追悼・オヘソの下は40歳!

新日本プロレス旗揚げの功労者にして、

格闘技戦などのアントニオ猪木の大試合をいくつも裁いた、

ユセフ・トルコさんが先日お亡くなりになられたとの事です。
旗揚げの挨拶に立つトルコさん

 デイリースポーツ より
ユセフ・トルコさんが死去 82歳

元プロレスラーでレフェリーとして活躍したユセフ・トルコさん(本名ユセフ・オマー)が、10月18日に栃木県内で死去していたことが6日、分かった。享年82。葬儀は密葬で執り行われ、生前の本人の意向で死因などは公表されていない。


晩年は若いファンの方にしてみれば、

謎のトルコ人というか、インチキ臭いおじさんにしかうつらなかったと思いますが、

実は異種格闘技戦の始祖の様な方だったんですよね。

私にとってのトルコさんの思い出は、

中学生の頃に祖父の家の近くの、

ダイエーの中の書店で見つけた一冊の著書。

タイトルは忘れましたが、いわゆる暴露本ですね。

その中で猪木vsウィリー戦のリハーサルについて、

高橋本より遥か以前に公表していたんですよね。
ロープワークでかく乱

それを読んだ事自体はショックだったんですけど、

読み進めるうちに猪木に対する罵詈雑言の数々に、

「あ、この人、猪木の悪口書きたいだけなんだ…」と。

冷めた気分で棚に戻した記憶があります。
協議が続いて…

そういやあの頃は板坂剛とか、

新日と猪木に対する暴露系の書籍ってたくさんありましたよね。

だから暴露本の類って私たちの世代にはさほど堪えないと言うか。

件の高橋本も私にしてみれば、

“流血のカットのやり方”を再確認出来ただけの本で、

他は「あ、そう。だから何?」というものでした。

唯一、『泣き虫』だけは色んな意味で落ち込みましたけどね…。

話が脱線してしまいましたが、

トルコ氏、“グレート東郷制裁”や“幻の大日本プロレス計画”など、

日本プロレス史に欠かせない事件を残していたり、

周辺には物騒な人物が関っていたりと、

表舞台とは一味違うプロレス人生でしたが、

特に前述した猪木とは愛憎の繰り返しでした。

多団体時代を憂いだトルコさんの、

『日本プロレス復活構想』が頓挫した2年前のインタビューでも、

独特な言い回しで猪木への複雑な思いを語っていました。

kamipro 155 (2011)―紙のプロレス (エンターブレインムック)
 kamipro 155 より

トルコ「まぁ、もし猪木が俺に『お願いします』と頭下げてくれば話は別だけどな。アイツの道場を作ってもいい。だから今度、猪木にそう伝えてくれよ」

― トルコさんは猪木さんと連絡はとれないんですか?

トルコ「とれないよ、逃げ回ってるんだもん。事務所に聞いても居場所を言わないよ。そもそも、アイツは腰が悪いから俺に蹴られたらおしまいなんだから。アイツは俺がどんな男か知ってるわけだよ。俺は一対一で会ったら、ババーンのバーンといっちゃうからな」

(略)

トルコ「俺は日本のプロレスを一つにするまで死ねないよ。あとは猪木! 猪木の野郎を殺すまではホント死ねない! だから猪木に会ったら伝えとけよ、『トルコさんが“殺すからよろしく”って言ってました』ってな!」


猪木自身がどこまで把握していたかは不明ですが、

とにかく晩年、口を開けば「猪木を殺す」の一点張り、

それでも頭さえ下げてくれれば話は別。

この極端さがトルコさんたる所以でした。

あと、小さい版から紙プロにはよく登場していましたが、

あのインタビューのざっくり感は超一流でしたね。

トルコ
「後楽園の興行の予定表を見ると、もういろんな団体がやってるだろ? あんなに大会があったらお客がヤんなっちゃうよ、そりゃ逃げるさ。だから、とにかくいまはババ~ンっと統一しなきゃダメなんだよ!」

(日本プロレス復活への)問題はコレ(お金のジェスチャー)だよな。まぁ、いまはなかなか。みんな不景気だかなんだか知らないけどさ。だけど、何人かアテはあるんだよ」

「でも、みんな俺を信用してない!(キッパリ)」

「そんなの団体が一つになれば、もう一発でピャ~っとプロレスも元気になるよ! いまはお相撲クラブ
(=日本相撲協会の意)だってピャッピャ~とおかしくなっちゃってんだから」


ババ~ンとかピャッピャ~とか、

まさに擬音マジシャンですよね(笑)。

そして近年のキャッチフレーズ、

「当年とって80歳、オヘソの下は40歳」でいられた秘訣は、

トルコ
「やっぱり人をだまさない。人を苦しめない。きれいな心でいること!(キッパリ) そういうことです! あとは日本の食べ物を食べることな。焼き魚、もずく、納豆、きんぴらごぼう、チーズ


…このざっくり加減だった様ですね(笑)。

日本プロレス界の功労者の一人である、

ユセフ・トルコさんのご冥福を心よりお祈りします。
トルコさん、永遠に

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tag : ユセフ・トルコ アントニオ猪木 訃報

comment

Secret

No title

私もインチキ臭いおじさんというイメージです(笑)
ただ、プロレスに対する愛情はあるなぁ・・・というのは最近のインタビューを見ると思います。

猪木の場合は金絡みでの確執がいろんなところで多いので、そういう憎悪系の暴露などは多かったですね。
猪木とウィリーの前日のリハーサルについては、以前北野誠はラジオで
「お互いのセコンドが荒れるから『怪我をしないように』やったのではないか?」
という推測をしていました。
結局両者、怪我を負いましたが・・・。

でも、試合を見ると
プロレス側の「打撃を食ってはいけない」
空手側の「組み付かれてはいけない」
という先入観と強迫観念にも近い中でのやり取りが、よい緊張感を生んでると思います。

”今の観点”でいうと、
「いきなり飛び蹴りとか大技www」
「タックル及び腰www」
「プロレスっぽさ丸だし、昔の連中はこんなので興奮してたんだな」
となっちゃうのでしょうが、格闘技の歴史と進化に尊敬を持てないモノの見方をしたまま”今”を過ごしていることにそろそろ古株ファンになってきている自分は、可哀想に思えてきて仕方ありません。

トルコさんあたりなら、“○すからよろしく”と言っちゃうのでしょうが(笑)

No title

暴露本ですか…まぁアレですね。今まで色々なそういった類いの本を見てきて、その度に引いて、その度に素晴らしいレスラーの試合をみて感動してと…プロレス自体そんな単純なものじゃないものと今でも思っています。
特にアングル、ワークなんて隠語は大嫌いですし、プロレス自体懐の深いモノなのであえて純粋に楽しむし、深読みもする。
文章がうまくまとまらず申し訳ありませんが、レガさんいつも素晴らしいブログありがとうございます!

>ナリさん

ただ、プロレスに対する愛情はあるなぁ<何とかしたい気持ちからのものだったんでしょうね。
OBにとってはやっぱりいろんな事があっても廃れて欲しくないでしょうからね。

猪木の場合は金絡みでの確執がいろんなところで多いので、そういう憎悪系の暴露などは多かった<リング内外問わず、新間氏や高橋、栗山元プロデューサーもやってましたしね。
ただ凄いのは、そういうことがあっても戻ってきたら受け入れると言う猪木懐の深さですね。

”今の観点”でいうと「いきなり飛び蹴りとか大技www」「タックル及び腰www」「プロレスっぽさ丸だし、昔の連中はこんなので興奮してたんだな」となっちゃうのでしょうが<あの映像から滲み出た緊張感を感じられない人はプロレスを観る目も大した事ないですよ。

>オビワン三世さん

今まで色々なそういった類いの本を見てきて、その度に引いて、その度に素晴らしいレスラーの試合をみて感動してと<その繰り返しがプロレスとの絆を太くしていく訳ですよね。

アングル、ワークなんて隠語は大嫌いですし、プロレス自体懐の深いモノなのであえて純粋に楽しむし、深読みもする<それこそが大人のファンだと思います。
一人の人間が幾つものパターンで見る事が許される、類稀なジャンルですよね。

余談(にもほどがある)

仲間内で「ワースト関係者」という投票をしたら、門茂夫、梶原一騎、新間寿を押さえてトルコが1位ってことがあったなぁ(ターザン山本台頭の前)
「延髄斬りは効かない」説の理由なんかムチャクチャで説得力無し。悪事の片棒をかついだことをゲロしてる自覚が無いのが見苦しい。あんたも同罪なんですよ。
最後に見たのは、リアルジャパンの客席でした。
板坂剛!
フラメンコ公演を観に行きましよ!
二宮清純は板坂の腰巾着をしていた時期があって、後輩が二宮と親しかったものだから、私まで板坂・二宮支持者にされて、迷惑したことがありました。
そうだ、二宮さん、カネ返してください!

>SisLANDさん

仲間内で「ワースト関係者」という投票をしたら、門茂夫、梶原一騎、新間寿を押さえてトルコが1位ってことがあった<濃い面子の中で勝ち上がったんですねぇ。

最後に見たのは、リアルジャパンの客席<最後は佐山のところに身を置いていましたね。

板坂剛!フラメンコ公演を観に行きましよ!<マジっすか!?

後輩が二宮と親しかったものだから、私まで板坂・二宮支持者にされて、迷惑したことがありました…二宮さん、カネ返してください!<え? どういうご関係ですか???
SisLANDさんは何者でしょうか!!??

No title

私は、板坂が 映芸巻末解放区で反文壇闘争をしていたころからの、板坂ウォッチャーです。
二宮さんはまだ学生で、プロレスのファンジンを出していて、次号を予約して代金を送ったのに、それっきりだったというお粗末。

>SisLANDさん

板坂が映芸巻末解放区で反文壇闘争をしていたころからの、板坂ウォッチャー<ちょっとわからないキーワードが並んでおりますが、かなり古くから知ってらっしゃったという事ですね。

二宮さんはまだ学生で、プロレスのファンジンを出していて、次号を予約して代金を送ったのに、それっきりだったというお粗末<黒歴史じゃないですか、それ。
今やスポーツコメンテーターの大先生ですけど、きっかけはUWFですよね。

No title

レガさん、ブログこっそり見てますよーー!


暴露本の文字。

私はまだ読んだ事はありませんが


「流血のやり方」が書かれているのですかー⁈
しかもレガさんクラスになると驚かない。

私はたまたまネットで知り(レフェリーが切ってる)1人で大騒ぎでした。
レガさん暴露本を読む前から知っていたんですね〜

高田選手の本は落ち込んだ。
それだけ衝撃的な内容だったんですね。



>みーさん

「流血のやり方」<ああ、ほとんどのファンは驚かなかったと思いますよ。当時のノアのファンとかは別として。
でもノアファンも「それは新日の話、ノアだけは○○」なんて言ってたんですからね~。

高田選手の本は落ち込んだ<まあ一番好きな選手ですからね。
ショックは大きかったですよ。
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