至高のプロレスリング~episode・Ⅷ~(1975)

~episode・Ⅶ~からの続き…さあ、これがラストです。

残り試合時間もいよいよ10分を切り、

強烈な角度で決まったジャーマンから、

何度もカバーに入るビル・ロビンソンと、

必死に返していくアントニオ猪木
執拗にカバーに入るロビンソン

さらに押さえ込んできたロビンソンの体を、

猪木は何とブリッジで返します。
四つで押さえ込むロビンソンを、

見て下さい、この人間橋!!
強靭なブリッジで返していく猪木

あのジャーマンの直後ですよ!!

猪木の長年のファン並びに一部信者の方から、

よくお聞きする“猪木の肉体は1975年ピーク説”。

この一連の流れを見てたら納得ですね。

格闘技路線突入前の猪木は、

プロレスリング道一筋に邁進していたのでしょう。

その猪木をレスリング技術で寄せ付けないロビンソン。

この試合はもはや世界遺産かも知れません。

手招きしながらロープ際を周るロビンソン、

その表情からは余裕が窺えます。
余裕のロビンソンは猪木を挑発

タックルはことごとくいなす。
ロープ際で猪木のタックルをあしらう

残り時間はどんどん減っていく中、

さあ、どうする猪木!?
時間稼ぎに出てきたか?

前に出てこないロビンソンを、

ロープに押し込んでおいて、
ロープ際でのクリンチに、

顔面に張り手。
猪木怒りの張り手

さらにコーナーに追い込んで張り手。
さらに張り手

何発も顔面に食って火がついたか、

ロビンソンはファイティングポーズを取りながら出てきます。
ロビンソンも応戦するか?

猪木はさらに張り手の連発から、
焦る猪木は張り手連発から、

巻き投げでテイクダウン。
巻き投げでテイクダウン

タックルでのテイクダウンだけがレスリング技術ではありません(参照:プロレスラーのテイクダウン)。

残り試合時間5分、

ここから猪木は怒涛の攻めに転じます。

ドロップキックから、
ドロップキックは有効

ロープに振っての逆水平チョップ、
カウンターの逆水平チョップ、

組み付くと速攻のダブルアーム・スープレックス。
低い弧を描いた猪木のダブルアーム、

焦って仕掛けた為、小さな弧を描きます。

しかしロビンソンはフォールを許しません。
ロビンソンはキックアウト

倒れこむロビンソンにストンピングを連発して、
ストンピング連発

ロープに振ると、
ロープに振って、

2発目の逆水平チョップは、

ロビンソン両手でブロック。
2発目の逆水平はロビンソンがディフェンス

再びエルボースマッシュから、
ロビンソンはエルボースマッシュから、

走りこんでのエルボーバット、
さらにエルボーバットを入れて、

この場面で2発目の人間風車!!
2発目の人間風車!!

何とかカウント2で返す猪木。
猪木必死のキックアウト…時間がない!!

起死回生を狙ってのドロップキックはクリーンヒット。
この50分以上闘ってこの高さ!!

それにしても50分以上闘って、

この打点の高さは驚異的ですね。

しかし残り時間2分を切った!!

かまわずロビンソンはカウンターのエルボーに行きますが、

猪木はダッキングでかわすと、
ロビンソンのエルボーをかい潜り、

バックに回って、
バックに回ると、

右足をフックし、
右足をグレープバインに取って、

左足で首を極めに行きます。
左足で首を極め、

一瞬にして卍固め完成!!
卍固め!!

残り時間1分半、

館内は騒然としています。
興奮の館内

それでもロビンソンはエスケープを図ります。

ジワジワと右足でロープににじり寄りますが、
ロビンソンはエスケープを図るが、

軸足がビクともしません。
逃げ切られるか…、

実はこれこそが“プロの技術”グレープバインなんですね。

私ら素人がこの卍固めやコブラツイストを真似る際、

足のフックはあくまでも型を真似ただけに過ぎず、

受け手の協力がなければ100パーセント不可能だと思います。

しかしながらこれらの技術の本来の肝は、

協力でも何でもなく、

グレープバインに極めた足にあるんですよね。

画像を観ていただく通り、

一流レスラーのグレープバインがガッチリ巻きつけば、

あのロビンソンでも左足を浮かせる事すら出来ない訳です。

結局、ギブアップにより猪木が二本目を奪い返しました!!
決まった!!

実に残り時間48秒!!
残り48秒でタイに持ち込んだ猪木



実況の舟橋慶一アナも思わず「猪木防衛成功!!」と絶叫。

興奮した観客もリングに乱入して祝福しますが、

これで1-1のタイ、

もう一本残っています。
「まだもう一本あるぞ!!」

ロビンソンの右膝もとっくに限界越えでしょう。
ロビンソンの膝のダメージは深刻か?

騒然とした雰囲気の中、

三本目開始のゴングが鳴らされます。

猪木は速攻のドロップキック3連発から、
速攻のドロップキック

カバーに行きますが、

ロビンソンも必死のキックアウト。
カバーに行くがロビンソンはキックアウト…場内総立ち!!

さらに追撃しますが、

スウェーバックでかわされ自爆。
コーナーでのドロップキックはかわされる、

そのままロビンソンもカバーに入りますが、

猪木もキックアウト。
ロビンソンもカバーに行くが猪木キックアウト

残り時間30秒!!

互いにエルボーの打ち合いです。
最後は打ち合いで、

コーナーで組み付いた瞬間、

ここで60分タイムアップのゴングが鳴り響きます。
遂に60分タイムアップ

それでも両雄の闘志はまだ収まりません。

アドレナリンも出まくりでしょう。
60分闘ってなおも闘志の消えない両雄

二人と縁の深い立会人のカール・ゴッチさんが間に入り、

その場を収めます。
ゴッチさんが仲裁に入る

闘っている二人もほとんど休んでいる局面がなく、

観ている方も全く飽きる場面がない。

これぞ究極の60分、

まさに至高のプロレスリングでした。

ただ残念なのはこの1試合限りで、

ロビンソンは全日へ行ってしまったんですよね…。

当時の放送席に座っていた櫻井康雄さんは述懐しています。

Gスピリッツ SPECIAL EDITION Vol.1 アントニオ猪木 (タツミムック)
 Gスピリッツ SPECIAL EDITION Vol.1 アントニオ猪木 より

櫻井氏
「猪木とすれば、本当はロビンソンをずっと使いたかったわけ。でも、馬場に持っていかれちゃって。(略)トラブルと言うよりも、馬場の方が余計に出したってことじゃない? あの時はゴッチも怒ってたんだよね。ロビンソンもそっちは細かいところがあるし、家庭の事情で金がいるというのもあったみたいだけど、新日としてはロビンソンをその後も呼びたかったんですよ」


とことん圧力をかけてくる当時のジャイアント馬場さんだった訳ですね。

引き抜き後、この試合から7ヵ月後に馬場さんは、

シングルマッチにおいてロビンソンから三本勝負のツーフォールを奪うという、

“世界初の快挙”を成し遂げます。

馬場ファンの評価の高い一戦ですが、

この猪木vsロビンソンとは毛色の異なる内容の試合でした。

ちなみに全日がその政治力を結集して開催した、

『オープン選手権』と『力道山十三回忌追善興行』を横目に、

この猪木vsロビンソンはこの年のプロレス大賞ベストバウトを受賞し、

27年後の新日プロ創立30周年記念ファン投票においても、

ベストバウト1位に選ばれました。

櫻井氏
「僕は今でも思う。あの後、せめて1年、少なくとも3回はロビンソンと対決できたでしょ。そうしたら、2人はもっといい勝負をやっていたんじゃないかって。(略)だけど、猪木vsロビンソンは1試合だけだったから、今でも人の口に上るというのもあるけどね。あれは猪木の生涯の中でも、名勝負のうちに入ると僕は思いますよ」


一夜限りの夢。

本当の意味での至高のプロレスリング。

最後までお付き合い下さり、

ありがとうございます。

関連記事
スポンサーサイト

tag : アントニオ猪木 ビル・ロビンソン NWF世界ヘビー 宮戸優光

comment

Secret

世界遺産

ご無沙汰です。

簡潔いきます。
私は昔からこの試合が大好きですなので世界遺産という意見には大賛成です。
それに加えてこのブログも世界遺産に認定したいくらいです。

レガさん、あんたスゲーよ!!

意地悪な試合

レガさん、お疲れ様でした。
ガクさんの世界遺産ブログ認定に賛同します。
また皆様のコメントを読み「勝敗論」なんて言葉が出るとなんとなくうれしくなりました。

当時19歳の私は猪木が追悼合同興行に参加するなんてことははなから思いませんでしたしロビンソンとの一騎打ちは全日派であろうと興味をそそられました。
そして私が見たこの試合、今日までずっとロビンソンの優勢勝ち、いやロビンソンのいじわるな試合という記憶でした。

国際プロレスのときに最も近い相手として(ゴッチではなく)ガニア戦がありましたがお互いの決め技で一本ずつ取り合い時間切れの名勝負でした。
当然猪木ロビンソンもお互いが輝ける、そして最高にスイングする軽快な名勝負の予感・・・は裏切られ、白熱していますがとても重い試合になりました。
このあたりはナリさんのコメントと同じです。少し異質な名勝負でした。

過去の試合が簡単に見られる時代になり、このブログを見て40年ぶりに見直すと猪木あらためてがんばったな思いました。
レガさんの書かれたとおりジャーマン直後のブリッジ、精根尽き果てたあとの三本目開始直後のドロップキック連発なんかすごいです。ゴッチ式の脳天杭打ちも何気に強烈でしたしね。
記憶、印象というのはだんだん変形していくようです。

しかしあの瞬間の気持ちは変わっていませんでしたね。
卍にロビンソンがギブアップせずレッドシューズ・ドゥーガンが本部席を見ながらうろたえた表情をしたとき。
あの時、そう、意地悪を通り越した不穏さを感じたんです。
このまま時間切れなんてありえるのか?そんな・・なんてね。

ここらへんはエピソードXIVがありますよね、レガさん。
楽しみにしてますよ・・きっとくるー♪


No title

お疲れ様でした、ありがとうございました。

この2本目のフィニッシュ、これが私の驚きポイント3の最後でした。
FMWでメイン終了後にファンがリングサイドに駆け寄る場面や、四天王時代の全日でフェンス際にファンが集まる場面は、様式化していて、試合終盤の空気があるとジワジワをファンが動き出す不快感がありました。

これってそういうのではなくて、自然発生的にお客さんが集まってるんですよ。
しかも、タイガーマスク人気ではない大人の社交場の空気が残ってたこの時代に(!!)
確かにこの時代ってプロスポーツに酔っ払いのお客さんの乱入というのはよくありましたが、そういう牧歌的な感じではないんですよね。

当時の馬場ファンからは「あれだけ猪木が苦戦したロビンソンに容易く勝った、これは馬場の方が強い」という主張になったと聞いています。
これが今の時代だったら、「試合内容は猪木の方が上、馬場はロビンソンを引き抜いた挙句商品価値を潰した」となるかもです。



しかし、面白いのはこれだけの高いレスリング技術を擁していながら、
「プロレス人生において、1番面白かったのはタイガー・ジェット・シンだった。」
と言ってしまう猪木も素晴らしいというか…。

No title

その卍固めが決まったとき、何だよもう少し我慢すれば・・・と思いましたが、
ブログを読んで、猪木の気迫とロビンソンの膝が限界だとで成る程と思いました。猪木が勝った時の会場の盛り上がりは尋常では無かったでしょうな。

猪木の肉体は75年ピーク説で、卍固め、ジャーマンスープレックスも75年ピークなのかなと思ったりします。翌年にアリ戦で延髄斬りを披露して、それ以降必殺技になったのに対し、卍固めは必殺技として保ってたとはいえ、早い段階に出したりとか地方の大会で出したり、ジャーマンはフォールを余り奪えなくなってきたので。

ロビンソンの全日本移籍にはやはり馬場さんが一枚噛んでましたか。
僕の勝手な憶測ですが、オープン選手権で同じヨーロッパ出身のホースト・ホフマンが出場してて、そのファイトに感心したか、ヨーロッパ勢を充実させたかったか、馬場さんが過去に対戦した事も有るドリー・ファンク・ジュニア辺りに依頼したのでしょうかね?。

でもなあ、ロビンソンが新日に参戦し続けたら、藤波さんやマスクド・スーパー・スターともシングルマッチしてたのかな・・・?。

>GA9さん

お久しぶりです。

私は昔からこの試合が大好きですなので世界遺産という意見には大賛成<いや凄い試合なのは充分理解していたつもりでしたが、改めて一個一個拾っていくと…もの凄い試合だったんだな、と。
一試合にかかる記事の長さはこれまでで最長となりましたので、この試合をご存じない方にまで伝わったかどうかはアレですが、GA9さんの様な方に届いたなら書きあげて本望ですよ。
タックルに関してはロビンソンの思いのままでしたが、レスリングはそれだけに非ず。猪木のレスリングもハイレベルなものだと思います。
グレープバインのくだりなんかはいつか書きたくて書きたくてしゃあなかったんですよ。

あんたスゲーよ!!<嬉しい一言頂きました。
プロレスリングの技術論…いつかまた直接お聞かせ頂きたいです!!

遅れましたが、メアド変わりました。
@の次がezweb.ne.jpとなります。またよろしくお願い致します。

>アスク御大

ありがとうございます。

皆様のコメントを読み「勝敗論」なんて言葉が出るとなんとなくうれしくなりました<御大はこの3文字に本当にこだわり持ってましたからね。
当時は「勝負論なんて初めからない」なんて、私も恥ずかしげなく言ってましたが、今では御大の言ってたプロレスの形が私の中でのスタンダードになりつつあります。あくまでも私の場合、馬場さんのそれではないんですけど。

ロビンソンとの一騎打ちは全日派であろうと興味をそそられました<勝負論という部分においては本当にこの年最大の試合だったんでしょうね。

今日までずっとロビンソンの優勢勝ち、いやロビンソンのいじわるな試合という記憶<それを大怪我した状態でやっちゃうんですから尋常じゃないです。角度を変えると全く違った試合になるんですよね。

最も近い相手として(ゴッチではなく)ガニア戦がありました<AWAのドル箱カードだったそうですね。
ガニアも自分の持ってるレスリング技術を気兼ねなくぶつける事が出来る貴重なライバルだった事でしょう。

名勝負の予感・・・は裏切られ、白熱していますがとても重い試合になりました…少し異質な名勝負<そこら辺は後に二人と深いかかわりを持つ宮戸も言ってますね。
だから猪木もこの試合については進んで話したがらない、と。

ジャーマン直後のブリッジ、精根尽き果てたあとの三本目開始直後のドロップキック連発なんかすごいです。ゴッチ式の脳天杭打ちも何気に強烈でしたし<これがまた静止画と動画では違ったりしそうです。でもコンディションは最高潮だったんじゃないでしょうか。
小林戦以降、完璧なブリッジが出来なくなったという説もありますが、この時のブリッジワーク見てたら…ねえ。かなりの練習積んでたんでしょうね。

卍にロビンソンがギブアップせずレッドシューズ・ドゥーガンが本部席を見ながらうろたえた表情をしたとき<いや深読みすると、またこの試合の奥の深さに触れられますね。
ただ一つ言えるのは、あの卍は返せないですよね。

エピソードXIVがありますよね<…んんん、どうでしょう?(ミスター調)

>ナリさん

こちらこそ最後まで読んで下さり、一つ一つ心のこもったコメントを下さり、ありがとうございます。

試合終盤の空気があるとジワジワをファンが動き出す不快感がありました…これってそういうのではなくて、自然発生的にお客さんが集まってるんですよ<わかりますわかります。
私も一度、その空気を感じました。新生UWF初の札幌大会です。
メジャーと違って場外フェンスもなかった事も関係していますが、メイン終了後、本当に自然にリングサイドに集まりましたね。

この時代ってプロスポーツに酔っ払いのお客さんの乱入というのはよくありましたが、そういう牧歌的な感じではない<乱入したおじさんも心から猪木に祝福してるんですよね。
ジェット・シンにかかっていったり、逆に殴られたり、当時のファンは本当にいろんな意味でやばかったんですね。

「あれだけ猪木が苦戦したロビンソンに容易く勝った、これは馬場の方が強い」という主張になったと聞いています…今の時代だったら、「試合内容は猪木の方が上、馬場はロビンソンを引き抜いた挙句商品価値を潰した」となるかも<そこら辺り、したたかな馬場さんですよね。
プロモーターとしては世界一だったと思います。

これだけの高いレスリング技術を擁していながら、「プロレス人生において、1番面白かったのはタイガー・ジェット・シンだった。」と言ってしまう猪木も素晴らしいというか…<心底、猪木ってボーダーレスなんですよね。
前にも書きましたが、アリ戦もペールワン戦もボック戦も、グレート・アントニオもマクガイア兄弟も、ジェット・シン戦も同一線上で語ってしまうという。

>通り菅井さん

何だよもう少し我慢すれば・・・と思いましたが、ブログを読んで、猪木の気迫とロビンソンの膝が限界だとで成る程と思いました<なかなか小林戦での事って語り継がれていませんよね。

猪木の肉体は75年ピーク説で、卍固め、ジャーマンスープレックスも75年ピークなのかなと思ったりします<S小林戦との初戦以降、本物のジャーマンは出来なくなった…的な意見もあるんですが、このブリッジ見たらそんな感じしませんね。
プロレスラーとしての練習を一番こなしてたのがこの時代だと思います。

僕の勝手な憶測ですが、オープン選手権で同じヨーロッパ出身のホースト・ホフマンが出場してて、そのファイトに感心したか、ヨーロッパ勢を充実させたかったか、馬場さんが過去に対戦した事も有るドリー・ファンク・ジュニア辺りに依頼したのでしょうかね?<それが馬場さんって著書を読んでもロビンソンの事をほとんど評価していないんですよ。ヨーロッパの選手はほぼ認めていません。
引き抜きに関しては大木金太郎同様に猪木への当て付けだと思いますよ。

ロビンソンが新日に参戦し続けたら、藤波さんやマスクド・スーパー・スターともシングルマッチしてたのかな・・・?<櫻井さんは、その後も参戦したら新日の若手はかなりの影響受けただろう、と言ってます。
国際の様にはならないでしょうけど、レギュラー参戦していたらハンセン、シンはどうなっていたでしょうね。

レガさんのプロレス、しびれます

レガさん

噂には聞いていたこの試合、レガさんの解説付きで堪能できて嬉しいです。レガさんのレビューは「もう動画を見なくてもいいかな」なんて思わせるほどの臨場感と熱い思いで満たされていて大好きです。

これがレガさんのプロレスですね。自分も頑張らなくては!

素晴らしい‼

技術論と勝負論についてですが…。競技には競技として勝負の機微があり、プロレスにはプロレスとして勝負の機微がある。よって、プロレスの技術と競技の技術を単純比較するのはナンセンス…というのが持論なんですが、一連の記事を見て、シュート(厳密にはフッカー)の両雄がプロのレスリングの勝負を展開すると、勝負論として今でも語ることができる、美しいシーンを紡いだ名勝負になるんだなと改めて思った次第。

それは、村松友視いわくプロレス内プロレスとは明らかに異質な世界観を示すものとして、過激なプロレスと命名されいつしかそれはタフマンコンテストと誤用されるようになってしまいましたが、本来は猪木VSロビンソンのような試合を指す筈。氏の慧眼に今更ながら驚かされます。

そして、この世界観は現存しない喪失感から、思わず昔のDVD収集に走ってしまうのです(笑)。

いやぁ、面白かったです。

この記事に影響されて、何故か馬場さん対ロビンソン、鶴田対ロビンソン、ブッチャー対ロビンソンを立て続けに観てしまいました(^-^;
そして、ダイジェストでしか観てなかったこの試合、猪木対ロビンソンも観ましたよ。(本当、簡単に観られていい時代だなぁ~)

対鶴田を観て、ロビンソンが鶴田をあまり評価しないのは当たり前だなぁと感じました。
猪木とロビンソンは割と同門対決的な、同じ流派同士のライバル対決的な感じで、鶴田とロビンソンは他流派から修行にやって来た若い奴を教えている感じでしたね。ロビンソンは常に鶴田の先を行ってまして、かなり余裕が見られました。
まぁ、当時のルーキー鶴田と全盛期の猪木ですから仕方ないですが、ロビンソンが猪木を絶賛するのも、鶴田を評価しないってのも凄くわかりますわ。

ただ、全日でのロビンソンは戦い方が大人すぎる感じで、一つ一つの技は素晴らしいんですが、攻撃に間があったり、受けが中途半端でしたね。馬場戦では特に顕著で馬場さんがロビンソンをあまり評価しないってのもわかるんですよ。ロビンソンにもどかしさを感じるんですよね。最後は馬場さんが綺麗にネックブリーカーで締めたんですが、馬場さんが不器用なロビンソンを相手に試合を締めたって言い方も出来るような、評価が二分するだろうな、って試合でしたわ。

そして、初めて通して観た猪木対ロビンソンですが、本当に面白かったです。馬場戦、ブッチャー戦、鶴田戦観た後の最後に観たんですが、両方観て良かったな、と思いましたわ。猪木戦がより面白く感じましたし、レガっちの記事読んだ後で観て本当に良かった。更に面白く観れましたもん。
本当はレガっちの記事読んで、観たつもりになってたんで、そんなに面白く感じないかな?と思っていたんですが、全然そんなことなくより面白く観れましたよ!


次はガニア戦とニック戦を観てみようかな?
あれ?なんかロビンソンファンみたい……(-_-;)




>てつさん

レガさんの解説付きで堪能できて嬉しい<こちらこそ恐縮です。たかが素人の私程度の説明でも読んで下されば幸いです。

「もう動画を見なくてもいいかな」なんて思わせるほどの臨場感と熱い思いで満たされていて大好き<いやいや…褒めすぎですよ(照)。素直に嬉しいです。
でもぜひ映像、動画も観て下さい。感動は一際です。

自分も頑張らなくては<てつさん大変なお仕事ですので、こんなところでも息抜きにお付き合い頂ければ何よりですよ。

>スパさん

大変ご迷惑をお掛けしました。
申し訳ございません。

競技には競技として勝負の機微があり、プロレスにはプロレスとして勝負の機微がある。よって、プロレスの技術と競技の技術を単純比較するのはナンセンス…というのが持論なんですが、一連の記事を見て、シュート(厳密にはフッカー)の両雄がプロのレスリングの勝負を展開すると、勝負論として今でも語ることができる、美しいシーンを紡いだ名勝負になるんだなと改めて思った次第<大人のファンたちが決してプロレスから離れていく事がないという要因はそこなんでしょうね。
この試合なんか最たる例で、一つ一つのやり取り全部が勝負になっている。これだからプロレスリングはやめられない、と。

それは、村松友視いわくプロレス内プロレスとは明らかに異質な世界観を示すものとして、過激なプロレスと命名されいつしかそれはタフ○○○ンテストと誤用されるようになってしまいましたが、本来は猪木VSロビンソンのような試合を指す筈。氏の慧眼に今更ながら驚かされます<ああ…さっきまで80年代の映像見てたので、何か凄くしっくりくるコメントです。
今さらですけど、月刊プロレス~初期週プロで連載されてたテーブルマッチの全集出版されないかなぁ。
この歳になって改めて読みたい返したい気分です。

この世界観は現存しない喪失感から、思わず昔のDVD収集に走ってしまう<ほほう…なる程。

スパさん、リクエストの品は出来る限りご用意させて頂きます。
もう少しだけ、時間を下さい!!(笑)

>BKっち

この記事に影響されて、何故か馬場さん対ロビンソン、鶴田対ロビンソン、ブッチャー対ロビンソンを立て続けに観てしまいました<おおっと!! いいですね。
その時代のロビンソンはなぜか記憶にあるんですよ。
ワンハンド・バックブリーカーやっちゃ膝を押さえて…ブッチャー戦とかカマタ戦なんか。

猪木とロビンソンは割と同門対決的な、同じ流派同士のライバル対決的な感じで、鶴田とロビンソンは他流派から修行にやって来た若い奴を教えている感じ<五輪レスラーのジャンボからは感じなかったウィガンスタイルを叩き上げの猪木からは感じた訳ですから、やはりキャッチ・アズ・キャッチ・キャンというのはプロのレスリングの流派であると言う事でしょうね。

全日でのロビンソンは戦い方が大人すぎる感じで、一つ一つの技は素晴らしいんですが、攻撃に間があったり、受けが中途半端<馬場さんのロビンソン評を見ると、「ホースト・ホフマン以下」らしいですからね。
もっともホフマン自体も評価低いんですよね。そのホフマンにインスパイアされた三沢が王道の本流を継承したのも意外ですけど面白いですよね。

初めて通して観た猪木対ロビンソンですが、本当に面白かったです…本当はレガっちの記事読んで、観たつもりになってたんで、そんなに面白く感じないかな?と思っていたんですが、全然そんなことなくより面白く観れましたよ!<いや、観ていない方は時間のある時に、ぜひ通して観て頂きたい内容です。
特に今のプロレスしか知らない方はどういう感想を持つんでしょうね。

あれ?なんかロビンソンファンみたい…<まさか2013年にロビンソンはまるとは思いもしませんでしたね(笑)。

そこでしたか‼

まさかのNGワード(笑)。気づかず、連投失礼しました。

テーブルマッチ、懐かしいですね。初期のモノは、確か「男はみんなプロレスラー」に収録されてましたが、コンプリートするには図書館に通うしかないですね。

そういえば、村松さんはロビンソンが大嫌いだったですね。数か月前、ロビンソンの試合を見まくった時期があったんですが、自分の技術をひけらかすようなワンパターンの試合ばかりで、これではガニアもAWAを任せるわけにはいかなかったのもわかると思いました。

猪木戦は、一夜の夢でよかったんだと思います。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

更新お疲れ様でした!

今日、改めて私もこの試合を見直してみました。

テイクダウン、技の入りなんて本当に取りに行っている動きにしか見えない部分が所々有りますよね。
なんて言葉で表現していいのかわかりませんが、今のプロレスの試合におけるプロセス、組み立てではないものとでも言いましょうか。
「うわっ、入れてるな…」って思う技もありますし。
勿論、プロレスですから相手に委ねる、預けるという部分は基本として有りつつ。
あと、相手の技への対処がいちいち絶妙かと…(笑)
猪木がフットチョークに似た技を使ってるのも驚きでした(ヘッドシザーズのくだり『猪木も頭を押さえて阻止』の所)。

この試合、今の人が見たら古いの一言で片付けてきそうですが、現代のレスラーの大多数はこういった試合はできないと思います。
技術が無いというか、知らないですから。
部分的な型、ムーブとしては持っているのかもしれませんが、それは意味が違うものでしょう。
ちょっとした技の攻防の中にもCACC特有の細かな技術が有りますからね。

今回改めて感じたこと。
それは核となる部分を何でプロレス界は捨てちゃったんだろうということです。
CACCはプロレスの中にあったというか、ベースとして存在していたわけですよね。
ロビンソンも技術指導する際、ベーシックだと教えてます。
きっとそれは応用であるならば変化しても良いんですよ。
ですが今はそれとは違う、奇形したものが=プロレスとなっていますよね…。
「プロ・レスリング技術が無いのにプロレスラーなの?」と疑問を抱いたことはないですか?
プロレスは何でも有りが楽しい部分ではあるが、かといって誰でもプロレスラーを名乗れるというわけではないだろうという…。
そんな私の中の落し所、自分への納得のさせ方として“試合を行う片方が本物のプロレスラーなら、それはプロレス”…ということにしてます(笑)
かつて猪木が、「何コレ!?」っていうような相手でも見事に試合として成立させてたじゃないですか。
ほら、ホウキ相手にも試合が出来るのが本物のプロレスラーだって言うし…意味が違いますかね(汗)

もちろん、試合の全部が全部、ストロングスタイルじゃなきゃならない的なことを言っているわけではないですよ。
国によってプロレスの解釈が違ったりするようですし。
プロレスにはいろんな側面がありますから。集合体とも言えるかもしれませんね。
ちなみにこの猪木vsロビンソンもプロレスの試合であって、断じてキャッチの試合ではないわけで。

プロレス界が自ら捨ててしまったものがあまりにも大きいと個人的には思います。

>スパさん

まさかのNGワード<よもや、そこを拾われるとは思いませんでしたね(笑)。

初期のモノは、確か「男はみんなプロレスラー」に収録されてました<ああ、あの本BBM社から出ていましたよね。道立図書館にあるかな?

自分の技術をひけらかすようなワンパターンの試合ばかりで、これではガニアもAWAを任せるわけにはいかなかったのもわかると思いました<馬場さんも全く同じ事言ってましたね。猪木もヨーロッパ系の選手には同じ様な印象を持っていましたし。
アメリカじゃそこだけでは通用しないんでしょうね。

猪木戦は、一夜の夢でよかったんだと思います<スパさんの結論もそこですね。
実際あれ以上のものは難しいでしょうしね。

>○○さん

ミクのメッセ確認<了解です。
明日にはご返信させて頂きます。

>宮戸ゲノムさん

テイクダウン、技の入りなんて本当に取りに行っている動きにしか見えない部分が所々有りますよね<レスリングである以上は、最低限その部分だけはそうあるべきなんですよね。

今のプロレスの試合におけるプロセス、組み立てではないもの…プロレスですから相手に委ねる、預けるという部分は基本として有りつつ<そうなんですよね。試合を観て、『これはシュートだ』でも『これぞキャッチ』と言う印象はないんですよ。もちろんその要素は随所に見られるんですけど。
試合を通して感じるのは、『これがプロレスリング』という事ですよね。
単純な理由としてはロックアップからのスタートがほとんどだったり、打撃の受けが正面であったり。

猪木がフットチョークに似た技を使ってる<これもそうですけど、何気にSTFっぽい形になってたりするのが面白いです。
他にもアンドレ戦で猪木がストラングル・ホールド出してたり、アンドレがペディグリーやってたり、70年代って意外と90~2000年代の代表的な技見られるんですよね。

現代のレスラーの大多数はこういった試合はできないと思います<技量もさることながら、この体力が無理だと思います。

ちょっとした技の攻防の中にもCACC特有の細かな技術が有ります<裏技も随所に観られます。

核となる部分を何でプロレス界は捨てちゃったんだろうということ<全く異なる形での核は非常に大きくなったんですけどね。

「プロ・レスリング技術が無いのにプロレスラーなの?」と疑問を抱いたことはないですか?<技術、コンディション、気概…それぞれのレスラーに薄れてしまってます。

プロレスは何でも有りが楽しい部分ではあるが、かといって誰でもプロレスラーを名乗れるというわけではないだろうという<KAMINOGEのNOSAWA論外と宮田の対談読みました?
プロレスラーが自ら率先して舐められるような事言ってますよね。

国によってプロレスの解釈が違ったりするようですし…いろんな側面がありますから。集合体とも言えるかもしれません<その集合体の中心がかつての新日だったと言う事でしょう。

プロレス界が自ら捨ててしまったものがあまりにも大きいと個人的には思います<じゃあ取り戻す字時代はいつか必ず来ますね。

当時の話し

猪木対ロビンソンと全日本のオープン選手権が終わったのち・・・・
ファンの間に「現在の世界のトップ3は、猪木、ロビンソン、D・F・ジュニア」という空気がひろがりました(勿論、同意しないファンも多かった)。私もその一人。
今の評価だと、
ロビンソン:シュート
猪木:レスラー
ジュニア:ワーク
なのに、ね。昔っから知った顔をしたがるファンだったんだな、オレは。と反省。

ただし、「ロビンソン、国際のエースだったころより落ちたね」というファンも居ました。
またもや、私もその一人。
スープレックスの鋭さが国際時代より落ちていました。

そういえば、ロビンソンマニアの第一人者、変人風車なんて人が居たな。

>SisLANDさん

「現在の世界のトップ3は、猪木、ロビンソン、D・F・ジュニア」という空気がひろがりました<興味深いお話ですね。
そうなるとやっぱり古くから観てきた方にとっての猪木全盛期は75年なんでしょうか?

ただし、「ロビンソン、国際のエースだったころより落ちたね」というファンも居ました…スープレックスの鋭さが国際時代より落ちていました<この時期からの膝の負傷とその慢性化が原因でしょうか。
国際時代はハンパじゃなく強かったんでしょうね。

ロビンソンマニアの第一人者、変人風車なんて人が居たな<今も昔もマニアの枕詞は“変態”…というワードなんでしょうかね(笑)。

絶頂期

そうですね~ 猪木の絶頂期は、パワーズからNWF奪取からこのロビンソン戦まででしょう
と言っても、当時の私はTV見るだけでしたから、これを語るだけのものはありません。
もっとキャリアのあるファンの意見を待ちます。

>SisLANDさん

猪木の絶頂期は、パワーズからNWF奪取からこのロビンソン戦まででしょう<長く観た方にとってはその説が根強いですね。

もっとキャリアのあるファンの意見を待ちます<御大、出番です。

一番大切なお仕事

昨日はBSで藤波が「伽織、ありがとう!」と言う番組を見てウルっと来てました。
大きなケガをしてリングに立てないとき支えてくれてって・・悪いのはベイダーだ!

SisLANDさんが言われた「現在の世界のトップ3は、猪木、ロビンソン、D・F・ジュニア」という風潮。
これについてはすみませんが私自身は記憶にはありません。
と申しましても私もTVと雑誌のみの一素人ファンなんですが・・。
ただオープン選手権や13回忌の豪華フルコースをこの猪木・ロビンソンのワンマッチが全て凌駕したのは当時のプロレスファン全てが認めるところだと思います。

プロレスラーの一番大切な仕事は名勝負という作品を作ることです。
だからこの作品を越えるプロレスの名勝負がその後出なかったことから猪木の全盛期のおおまかな推測はできますね。
この翌年が1976年のアントニオ猪木ですし、その後首や腰を痛める時期が来ます。

ちなみに私の独断ではジュニア戦・小林戦・ロビンソン戦が猪木名勝負ベスト3です。
桜井さんは日本プロレス時代が全盛期と書いていましたが名勝負を基準に考えると違和感がありますね。

しかしあらためてこの試合、ロビンソン戦はベスト3の中でも、猪木のプロレス人生でも異質ですね。
ロビンソンのテクニックを根性で耐えたという試合内容はショックでした。
猪木とロビンソンがやるなら60分フルタイムなんじゃないかと思っていましたが、どこかで所詮国際だからみたいな考えもあったんですね。
今思うと大変失礼な話で。
私も猪木を応援する立場で見ているわけなんですがすごいストレスのかかる試合でしたよ。
ビール片手ではなく確かに手に汗握る試合だったです。はい。

>アスク御大

昨日はBSで藤波が「伽織、ありがとう!」と言う番組<何ですかそれは? 相変わらずマニアックな番組見つけますねぇ。

オープン選手権や13回忌の豪華フルコースをこの猪木・ロビンソンのワンマッチが全て凌駕したのは当時のプロレスファン全てが認めるところだと思います<リアルタイムを知る強みですね。
当時はそれだけ、今以上に“試合”が重んじられていた訳ですね。

プロレスラーの一番大切な仕事は名勝負という作品を作ること<そこはちょっと異論あるんですけど、文句はありません。

私の独断ではジュニア戦・小林戦・ロビンソン戦が猪木名勝負ベスト3…日本プロレス時代が全盛期と書いていましたが名勝負を基準に考えると違和感があります<これもまたファンによっては日プロ時代の方が名勝負残してるという方もいるんですよね。プロレスって本当奥深いです。

あらためてこの試合、ロビンソン戦はベスト3の中でも、猪木のプロレス人生でも異質…ロビンソンのテクニックを根性で耐えたという試合内容<まして団体の経営者にしてワンマンエースですからね。
以前、宮戸が言ってた「昔はプロモーターの言う事は聞かなくて良かった。強ければ干されなかった」。この象徴がロビンソンなんでしょうね。

猪木を応援する立場で見ているわけなんですがすごいストレスのかかる試合でした…ビール片手ではなく確かに手に汗握る試合だった<ビール飲みながらリラックスして観るプロレスもいいんですけど、たまには拳を握ってリングから目を逸らせないプロレスも観たいですよね。年に一度でもいいですから。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

>○○○○○さん

この様な記事を丁寧に何度も読み返して頂くと、本当に書いた甲斐があったなぁと嬉しくなります!!

あ、この記事の3枚目の画像こそ、まさしく三点ブリッジなのであります。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
UFC (1)
最新トラックバック
検索フォーム
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイブ
リンク
来場者数
QRコード
QRコード