙げた選手なんです。
タックルの凄い選手なんですよ。
そんな選手にタックルを決めるヤマケンも凄いですよね。
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Author:紫レガ 
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