真剣勝負発言(1995)

昨日の続き行きましょうか。

1995年8.18 東京ベイNKホール

メインの終了と同時に堰を切ったかの様に、

マイクを手にした田村潔司ですが、
そして田村はマイクを持った

実はこの日、試合前にもマイクを手にしていました。

前回書いた通り、この日が参院選明け、

高田延彦の復帰戦でした。
高田復帰戦勝利も、

試合も精彩を欠いたままで、

勝ち名乗りを受ける際もうつむき気味。
元気の欠片もなし

痛めた足を引きずりながら、

余韻も残さぬままリングをあとにしようとした時、

高田を呼び止める声がしました。
リングを降りたところに、

それはメインを控える田村でした。
田村の呼び掛け

田村
「ちょっとすいません! 高田さん! 僕と、ゲーリーの試合を、リング下で観てくれませんか? お願いします」


最後まで聞き入れてからうなづきますが、

結局、高田は一旦控え室に姿を消します。

しかし、メインを見届ける為に人知れず、

会場の後方に腰をおろしていました。



メインを快勝で飾った田村は、

乱れた呼吸のまま再びマイクを持つと、

リング上から高田の姿を探します。

田村
「高田さん! 高田さんいますか?…高田さん出て来て下さい!!」

真剣勝負発言1

高田
「ここだ!!」


高田がステージの上から軽く手を振ると、

スポットライトがその姿を照らします。
真剣勝負発言2

一気に湧き上がるNKホール。

田村
「お客さんも聞いて下さい。あの、僕はここ4試合メインを任され、4試合とも全て勝って来ました!」

真剣勝負発言3

田村
「で、佐野さんとゲーリーに勝った垣原が高田さんに挑戦出来るなら…」

真剣勝負発言4

田村
「僕は今日、胸を張って、高田さんを、に! 挑戦お願いします!」

真剣勝負発言5

高田
「…」

真剣勝負発言6

田村
「そして!! 僕と!! 真剣勝負して下さい!! お願いします!!」

真剣勝負発言7

田村
「…」

真剣勝負発言8

高田
「…」

真剣勝負発言9

数秒間の静寂の後、高田は、

無言のまま田村に背を向け、

再び会場から姿を消します。
真剣勝負発言10

何とも言えない田村の表情。
真剣勝負発言11

高田が去っていったのを確認すると、

田村は改めて四方に勝利をアピールしてから、
真剣勝負発言12

大きなタムラコールの中、会場を後にします。
真剣勝負発言13



これがいわゆる“真剣勝負発言”の一部始終です。

結果的にですが、

7年後の高田引退試合(参照:UWFインターの最終話)までつづくアングルになるとは、

神様さえ知る由もなかったでしょう。

今見返すと、一方的に田村の想いだけが、

突き付けられた形にも思えますが、

当時の背景を知るファンの一人一人も、

当時Uインターの中にいた関係者の一人一人までも、

この一連のやりとりについての見解は異なります。

私の見解を書いておくと、

ここもやはりボタンの掛け違いというか(参照:一番大きなボタンの掛け違い~前編~~後編~)、

選挙直後で高田の体調はボロボロでしたから、

数週間後にこのやりとりがあったら、

高田は受けてたんじゃないかなぁ、と。

「そうなりゃ高田は最強だから当然勝ってたでしょう」という単純なアレじゃなく、

もう少し高田自身のモチベーションが回復していたなら、

Uインターのいつもの試合として、

きっちりやってたんじゃないかな、と。

そこで負ける分には納得ずくだった様な気もします。

いずれにしても高田にとっても、

田村にとっても、

両者のその後の格闘技人生において、

大きな大きなターニングポイントとなった日であった事には違いありません。

そしてこの大河ドラマは、

まだまだ続いていると私は思っています。

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tag : 高田延彦 田村潔司

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No title

この当時、『新日本・全日本は普通のプロレス、UWF系はシュート』という認識でした。
別に「裏切られた」とかは思いませんが(笑)

なので、週プロやゴングで「真剣勝負」が何でそんなに取り上げられるのかよく分からない状態だったというか。
確か、田村のいつだったかのインタビューで「深い意味はなく」と言ってましたが、猪木とかがやる「殺し合いだ!」に近い感覚で言ってたのかなぁなんて。
そんな感じだったので、何で高田は挑戦受けないんだよ?
としか思ってなかったです。
この記事を見て思い出したのですが、この頃はこういう流れもあって新日本に背を向けた田村が大きく取り上げられていったんですね。
田村を嫌ってる人はこの一連の流れを自己プロデュースと取ってもおかしくはないかも知れません。
ヤマケンなんかは完全にそう思ってるかもです。

私は不器用だなぁ・・・としか感じませんが。

No title

自分の中で田村潔司が特別な存在になったのは、この発言からでした。

高田は「ここだ!!」と叫んだんですか?


さて、我々の永遠のテーマであるイスラエル興行について、一つの謎が解明されました。
結果のわからなかった『田村VS安生』は『田村の勝利』だそうです。

ソースは鈴木健。ROSESさんが果敢に聞いてくださいました。
この場をお借りして、御礼させて頂きます。ありがとうございました。








>ナリさん

別に「裏切られた」とかは思いません<そこをどう捉えるかで、後の進路が決まってきたりしますね。
裏切られた感のないなりさんや私みたいな人間は、その後プロレスもMMAも楽しめた訳ですね。

田村のいつだったかのインタビューで「深い意味はなく」と言ってましたが、猪木とかがやる「殺し合いだ!」に近い感覚で言ってたのかなぁなんて<「若気の至り」とも言ってましたね。
高田にしてみれば、その当時全く信頼感を失っていた田村と決定的な亀裂が生じた夜だったみたいです。

田村を嫌ってる人はこの一連の流れを自己プロデュースと取ってもおかしくはないかも知れません<ここは“したたかさ”という言葉で合っていますか?

私は不器用だなぁ・・・としか感じませんが<次の記事の為に宮戸の発言を見返しているのですが…確かに田村の不器用さ、裏を返せば実直さが痛い位感じられます。

>スパさん

自分の中で田村潔司が特別な存在になったのは、この発言から<Uを追ってきて、これをリアルタイムで感じた方は間違いなく田村という存在に何らかの思い入れはあるでしょうね。

高田は「ここだ!!」と叫んだんですか?<ビデオを見返すと、高田らしい野太い声で叫んでいますね。

さて、我々の永遠のテーマであるイスラエル興行について…『田村VS安生』は『田村の勝利』だそうです<うわぁ…そうでしたか。
と言う事は田村…Uインターにおいて下克上は全て果たした訳ですね。
いつの日か映像も見たいですよね。

ROSESさんが果敢に聞いてくださいました<ROSESさんの飽くなき探究心は素晴らしいですね。

宜しくお伝え下さい!!

>○○さん

とりあえず良かったです。

田村側からの視点だけで語られがちなこの真剣勝負発言、次回は他の角度からも探ってみようと思っています。

また宜しくお願いします。
紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
44歳のプロレス話


待て待て待て待て!! 読め!! 俺の記事をこの野郎!! 待て貴様ぁ!!

どーですかぁーーーー!!

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