完成形の方向への咆哮(1992)

前回の記事(参照:忘れえぬ“熱い男”)のコメント欄で、皆さんと大谷の若手時代の話をしましたが、

結局、私らプロレスファンが一人の選手に対して思い入れを持てるか持てないかの違いは、『その選手がのし上がっていくストーリーを目の当たりに出来るか否か』なのだと思います。

叩き上げの選手が、負けて潰されたところから這い上がって、上の人間を超えていく…

そんな物語があるかないかで、プロレスラーに対する思い入れは全く変わってきます。

私らの世代では闘魂三銃士や全日四天王が、“鶴藤長天”に対して挑んでいったことで見ることの出来た数々の名勝負がそれでしょう。

小橋なんかは最たる例じゃないでしょうか。

そして、それをU系に当てはめるならば、賛否両論あるでしょうが、

私は田村潔司だと思います。

リングスやパンクラスにも叩き上げのストーリーは存在しますが、

絶対的象徴に潰されて(参照:私についての説明から~高校編①~)、そこから上位概念を食う事でのし上がってきたのは、

田村だけだと思います。

それは桜庭にも、TKにも、近藤有己にもないものだと思います。

そんな田村が確実に一皮むけた大一番です。

調印式

公開練習での視線の先にいたのは、

公開練習での田村の視線の先には、

ボクシング界においては伝説的な選手でした。

マシューの速くて重いパンチ

緊張の面持ちで入場してくる田村。

傍らには同志である垣原を従えてます。

カッキーを伴って緊張の面持ち

リングの直前で立ち止まると、

咆哮一発!!

リングイン直前で咆哮一発!!

想像以上のプレッシャーとの闘いの中、

田村はリングに上がりました。

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tag : 田村潔司 マシュー・サード・モハメッド 格闘技世界一決定戦 週刊プロレス 鈴木健

忘れえぬ“熱い男”(1995)

様々な伝説を残した14年前の東京ドーム決戦(参照:歴史は10月に作られる~平成編~)。

中でも第1試合の顔触れが代表的です(参照:封じられた“伝家の宝刀”~前編~~後編~)。

しかし、当時から技術的に高いレベルにあった四者のタッグマッチよりも、

喧嘩になってしまう危険をはらんだこのシングルマッチが、私には印象深いです。

噛み合うのか? 単なる喧嘩か?

1995年 10.9 東京ドーム

新日本vsUインター全面戦争

大谷晋二郎vs山本健一


大谷晋二郎vs山本健一

両者の意識の違いが、様々な食い違いを起こしたのですが、

それが緊張感となって昇華しました。

開始早々、ヤマケンは自信を持っている打撃から入ります。

序盤からラッシュ

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tag : 大谷晋二郎 山本健一 UWFインターナショナル 全面戦争

宮戸語録 vol.9

123daさんの 見たくない奴は見に来るな! からの情報(参照:本日のIGF情報 宮戸優光オフィシャルブログ 10年目からスタート)で、

宮戸優光が満を持してブログを開始したことを知りました。

タイトルは 宮戸優光オフィシャルブログ「キャッチ アズ キャッチ キャン道」 です。

宮戸のプロレス原風景も私と同様に、おじいちゃんからなんですね(参照:私についての説明から)。

さて、思えば“プロレスの環境保護”を旗印に開校したU.W.F.スネークピットジャパンも10周年ですか…

隔世の感ですね。

宮戸優光①

ということで恒例の宮戸語録(参照:宮戸語録 vol.1vol.2vol.3vol.4vol.5vol.6vol.7vol.8)です。

今回は10年前のU.W.F.スネークピットジャパン設立時の宮戸発言を読み返してみましょう。

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tag : 宮戸優光 ターザン山本 プロレス激本 123da 見たくない奴は見に来るな!

前高山+2の衝撃力測定

いつもコメント下さるH.Tさん日刊H.T の記事、

橋本真也の蹴りと高田延彦の蹴りの威力 での衝撃力測定の記録を読んで、

書棚からこのビデオを下ろさずにはいられませんでした。

その名も『新格闘技伝説~これがU.W.F.のバイブルだ~』

新生UWFの全盛期に収録されたこのビデオは、主にルールブックの役割を果たしたものでしたが、

最も記憶に残ったのは前高山の三人と、若手二人の打撃の衝撃力測定です。

東大の先生による、

東大教授の協力により、

最新機器での測定は、

当時の最新機器で、

意外な結果をはじき出しました。

UWF戦士の打撃の威力を測定

まずはミドルキック。

トップバッターは前田からです。

前田の蹴り

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tag : 前田日明 高田延彦 山崎一夫 船木誠勝 宮戸優光 衝撃力 測定 日刊H.T

格闘ウルルン滞在記~後編~(1985)

うぅん!!(咳払い)

ウッス!! 中野ッス。

昨日の前編のつづきッス。

結局…吊り革のトレーニングは全く出来なかったッス。

まぁ、情けないつーか、自分に腹が立つッスよ!!

(マイクを持ち)…龍雄っ!! 龍雄のバカヤロー!!!! いい加減にしろっ!!

ゴッチさんが今度はロープ登りを課してきたッス。

これは佐山サトルが7回やったっつーのが記録らしいッスね。

もうぶっ倒れるまでやるだけッスよ。

「こんどは7回か…」

オイッチニ!! オイッチニ!!…

「余裕っす」

ところが降りて来ると…

「足は使うな。腕の力だけでやりなさい」

って、本当ッスか!!??

「足使ったらダメ」


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tag : カール・ゴッチ 中野龍雄 ミスター空中 チャレンジャー 道場

格闘ウルルン滞在記~前編~(1985)

うぅん!!(咳払い)

オッス! 俺、中野ッス。

潰す気満々の中野

このブログには安生
(参照:Yoji Anjo Is Alive vol.12345678)とか宮戸(参照:宮戸語録 vol.12345678)とかの連載があるっつーじゃねえか。

うぅん!!

俺にだって思い出っつーのはあるんだって!!

それは今から24年前の秋のことッス。

日曜のゴールデンタイムの番組ッスね。

TBS『チャレンジャー』

早い話が、『世界ウルルン滞在記』の元ネタ番組に出演したんッスよ。

なかなたつおがぁ~、ごっちどうじょうにぃ~、はいったぁ~

当時は会社も火の車で、

試合も出来ずに毎日道場で汗を流してたッス。

道場ッス

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今度は一本を!!

今年に入って、最も精力的な動きを見せているUインター出身者、

金原弘光の次戦が決定しました。

金原vs桜井決定

相手は桜井隆多です。

桜井といえば、元DEEPミドル級王者。

そのベルトはこれまたUインター出身の上山龍紀から奪ったものでした。

記者会見での意気込みを読んでみましょう。

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tag : 金原弘光 DEEP

UWFの象徴~羽根折り顔面締め~

不人気企画(泣)のYoji Anjo Is Aliveシリーズもどうにか vol.8 を迎える事が出来ました。

そして、ありがたくただ一人だけ(再泣)YYさんのコメントも頂けました(感涙)。

そこで気になった一言。

チキンウィングフェースロック・・・
私はこの技の決まり手、見た事がありません!


な…なんと!!

今や旧UWF時代からの象徴である、チキンウィング・フェースロック(羽根折り顔面締め)のフィニッシュシーンをご存知ないファンが既に主流となっているんですねぇ…

高田vs越中の名勝負(参照:伸彦とエッチュー)もこの技の攻防がハイライトでした。

チキンウィングフェイスロック

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tag : チキンウィング・フェースロック 高田延彦 山崎一夫 中野龍雄 佐野直喜 ボブ・バックランド ジーン・ライディック マーク・フレミング UWFインターナショナル

Yoji Anjo Is Alive vol.8~至高の闘い・後編~(1993)

前編からの続きです。

安生の強烈な踏み付けを機に試合が大きく動き出します。

佐野は豪快な水車落としでお返し。

豪快な水車落とし

スープレックスや各種の投げはUWFスタイルの一つの軸でしたが、当時のU系他団体からは消えつつありました。

特にパンクラスの旗揚げを機にその傾向は強まります。

そんな中、最後までその技術を残した団体がUインターだったと思います。

そのまま佐野はスリーパーにつなぐと、

そのままスリーパーへ、

安生はセオリー通りに足首を極めて脱出。

足首を極めて脱出

さらに佐野はドラゴンスリーパーでの切り返しを狙うと、

ドラゴンスリーパーを狙うが、

安生が回転から、

逆に、

逆にドラゴンスリーパーを決めます。

切り返す

二人の闘いは全く止まる様子を見せません。

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tag : 安生洋二 佐野直喜

Yoji Anjo Is Alive vol.7~至高の闘い・前編~(1993)

久しぶりに不評企画(笑)、 Yoji Anjo Is Alive をお送りいたします。

Uインターの試合には幾多の名勝負がありますが、

中には当然凡戦もありました。

しかしどの大会を振り返っても安生洋二の試合、特に日本人対決だけはハズレがありません。

前に紹介した田村との一連の試合はまさに名勝負数え唄と言って良い内容でした(参照:Yoji Anjo Is Alive vol.2vol.3vol.4)。

そして田村と同じ、いやそれ以上にスイングした対戦相手がもう一人いました。

初対決は1993年 8.13 日本武道館

佐野直喜vs安生洋二です。

佐野直喜vs安生洋二

開始から打撃では安生が圧倒。

この当時の安生の立ち技の強さは頭一つ抜きん出ていました。

立ち上がりから飛び膝

組んでも初っ端から大技のチキンウィング・フェイスロック。

チキンウィング狙い、

田村に続いて安生にも完敗を喫してしまうのでしょうか?

否、

ここから二人のノンストップの攻防が始まります。

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tag : 安生洋二 佐野直喜

他流試合らしさ(1995)

新日vsUインターの対抗戦における伝説の試合を振り返った前回の記事が(参照:封じられた“伝家の宝刀”~前編~~後編~)ご好評でしたので、

その2日後に行われたUインターの大会における再戦をお送りいたします。

再戦…といってもこの試合は永田から安田忠夫に選手が代わっているのですが、

その人選が結果的に思わぬ名場面を生むこととなっています。

1995年 10.11 大阪府立体育会館

この日はUインターの将である高田が、ドームの武藤戦(参照:歴史は10月に作られる~平成編~)での負傷により欠場。

欠場の挨拶

試合前にその挨拶でリングに登場すると、会場を占めた新日ファンからの痛烈な野次に思わず激昂。

「うるさいんだよ!! そこ!!」

そんな重い雰囲気の中で第1試合として、このタッグマッチ…もといダブルバウトが行われました。

金原弘光、桜庭和志vs石沢常光、安田忠夫です。

金原、桜庭vs石沢、安田

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tag : 金原弘光 桜庭和志 石沢常光 安田忠夫 新日本プロレス 全面戦争

スーパースターズ(1985)

ちょっといつもの感じから離れましょう。

昭和の全日です。

1985年 4.24 横浜文化体育館

天龍源一郎、阿修羅・原vs長州力、アニマル浜口


天龍、阿修羅vs長州、浜口

当時の全日は異常な程の豪華メンバーでした。

鶴龍コンビが中心となった全日正規軍、

飛ぶ鳥を落とす勢いの長州率いるジャパンプロレス、

流浪の男R木村の国際血盟軍、

そしてハンセン、ウォリアーズらアメリカのトップレスラー達…

今なら10団体は余裕で形成できる顔触れです。

この年の10月からテレビ放送はゴールデンタイムに昇格。

その前の最も勢いのある時期に行われたタッグマッチです。

駆け足でリングイン

長州軍の標的は阿修羅。

一気に阿修羅を攻撃

確か当時、阿修羅は失踪していたんですが(≠アングル)、

突如として長州の試合に乱入し、カウボーイブーツでメッタ打ちという暴挙に出た後ですね。

鉄柱と、

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tag : 長州力 天龍源一郎 アニマル浜口 阿修羅・原 大熊元司 田鶴浜弘

封じられた“伝家の宝刀”~後編~(1995)

前編のつづきです。

代わった桜庭は「長州に届け!」と言わんばかりのサソリ狙い。

Uインターにおいても、この技を得意としている桜庭の真骨頂。

サソリ狙い、

しかし永田はあっさり返して、

永田受ける気なし、

足関の取り合いへ。

足の取り合い、

このあたりの展開は桜庭と他の3選手との意識の違いが見えます。

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tag : 金原弘光 桜庭和志 永田裕志 石沢常光 UWFインターナショナル 全面戦争

封じられた“伝家の宝刀”~前編~(1995)

いつも当ブログを読んでくださってる方からリクエストがありましたので、

この試合について記事を書かせていただきます。

1995年 10.9 東京ドーム

新日本vsUインター全面戦争

永田裕志、石沢常光vs金原弘光、桜庭和志


メインにプロレス史に残る大一番(参照:歴史は10月に作られる~平成編~)を控えた第一試合です。

金原、桜庭組

永田、石沢組

今では伝説となっている若手同士のタッグマッチ。

なぜこの試合が伝説となりえたのか…

今一度考えてみましょう。

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tag : 金原弘光 桜庭和志 永田裕志 石沢常光 UWFインターナショナル 全面戦争

宮戸語録 vol.8

久々に宮戸語録です。(参照:宮戸語録 vol.1vol.2vol.3vol.4vol.5vol.6vol.7)

前回の vol.7 でPRIDE.1(参照:第一歩)直前の宮戸インタビューを振り返ってみましたが、

しかもUインターユニフォーム装着!!

今回はその1年後、PRIDE.4(参照:あと3分だけ…~前編~~後編~)の前のインタビューです。

聞き手がターザンだったこともあり、通常の宮戸語録とは一風違ったものとなりました。

その内容は高田の敗因、ひいてはセコンド論にまで及びます。

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tag : 高田延彦 宮戸優光 ターザン山本 プロレス激本

チャンピオンベルト・ワールド(番外編)~プロレスリング世界ヘビー級

いつも素晴らしい記事を読ませて頂いてます流星仮面二世さんの団塊Jrのプロレスファン列伝より、

チャンピオンベルト・ワールド~NWA世界ヘビー級で、テーズが巻いているNWA世界ヘビー級のベルト。

いわゆるテーズ・ベルト=プロレスリング世界ヘビー級王座が紹介されています。

プロレスリング世界ヘビー級ベルト

記事の中でテーズベルトはUインターに寄贈された旨がありますが、

実際にはテーズがこのベルトを持ち出した意義というのは別のところにありました。

まさにテーズベルト

ベルトを復活させた当時の会見に読まれた声明を読み返してみましょう。

似合うなぁ…

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tag : プロレスリング世界ヘビー ルー・テーズ 高田延彦 流智美 団塊Jrのプロレスファン列伝 流星仮面二世

桜の季節(2000)

前回の記事(参照:束の間の春)で、永年の盟友しゅるつさんから頂いたコメント

「この時期、桜と聞くとサクvsホイス思い出しちゃいますね」

すぐにピンと来ました。

ホイス戦後に放送された『情熱大陸』です。

サク@情熱大陸

この番組、しつこいまでの密着取材が最大の売りなんですが、

チャリ通勤

これだけ密着していれば、面白いものが撮れないはずもなく、

チャンコ部屋にて

桜庭とホイスの試合前の舌戦までが、映像化されてました。

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tag : 桜庭和志 ホイス・グレイシー 情熱大陸

束の間の春

休日。

束の間の花見に愛犬と近所を巡ってみました。

桜1

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tag : 愛犬 散歩

高田と清志郎さん。

ただただ驚きました。

無念…忌野清志郎さん死去、「夢を忘れずに!」思い叶わず=Fjメビューサ

私にとっては、リアルタイムで熱狂した記憶はそれほどでもなく、

前に書いた高校時代の親友(参照:私についての説明から~高校編②~)がRCサクセションを愛していたので、

コークハイ飲みながら語り合ってたときにBGMで流れていた記憶があります。

そしてカラオケで仲間と騒ぐ時の盛り上げの1曲として、『雨あがりの夜空』はよく歌ったなと…

EPLPEPLP
の3曲目、「雨あがりの夜空に」

RCサクセション



そして清志郎と言えば、高田の引退試合です。

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tag : 高田延彦 忌野清志郎 訃報 手紙

オーバー・ザ・シュート【7発の殺人橋】~後編~(1992)

前編からのつづきです。

渾身の力を振り絞った高田のダブルリストロックを凌いだゲーリーは、

5発目のスープレックス…遂に殺人ジャーマン狙い。

これを高田は寸でのところで足を取ってディフェンスします。

最初のジャーマン狙いは足を取ってクリア

アンクルホールドからボストンクラブに矢継ぎ早に移行。

逆エビで締め上げるが、

しかしゲーリーは強靭な足腰で返していきます。

強靭な足腰で返す

それでも高田はすぐに逆片エビで攻め込んで、エスケープ奪取。

負けじと逆片エビでエスケープ奪取

この辺りは負けず嫌いの高田ならではです。

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オーバー・ザ・シュート【7発の殺人橋】~前編~(1992)

本格的なゴールデンウィーク(GW)へ突入致しました。

今から17年前のGW(…明け。ですね)、

Uインターにとっては旗揚げ以来2度目となるビッグマッチの開催となりました。

1992年 5.8 横浜アリーナ

この日、田村が初の他流試合、

田村初他流試合

北尾光司の初参戦と、

北尾vs山崎

注目カードの連続となりました。

会場は1万6300人の超満員。

セミで激勝した田村を、ゲーリーも

田村とゲーリー

高田も、笑顔で迎え入れて、

高田も田村の激勝にニコリ

二人によるメインエベントが始まりました。

清め塩を蒔く

高田延彦vsゲーリー・オブライト

高田延彦vsゲーリー・オブライト

前年12月(参照:本当の意味での真剣勝負)に続いて、2度目の格闘技世界一決定戦です。

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tag : 高田延彦 ゲーリー・オブライト 格闘技世界一決定戦

紫レガとは?

紫レガ 

Author:紫レガ 
45歳のプロレス話


長州、これは俺のブログだ。

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